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終幕 フレデリック
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ジェシカに会ったのは、メリーベルを迎えに行った時だった。ジェシカはメリーベルの親戚筋で学園でメイドとして侍るという。
一目惚れだった。整った顔立ちに巻き毛の金髪、小さくてぷっくりとしたピンクの唇、どこをとっても魅力的だった。
第二王子派を追い落とすまで、幼馴染みのメリーベルの婚約者の振りをしなくてはいけない。ジェシカが誰かのものにならないように、裏で彼女に近づく男達を牽制した。
メリーベルの好きな赤い薔薇の花束を持っていくたびに、一輪彼女にも渡した。
彼女は赤い薔薇一輪の花言葉をわかってくれただろうか。
成績優秀な彼女を生徒会に入れるようにメリーベルに頼み、彼女と接点を持つのが日々の楽しみだった。だがそんな日々は国情のために崩れた。
現国王には二人の妃がいる。国王は学園で相思相愛になった第一王子の母の伯爵令嬢を王妃にするつもりだった。そこに横槍を入れたのが公爵だ。年頃の釣り合う娘を持つ公爵は自分の娘が王妃で当たり前だと思っていた。
伯爵令嬢が王宮に上がり、すぐ第一王子を身篭った。その隙を狙い権力を使って娘をねじ込んだ。国王は渋々第二妃として娶ったが、高慢で人を見下す第二妃に愛情を持てずに、初夜以外閨に呼ばなかった。だが第二妃は身篭った。そして第二王子が生まれた。国王にはかけらも似ていない。
第一王子を産んだ第一妃との間にはその後王女が何人か生まれて国王との仲は順調だ。
第一王子が正当な後継だと支持する派閥には多数の貴族がいるが、公爵は自分の権力で第二王子を立太子させようとしている。
数年前隣国の王女と第一王子の婚約が壊れたのも公爵の暗躍だ。第一王子に後ろ盾を付けたくないそれだけだ。隣国の宰相に取り入った公爵の手によって、隣国の王女はより隣国に価値のある国に嫁がされた。
隣国の王女と愛を育んでいた第一王子はそれから人を切り捨てるのが平気になった。メリーベルにはかわいそうだが、第一王子は元婚約者に気持ちを与えたままだ。メリーベルは大事にはしてもらえるだろうが、気持ちは与えてもらえない。メリーベルは穏やかに笑みを浮かべる第一王子の心の奥底に気がついているのだろうか。
学園に偽男爵令嬢が編入してきて、露骨に第一王子に媚びを見せ始めた。その盾になるために私は偽男爵令嬢に惚れた振りをして、偽男爵令嬢を抱いた。自分が私の心を得ていると思っているから、偽男爵令嬢は寝物語で公爵の意向をべらべらと漏らした。
第一王子にも仕掛けたようだが、第一王子はやんわりと期待を持たせて接吻までで留めていた。
汚い女と一緒に過ごす日々はジェシカに軽蔑されるのが一番辛かった。第一王子はメリーベルをなんとも思ってないので、メリーベルにどんな瞳を向けられても平気らしいが、私はジェシカと生徒会で一緒の日々で育んだはずの心が離れていくのが辛かった。
最後の仕上げの卒業パーティーには兵が入る。参加する学生には被害がないように最大限に配慮するが参加しないのが一番安全だ。メリーベルは早々に親の意向で領地に下がった。ジェシカは生徒会でまだ学園にいる。心配でつい声をかけたが、返事をした彼女の冷たさに凍りついた。
全てがやっと終わった。首謀者の公爵一族郎党全員処刑された。国王の子供でないと証人が揃った第二王子と第二妃も同じ日に処刑された。これで公爵に加担する貴族は誰もいなくなった。第一王子の恨みはここまでかというほどの公爵の処刑は酷いものだったらしい。
偽男爵令嬢は私がドレスを贈り、卒業パーティーにエスコートしたことで、有頂天になっていた。私がメリーベルを捨てると思っていたらしい。寝物語で私はヒロインだから愛されれるのとよく言っていた。
近衛兵が踏み込んできた時は、汚い女は驚きで目を見開き震えていた。その後証言をさせて、第一王子と私との関係を喋らないように声を潰して同じ日に処刑した。
メリーベルは第一王子の婚約者として発表される。私はジェシカにやっと心を打ち明けられる。ジェシカは家柄から言って私の申し出は拒否はできない。彼女の心は私に戻ってくれるだろうか。願いを込めて彼女に声を掛ける。
※ 赤い薔薇一輪の花言葉はいくつかありますが、ここではひとめぼれとします。
一目惚れだった。整った顔立ちに巻き毛の金髪、小さくてぷっくりとしたピンクの唇、どこをとっても魅力的だった。
第二王子派を追い落とすまで、幼馴染みのメリーベルの婚約者の振りをしなくてはいけない。ジェシカが誰かのものにならないように、裏で彼女に近づく男達を牽制した。
メリーベルの好きな赤い薔薇の花束を持っていくたびに、一輪彼女にも渡した。
彼女は赤い薔薇一輪の花言葉をわかってくれただろうか。
成績優秀な彼女を生徒会に入れるようにメリーベルに頼み、彼女と接点を持つのが日々の楽しみだった。だがそんな日々は国情のために崩れた。
現国王には二人の妃がいる。国王は学園で相思相愛になった第一王子の母の伯爵令嬢を王妃にするつもりだった。そこに横槍を入れたのが公爵だ。年頃の釣り合う娘を持つ公爵は自分の娘が王妃で当たり前だと思っていた。
伯爵令嬢が王宮に上がり、すぐ第一王子を身篭った。その隙を狙い権力を使って娘をねじ込んだ。国王は渋々第二妃として娶ったが、高慢で人を見下す第二妃に愛情を持てずに、初夜以外閨に呼ばなかった。だが第二妃は身篭った。そして第二王子が生まれた。国王にはかけらも似ていない。
第一王子を産んだ第一妃との間にはその後王女が何人か生まれて国王との仲は順調だ。
第一王子が正当な後継だと支持する派閥には多数の貴族がいるが、公爵は自分の権力で第二王子を立太子させようとしている。
数年前隣国の王女と第一王子の婚約が壊れたのも公爵の暗躍だ。第一王子に後ろ盾を付けたくないそれだけだ。隣国の宰相に取り入った公爵の手によって、隣国の王女はより隣国に価値のある国に嫁がされた。
隣国の王女と愛を育んでいた第一王子はそれから人を切り捨てるのが平気になった。メリーベルにはかわいそうだが、第一王子は元婚約者に気持ちを与えたままだ。メリーベルは大事にはしてもらえるだろうが、気持ちは与えてもらえない。メリーベルは穏やかに笑みを浮かべる第一王子の心の奥底に気がついているのだろうか。
学園に偽男爵令嬢が編入してきて、露骨に第一王子に媚びを見せ始めた。その盾になるために私は偽男爵令嬢に惚れた振りをして、偽男爵令嬢を抱いた。自分が私の心を得ていると思っているから、偽男爵令嬢は寝物語で公爵の意向をべらべらと漏らした。
第一王子にも仕掛けたようだが、第一王子はやんわりと期待を持たせて接吻までで留めていた。
汚い女と一緒に過ごす日々はジェシカに軽蔑されるのが一番辛かった。第一王子はメリーベルをなんとも思ってないので、メリーベルにどんな瞳を向けられても平気らしいが、私はジェシカと生徒会で一緒の日々で育んだはずの心が離れていくのが辛かった。
最後の仕上げの卒業パーティーには兵が入る。参加する学生には被害がないように最大限に配慮するが参加しないのが一番安全だ。メリーベルは早々に親の意向で領地に下がった。ジェシカは生徒会でまだ学園にいる。心配でつい声をかけたが、返事をした彼女の冷たさに凍りついた。
全てがやっと終わった。首謀者の公爵一族郎党全員処刑された。国王の子供でないと証人が揃った第二王子と第二妃も同じ日に処刑された。これで公爵に加担する貴族は誰もいなくなった。第一王子の恨みはここまでかというほどの公爵の処刑は酷いものだったらしい。
偽男爵令嬢は私がドレスを贈り、卒業パーティーにエスコートしたことで、有頂天になっていた。私がメリーベルを捨てると思っていたらしい。寝物語で私はヒロインだから愛されれるのとよく言っていた。
近衛兵が踏み込んできた時は、汚い女は驚きで目を見開き震えていた。その後証言をさせて、第一王子と私との関係を喋らないように声を潰して同じ日に処刑した。
メリーベルは第一王子の婚約者として発表される。私はジェシカにやっと心を打ち明けられる。ジェシカは家柄から言って私の申し出は拒否はできない。彼女の心は私に戻ってくれるだろうか。願いを込めて彼女に声を掛ける。
※ 赤い薔薇一輪の花言葉はいくつかありますが、ここではひとめぼれとします。
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