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新たな出会い
ヴォーグ・アルケミオン
振り返ると1人の青年が立っていた。歳の頃は14~15歳位だろうか。青い少し長めの髪に同じ青の瞳をした優しそうな青年だ。
「何ですか?」
ローズが少し警戒した様子で聞く。
「教会の手伝いに来たんだけどこっちを手伝えって言われたんだけど」
ちらっと籠に目を向け。
「もう半分も終わってたんだね。来るのが少し遅かったかな」
「そうね。残りは私達でやるから貴方…えっと」
「自己紹介がまだだったね。俺はヴォーグ・アルケミオン。よろしく」
「私はローズ。この子は弟のリュシルでこっちは親友のレムリアよ」
紹介されて軽く頭を下げる。リュシルは無言で彼を見ていた。
「じゃぁ俺は向こうに戻って仕事を貰うよ」
「そうして頂戴」
「また後でね」
そう言って教会に戻っていくヴォーグ。その背中を見ているとローズに背中を叩かれた。
「痛!何…急に?」
「彼…どう?」
「どう…って何が?」
「何がって!気付かなかったの?あの人レムリアの事優しい目でジーっと見てたじゃ無い!」
(そうかな?)
別にそんな事は無いと思うが…。
「優しそうな人だったしね!歳上で同い年の男子には無い落ち着いた感じもいいわ!」
「ローズはああいう感じの人が好きなの?」
「やーね!私はレムリアにいいなって思ったのよ!面倒くさがりのあんたにはあんな風に落ち着いた雰囲気の面倒見てくれそうな人がお似合いよ。それに…私にはギルがいるもの」
彼氏の事を思い出したのか途端に笑顔になるローズ。そうローズは以前買った香水を付けて告白し成功したのだ。
(あの怪しい香水…侮れない)
まぁ、香水が無くとも告白は上手くいっただろう。ギル…ギルバルトはローズにベタ惚れだったから。
不意に服の裾を引っ張られる。
「どうしたの?」
「…あいつ嫌い」
ム…っとした顔のリュシルがジッと教会の方を見ながら話す。
「レムリアは歳上が好きなの?」
「別にそんな事は…」
「じゃあ歳下は?」
大きな目に涙を溜めウルウルした瞳でこちらを見上げる。
「特に何とも…」
「僕は歳上でも歳下でもレムリアが好きだよ」
「私、リュシルから見たらオバさんだよ?あっという間によぼよぼになる」
「そんな事ないよ!レムリアはすっごく可愛いよ!」
私に抱き付き笑顔で話す。
「必死ね。まるで犬みたい」
「うるさいオバさん」
おっと…何という事でしょう。舌の根も乾かないうちにローズにオバさん発言。彼は私とローズが同い年だという事をわかって言っているのだろうか?
「何ですって!!この猫被り!」
「僕…ヒステリックな女って嫌い」
「このっ!」
怒りで顔を真っ赤にするローズ。その後はローズとリュシルの追いかけっこが始まった。私はそれを眺めながら残りのジャガイモの皮を剥いていた。
「何ですか?」
ローズが少し警戒した様子で聞く。
「教会の手伝いに来たんだけどこっちを手伝えって言われたんだけど」
ちらっと籠に目を向け。
「もう半分も終わってたんだね。来るのが少し遅かったかな」
「そうね。残りは私達でやるから貴方…えっと」
「自己紹介がまだだったね。俺はヴォーグ・アルケミオン。よろしく」
「私はローズ。この子は弟のリュシルでこっちは親友のレムリアよ」
紹介されて軽く頭を下げる。リュシルは無言で彼を見ていた。
「じゃぁ俺は向こうに戻って仕事を貰うよ」
「そうして頂戴」
「また後でね」
そう言って教会に戻っていくヴォーグ。その背中を見ているとローズに背中を叩かれた。
「痛!何…急に?」
「彼…どう?」
「どう…って何が?」
「何がって!気付かなかったの?あの人レムリアの事優しい目でジーっと見てたじゃ無い!」
(そうかな?)
別にそんな事は無いと思うが…。
「優しそうな人だったしね!歳上で同い年の男子には無い落ち着いた感じもいいわ!」
「ローズはああいう感じの人が好きなの?」
「やーね!私はレムリアにいいなって思ったのよ!面倒くさがりのあんたにはあんな風に落ち着いた雰囲気の面倒見てくれそうな人がお似合いよ。それに…私にはギルがいるもの」
彼氏の事を思い出したのか途端に笑顔になるローズ。そうローズは以前買った香水を付けて告白し成功したのだ。
(あの怪しい香水…侮れない)
まぁ、香水が無くとも告白は上手くいっただろう。ギル…ギルバルトはローズにベタ惚れだったから。
不意に服の裾を引っ張られる。
「どうしたの?」
「…あいつ嫌い」
ム…っとした顔のリュシルがジッと教会の方を見ながら話す。
「レムリアは歳上が好きなの?」
「別にそんな事は…」
「じゃあ歳下は?」
大きな目に涙を溜めウルウルした瞳でこちらを見上げる。
「特に何とも…」
「僕は歳上でも歳下でもレムリアが好きだよ」
「私、リュシルから見たらオバさんだよ?あっという間によぼよぼになる」
「そんな事ないよ!レムリアはすっごく可愛いよ!」
私に抱き付き笑顔で話す。
「必死ね。まるで犬みたい」
「うるさいオバさん」
おっと…何という事でしょう。舌の根も乾かないうちにローズにオバさん発言。彼は私とローズが同い年だという事をわかって言っているのだろうか?
「何ですって!!この猫被り!」
「僕…ヒステリックな女って嫌い」
「このっ!」
怒りで顔を真っ赤にするローズ。その後はローズとリュシルの追いかけっこが始まった。私はそれを眺めながら残りのジャガイモの皮を剥いていた。
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