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第1章
男色との噂あり
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アレックス・フォン・アンデルセン。
齢19歳にして、既に聡明で素晴らしい王子だと国民の間で有名な王子だ。美しい金の髪に、輝く翠の瞳を持つ麗しき第一王子。聡明なだけではなく剣の腕前も素晴らしく、2年前に起こった隣国との小競り合いで若干16歳にして先陣を切って戦い、見事敵を退けたのだ。
人柄も良く、カリスマ性があり次期国王として申し分無い人物だと言われている。
(一つ残念だと言われてるのが、未だ王子に婚約者がいない事だっけ……?)
19歳の美貌の王子アレックスには、今まで浮いた話が一つも無い。その美しい容姿、権力に惹かれ大勢の貴族の娘や息遅れの女性、そして未亡人の女性達が彼の妻になろうと水面下で熾烈な争いを繰り広げている。そんなアレックスの元には、自身の娘を次期王妃に、そうして未来の王の身内になろうと考える貴族達から大量の釣書が毎日届いている。その他にも、アレックスに恋をする他国の王族からも釣書が届く。女性達の年齢は、下は6歳から上は32歳まで幅広い。
だがアレックスは、どんな美女だろうと美少女だろうと幼女だろうと熟女だろうと決して首を縦には振らなかった。
ある時、アレックスに恋をした隣国の王女が「婚約しなければ戦争をする」と脅しをかけて来た事があった。これは、流石にアレックスも頷くしか無いかと思われた。ーーしかし、慌てる事無くアレックスはその国の王に会い密談をした。すると、あれ程届いていた婚約しろコールがいつの間にか止み、皆が気が付いた時には、その王女は他国の王族の元へと嫁いでいた。
それ以来、アレックスに脅しをかける者は居なくなった。
それ程頑なに婚約者を決めないアレックスに、「男が好き」やら「秘密の恋人が居る」などの複数の噂が立った。
だが、どれだけ注意深く観察してもそんな気配は無い。
朝から晩まで執務に励み、誰かと会う様子は無い。ならば男が好きなのかと思うが、そんな雰囲気も微塵も無い。ならば王子は女性が嫌いなのかと思われたが、何回も開かれる舞踏会では何人もの女性と愉しげに踊る。
ならば、身分違いの心に決めた女性が居るのかと聞けば、「今は、恋にかまけている暇は無い」との言葉が返ってくる始末。
そんなアレックスに、城の大臣達はお手上げ状態との事。
(将来を共にする相手だから、妥協したく無いのか?………いや、お貴族様はそんな事言ってられないだろなぁ。家や国の為の政略結婚とか当たり前だし。じゃあ、良い条件の相手が居ないのか?)
しかし、それは無いだろう。
今でも、毎日王子の元に20枚程のの釣書が届いていると国民の間では有名だ。1週間、7×20で140人もの女性の釣書が来ている計算になる。それ程の女性の情報があれば、一人くらい好条件の相手が居る筈だ。………まさか、全員が婚約者にするには何処か問題がある女性だと言う事は無いだろう。
(それとも、婚約者を決める事も出来ない程に忙しい何かがあるのか……)
まぁ、それがマリオンの知るこの国の王太子アレックス・フォン・アンデルセンである。
齢19歳にして、既に聡明で素晴らしい王子だと国民の間で有名な王子だ。美しい金の髪に、輝く翠の瞳を持つ麗しき第一王子。聡明なだけではなく剣の腕前も素晴らしく、2年前に起こった隣国との小競り合いで若干16歳にして先陣を切って戦い、見事敵を退けたのだ。
人柄も良く、カリスマ性があり次期国王として申し分無い人物だと言われている。
(一つ残念だと言われてるのが、未だ王子に婚約者がいない事だっけ……?)
19歳の美貌の王子アレックスには、今まで浮いた話が一つも無い。その美しい容姿、権力に惹かれ大勢の貴族の娘や息遅れの女性、そして未亡人の女性達が彼の妻になろうと水面下で熾烈な争いを繰り広げている。そんなアレックスの元には、自身の娘を次期王妃に、そうして未来の王の身内になろうと考える貴族達から大量の釣書が毎日届いている。その他にも、アレックスに恋をする他国の王族からも釣書が届く。女性達の年齢は、下は6歳から上は32歳まで幅広い。
だがアレックスは、どんな美女だろうと美少女だろうと幼女だろうと熟女だろうと決して首を縦には振らなかった。
ある時、アレックスに恋をした隣国の王女が「婚約しなければ戦争をする」と脅しをかけて来た事があった。これは、流石にアレックスも頷くしか無いかと思われた。ーーしかし、慌てる事無くアレックスはその国の王に会い密談をした。すると、あれ程届いていた婚約しろコールがいつの間にか止み、皆が気が付いた時には、その王女は他国の王族の元へと嫁いでいた。
それ以来、アレックスに脅しをかける者は居なくなった。
それ程頑なに婚約者を決めないアレックスに、「男が好き」やら「秘密の恋人が居る」などの複数の噂が立った。
だが、どれだけ注意深く観察してもそんな気配は無い。
朝から晩まで執務に励み、誰かと会う様子は無い。ならば男が好きなのかと思うが、そんな雰囲気も微塵も無い。ならば王子は女性が嫌いなのかと思われたが、何回も開かれる舞踏会では何人もの女性と愉しげに踊る。
ならば、身分違いの心に決めた女性が居るのかと聞けば、「今は、恋にかまけている暇は無い」との言葉が返ってくる始末。
そんなアレックスに、城の大臣達はお手上げ状態との事。
(将来を共にする相手だから、妥協したく無いのか?………いや、お貴族様はそんな事言ってられないだろなぁ。家や国の為の政略結婚とか当たり前だし。じゃあ、良い条件の相手が居ないのか?)
しかし、それは無いだろう。
今でも、毎日王子の元に20枚程のの釣書が届いていると国民の間では有名だ。1週間、7×20で140人もの女性の釣書が来ている計算になる。それ程の女性の情報があれば、一人くらい好条件の相手が居る筈だ。………まさか、全員が婚約者にするには何処か問題がある女性だと言う事は無いだろう。
(それとも、婚約者を決める事も出来ない程に忙しい何かがあるのか……)
まぁ、それがマリオンの知るこの国の王太子アレックス・フォン・アンデルセンである。
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