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第2章
No.183
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「この様に、比較的魔石は簡単に手に入ります。ですが、魔水晶は違います」
「魔水晶?」
初めて聞く単語に、真琴は首を傾げる。
「魔水晶とは、魔石の上位の物になります。魔石は、自然界に漂う魔力を吸収した石と説明しました。普段、我々は魔力の溜まった魔石を鉱山で働く者達が集めそれを使用しています。ですが、鉱山の奥や人の手が入っていない場所にある魔力の溜まった魔石は、そのまま魔力を溜め続けます」
その説明に、真琴は疑問の声を上げる。
「あの、魔石って大きさによって溜められる魔力の量が決まってるんですよね?」
真琴の質問に、ルイザは頷く。
「マコ様の言った通りに、魔石はその大きさによって溜められる魔力の量は決まっています。ーーですが、稀に限界量を超える魔力を溜める魔石があります」
「限界量を?」
「はい。人の手が入っていない場所は、不純物の無い純粋な魔力が満ちています。そう言う場所にある魔石は、一定の条件が揃うと時折進化をするんです」
「それが魔水晶…」
「そうです。簡単に言えば、石から宝石に進化した様なものです。けれど、魔水晶は魔石とは比べ物にならない程に膨大な魔力の結晶体です。魔水晶は、滅多に手に入る物ではありません。その為、この魔石と同じ大きさの物が見つかれば金貨50枚程になります」
「金貨50枚!?」
まさか、親指の爪の大きさ程度で金貨50枚とは驚きだ。それでは、それ以上の大きさの魔水晶は一体どれ位になるのだろう。
(………考えるのは止めよう)
「魔水晶は、純粋で膨大な魔力の結晶体です。その為、様々な用途に使用出来ます。ですから、様々な国が喉から手が出るほど魔水晶を欲しています。けれど、魔水晶が出回る事は殆どありません。その為、昔は人工的に魔水晶を作る実験が多くの国でありました」
「人工的に魔水晶を作れるんですか?」
その言葉に、ルイザは首を横に振る。
「いいえ。魔水晶は、不純物の一切無い膨大で純粋な魔力の結晶体です。人の持つ魔力は、自然界の魔力に比べて不純物が多く含まれています。その為、何人もの魔術師が集まって魔力を込めても何処の国も魔水晶は作れなかったのです」
真琴は、その話を聞いてそれで良かったと思った。もしも、膨大な魔力の結晶体である魔水晶を人為的に作れていたら…。
(きっと、ロクな事にならなかったはず…)
大きな力は、争いを齎す事を真琴は知っていた。だから、魔水晶を人工的に作れなくてよかったのだ。そう真琴が話すと、ルイザも頷いたのだった。
「魔水晶?」
初めて聞く単語に、真琴は首を傾げる。
「魔水晶とは、魔石の上位の物になります。魔石は、自然界に漂う魔力を吸収した石と説明しました。普段、我々は魔力の溜まった魔石を鉱山で働く者達が集めそれを使用しています。ですが、鉱山の奥や人の手が入っていない場所にある魔力の溜まった魔石は、そのまま魔力を溜め続けます」
その説明に、真琴は疑問の声を上げる。
「あの、魔石って大きさによって溜められる魔力の量が決まってるんですよね?」
真琴の質問に、ルイザは頷く。
「マコ様の言った通りに、魔石はその大きさによって溜められる魔力の量は決まっています。ーーですが、稀に限界量を超える魔力を溜める魔石があります」
「限界量を?」
「はい。人の手が入っていない場所は、不純物の無い純粋な魔力が満ちています。そう言う場所にある魔石は、一定の条件が揃うと時折進化をするんです」
「それが魔水晶…」
「そうです。簡単に言えば、石から宝石に進化した様なものです。けれど、魔水晶は魔石とは比べ物にならない程に膨大な魔力の結晶体です。魔水晶は、滅多に手に入る物ではありません。その為、この魔石と同じ大きさの物が見つかれば金貨50枚程になります」
「金貨50枚!?」
まさか、親指の爪の大きさ程度で金貨50枚とは驚きだ。それでは、それ以上の大きさの魔水晶は一体どれ位になるのだろう。
(………考えるのは止めよう)
「魔水晶は、純粋で膨大な魔力の結晶体です。その為、様々な用途に使用出来ます。ですから、様々な国が喉から手が出るほど魔水晶を欲しています。けれど、魔水晶が出回る事は殆どありません。その為、昔は人工的に魔水晶を作る実験が多くの国でありました」
「人工的に魔水晶を作れるんですか?」
その言葉に、ルイザは首を横に振る。
「いいえ。魔水晶は、不純物の一切無い膨大で純粋な魔力の結晶体です。人の持つ魔力は、自然界の魔力に比べて不純物が多く含まれています。その為、何人もの魔術師が集まって魔力を込めても何処の国も魔水晶は作れなかったのです」
真琴は、その話を聞いてそれで良かったと思った。もしも、膨大な魔力の結晶体である魔水晶を人為的に作れていたら…。
(きっと、ロクな事にならなかったはず…)
大きな力は、争いを齎す事を真琴は知っていた。だから、魔水晶を人工的に作れなくてよかったのだ。そう真琴が話すと、ルイザも頷いたのだった。
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