天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

B-pro@神話創作してます

文字の大きさ
177 / 295
第二十章 ユニット組分け編

第61話‐1 ヒュアキントス組side

しおりを挟む
第61話「ヒュアキントスとナルキッソスside」


アルバム発売を間近に控えた美少年達だが、ユニット対決の話題は相変わらずシリウス中で持ちきりだった。

TVや雑誌、ネットニュースでも取り上げられ、その効果もあり、アルバムの予約も殺到していた。
そのため急遽、追加生産が決定されるほどだった。

彼らを管轄している運営者のマスターこと狡知の神ロキは、喜ぶと同時に複雑な心境を抱えていた。

(嬉しい副産物だが、ヘルメス君の策にはまったようで悔しいな……)

やはり商売の神であるヘルメスの方が一枚上手のようだ。
油断ならない相手だと改めて気を引き締めるロキであった。


***

さて、その日はヒュアキントスとナルキッソスの組は、プロデューサーであるヘルメスと顔合わせをすることになっていた。

挨拶と打ち合わせのため、彼の会社を訪れたのである。
二人は緊張しながらも、案内された会議室へと向かった。


「やあ、よく来てくれたね」

ヘルメスはにこやかに二人を迎えた。
軽く挨拶を済ませると、さっそく本題に入った。


ユニットの曲はヘルメスが作詞作曲した曲を使用する予定になっているのだが、レコーディングする日程の調整や、歌詞の確認などをしなければならないらしい。

まずは三人で曲を聴きながらイメージを共有しようという話になった。


そうして話し合いを進めていくうちに、三人は打ち解けていった。

ダンスの振り付けやレッスンなどは、ヘルメスの伝手でプロの指導を受けられることになった。

宣伝告知もヘルメスに任せておけば安心だろうということで話はまとまり、全て任せてもらうことになった。



(さすがオリンポス12神…それに商売の神様なんだっけ。うちの事務所と待遇が大違いだな……)

厚い待遇にヒュアキントスは感心してしまった。
だがナルキッソスは少しいつもと様子が違うようだ。

(この前の記者会見でヘルメス様に指名されてから…何だか変な感じがする……)

ナルキッソスはそう思いながらヘルメスに視線を向けた。
その視線に気づいたのか、ふとこちらを向いた彼と目が合ってしまう。




「どうしたの?何か用かな?」

優しく微笑みながら尋ねてくる彼に、思わずドキリとする。
慌てて目を逸らしてしまった。

「いえ、何でもないです」

だがヘルメスはそんな彼の様子を見て何か察したようだった。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...