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第1章
No.123
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カチャカチャと、食器がぶつかり合う音がする中。
1人だけ、音を立てない者がいた。
「由香、どうした?食べないのか?」
食事の手を止めた由香に、貴之が問いかける。
暫く無言でいた由香は、ようやく口を開き貴之に問いかけた。
「…おとうさん。マコちゃん、げんき?がんばって、はたらいてる?」
由香の言葉に、皆が食事の手を止めた。
雪子、紗希、晃、圭太、圭子達も揃って貴之を見つめる。
「あなた…」
雪子が、隣に座る貴之の手を握る。
貴之も雪子の手を握り返す。
「………そうだな。もうこの子達に話すべきだな」
そう言って、貴之は由香、圭太、圭子を真っ直ぐに見つめる。
「お前達に、話す事がある。真琴の事だ」
「大切な話だから、ちゃんとお父さんの話を聞きなさい」
雪子がそう言うと、3人は真剣な表情になり貴之を見た。
「真琴は、この養護施設の前に捨てられてたんじゃない。ある日、突然不思議な光と共に目の前に現れたんだ」
そう言って、貴之は紗希と晃にも話した事を3人にも静かに話し始めた。
***
「ーーこれが全てだ。俺の予想だが、真琴は元いた場所に戻ったんだと思う」
全てを話し終えた貴之は、そう言って己の家族の顔を見渡す。
「………んだよ、それ!!マコト姉ちゃんの居場所はここだろ!?家族のいるここが居場所だろ!」
貴之の話を聞いた圭太が、そう叫ぶ。
その声は、どこか震えていた。
「圭太っ!何も悪くないお父さんに怒鳴っても仕方ないでしょ!!」
そう言って、叫ぶ圭太を圭子が諌めるが圭子の声もまた震えていた。
「………紗希姉ちゃんも、晃兄ちゃんも知ってたんだな」
先程から何も話さない2人を見て、圭太はそう確信した。
「えぇ。私と晃はかなり前に聞いてたわ」
「何で…、何で教えてくれなかったんだよ!!」
叫ぶ圭太に、晃が答える。
「こうなるのが分かってたからだよ。僕や紗希姉さんでさえ取り乱したんだ。だから、僕等より小さい圭太達には、もう少し3人が落ち着いてから教えようって事になったんだ」
「っ…!」
悔しいが、晃の言う事が正しい。
真琴が居なくなって直ぐに、この話を聞かせられていたら圭太は学校を休んででも真琴を探しただろう。
ーーその時、由香が明るい声で話し出した。
「マコちゃん。もとのおうちに、かえったんだね!よかったね! マコちゃんのお父さんやお母さんやお友だちは、きっとよろこんでるね!」
まだ小さく、物事が良い分かっていない由香は自分の事のように純粋に喜んだ。そうして、由香の言葉に貴之達も漸く思い至った。
「そう…だな。俺達が真琴が大事な様に、向こうにも真琴を大切に想ってる人達が居るんだよな」
「そうね。自分の子供が消えて、探さない親なんて居ないわよね。由香、ありがとうね。お母さん達、自分達の事ばかり考えてたわ」
「えへへ~」
意味がよく分かっていないが、雪子に褒められて嬉しい由香は明るく笑った。そんな由香を見て、圭太と圭子も何だか気が抜けた。
「………まぁ、マコト姉ちゃんなら上手い事やってるよな」
「そうね、マコト姉ちゃんだもん。もしかしたら、イケメンの彼氏でも作ってるかも」
「何!?真琴に彼氏は、まだ早い!!」
圭子の冗談に、貴之が凄い勢いで反応した。
そんな姿を見て、皆んなが大きな声で笑った。
それは、真琴が居なくなってから久しく見ていないとても明るい食卓だった。
1人だけ、音を立てない者がいた。
「由香、どうした?食べないのか?」
食事の手を止めた由香に、貴之が問いかける。
暫く無言でいた由香は、ようやく口を開き貴之に問いかけた。
「…おとうさん。マコちゃん、げんき?がんばって、はたらいてる?」
由香の言葉に、皆が食事の手を止めた。
雪子、紗希、晃、圭太、圭子達も揃って貴之を見つめる。
「あなた…」
雪子が、隣に座る貴之の手を握る。
貴之も雪子の手を握り返す。
「………そうだな。もうこの子達に話すべきだな」
そう言って、貴之は由香、圭太、圭子を真っ直ぐに見つめる。
「お前達に、話す事がある。真琴の事だ」
「大切な話だから、ちゃんとお父さんの話を聞きなさい」
雪子がそう言うと、3人は真剣な表情になり貴之を見た。
「真琴は、この養護施設の前に捨てられてたんじゃない。ある日、突然不思議な光と共に目の前に現れたんだ」
そう言って、貴之は紗希と晃にも話した事を3人にも静かに話し始めた。
***
「ーーこれが全てだ。俺の予想だが、真琴は元いた場所に戻ったんだと思う」
全てを話し終えた貴之は、そう言って己の家族の顔を見渡す。
「………んだよ、それ!!マコト姉ちゃんの居場所はここだろ!?家族のいるここが居場所だろ!」
貴之の話を聞いた圭太が、そう叫ぶ。
その声は、どこか震えていた。
「圭太っ!何も悪くないお父さんに怒鳴っても仕方ないでしょ!!」
そう言って、叫ぶ圭太を圭子が諌めるが圭子の声もまた震えていた。
「………紗希姉ちゃんも、晃兄ちゃんも知ってたんだな」
先程から何も話さない2人を見て、圭太はそう確信した。
「えぇ。私と晃はかなり前に聞いてたわ」
「何で…、何で教えてくれなかったんだよ!!」
叫ぶ圭太に、晃が答える。
「こうなるのが分かってたからだよ。僕や紗希姉さんでさえ取り乱したんだ。だから、僕等より小さい圭太達には、もう少し3人が落ち着いてから教えようって事になったんだ」
「っ…!」
悔しいが、晃の言う事が正しい。
真琴が居なくなって直ぐに、この話を聞かせられていたら圭太は学校を休んででも真琴を探しただろう。
ーーその時、由香が明るい声で話し出した。
「マコちゃん。もとのおうちに、かえったんだね!よかったね! マコちゃんのお父さんやお母さんやお友だちは、きっとよろこんでるね!」
まだ小さく、物事が良い分かっていない由香は自分の事のように純粋に喜んだ。そうして、由香の言葉に貴之達も漸く思い至った。
「そう…だな。俺達が真琴が大事な様に、向こうにも真琴を大切に想ってる人達が居るんだよな」
「そうね。自分の子供が消えて、探さない親なんて居ないわよね。由香、ありがとうね。お母さん達、自分達の事ばかり考えてたわ」
「えへへ~」
意味がよく分かっていないが、雪子に褒められて嬉しい由香は明るく笑った。そんな由香を見て、圭太と圭子も何だか気が抜けた。
「………まぁ、マコト姉ちゃんなら上手い事やってるよな」
「そうね、マコト姉ちゃんだもん。もしかしたら、イケメンの彼氏でも作ってるかも」
「何!?真琴に彼氏は、まだ早い!!」
圭子の冗談に、貴之が凄い勢いで反応した。
そんな姿を見て、皆んなが大きな声で笑った。
それは、真琴が居なくなってから久しく見ていないとても明るい食卓だった。
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