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#4:宿泊研修~準備編
#4-6②.可愛いは遺伝子レベル
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それからも暫く、相変わらず楽しそうなマシューに手を引かれるがまま腹ごなしも兼ねてウィンドウショッピングを続け、幾つもの角を曲がりとある店の前に着いた。
そこは、細い路地の途中にある表に面した窓も看板もない、立ち止まっただけでは一見すると店ともわからない場所で、何の変哲もない扉があるだけだった。
「こんにちはー」
「まああマシュー、いらっしゃあーい」
マシューがカランコロンと軽い音を立て扉を開けた先で、明るい声ととびきりの笑顔で迎えてくれたのは、明るいベリーピンクの髪に金瞳の可愛らしい女性。
隣に立つマシューに抱きついて頭をぐりぐり撫でている。
名前を呼んでるから知り合いなんだろうが、随分仲良さそう……。
「ね、姉さま、恥ずかしいからっ」
(ん?お姉さま?かなりお若く見え……失礼ながらわたしよりも年下かもぐらいに思えるんだけど……?)
お幾つなんだろう。
「へんなのお、いつもは恥ずかしがったりしないじゃなあい」
マシューの姉はくすくす笑いながら、さらにぐりぐりとマシューの頭を撫でる。
特有のくるくるした巻髪が、あっちこっちに散らかってえらいことになってる。
(マシューくんが比較的スキンシップ多めなのは、もしかしてこのお姉さまの影響かな)
触る分には平気でも触られるのは恥ずかしいようで、顔を赤くするマシューは随分珍しいものだとマリナは思った。
「マリナちゃん、もうわかってると思うけどこの人は僕の姉で……」
「はじめましてえ、マシューの姉のマギーですう」
マシューから離れたマギーが、「と・こ・ろ・で」と一文字ずつゆっくりと言いながらくりんと振り向いて今度はマリナに抱きつく。
「マリナちゃん?もしかして貴女がそうなのねえ。聞いてた通り素敵な人お」
とびきり可愛らしくて柔らくていい匂いのする女性に抱きつかれて悪い気はしない。
それより、初対面のはずのマギーが、自分の事を知っているかのような口ぶりが気になる。
「なぜわたしの事を?」
「マシューがお菓子を作ってあげたい人って貴女でしょお?この子ったらわざわざここへ来てあたしに作り方聞いてきたのよお」
「姉さま!!」
「あたしが作った焼き菓子を生徒会の可愛い後輩ちゃんがお気に召したとかでえ、おねだりされたから作って上げたいってえ」
「マーちゃん!!」
「あらん、内緒だったのお?ごめんなさあい」
マギーは、両手のひらを合わせてことりと首を傾けマシュー先輩に謝る。
え?焼き菓子?
この前生徒会室でいただいた焼き菓子がとっても美味しくて、マルセルに食べさせたくてマシューに聞いたら「売ってない」って言われのだ。
(そっか、あれってお姉さまの手作りだったのね)
「そうだよ、内緒にしてマリナちゃん驚かそうとおもってたのにー」
「ごめんなさいってばあ。その代わり、うんとサービスしちゃうわね」
さあこっち来てえ、とマギーに連れられ奥の部屋へと通される。
マシューを振り返ると「いってらっしゃい」と手を振ってにこやかに送り出された。
そこは、細い路地の途中にある表に面した窓も看板もない、立ち止まっただけでは一見すると店ともわからない場所で、何の変哲もない扉があるだけだった。
「こんにちはー」
「まああマシュー、いらっしゃあーい」
マシューがカランコロンと軽い音を立て扉を開けた先で、明るい声ととびきりの笑顔で迎えてくれたのは、明るいベリーピンクの髪に金瞳の可愛らしい女性。
隣に立つマシューに抱きついて頭をぐりぐり撫でている。
名前を呼んでるから知り合いなんだろうが、随分仲良さそう……。
「ね、姉さま、恥ずかしいからっ」
(ん?お姉さま?かなりお若く見え……失礼ながらわたしよりも年下かもぐらいに思えるんだけど……?)
お幾つなんだろう。
「へんなのお、いつもは恥ずかしがったりしないじゃなあい」
マシューの姉はくすくす笑いながら、さらにぐりぐりとマシューの頭を撫でる。
特有のくるくるした巻髪が、あっちこっちに散らかってえらいことになってる。
(マシューくんが比較的スキンシップ多めなのは、もしかしてこのお姉さまの影響かな)
触る分には平気でも触られるのは恥ずかしいようで、顔を赤くするマシューは随分珍しいものだとマリナは思った。
「マリナちゃん、もうわかってると思うけどこの人は僕の姉で……」
「はじめましてえ、マシューの姉のマギーですう」
マシューから離れたマギーが、「と・こ・ろ・で」と一文字ずつゆっくりと言いながらくりんと振り向いて今度はマリナに抱きつく。
「マリナちゃん?もしかして貴女がそうなのねえ。聞いてた通り素敵な人お」
とびきり可愛らしくて柔らくていい匂いのする女性に抱きつかれて悪い気はしない。
それより、初対面のはずのマギーが、自分の事を知っているかのような口ぶりが気になる。
「なぜわたしの事を?」
「マシューがお菓子を作ってあげたい人って貴女でしょお?この子ったらわざわざここへ来てあたしに作り方聞いてきたのよお」
「姉さま!!」
「あたしが作った焼き菓子を生徒会の可愛い後輩ちゃんがお気に召したとかでえ、おねだりされたから作って上げたいってえ」
「マーちゃん!!」
「あらん、内緒だったのお?ごめんなさあい」
マギーは、両手のひらを合わせてことりと首を傾けマシュー先輩に謝る。
え?焼き菓子?
この前生徒会室でいただいた焼き菓子がとっても美味しくて、マルセルに食べさせたくてマシューに聞いたら「売ってない」って言われのだ。
(そっか、あれってお姉さまの手作りだったのね)
「そうだよ、内緒にしてマリナちゃん驚かそうとおもってたのにー」
「ごめんなさいってばあ。その代わり、うんとサービスしちゃうわね」
さあこっち来てえ、とマギーに連れられ奥の部屋へと通される。
マシューを振り返ると「いってらっしゃい」と手を振ってにこやかに送り出された。
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