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騎士団長令息と伯爵令嬢
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「待って!このままでは……」
引き止めるマリーを手で振り払って行ってしまったのは騎士団長の子息のグスタフ。
その後ろ姿を見送る婚約者のマリー。
実家に行った後騎士団に寄ったら、婚約者に会ってしまった。話しかけてくるマリーが鬱陶しくて思わず手で振り払ってしまった。絶望したような顔をするマリーを見て、しまったと思った。それでも声をかけてくるマリーを振り切って学院に戻り、第二王子の控室に行った。そこには愛しいレイチェルがいた。第二王子に肩を抱かれているが、グスタフに謝るような視線を隠れて送ってくる。
わかってる。レイチェル。お前が愛してるのは俺だけだ。
「わかって。グスタフ。アルベルト様には逆らえないの。私なんてつい先日貴族の隅っこに加えられた子爵家の養女なのよ。断って養父にに何かあったら、母が追い出されてしまうのよ。私はいいの。あなたがいてくれたら。でも母はやっと貧しい暮らしから抜け出て、愛する人と一緒になれたの。母の幸せは壊せないわ」
「レイチェル!君達親娘は俺が守るから!」
「だめよ。騎士団長のお父様にはなんて言うの?お父様はあなたが側近候補になって喜んでるって言ってたじゃないの。私と愛し合ってるなんて知られて、アルベルト様のご不興を買ったりしたら大変だわ。私さえ我慢すればいいのよ。アルベルト様は女遊びの激しい方だから、きっと私のことなんてすぐ飽きてしまわれるわ。それまで待っていてグスタフ」
健気なレイチェルの言葉にグスタフはグッと唇を噛み締める。
*****
グスタフの父は平民からのし上がって来た騎士団長だ。平民も入れる騎士養成学校から騎士団に入団し、剣の腕は国中に敵うものはいないと言われるようになった。隣国との小競り合いで辺境伯の騎士団に応援に行き武功を上げた。その功で一代限りの騎士爵に任じられた。騎士団長に任じられたときに男爵を賜わった。騎士団を統率する手腕から言っても、子爵を賜るのも時間の問題と言われている。
グスタフは父が貴族になったからと、騎士団副団長の姪に当たるマリーと婚約した。
マリーは生まれながらの貴族のお嬢様だったので、ぶっきらぼうなグスタフと上手くいくか周りは心配したが、マリーは伯爵令嬢でも気さくで快活な少女だった。グスタフが剣の訓練に励んでいると差し入れを持って騎士団に来てくれていた。
無口でぶっきらぼうなグスタフに怯まず話しかけて、いつも楽しそうなマリーをグスタフは受け入れて、大切にして、いつのまにか仲のいい婚約者になっていた。
グスタフが学院に入学してレイチェルに出会うまで。
グスタフは本当なら騎士養成学校に進みたかったが、貴族になったので、貴族としての知識も付けなくてはと父親に言われ学院に入学した。また同じ学年に第二王子がいたため、護衛を兼ねて側近候補として身近に侍る事になった。
護衛対象ではあるが、第二王子アルベルトの女癖の悪さには辟易した。次から次へと見目麗しい王子というだけで寄ってくる女達にも呆れていたはずなのに、ある日いつのまにか第二王子のそばにいるようになったレイチェルに惹かれるようになった。
喜怒哀楽がはっきりして、ちょっとした事にも大袈裟にお礼を言う。レイチェルがバタバタと走った時に見える白い脛に目が奪われるようになった。
ある日レイチェルがグスタフの胸に目掛けて飛び込んで来た。グスタフが驚きながら抱きしめるとレイチェルが全身を預けて来た。レイチェルの柔らかな身体から発する甘い匂いと熱にグスタフはうっとりした。その時レイチェルがグスタフの腕の中で泣いてる事に気がついた。
「レイチェル どうしたんだ。どこか痛むのか。医務室に行こう」
「違うの。グスタフ。私…私…」
泣き崩れるレイチェル。とりあえず人目のないところにと第二王子の控室にレイチェルを連れて行った。今日は第二王子は公務で登校していない。他の側近候補も今は授業中だ。
「グスタフ 私グスタフが好きなの。なのに無理矢理アルベルト様に純潔を奪われてしまったの。言うこと聞かないと子爵家を潰すって脅されて襲われたの」
レイチェルが泣きながらグスタフにすがりつく。レイチェルからキスをして来た。レイチェルがグスタフの少し空いた唇の隙間から舌を入れて来た。あれとふと思ったが、レイチェルの舌と自分の舌を絡ませて、お互いの唾液を啜るのに気を取られて忘れてしまった。お互い口腔内をむさぼり尽くして、唇を離した時二人の間に銀色のねっとりしたものが繋がっていた。レイチェルはグスタフの手を取り自分の胸元に滑り込ませて
「清めて。お願い。グスタフ」
と言い、制服の上着のボタンを自ら外し始めた。下着も脱ぎ捨てて初めて見たレイチェルの豊満なふくらみの頂にグスタフは躊躇なくむしゃぶりついた。知らぬ間にレイチェルは全裸になり、赤い毛がうっすらと生えている秘所にグスタフを招いた。
グスタフにとってこれは始めての行為だった。騎士団の騎士達は訓練の最中でも娼館に通っていて、グスタフもよく誘われた。マリーのためにも筆下ろしをしておいた方がいいからと言われたが、マリーを裏切れないと断っていた。
だが今はレイチェルの豊満な身体の柔らかな襞の中に己れの楔を埋め、激しく腰を振って抽送をくり返した。グスタフが経験があったなら、純潔を奪われたばかりなのにこんなに男慣れしているのはなぜかと疑問に思っただろうが、初めてで考えることすらなかった。
引き止めるマリーを手で振り払って行ってしまったのは騎士団長の子息のグスタフ。
その後ろ姿を見送る婚約者のマリー。
実家に行った後騎士団に寄ったら、婚約者に会ってしまった。話しかけてくるマリーが鬱陶しくて思わず手で振り払ってしまった。絶望したような顔をするマリーを見て、しまったと思った。それでも声をかけてくるマリーを振り切って学院に戻り、第二王子の控室に行った。そこには愛しいレイチェルがいた。第二王子に肩を抱かれているが、グスタフに謝るような視線を隠れて送ってくる。
わかってる。レイチェル。お前が愛してるのは俺だけだ。
「わかって。グスタフ。アルベルト様には逆らえないの。私なんてつい先日貴族の隅っこに加えられた子爵家の養女なのよ。断って養父にに何かあったら、母が追い出されてしまうのよ。私はいいの。あなたがいてくれたら。でも母はやっと貧しい暮らしから抜け出て、愛する人と一緒になれたの。母の幸せは壊せないわ」
「レイチェル!君達親娘は俺が守るから!」
「だめよ。騎士団長のお父様にはなんて言うの?お父様はあなたが側近候補になって喜んでるって言ってたじゃないの。私と愛し合ってるなんて知られて、アルベルト様のご不興を買ったりしたら大変だわ。私さえ我慢すればいいのよ。アルベルト様は女遊びの激しい方だから、きっと私のことなんてすぐ飽きてしまわれるわ。それまで待っていてグスタフ」
健気なレイチェルの言葉にグスタフはグッと唇を噛み締める。
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グスタフの父は平民からのし上がって来た騎士団長だ。平民も入れる騎士養成学校から騎士団に入団し、剣の腕は国中に敵うものはいないと言われるようになった。隣国との小競り合いで辺境伯の騎士団に応援に行き武功を上げた。その功で一代限りの騎士爵に任じられた。騎士団長に任じられたときに男爵を賜わった。騎士団を統率する手腕から言っても、子爵を賜るのも時間の問題と言われている。
グスタフは父が貴族になったからと、騎士団副団長の姪に当たるマリーと婚約した。
マリーは生まれながらの貴族のお嬢様だったので、ぶっきらぼうなグスタフと上手くいくか周りは心配したが、マリーは伯爵令嬢でも気さくで快活な少女だった。グスタフが剣の訓練に励んでいると差し入れを持って騎士団に来てくれていた。
無口でぶっきらぼうなグスタフに怯まず話しかけて、いつも楽しそうなマリーをグスタフは受け入れて、大切にして、いつのまにか仲のいい婚約者になっていた。
グスタフが学院に入学してレイチェルに出会うまで。
グスタフは本当なら騎士養成学校に進みたかったが、貴族になったので、貴族としての知識も付けなくてはと父親に言われ学院に入学した。また同じ学年に第二王子がいたため、護衛を兼ねて側近候補として身近に侍る事になった。
護衛対象ではあるが、第二王子アルベルトの女癖の悪さには辟易した。次から次へと見目麗しい王子というだけで寄ってくる女達にも呆れていたはずなのに、ある日いつのまにか第二王子のそばにいるようになったレイチェルに惹かれるようになった。
喜怒哀楽がはっきりして、ちょっとした事にも大袈裟にお礼を言う。レイチェルがバタバタと走った時に見える白い脛に目が奪われるようになった。
ある日レイチェルがグスタフの胸に目掛けて飛び込んで来た。グスタフが驚きながら抱きしめるとレイチェルが全身を預けて来た。レイチェルの柔らかな身体から発する甘い匂いと熱にグスタフはうっとりした。その時レイチェルがグスタフの腕の中で泣いてる事に気がついた。
「レイチェル どうしたんだ。どこか痛むのか。医務室に行こう」
「違うの。グスタフ。私…私…」
泣き崩れるレイチェル。とりあえず人目のないところにと第二王子の控室にレイチェルを連れて行った。今日は第二王子は公務で登校していない。他の側近候補も今は授業中だ。
「グスタフ 私グスタフが好きなの。なのに無理矢理アルベルト様に純潔を奪われてしまったの。言うこと聞かないと子爵家を潰すって脅されて襲われたの」
レイチェルが泣きながらグスタフにすがりつく。レイチェルからキスをして来た。レイチェルがグスタフの少し空いた唇の隙間から舌を入れて来た。あれとふと思ったが、レイチェルの舌と自分の舌を絡ませて、お互いの唾液を啜るのに気を取られて忘れてしまった。お互い口腔内をむさぼり尽くして、唇を離した時二人の間に銀色のねっとりしたものが繋がっていた。レイチェルはグスタフの手を取り自分の胸元に滑り込ませて
「清めて。お願い。グスタフ」
と言い、制服の上着のボタンを自ら外し始めた。下着も脱ぎ捨てて初めて見たレイチェルの豊満なふくらみの頂にグスタフは躊躇なくむしゃぶりついた。知らぬ間にレイチェルは全裸になり、赤い毛がうっすらと生えている秘所にグスタフを招いた。
グスタフにとってこれは始めての行為だった。騎士団の騎士達は訓練の最中でも娼館に通っていて、グスタフもよく誘われた。マリーのためにも筆下ろしをしておいた方がいいからと言われたが、マリーを裏切れないと断っていた。
だが今はレイチェルの豊満な身体の柔らかな襞の中に己れの楔を埋め、激しく腰を振って抽送をくり返した。グスタフが経験があったなら、純潔を奪われたばかりなのにこんなに男慣れしているのはなぜかと疑問に思っただろうが、初めてで考えることすらなかった。
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