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第二十章 ユニット組分け編
第61話‐1 ヒュアキントス組side
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第61話「ヒュアキントスとナルキッソスside」
アルバム発売を間近に控えた美少年達だが、ユニット対決の話題は相変わらずシリウス中で持ちきりだった。
TVや雑誌、ネットニュースでも取り上げられ、その効果もあり、アルバムの予約も殺到していた。
そのため急遽、追加生産が決定されるほどだった。
彼らを管轄している運営者のマスターこと狡知の神ロキは、喜ぶと同時に複雑な心境を抱えていた。
(嬉しい副産物だが、ヘルメス君の策にはまったようで悔しいな……)
やはり商売の神であるヘルメスの方が一枚上手のようだ。
油断ならない相手だと改めて気を引き締めるロキであった。
***
さて、その日はヒュアキントスとナルキッソスの組は、プロデューサーであるヘルメスと顔合わせをすることになっていた。
挨拶と打ち合わせのため、彼の会社を訪れたのである。
二人は緊張しながらも、案内された会議室へと向かった。
「やあ、よく来てくれたね」
ヘルメスはにこやかに二人を迎えた。
軽く挨拶を済ませると、さっそく本題に入った。
ユニットの曲はヘルメスが作詞作曲した曲を使用する予定になっているのだが、レコーディングする日程の調整や、歌詞の確認などをしなければならないらしい。
まずは三人で曲を聴きながらイメージを共有しようという話になった。
そうして話し合いを進めていくうちに、三人は打ち解けていった。
ダンスの振り付けやレッスンなどは、ヘルメスの伝手でプロの指導を受けられることになった。
宣伝告知もヘルメスに任せておけば安心だろうということで話はまとまり、全て任せてもらうことになった。
(さすがオリンポス12神…それに商売の神様なんだっけ。うちの事務所と待遇が大違いだな……)
厚い待遇にヒュアキントスは感心してしまった。
だがナルキッソスは少しいつもと様子が違うようだ。
(この前の記者会見でヘルメス様に指名されてから…何だか変な感じがする……)
ナルキッソスはそう思いながらヘルメスに視線を向けた。
その視線に気づいたのか、ふとこちらを向いた彼と目が合ってしまう。
「どうしたの?何か用かな?」
優しく微笑みながら尋ねてくる彼に、思わずドキリとする。
慌てて目を逸らしてしまった。
「いえ、何でもないです」
だがヘルメスはそんな彼の様子を見て何か察したようだった。
アルバム発売を間近に控えた美少年達だが、ユニット対決の話題は相変わらずシリウス中で持ちきりだった。
TVや雑誌、ネットニュースでも取り上げられ、その効果もあり、アルバムの予約も殺到していた。
そのため急遽、追加生産が決定されるほどだった。
彼らを管轄している運営者のマスターこと狡知の神ロキは、喜ぶと同時に複雑な心境を抱えていた。
(嬉しい副産物だが、ヘルメス君の策にはまったようで悔しいな……)
やはり商売の神であるヘルメスの方が一枚上手のようだ。
油断ならない相手だと改めて気を引き締めるロキであった。
***
さて、その日はヒュアキントスとナルキッソスの組は、プロデューサーであるヘルメスと顔合わせをすることになっていた。
挨拶と打ち合わせのため、彼の会社を訪れたのである。
二人は緊張しながらも、案内された会議室へと向かった。
「やあ、よく来てくれたね」
ヘルメスはにこやかに二人を迎えた。
軽く挨拶を済ませると、さっそく本題に入った。
ユニットの曲はヘルメスが作詞作曲した曲を使用する予定になっているのだが、レコーディングする日程の調整や、歌詞の確認などをしなければならないらしい。
まずは三人で曲を聴きながらイメージを共有しようという話になった。
そうして話し合いを進めていくうちに、三人は打ち解けていった。
ダンスの振り付けやレッスンなどは、ヘルメスの伝手でプロの指導を受けられることになった。
宣伝告知もヘルメスに任せておけば安心だろうということで話はまとまり、全て任せてもらうことになった。
(さすがオリンポス12神…それに商売の神様なんだっけ。うちの事務所と待遇が大違いだな……)
厚い待遇にヒュアキントスは感心してしまった。
だがナルキッソスは少しいつもと様子が違うようだ。
(この前の記者会見でヘルメス様に指名されてから…何だか変な感じがする……)
ナルキッソスはそう思いながらヘルメスに視線を向けた。
その視線に気づいたのか、ふとこちらを向いた彼と目が合ってしまう。
「どうしたの?何か用かな?」
優しく微笑みながら尋ねてくる彼に、思わずドキリとする。
慌てて目を逸らしてしまった。
「いえ、何でもないです」
だがヘルメスはそんな彼の様子を見て何か察したようだった。
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