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第二十五章 再スポンサー編
第79話‐3 鍛冶の神ヘパイストス
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「でしたら、僕にお仕事の手伝いをさせてもらえませんか?何でもしますから!」
それを聞いた瞬間、ヘパイストスの目の色が変わった。
それを見たヒュアキントスはさらに畳みかけた。
その目は真剣そのものであり、覚悟のようなものが感じられた。
その迫力に押されたのか、ヘパイストスは渋々承諾することにした。
(何だこのガキ。必死だな。ふん、いいだろう。タダ働きさせてやる、世の中甘くないってことを教えてやるよ。俺はお前を認める気など最初からないのだからな)
ヘパイストスは心の中でほくそ笑みながら、ヒュアキントスに向かって手を差し出した。
すると、ヒュアキントスはすぐにその手を取った。
こうして、2人の奇妙な関係が始まったのであった。
それからというもの、ヒュアキントスは忙しい合間を縫って毎日、工房に顔を出すようになった。
最初は嫌々付き合っていたヘパイストスだったが、ヒュアキントスは彼が思っていたより良く働き、有能な助手だった。
それもそうだろう。ヒュアキントスはかつて地球のアトランティス大陸で人間を助けていた植物神だった。
その時も様々な役割をこなし、有能な仕事ぶりだったのだ。
それに加えて、ヒュアキントスは非常に美しい容姿をしていたため、工房で働く他の者からも評判が良かった。
ヒュアキントスの人柄の良さもあって、すぐに打ち解けていった。
だがヘパイストスは相変わらず、彼を認めようとはしなかった。
ある日のこと、ヒュアキントスはあることが気になっていた。
(そういえば、ヘパイストス様の作品ってサファイアを取り入れたものが多いよな……何か理由があるのかな……?)
よく見ないとわからないが、サファイアをデザインのどこかに小さく入れていたり、取り入れている作品が多かったのだ。
(何かこだわりがあるのかな?ヘパイストス様のことを知る何かヒントになるかもしれない…)
ヒュアキントスはヘパイストスのことをもっと知りたいと感じていた。
彼に支援者になってほしい気持ちもあるが、短い間であっても彼の仕事ぶりを間近で見て、1人の神として尊敬の念を抱き始めるようになっていたのである。
そんな時、ふと目に入ったものがあった。
(あれ?これってもしかして……)
そこには小さな青い宝石のついたネックレスがあった。試作品のようなもので廃棄予定の物だった。
それを見ているうちに自然と口が動いていた。
「あの……これ、いただいてもいいですか?」
「ん?ああ、別に構わないぞ」
ヘパイストスはぶっきらぼうに言った。
(ただのゴミだ。ふん、どうせこいつも後で捨てるんだろう……)
ヘパイストスは苦々しい思いでそう思っていた。
これまで、女性に贈り物を贈っても、別の誰かに渡されたり売られたり、粗末に扱われることが多かった。
無料で贈った物は有難みがないのか、単に自分に気がないからか…。
いつしか彼は捻くれて考えるようになっていた。
だが、このペンダントが後で思わぬ展開を迎えることになろうとはこの時はまだ知る由もなかった。
第80話に続く・・・
それを聞いた瞬間、ヘパイストスの目の色が変わった。
それを見たヒュアキントスはさらに畳みかけた。
その目は真剣そのものであり、覚悟のようなものが感じられた。
その迫力に押されたのか、ヘパイストスは渋々承諾することにした。
(何だこのガキ。必死だな。ふん、いいだろう。タダ働きさせてやる、世の中甘くないってことを教えてやるよ。俺はお前を認める気など最初からないのだからな)
ヘパイストスは心の中でほくそ笑みながら、ヒュアキントスに向かって手を差し出した。
すると、ヒュアキントスはすぐにその手を取った。
こうして、2人の奇妙な関係が始まったのであった。
それからというもの、ヒュアキントスは忙しい合間を縫って毎日、工房に顔を出すようになった。
最初は嫌々付き合っていたヘパイストスだったが、ヒュアキントスは彼が思っていたより良く働き、有能な助手だった。
それもそうだろう。ヒュアキントスはかつて地球のアトランティス大陸で人間を助けていた植物神だった。
その時も様々な役割をこなし、有能な仕事ぶりだったのだ。
それに加えて、ヒュアキントスは非常に美しい容姿をしていたため、工房で働く他の者からも評判が良かった。
ヒュアキントスの人柄の良さもあって、すぐに打ち解けていった。
だがヘパイストスは相変わらず、彼を認めようとはしなかった。
ある日のこと、ヒュアキントスはあることが気になっていた。
(そういえば、ヘパイストス様の作品ってサファイアを取り入れたものが多いよな……何か理由があるのかな……?)
よく見ないとわからないが、サファイアをデザインのどこかに小さく入れていたり、取り入れている作品が多かったのだ。
(何かこだわりがあるのかな?ヘパイストス様のことを知る何かヒントになるかもしれない…)
ヒュアキントスはヘパイストスのことをもっと知りたいと感じていた。
彼に支援者になってほしい気持ちもあるが、短い間であっても彼の仕事ぶりを間近で見て、1人の神として尊敬の念を抱き始めるようになっていたのである。
そんな時、ふと目に入ったものがあった。
(あれ?これってもしかして……)
そこには小さな青い宝石のついたネックレスがあった。試作品のようなもので廃棄予定の物だった。
それを見ているうちに自然と口が動いていた。
「あの……これ、いただいてもいいですか?」
「ん?ああ、別に構わないぞ」
ヘパイストスはぶっきらぼうに言った。
(ただのゴミだ。ふん、どうせこいつも後で捨てるんだろう……)
ヘパイストスは苦々しい思いでそう思っていた。
これまで、女性に贈り物を贈っても、別の誰かに渡されたり売られたり、粗末に扱われることが多かった。
無料で贈った物は有難みがないのか、単に自分に気がないからか…。
いつしか彼は捻くれて考えるようになっていた。
だが、このペンダントが後で思わぬ展開を迎えることになろうとはこの時はまだ知る由もなかった。
第80話に続く・・・
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