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第1章
王子様だもん!
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「元気になってよかった。オレは、マリオン。この孤児院で暮らしてるんだ。君が気絶したから、此処に連れて来たんだ」
取り敢えず、今の現状を未だ目の前で深く考え込む小さな王子に教える。
「…あっ、ありがとうございます。僕は、アルミ……アルって言います。僕が気絶したのは覚えています。本当に、助けてくれてありがとうございます」
マリオンの言葉に、漸く意識を戻したアルミンは自身の名を名乗る。
(まぁ、まだ完璧に信用は出来ないよな)
助けてもらったからと言って、完全に信用しないのは良い判断だ。もしも、アルミンがアルではなく本名を名乗って王子だとバレたら態度が豹変するかも知れないのだから。ーーそんな風に思っていた時だった。
ーートントン
部屋の扉が音を立てる。
アルがビクッと身体を強張らせる。そんな彼に「大丈夫」だと言ってから、部屋の扉を開ける。すると、そこにはクリクリとした目でこちらを見上げるサラがいた。
「マリね…!」
サラが、いつもの様にマリ姉と呼ぼうとした時、部屋の中にいるアルミンに気が付く。
「あのね、マリ兄。院長先生がご飯だって呼んでるよ!」
サラは、マリオンをマリ兄と呼び直す。
孤児院の子供達は、見知らぬ誰かの前だとマリオンを男として扱う。それは、過去に起きたある出来事のせいなのだが、現在マリオンを男だと思っているアルミンがいるため助かった。
「わかった。知らせてくれて、ありがとうな。直ぐに行くから」
「早く来てね!」
そう言って、走り去るサラを見送ってからアルミンを見る。
「聞いてた通りに、食事が出来たらしい。一緒に食べるか?それとも、此処に運んできた方がいいか?」
「まだ足首が痛いから、此処で食べます」
「わかった。直ぐに持ってくるよ」
そう言って、マリオンは部屋を出る。パタンと扉が閉まる音を背に、食堂に向かって歩く。
(今頃、王子様は部屋の中を調べてるかな?それとも、窓の外を見て情報集めか?)
マリオンがいなくなった今、何かしらの行動はしているだろう。まぁ、見られて困る物は何も無い。そう思いながら食堂に入る。
「あっ、マリオン!サラに聞いたぜ!キラキラした奴を拾って来たんだってな!」
マリオンが食堂に入った途端、テイルがすかさず聞いて来る。
「違うもん!キラキラした王子様だもん!」
「サラはバカだなぁ~。本物の王子様がこんな所にいるわけ無いだろ?」
「だって、院長先生が読んでくれた絵本と同じでキラキラしてたもん!」
「だから、それは絵本の話だろ?」
「王子様だもん!」
ーーパンパン
「はいはい、そこまで。二人共、早くご飯食べないとトックに食べられるよ?」
マリオンは、手を鳴らして二人の言い合いを止める。そうして、全員分の朝食を食べる勢いのトックを指差す。
「あーーっ!!トック、何先に食べてんだよ!」
「サラのご飯!!」
二人は慌てて朝食を食べ始める。
それを見ていると、ガスがお盆に二人分の朝食を乗せて運んで来る。
「院長先生?これって…」
「あの方の朝食です。マリオンと一緒に居ないところを見ると、部屋で食べるのでしょう?」
「はい。これ、ありがとうございます」
「マリオンの分もありますので、一緒に食べて下さいね」
「わかりました」
ガスにお礼を言って、アルミンの居る部屋に戻る。
ーートントン
「アル、マリオンだ。入るぞ」
そう言ったが、少し待ってから部屋の扉を開ける。部屋に入ると、少し髪が乱れたアルミンがベッドからこちらを見ていた。この部屋は、ベッドと机と椅子しか無い。部屋の中を調べるにも、何も見つからなかっただろうが。
「ほら、これが君の分」
そう言って、アルミンの分を皿に分けて渡す。そうして、残りを自分の皿によそう。普段は、その人の分は皿によそってある。だが、彼は王族だ。王族が毒味も無く食べるわけが無い。だから、一緒の皿から食事を分けてマリオンが目の前で食べる事で食事に毒が無い事をアルミンに知らせるのだ。
「ありがとうございます」
「オレも此処で食べるな。…命に感謝を」
そう言って、祈りを捧げてから朝食を食べる。
暫くマリオンが食べているのをジッと見てから、漸くアルミンは食事に手をつけた。
(よかった…)
怪我を治すには、しっかりと栄養を取らないと治るものも治らない。ここでの食事は、城の食事と比べると栄養も何もかも段違いだが、何も食べないよりはマシだ。
ゆっくりとだが、食事をするアルミンを見ながらマリオンは今後どうするか考え始めた。
***
更新が遅くなり、本当にすみませんっ!
未だ、バタバタしていて次の更新が来週の月曜日になる予定です。なるべく早く更新できる様に頑張ります!
取り敢えず、今の現状を未だ目の前で深く考え込む小さな王子に教える。
「…あっ、ありがとうございます。僕は、アルミ……アルって言います。僕が気絶したのは覚えています。本当に、助けてくれてありがとうございます」
マリオンの言葉に、漸く意識を戻したアルミンは自身の名を名乗る。
(まぁ、まだ完璧に信用は出来ないよな)
助けてもらったからと言って、完全に信用しないのは良い判断だ。もしも、アルミンがアルではなく本名を名乗って王子だとバレたら態度が豹変するかも知れないのだから。ーーそんな風に思っていた時だった。
ーートントン
部屋の扉が音を立てる。
アルがビクッと身体を強張らせる。そんな彼に「大丈夫」だと言ってから、部屋の扉を開ける。すると、そこにはクリクリとした目でこちらを見上げるサラがいた。
「マリね…!」
サラが、いつもの様にマリ姉と呼ぼうとした時、部屋の中にいるアルミンに気が付く。
「あのね、マリ兄。院長先生がご飯だって呼んでるよ!」
サラは、マリオンをマリ兄と呼び直す。
孤児院の子供達は、見知らぬ誰かの前だとマリオンを男として扱う。それは、過去に起きたある出来事のせいなのだが、現在マリオンを男だと思っているアルミンがいるため助かった。
「わかった。知らせてくれて、ありがとうな。直ぐに行くから」
「早く来てね!」
そう言って、走り去るサラを見送ってからアルミンを見る。
「聞いてた通りに、食事が出来たらしい。一緒に食べるか?それとも、此処に運んできた方がいいか?」
「まだ足首が痛いから、此処で食べます」
「わかった。直ぐに持ってくるよ」
そう言って、マリオンは部屋を出る。パタンと扉が閉まる音を背に、食堂に向かって歩く。
(今頃、王子様は部屋の中を調べてるかな?それとも、窓の外を見て情報集めか?)
マリオンがいなくなった今、何かしらの行動はしているだろう。まぁ、見られて困る物は何も無い。そう思いながら食堂に入る。
「あっ、マリオン!サラに聞いたぜ!キラキラした奴を拾って来たんだってな!」
マリオンが食堂に入った途端、テイルがすかさず聞いて来る。
「違うもん!キラキラした王子様だもん!」
「サラはバカだなぁ~。本物の王子様がこんな所にいるわけ無いだろ?」
「だって、院長先生が読んでくれた絵本と同じでキラキラしてたもん!」
「だから、それは絵本の話だろ?」
「王子様だもん!」
ーーパンパン
「はいはい、そこまで。二人共、早くご飯食べないとトックに食べられるよ?」
マリオンは、手を鳴らして二人の言い合いを止める。そうして、全員分の朝食を食べる勢いのトックを指差す。
「あーーっ!!トック、何先に食べてんだよ!」
「サラのご飯!!」
二人は慌てて朝食を食べ始める。
それを見ていると、ガスがお盆に二人分の朝食を乗せて運んで来る。
「院長先生?これって…」
「あの方の朝食です。マリオンと一緒に居ないところを見ると、部屋で食べるのでしょう?」
「はい。これ、ありがとうございます」
「マリオンの分もありますので、一緒に食べて下さいね」
「わかりました」
ガスにお礼を言って、アルミンの居る部屋に戻る。
ーートントン
「アル、マリオンだ。入るぞ」
そう言ったが、少し待ってから部屋の扉を開ける。部屋に入ると、少し髪が乱れたアルミンがベッドからこちらを見ていた。この部屋は、ベッドと机と椅子しか無い。部屋の中を調べるにも、何も見つからなかっただろうが。
「ほら、これが君の分」
そう言って、アルミンの分を皿に分けて渡す。そうして、残りを自分の皿によそう。普段は、その人の分は皿によそってある。だが、彼は王族だ。王族が毒味も無く食べるわけが無い。だから、一緒の皿から食事を分けてマリオンが目の前で食べる事で食事に毒が無い事をアルミンに知らせるのだ。
「ありがとうございます」
「オレも此処で食べるな。…命に感謝を」
そう言って、祈りを捧げてから朝食を食べる。
暫くマリオンが食べているのをジッと見てから、漸くアルミンは食事に手をつけた。
(よかった…)
怪我を治すには、しっかりと栄養を取らないと治るものも治らない。ここでの食事は、城の食事と比べると栄養も何もかも段違いだが、何も食べないよりはマシだ。
ゆっくりとだが、食事をするアルミンを見ながらマリオンは今後どうするか考え始めた。
***
更新が遅くなり、本当にすみませんっ!
未だ、バタバタしていて次の更新が来週の月曜日になる予定です。なるべく早く更新できる様に頑張ります!
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