婚約破棄された公爵令嬢は罰として嫁がされた旦那様のお陰で日本(地球)の食べ物に舌鼓を打てて今日も幸せです

Crosis

文字の大きさ
21 / 64

第21話 女は度胸

しおりを挟む

「ちっちっちっ。これがスイーツじゃなくてちゃんとおかずなんだよなぁ。ちなみに甘い派と甘くない派で派閥が分かれているけど私はどっちも好きだったりするよっ!! まぁ、日本にはキノコ派かタケノコ派かで派閥が分かれていたりとかもするんだけれど、これはまぁ、後で良いか」

 そしてアンナが甘くてもスイーツではなくてちゃんとおかずになる料理だと教えてくれるのだが、甘いのにスイーツではなくておかずになる料理など皆目見当もつかないのでいつか食べてみたいと思う。

 しかしながら、恐らくソウイチロウ様の故郷なのだが色んな派閥があるようで、ソウイチロウ様が所属している派閥を、わたくしが間違えて敵対派閥を応援するような過ちを回避する為にも今度教えて貰わなければと心に刻む。

 そんなこんなでわたくしは料理を食べ進めていく。

 ミソシルというスープも、サケという魚の塩焼きも美味しくて食べ進める手が止まらないのだが、だからこそわたくしは敢えて白銀に輝くライスと、異様な存在感を放つ生卵の事を考えないようにして食べ進めていく。
 
 しかしながら食べ進めていくという事は、異様な存在感を放つ生卵をライスにかけて食べる料理を食べるその時が近づいているという事でもある。

 そして、その時はついに来てしまう。

 白銀に輝くご飯と生卵以外を全て食べてしまったのだ。

 どうしようと……? と軽くパニック状態になったわたくしは周囲を見渡すと、ソウイチロウ様含めて生卵を貰った者たちは既に『卵かけご飯』とやらを食べているではないか。

「鮭やだし巻き卵をおかずにご飯をたべたものだと思っていたのですが、おかずだけ食べてご飯は卵かけご飯の為に残していたんですね。生卵だけ残した人はゆで卵にしてもらえるという事を説明し忘れていた事を思い出したわ。なのでもし『チャレンジしようと思ったけれどもやっぱり無理そう』と言う場合はゆで卵にしてもらうので言ってくださいね。けれど、ここの世界では初めこそ常識が邪魔をして一口目は勇気がいるかもしれませんが、意外と美味しいですよ? それこそ一度食べたら完食するまでスプーンが止まらないくらいには」

 そんなわたくしを見てミヤーコが声をかけてくれるのだが、どうやら生卵をゆで卵にしてもらえるようである。

 その誘惑に負けそうになるのだが、わたくしはシノミヤ家に嫁いだ身でありソウイチロウ様が食べている料理を『気持ち悪い』からという理由で拒否するなど言語道断。

 ええいっ! 女は度胸ですわっ!!
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~

tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!! 壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは??? 一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました

由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。 彼女は何も言わずにその場を去った。 ――それが、王太子の終わりだった。 翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。 裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。 王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。 「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」 ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。

完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ

音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。 だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。 相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。 どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。

処理中です...