天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第七章 デビュー曲発売編

第21話‐1 狩猟の女神アルテミス

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第21話「狩猟の女神アルテミス」


『この2人は1万3千年の間眠っていて、今は神格を失ってるんです』

ヒュアキントスとアドニスが秘密にしていることを、あっさりとガニュメデスがばらしてしまい、皆茫然としていた。

ヒュアキントスとアドニスは青ざめていた。


ロキとスサノオの2人もさすがに驚いて言葉を失っていた・・・。

最初に沈黙を破ったのはロキだった。


「いやぁ~、これは想像の斜め上の話だね…。何があったかは知らないけど、まあ、肉体を長期保管することは天界の科学技術では可能だからね~」

ロキはいつもの調子で言ったが内心はかなり驚いていたようだ。そしてスサノオを見た。


「うーむ…」
スサノオは思わず唸っていた。


「僕たちもわからないんです…地球で死んだのかと思ってたら、1万3千年後にシリウスで目を覚ましたので」
観念して、ヒュアキントスは正直に言った。するとスサノオは言った。


「おそらく、あの古代都市が水没した時に、天界の者がそなたらを助けたのだろう。まだ天界の者が地球に派遣され助けていた時は、宇宙船で行き来しておったからな」



「ああ、きっとそうだろうね。誰か助けてくれたんじゃない?何で1万3千年も肉体が保管されてたかはわからないけど」
ロキも納得したように言った。


「あの、肉体を長期保管することは可能と仰ってましたが、そういうことってよくあるんですか?」
ここでアドニスが訊いた。


「ああ、そういうこともあるよ。一時的に自分の肉体を抜けて、別の肉体に転生する時とかね。実はさ、地球人に転生する神もいるんだよ」


「え!!」
「地球って、めちゃくちゃハードな星だし記憶を無くして転生しないといけないから、地球人に転生してそこからまた神に戻るって超大変なんだよね。でもハードな分修行できるから、大きくレベルアップできるんだ。それで低位の神が神格を上げるために地球人に転生することもあるんだよね。かなり物好きな奴だけどね」
「へ、へえ~!」

「そうやって人間から神になった奴らも天界にはいるよ。地球ではキリストって呼ばれてたっけ?今はサナンダって名前だけど。いつか会えるといいね」

そう言ってロキはウインクした。


***

その後、事情聴取は終わったのだが、結局なぜこのタイミングで目を覚ましたかはわからずじまいであった・・・。
ロキとスサノオは不審に思うことなく、好意的だったので安心した。


彼らが帰った後、アドニスはガニュメデスに詰め寄った。
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