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第十四章 恋愛禁止編
第38話-2 愛の神エロス
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ミニライブも無事に終わり、3千人の収容も達成できた美少年達だが、休む間もなく次はアルバム制作に奔走していた。
このアルバムが発売されれば、曲数も増えていよいよ本格的なライブを開催できるようになる。
つまりーーー彼らのゴールである1万人収容のライブ会場を満員にする目標がいよいよ現実として近づいてきたのだ。
アルバム制作のため3千枚の写真選びから編集作業などを行い、約2ヶ月後に発売することになった。
その間もメディア露出は欠かさず行っていたため、ますます人気が高まりファンクラブの会員数も増えていったのだった。
個々の活動もこなしながら、アルバム制作やPRなど忙しく過ごしていた彼らだったが、そんなある日のことーーー
彼らにまたしても、危機が訪れるのだった。
美少年達は、彼らが最初に集められたビルの一室に呼び出されていた。
何か重要な話があるようだ。
また、マスターからの指令かと緊張しながら待っていると、そこへ現れたのは意外な神だった。
「やあ。初めまして、かな?」
「!?」
そこに現れたのは、少年の姿をした神だった。
それも、明らかに格上とわかる神々しいオーラを放っている神で、只者ではないことが一目瞭然だった。
「あ、あの……貴方は?」
恐る恐る尋ねると、彼は穏やかな笑みを浮かべながら答えた。
「僕は愛の神エロス。君たちのことはよく知ってるよ」
(え……エロス様!?)
ガニュメデス以外の3人は驚いたように目を見張った。
エロスとは、あのオリンポス12神よりも上位に位置すると言われる天界最高位の神の一人で、愛を司る神だ。
(まさか……こんな方が直々に会いに来てくださるなんて……!)
(しかも……僕達のことをご存知だなんて……)
3人が驚いている中、エロスは言葉を続けた。
「実はね…僕もこのプロジェクトの運営者なんだよ。君達がマスターって呼んでる奴に任せているけれどね」
「え…ええ!?」
「君達のことはマスターに任せていたけれど…報告によると、君達の中に重大な問題があるようでね。挨拶がてら、僕から話すことにしたんだ」
「問題……?」
エロスは真剣な表情になり、こう告げた。
「君達は恋愛禁止だと、事務所と契約を交わしているよね?その恋愛禁止令に違反してる子がいるみたいだね。それも、2人もだ」
その発言を聞いて全員が息を呑んだのが分かった。もちろんヒュアキントスもその一人だった。
(それって…僕のことだよね……え?でも2人って…?)
「本人もわかってると思うけど。ヒュアキントス君、それにアドニス君だ」
「え!?」
ヒュアキントスは驚いてアドニスの顔を見た。だがアドニスは図星という顔をしていた。
「これは契約違反だよね。さて、どうしたものかな」
そう言うと、彼は顎に手を当てて考え込んだような仕草を見せた後、こう言った。
「罰を与えないとな……」
そしてこちらを見ながら意味深な笑みを浮かべたのだったーーー
第39話に続く・・・
このアルバムが発売されれば、曲数も増えていよいよ本格的なライブを開催できるようになる。
つまりーーー彼らのゴールである1万人収容のライブ会場を満員にする目標がいよいよ現実として近づいてきたのだ。
アルバム制作のため3千枚の写真選びから編集作業などを行い、約2ヶ月後に発売することになった。
その間もメディア露出は欠かさず行っていたため、ますます人気が高まりファンクラブの会員数も増えていったのだった。
個々の活動もこなしながら、アルバム制作やPRなど忙しく過ごしていた彼らだったが、そんなある日のことーーー
彼らにまたしても、危機が訪れるのだった。
美少年達は、彼らが最初に集められたビルの一室に呼び出されていた。
何か重要な話があるようだ。
また、マスターからの指令かと緊張しながら待っていると、そこへ現れたのは意外な神だった。
「やあ。初めまして、かな?」
「!?」
そこに現れたのは、少年の姿をした神だった。
それも、明らかに格上とわかる神々しいオーラを放っている神で、只者ではないことが一目瞭然だった。
「あ、あの……貴方は?」
恐る恐る尋ねると、彼は穏やかな笑みを浮かべながら答えた。
「僕は愛の神エロス。君たちのことはよく知ってるよ」
(え……エロス様!?)
ガニュメデス以外の3人は驚いたように目を見張った。
エロスとは、あのオリンポス12神よりも上位に位置すると言われる天界最高位の神の一人で、愛を司る神だ。
(まさか……こんな方が直々に会いに来てくださるなんて……!)
(しかも……僕達のことをご存知だなんて……)
3人が驚いている中、エロスは言葉を続けた。
「実はね…僕もこのプロジェクトの運営者なんだよ。君達がマスターって呼んでる奴に任せているけれどね」
「え…ええ!?」
「君達のことはマスターに任せていたけれど…報告によると、君達の中に重大な問題があるようでね。挨拶がてら、僕から話すことにしたんだ」
「問題……?」
エロスは真剣な表情になり、こう告げた。
「君達は恋愛禁止だと、事務所と契約を交わしているよね?その恋愛禁止令に違反してる子がいるみたいだね。それも、2人もだ」
その発言を聞いて全員が息を呑んだのが分かった。もちろんヒュアキントスもその一人だった。
(それって…僕のことだよね……え?でも2人って…?)
「本人もわかってると思うけど。ヒュアキントス君、それにアドニス君だ」
「え!?」
ヒュアキントスは驚いてアドニスの顔を見た。だがアドニスは図星という顔をしていた。
「これは契約違反だよね。さて、どうしたものかな」
そう言うと、彼は顎に手を当てて考え込んだような仕草を見せた後、こう言った。
「罰を与えないとな……」
そしてこちらを見ながら意味深な笑みを浮かべたのだったーーー
第39話に続く・・・
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