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第一章:ギルド加入編
#7.ビスコティアとやるべき事
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おお……まさにファンタジー世界だ。
外に出て驚いた。だって、日本と全然家が違うし、アニメや漫画でしか野菜や果物を売ってるのを見たことないのに普通にやっているし、人間じゃなくて、いろんな動物が歩いてるんだもん!
夕方だからか、人通りも多い!……人じゃないけど。
……いや、それは僕もなんだけどね?うん。
まるでゲームの世界に来たみたいでテンションがさらに上がる!
「おおう……眼をキラキラさせている上にそんなに尻尾振って……そんなに珍しいか?」
「うん!だって、僕が前世で過ごした街とは全然違うんだもん!」
「そ、そうか……まぁ、とりあえず行くか」
歩き出したヴァンに僕は着いていく。
まず、この街はビスコティアというらしい。
街は住宅地の他に四つのエリアに分かれてるらしく、まずは商店街……ここにはいろんな少量やアイテムが販売されている。武器や防具もあったが、それは簡易的なもので、本格的なものは建物の中で販売されているらしい。どうやら、飾りなどで場所を取るからだと思う。
雑貨街……ここは日常的な物の店らしい。ここの店はほとんどが建物の中で、いろいろな物が売っている。
冒険街……ここは冒険者御用達のエリアで、武器や防具、回復アイテムや解析屋、宿屋といった冒険者が一番出入りし、集まるエリアらしい。
ギルドのみんなもよく行くんだとか。
にしても、夕方だからって賑わい方が生前の頃と全然違うなぁ……これはファンタジー世界特有なのだろうか?
「明日には解析屋に行くだろうし、今行かなくてもいいだろ」
「あれ、解析屋って宝石などを視るとこじゃないの?」
「解析屋はレベル、所有スキルといった個人のステータスを視てくれるんだ。宝石や財宝なんかは鑑定屋だな」
へぇ、さすがファンタジー世界……レベルが存在するんだ……って、スキル? そういえば、なんか眠っている時とかに聞こえたような……
「ねぇ、聞き忘れてたんだけど、バルトの料理を食べたら何か聞こえたんだけど……」
「ん?死んだ婆ちゃんとかの声か?」
……否定できないとこが恐ろしいな……あれは凶器や兵器にもできるから。
「じゃなくて、えっと……気絶耐性がどうとか……あと、寝てるときにいくつか……」
「ああ、それがスキルだ。特定の条件によって獲得できる。スキルは所有するスキルによって戦闘が左右すんだ。たとえば、俺の火耐性……これは、炎攻撃のダメージを軽減させる……といったみたいにな。お前が言ってた気絶耐性は気絶しにくくなる効果がある。ま、その耐性をも超えるダメージを受けたら気絶しちまうがな」
へぇ……冒険者とか戦いが多いのならスキルは重要ファクターなわけだ。
えっと、じゃあ気絶耐性ってのは気絶しにくくなるのかな?ありがたいのかありがたくないのかわからないスキルだな……
「まぁ、あとは明日だな。そうだな……とりあえず、今日は雑貨街で必要なの買ってくか。家にゃ俺一人分がほとんどだし。替えの服なんかもいるだろ」
「あ……ごめん……」
そうだ、今の僕には替えがひとっつもないんだ……身体と今着ている服しか。 これ、かなりお金がかかるんじゃなかろうか?
「謝る必要ねぇだろ。まぁ、必要最低限なのしか買わないが……あとは仕事の報酬で買うんだな。今回はギルドに入った祝いとしといて買ってやるよ」
「わぁ、ありがとう!」
なんか悪い気持ちと嬉しい気持ちが戦ってるけど……とりあえずお礼を言っておく。 助けてもらって住まわせてもらって……なんかヴァンに迷惑かけてばっかだな……
これは仕事で挽回しないと。
そして、雑貨街に来た僕達は店に入り、商品を購入していく。
カップ、皿、布団、服……etc。
そして、その間に思ったことは……文字が読めません。
え、これ何て書いてあるの?
物はわかるからいいとしても……僕が知っている文字と違うから全く理解できないよ。
数字は何となく似てるからわかるけど、文字の方は漫画やアニメで見るような感じで理解不能だ。
そして、この世界の通貨は一体?
これを見るとつくづく別世界に来たんだと実感するなぁ……
「おい、どうした?商品プレートなんか見つめて?」
「あ、いや……僕が知ってる文字と違うからさ……数字は似てるからわかるけど、この世界の通貨もわからないから……この世界の基本的なことはまったく知らないと思い知らされてたの」
「ふむ……それは仕事に支障が出るかもな……とりあえず買い物して、帰ったら少し教えてやるよ」
勉強……以前は嫌いだったけど、今はやるしかないなぁ……はぁ。
でも、ヴァンがここまでしてくれてるんだもん、頑張ってやるしかない!
そして、僕は重い布団を足を震わせながら運んで……いたのは昔の話。
獣人の身体ってすごいなぁ……布団が軽く感じるよ。
まだ子供なのに成長したらどこまでになるんだろ?楽しみなような、不安なような。
ちなみに、買い物の会計の時に知ったんだけど、この世界の通貨はギアというらしく、札は存在しないでコインのみらしい。
漫画とかみたいに銅と銀と金の三種があり、これはだいたいになるが銅が10円単位、銀が500円単位、金が10,000円単位だと思う。
つまり、1円単位がこの世界にはないんだ。
まぁ、会計でのやりとりから感じたことだけどね。
そして、やってきましたヴァンの家。なんというか、外国の宿屋みたいだ。 扉を開けて階段を上がると、目の前には直線に伸びた廊下と左右二つずつの四つの扉。
ヴァンは奥の左の扉を開けた。
「ここが俺の部屋な。覚えとけよ?」
そう言って僕の返事を待たず、スッと中へ入っていった。
僕はこっそりと覗く感じに中を見た。
うわぁ……広い!バス・トイレ別で、キッチンもダイニングキッチンみたいになっている! 見た感じ、1LDKかな?
キョロキョロしながら歩いていると何かを踏んづけてすっころんだ。
あいたたた……いったい何を……本?
何かの雑誌みたいだけど……うん、読めない。
文字は読めないけど、表紙も中身も剣だらけだから剣の雑誌なんだろうな。 剣の大全集とか?
「おい、大丈夫か?悪いな、置きっぱで」
「あ、うん大丈夫。これって剣の雑誌?」
「そうだが……珍しいか?」
「んー……こういうのは少ないかな。僕がいた世界は銃砲刀剣類所持等取締法……だっけ?があって、本物の剣や銃を持ち歩いてたら違反で捕まっちゃうよ。魔法もないし、魔物もいないから使わないしねー」
剣のおもちゃならあるけど、本物は戦争に使われてるし……いや、それは昔の話か。 銃は今も使われてるけど、それは警官だけだなぁ……あとは戦争。
あとはミサイルとか魚雷とか……戦争兵器使いすぎ!
地球温暖化とか少子高齢化とか色々問題言ってるけどさ、まずはそいつらをどうにかしてからにしようよ!
まぁ、そんなこと僕にはもう関係ないんだけどね……
そういえば、僕も武器を選ばなきゃいけないんだっけ?武器なんて使ったことなんてないから何を使えばいいのかわからないや。
「おい、物思いにひたるのもいいが、明日から初出勤なんだから早めに寝とけよ。あと、少し文字を覚えなきゃな。」
ああ、そうだ……僕は覚えなきゃならないのが山ほどあるんだった。まずは文字か。
ヴァンが何かが書かれた紙をテーブル広げた。これは……文字列かな?
「これは五十音順に書かれてる。この紙に寝るまで少し書きながら覚えるんだな」
そう言ってヴァンから渡された紙とペンを使って書いていく。
何というか……文字はやっぱり図形みたいだ。うん、似たのがたくさんあるから何度も書いて覚えるしかない!
途中、いろんな音がしてるけど、ヴァンが買ったのを片付けてるのかな?
勉強が嫌いな僕だけど、さすがにこの世界で生きていくと決めた以上、文字は絶対に覚えなきゃならない。あと、強くもならないと。
……どのくらいたったろうか?
とりあえずほとんどの文字を覚えられた。
しかし、慣れないことをするもんじゃないね……頭痛くなってきたよ。
「そろそろ寝るぞ。さっきも言ったが明日は初出勤だし、早めに寝といたほうがいいだろ。そうでなくとも、お前は色々あったろうからな」
確かに色々あった。
図書館で宿題して、お金を引き出すために銀行行ったら銀行強盗に巻きこまれて、銃で殺されてこの世界の狐獣人の子供の身体に転生して、その前にこの身体は崖崩れに巻きこまれ、なぜかはわからないけど料理勝負させられて……うん、別の意味で慌しい一日だった。
とにかく、明日のためにも早く寝よう。
ヴァンが電気(のエレメント)のダイヤルを調整して薄暗くしてベッドに入り、僕は敷かれた布団に潜り込む。
「んじゃ、おやすみー」
「うん、おやすみなさい」
これで僕のファンタジー世界一日目が終わった。
明日は明日で色々やることがあるらしいし、頑張らなきゃ。
それじゃ、おやすみなさーい。
外に出て驚いた。だって、日本と全然家が違うし、アニメや漫画でしか野菜や果物を売ってるのを見たことないのに普通にやっているし、人間じゃなくて、いろんな動物が歩いてるんだもん!
夕方だからか、人通りも多い!……人じゃないけど。
……いや、それは僕もなんだけどね?うん。
まるでゲームの世界に来たみたいでテンションがさらに上がる!
「おおう……眼をキラキラさせている上にそんなに尻尾振って……そんなに珍しいか?」
「うん!だって、僕が前世で過ごした街とは全然違うんだもん!」
「そ、そうか……まぁ、とりあえず行くか」
歩き出したヴァンに僕は着いていく。
まず、この街はビスコティアというらしい。
街は住宅地の他に四つのエリアに分かれてるらしく、まずは商店街……ここにはいろんな少量やアイテムが販売されている。武器や防具もあったが、それは簡易的なもので、本格的なものは建物の中で販売されているらしい。どうやら、飾りなどで場所を取るからだと思う。
雑貨街……ここは日常的な物の店らしい。ここの店はほとんどが建物の中で、いろいろな物が売っている。
冒険街……ここは冒険者御用達のエリアで、武器や防具、回復アイテムや解析屋、宿屋といった冒険者が一番出入りし、集まるエリアらしい。
ギルドのみんなもよく行くんだとか。
にしても、夕方だからって賑わい方が生前の頃と全然違うなぁ……これはファンタジー世界特有なのだろうか?
「明日には解析屋に行くだろうし、今行かなくてもいいだろ」
「あれ、解析屋って宝石などを視るとこじゃないの?」
「解析屋はレベル、所有スキルといった個人のステータスを視てくれるんだ。宝石や財宝なんかは鑑定屋だな」
へぇ、さすがファンタジー世界……レベルが存在するんだ……って、スキル? そういえば、なんか眠っている時とかに聞こえたような……
「ねぇ、聞き忘れてたんだけど、バルトの料理を食べたら何か聞こえたんだけど……」
「ん?死んだ婆ちゃんとかの声か?」
……否定できないとこが恐ろしいな……あれは凶器や兵器にもできるから。
「じゃなくて、えっと……気絶耐性がどうとか……あと、寝てるときにいくつか……」
「ああ、それがスキルだ。特定の条件によって獲得できる。スキルは所有するスキルによって戦闘が左右すんだ。たとえば、俺の火耐性……これは、炎攻撃のダメージを軽減させる……といったみたいにな。お前が言ってた気絶耐性は気絶しにくくなる効果がある。ま、その耐性をも超えるダメージを受けたら気絶しちまうがな」
へぇ……冒険者とか戦いが多いのならスキルは重要ファクターなわけだ。
えっと、じゃあ気絶耐性ってのは気絶しにくくなるのかな?ありがたいのかありがたくないのかわからないスキルだな……
「まぁ、あとは明日だな。そうだな……とりあえず、今日は雑貨街で必要なの買ってくか。家にゃ俺一人分がほとんどだし。替えの服なんかもいるだろ」
「あ……ごめん……」
そうだ、今の僕には替えがひとっつもないんだ……身体と今着ている服しか。 これ、かなりお金がかかるんじゃなかろうか?
「謝る必要ねぇだろ。まぁ、必要最低限なのしか買わないが……あとは仕事の報酬で買うんだな。今回はギルドに入った祝いとしといて買ってやるよ」
「わぁ、ありがとう!」
なんか悪い気持ちと嬉しい気持ちが戦ってるけど……とりあえずお礼を言っておく。 助けてもらって住まわせてもらって……なんかヴァンに迷惑かけてばっかだな……
これは仕事で挽回しないと。
そして、雑貨街に来た僕達は店に入り、商品を購入していく。
カップ、皿、布団、服……etc。
そして、その間に思ったことは……文字が読めません。
え、これ何て書いてあるの?
物はわかるからいいとしても……僕が知っている文字と違うから全く理解できないよ。
数字は何となく似てるからわかるけど、文字の方は漫画やアニメで見るような感じで理解不能だ。
そして、この世界の通貨は一体?
これを見るとつくづく別世界に来たんだと実感するなぁ……
「おい、どうした?商品プレートなんか見つめて?」
「あ、いや……僕が知ってる文字と違うからさ……数字は似てるからわかるけど、この世界の通貨もわからないから……この世界の基本的なことはまったく知らないと思い知らされてたの」
「ふむ……それは仕事に支障が出るかもな……とりあえず買い物して、帰ったら少し教えてやるよ」
勉強……以前は嫌いだったけど、今はやるしかないなぁ……はぁ。
でも、ヴァンがここまでしてくれてるんだもん、頑張ってやるしかない!
そして、僕は重い布団を足を震わせながら運んで……いたのは昔の話。
獣人の身体ってすごいなぁ……布団が軽く感じるよ。
まだ子供なのに成長したらどこまでになるんだろ?楽しみなような、不安なような。
ちなみに、買い物の会計の時に知ったんだけど、この世界の通貨はギアというらしく、札は存在しないでコインのみらしい。
漫画とかみたいに銅と銀と金の三種があり、これはだいたいになるが銅が10円単位、銀が500円単位、金が10,000円単位だと思う。
つまり、1円単位がこの世界にはないんだ。
まぁ、会計でのやりとりから感じたことだけどね。
そして、やってきましたヴァンの家。なんというか、外国の宿屋みたいだ。 扉を開けて階段を上がると、目の前には直線に伸びた廊下と左右二つずつの四つの扉。
ヴァンは奥の左の扉を開けた。
「ここが俺の部屋な。覚えとけよ?」
そう言って僕の返事を待たず、スッと中へ入っていった。
僕はこっそりと覗く感じに中を見た。
うわぁ……広い!バス・トイレ別で、キッチンもダイニングキッチンみたいになっている! 見た感じ、1LDKかな?
キョロキョロしながら歩いていると何かを踏んづけてすっころんだ。
あいたたた……いったい何を……本?
何かの雑誌みたいだけど……うん、読めない。
文字は読めないけど、表紙も中身も剣だらけだから剣の雑誌なんだろうな。 剣の大全集とか?
「おい、大丈夫か?悪いな、置きっぱで」
「あ、うん大丈夫。これって剣の雑誌?」
「そうだが……珍しいか?」
「んー……こういうのは少ないかな。僕がいた世界は銃砲刀剣類所持等取締法……だっけ?があって、本物の剣や銃を持ち歩いてたら違反で捕まっちゃうよ。魔法もないし、魔物もいないから使わないしねー」
剣のおもちゃならあるけど、本物は戦争に使われてるし……いや、それは昔の話か。 銃は今も使われてるけど、それは警官だけだなぁ……あとは戦争。
あとはミサイルとか魚雷とか……戦争兵器使いすぎ!
地球温暖化とか少子高齢化とか色々問題言ってるけどさ、まずはそいつらをどうにかしてからにしようよ!
まぁ、そんなこと僕にはもう関係ないんだけどね……
そういえば、僕も武器を選ばなきゃいけないんだっけ?武器なんて使ったことなんてないから何を使えばいいのかわからないや。
「おい、物思いにひたるのもいいが、明日から初出勤なんだから早めに寝とけよ。あと、少し文字を覚えなきゃな。」
ああ、そうだ……僕は覚えなきゃならないのが山ほどあるんだった。まずは文字か。
ヴァンが何かが書かれた紙をテーブル広げた。これは……文字列かな?
「これは五十音順に書かれてる。この紙に寝るまで少し書きながら覚えるんだな」
そう言ってヴァンから渡された紙とペンを使って書いていく。
何というか……文字はやっぱり図形みたいだ。うん、似たのがたくさんあるから何度も書いて覚えるしかない!
途中、いろんな音がしてるけど、ヴァンが買ったのを片付けてるのかな?
勉強が嫌いな僕だけど、さすがにこの世界で生きていくと決めた以上、文字は絶対に覚えなきゃならない。あと、強くもならないと。
……どのくらいたったろうか?
とりあえずほとんどの文字を覚えられた。
しかし、慣れないことをするもんじゃないね……頭痛くなってきたよ。
「そろそろ寝るぞ。さっきも言ったが明日は初出勤だし、早めに寝といたほうがいいだろ。そうでなくとも、お前は色々あったろうからな」
確かに色々あった。
図書館で宿題して、お金を引き出すために銀行行ったら銀行強盗に巻きこまれて、銃で殺されてこの世界の狐獣人の子供の身体に転生して、その前にこの身体は崖崩れに巻きこまれ、なぜかはわからないけど料理勝負させられて……うん、別の意味で慌しい一日だった。
とにかく、明日のためにも早く寝よう。
ヴァンが電気(のエレメント)のダイヤルを調整して薄暗くしてベッドに入り、僕は敷かれた布団に潜り込む。
「んじゃ、おやすみー」
「うん、おやすみなさい」
これで僕のファンタジー世界一日目が終わった。
明日は明日で色々やることがあるらしいし、頑張らなきゃ。
それじゃ、おやすみなさーい。
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