天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

B-pro@神話創作してます

文字の大きさ
228 / 295
第二十五章 再スポンサー編

第80話‐3 ヘパイストスの思い

しおりを挟む
それは予想がつかない驚きの対決だった。

第一段は歌やダンスでの対決というオーソドックスなものだったが、第二弾は美少年達の創造力や企画力が問われ、より高度な技術や発想力が求められる内容となった。

各ユニット毎に自身の個性やアイデアを活かし、楽曲や衣装、ステージ演出などを自ら制作・プロデュースするという内容だった。

観客に魅力的な世界観や感動を届けるために、クリエイティブな力を競い合う「クリエイティブ対決」となったのだ!

これにはファンも度肝を抜かれ、大いに盛り上がった。


「まさか『クリエイティブ対決』だなんて!」
「全然予想できなかった」
「楽しみだなあ~!」

発表されるや否や、SNSやネット掲示板でも話題になり大盛り上がりだった。


当事者である美少年達も驚きを隠せなかったが、それぞれ闘志を燃やすことになった。

ユニット対決は三回予定だったので、ヒュアキントスとナルキッソス組はここで勝たないと負けが確定してしまうことになるからだ。

ヒュアキントスとナルキッソス組の二人は互いに目を合わせ、決意を新たにした。


(今度こそ絶対に負けない……)
(僕が勝ってみせる……)

二人の心は一つになっていた。

負けられない戦いが今火蓋を切って落とされたのだーー

(クリエイティブ対決…これは支援者(スポンサー)や協力者によって変わってくるはずだ。素人の少年ではたかが知れているからな。より強力な支援を得た方が勝ちになるだろう)

噂を聞きつけていた西風の神ゼピュロスはそう分析していた。


***

新たな局面を迎えた美少年達であったが、ヒュアキントスとナルキッソス組は限定イベントを間近に控えていた。

ファンクラブ会員の抽選に当選した人だけが参加できるライブイベントだ。

準備やレッスンに追われており、忙しない日々を送っていた。
そんな中、ヒュアキントスはあることを考えていた。


『お前の働きぶりは工房の者達にも評判が良い。褒美をやろう。何が良いか考えておけ』
先日、ヘパイストスにそう言われていた。

相変わらず支援者になるつもりはないようだが、彼なりに労いの言葉をくれたのだと感じていた。


「ヘパイストス様。先日の件ですが。お願いがあります」
「何だ?言ってみろ」
「実は……」
ヒュアキントスは意を決して口を開いた。

「今度行われる僕達のミニライブを観に来ていただきたいです」



「はぁ?」
突然の申し出にヘパイストスは困惑した表情を見せた。

「お前、何言ってるんだ?」
「お願いします!どうしても来て欲しいんです!」
ヒュアキントスはそう言って頭を下げた。

「……。仕方ないな。そこまで言うなら行ってやるよ」
しばらく考え込んだ後、ヘパイストスは承諾してくれた。

「本当ですか!?ありがとうございます!」
ヒュアキントスの表情がぱっと明るくなった。



(何を考えてるんだ?このガキ。おそらく俺を支援者にするためだろうが…。悪いが俺は男が踊って歌う姿なんか興味ない)

ヘパイストスは興味なさそうな顔をしていたが、内心はまんざらでもなかったようだ。

ヘパイストスは何も知らなかった。
ヒュアキントスの隠された思いをーーー


第81話に続く・・・
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...