天界アイドル～ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら～

第七章 デビュー曲発売編

第20話-2 デビュー曲発売決定と衝撃発言

「やあアポロン。奇遇だね。相変わらず活躍していることを風の噂で聞いているよ」
ゼピュロスはにこやかに言った。


だがアポロンの表情は心なしかいつもより険しく見える。
「君達、知り合いだったのか・・・」

2人は顔を見合わせた。


「彼は私の企業の宣材モデルになってくれたんだ。今日はその仕事だったんだよ」
ゼピュロスは説明するように言った。

「そうか…。仕事の邪魔をしてはいけないからここで失礼する。ヒュアキントス、またな」

アポロンはそう言うとその場を立ち去ったのだった……。


だが、遠目から2人の様子を覗き見し、ゼピュロスがヒュアキントスに触れている様子に眉をひそめた。


(西風の神ゼピュロス…。相変わらず風のように軽い奴…)
その後ろ姿を見ながら、そんなことを思っていた……。

***

一方、ロキとスサノオはこの日、シリウスに来ていた。
彼らは事情聴取のため、ある場所に向かっていたのだった……。
そこは、美少年達が住んでいる寮だった。

だが彼らの目的はそれだけではなかった。

***

「やあ、美少年達！急に連絡して悪かったね。この前君達が遭遇したっていう竜の件で話を聞きたくてね」
ロキはそう言って微笑んだ。

ロキ達はリビングに案内された。そしてソファーに座ったロキ達にお茶を出した。


ヒュアキントスとアドニスは、初めて会うスサノオに少し畏怖の念を感じた。

彼はロキと同じくらいの身長で大柄ではないが、迫力あるオーラを放っているからだ。そして彼の目は鋭く威圧感があったのだ。まるで武士のようだ。

それに気付いたのかロキが紹介をした。


「スサノオは怖くないから、緊張しなくて良いよ～。彼は天界防衛軍の指揮官も務めてて、魔族の侵略を阻止してくれてるんだ。だけど、このところ魔族が勝手な動きをしてて天界も物騒なんだよね、それで今情報を集めてるんだ」
それを聞いて安心したのか2人はホッとした表情になった。


「スサノオは気さくだし、内面も男前なんだよ。それに愛妻家だしね！あ、僕も愛妻家だけどね♪」

そんな冗談を交えつつ本題に入った。