6 / 14
影山
しおりを挟む
翌週から、悦子は久しぶりに夜の繁華街へと繰り出した。
自分なりの夜バージョンのスタイルで馴染みのバーに向かった。
ここに来れば、以前の遊び友達がゴロゴロしている。
他にも数軒顔なじみの店がある。
「あらら、久しぶりだね」
マスターが出迎えてくれた。
「ごぶさた~」
「どうしたの?みんなで顔見ないから噂してたんだよ」
「へへっ、ちょっと…ね」
「なんにする?」
「キールにしようかな」
「了解」
ふいに後ろから声をかけられた。
「おー、悦子じゃん!どうしたんだよ?」
「あらぁ、タクちゃん! 久しぶり」
「どうしたんだよ、全然来なくなったろ?」
「ふふふ…だってぇ、カ・レ・シ出来たんだもん」
「はぃぃぃ?彼氏? いやいやなんで?彼氏なんて作らない主義だろ?」
「あら、そんなこと言ってないわよ、こう見えても夢は可愛いお嫁さんなの」
タクは爆笑した。
「お嫁さん?似合わねー…」
「失礼ね」
「どんな男だよ」
「なんで?」
「だってよ、悦子の事狙ってる奴が山ほどいたんだぞ、気になるよ」
「すっごくいい男よ」
「マジか? どこの金持ちだよ? 」
「普通のサラリーマン!」
「えっ?サラリーマン…冗談だろ?」
「ううん、ホントよ」
「そんなにカッコいいやつなのかよ?」
「外見は平々凡々かな…」
「意味分からんわ…そんな普通みたいなのがいいのかよ?」
「男は外見じゃないのよ。中身なの」
タクは唖然とした。
「お前さぁ…今までの男なんてみんな2枚目ばっかりなのによく言えるな」
「そーよ、私はね、気づいたの。ホントの素敵な男性は見た目じゃないのよ」
タクはヤレヤレといった感じでビールを飲んだ。
「で、今日はどうしたんだよ?彼氏から解放されたのか?」
「違うわよ、ねぇ最近さ、晴美見なかった?」
「晴美ちゃん?いや、見てないな…なんで?」
「うん、連絡つかずで困ってて、探しているの」
悦子も晴美も夜のテリトリーは同じだった。
界隈でもそこそこ有名な2人は、馴染み連中には知れ渡っていた。
「あのさ、みんなに聞いておいてくれないかな?見かけたら連絡欲しいのよ」
「ああっ、いいよ、でもなぁ悦子に彼氏が出来たの知ったらみんな落ち込むだろうな」
「じゃあ、黙っててくれる?」
「まぁ…いいけど、そんなにいい男なのかよ?」
「そうよ、私からアプローチしたんだもん」
「げっ?マジかよ? 悦子からアプローチなんて聞いた事ないぞ」
「ふふっ、彼のためなら何でもしちゃう」
タクは口を開けたまま止まった。
「変わりすぎじゃねーか…」
「頼むわね」
その後も悦子は数軒の飲み屋を回って知り合いに声をかけておいた。
それから3日後。
悦子の部屋に電話がかかってきた。
タクである。
「悦子、タクだけど」
「うん、どーだった?」
「コータから連絡があった。昨日、晴美ちゃんが男連れでサンタモニカに来てたって」
「男連れ?」
「あぁっ…けど、マズイ事にその男が影山らしわ」
「ええっ!影山って…あの影山 時弘のこと?」
「そーだよ、よりによってあのヒモ野郎といたらしいわ」
「ちょっと…それホントなの?」
「コータといるから、これから出てこないか?」
「うん、すぐ行く どこにいるの?」
「サンタモニカにいるよ」
悦子は速攻で準備してサンタモニカに向かった。
2人はカウンターにいた。
「悦子、おひさ」
コータも悦子にアプローチしていた1人である。
「ねぇ、ホントなの?晴美が影山といたなんて」
「うん、俺も目を疑ったよ」
タクが口を挟んだ。
「なぁ、晴美ちゃんて影山の事知らなかったのか?」
「うん、影山は私に足蹴にされてから近寄らなかった。晴美には言ってなかったから…」
「でも、なんであの2人が一緒なんだ?」
「晴美ちゃんて、野上とくっ付いていたよな?」
「野上とは完全に遊びよ…」
「晴美ちゃんてナンパされるの好きじゃなかったよな?」
「私は気にしないけど、晴美はダメだったわ」
「じゃあ、誰かの紹介だな」
「影山と晴美ちゃんを知ってるヤツって…」
「…美沙子、美沙子よ」
タクもコータも頷いた。
「ありえるな、あの女ならやるな」
悦子の取り巻き連中はボンボンばかりだが、金には困っていない。それにある程度のルールも守る。
そんな連中の間でも影山と美沙子は完全に嫌われていた。
影山は女を食い物にし、美沙子は用も無いのに「たかり」に来ては誰とでも寝た。
美沙子からすれば悦子も同じ部類だ、と言い張っていたが他の連中はそうは思ってなかった。
悦子は琴線に触れない限り一夜を共にすることは無かったからだ。
「ねぇ、美沙子どこにいるかな?」
「あの女はフラフラしてるからなぁ…」
「ショットショックにいるかも知れない」
コータが思いついたように言った。
「そー言えば影山もあそこによくいるって聞いたことあるな」
「ちょっと行ってみる」
悦子はサンタモニカを出て、ショットショックに向かった。
タクもコータも付いてきた。
店に入ると数人の客がいた。
「オイ、あれ美沙子だろ?」
奥の薄暗いテーブル席でサラリーマン風の男とイチャイチャしていた。
「久しぶり」
「あらぁ、悦子じゃないのぉ~、お久しぶりねぇ」
「聞きたいことがあるんだけど」
「何かしら?」
「アンタ、影山に晴美を紹介したの?」
美沙子は返事もせずにタバコに火をつけた。
「おい!どうなんだよ?」
まだ黙っていた。
悦子がテーブルをバン!と叩いた。
途端に美沙子が笑い出した。
「それがどうかしたの?」
「アンタ、なんであんな男紹介したのよ?」
「別にいいじゃない、恋愛は自由なんだから」
「あんなヒモみたいな男を紹介するなんて!」
「彼女言ってたわよ~」
「なにがよ?」
「最近、悦子とも中々連絡取れなくって寂しいし、家にも居たくないって」
「だからって…」
「だから紹介したのよ。この間見かけたけど楽しそうだったわ、むしろ感謝してほしいくらいよ」
美沙子はタバコをもみ消した。
「悦子、アンタさぁ…正義感ぶって偉そうにしてるけど、アンタだって男連中振り回して楽しんでるじゃない」
「なっ!…それとこれとは違うわよ!」
「アタシから言わせれば、影山もアンタも大して変わらないわ」
「アタシは貢がせるような事してない!」
美沙子はフッと笑って席を立った。
「新宿のマンション<メルフール502>…たぶん晴美はそこに居ると思うわ。自分の目で確かめたら?」
そう言って美沙子は男と一緒に出て行った。
3人はその場に立ちすくんだ。
「どうする?晴美のところに行くか?」
「もちろんよ」
マンションはここから近い。
歩いて10分程度だ。
玄関のインターホンを鳴らす。
晴美が出てきた。
悦子の顔を見てビックリした。
「ど、どうしたの?」
「ちょっと話があるの」
腕を掴んで引きずり出した。
「なによ、話って…」
「晴美、影山と付き合ってるの?」
答えない。
「どうなの?」
「……そうよ、それがなんなの?」
「アンタ、アイツがどんな奴か知ってるの?」
「知らない…」
「仕事もしないで女を食い物にしてるヒモなんだよ!」
黙りだした。
「もうあんな男と付き合いのはやめなさい」
まだ俯いている。
「晴美!」
「いい加減してよ…」
「えっ?」
「いい加減してよ!アタシが誰と付き合おうが勝手でしょ!何よ、自分は山咲さんと付き合って幸せだからって」
「えっ…」
「知らないとでも思ってたの?見れば分かるわよ!2人で示し合わせて仕事終わりに会ってたりして…」
「…それとは関係ないでしょ?」
「うるさい!アンタなんか自分だけ幸せになればいいじゃない!」
その時、晴美のV字のブラウスからアザみたいなものが目に入った。
悦子は手を伸ばして捲り、それがアザだと確認した。
「ちょっと、やめてよ!触らないで!」
「晴美、アンタ影山に暴力ふるわれてるの?」
俯いて震えてた。
「もうすぐ、影山が帰ってくるから…」
そう言って晴美は玄関の中に入ってカギをかけた。
「あれは完全に取り込まれたな」
コータが呟いた。
「しかも暴力まで…それでも離れられないものかな」
タクの疑問は最もだが誰にも答えられない。
悦子もどうしていいか分からないでいた。
「ねぇ、2人とも何かあったら協力してくれる?」
「あぁ…それは構わないよ」
「もちろんだよ」
「また連絡するから」
悦子はそのまま家路についた。
翌日夜。
悦子は事の経緯を真一に電話で話した。
「そうかぁ…嫌な予感が的中したか」
「もう、どうしていいか分からないんです」
「寂しさの隙間に入り込んで、ガッチリ掴まれてるね」
「どうしたら…」
「俺も気になっていろいろ調べてみたんだよ」
「何をですか?」
「ヒモって人種をね」
「それで?」
「まぁ、大体は知ってると思うけど、とにかくあの手は女性の心に入るのが上手いんだ。で、取り込まれると女性は完全に抜け出せなくなる」
「どうしてなんですか?」
「一番は、母性本能を出させるからみたい。自分がダメ男だと恥もなく出して、君がいないとダメなんだ、と何度も伝える。それを繰り返すといつの間にか女性も自分がいないとダメなんだと思うようになる」
「……そうなんですね」
「口だけで行動せず、暴力もふるうようになる。でも、その後に泣いて謝って…これを繰り返すとそうなるらしい」
「それ誰に聞いたんですか?」
「会社の先輩で付き合いの広い人がいてね。たまたま知り合いの女性で同じ目にあった人がいて教えてくれた」
「その人はどうやって抜け出せたのですか?」
「その女性に惚れぬいた男がいてね。何度も何度も説得してようやく気付いたみたいだ」
「…晴美にはダメですね、そんな男性いないし…」
伸一は晴美を影山から引き離すのは得策ではないと感じていた。
余計に執着する可能性が高いと思っていた。
「あのさ、もう少し情報集めてくれないか?」
「何の情報ですか?」
「その影山って男のことだよ、どんな情報でもいいけど主に金回りが知りたい。何人の女がいて彼女たちが何で稼いでいるのか?」
「分かりました、出来るだけ調べてみます」
「それと…悦子の遊び友達ってみんな金持ちなの?」
「はい、そーですね。ボンボンですけど」
「一度、彼らに会わせてくれ。影山の話も聞きたいし、対策案が固まるかも知れない」
「何か手があるんですか?」
「有効打になるか分からない。その可能性を探るために情報が欲しい」
「分かりました…あの…ごめんなさい」
「謝らなくていいよ」
「晴美のことでご迷惑をおかけして」
「気にしないで、悦子の悩みで協力できるなら何でもしますよ」
伸一の言葉が胸に刺さった。
「じゃあ、おやすみ」
「あの…愛してます」
「俺も愛しているよ、頑張ろう!」
「はい」
悦子はホントに伸一に感謝した。
この人に出会えて良かった…そう思いながらベッドに入った。
悦子は繁華街に出向き、ボンボン連中を集めて頼んだ。
みな快く引き受けてくれた。
それなりの情報網を持っていたから、影山を探るのはそう困難ではなかった。
1週間もするとかなりの情報が集まった。
それを伸一に伝えるとみんなで打ち合わせすることにした。
場所はタクのマンションと決まった。
「ふわぁ~こんないいとこ住んでるの? 生まれつきの身分の差を感じるね」
伸一は高級マンションを見上げて驚愕した。
部屋には既にタク、コータ、ケンヤ、シンジ、ナオキが揃っていた。
みな一流企業のボンボンだ。
だが性格は悪くない。
世間知らずのようだが、悪い連中ではなかった。
悦子の人選も良い気がした。
「初めまして山咲です」
「アナタが悦子の彼氏?」
全員が驚きと意外な顔をした。
それを察知した伸一はすかさず答えた。
「はい、何も持たない庶民ですよ。見た目もみなさんのようにカッコよくないですが」
「伸一さん、そこに座ってください」
「えっえっえっ? 伸一さん?」
言葉も口調もまるで違う悦子の振る舞いも二重の驚きを与えた。
「敬語使えるんだ…」
ナオヤの一言に悦子が睨みを効かせた。咄嗟に視線を外した。
「最初にお話ししておきます。みなさんの情報を元に下田さんを影山から引き離すプランを考えたいと思います。
対策を実行するにはここにいるみなさんの手助けが必要です。よろしくお願いします」
伸一のお辞儀に全員があわてて続いた。
まずはタクからだった。
「影山時弘は30歳で家族とは縁が切れているらしく、数年前から新宿でウロウロしてますね。無職で女の家を根城にしてパチンコや競馬なんかにハマっています」
続いてコータが話した。
「影山の女は全部で4人います。みんなOLで晴美ちゃんが一番新しい彼女みたいです。他の3人も影山に金を貢がされているようです。それから、過去には風俗嬢もいたようですが、これはもう切れているとか…」
ケンヤがメモ帳を広げた。
「この3人ですが…俺も驚いたんですけど全員、同じウチの系列である京北証券の営業部でした。偶然なのか分かりませんが…これには驚きでした」
「全員が同じ会社か…偶然とは思えないな」伸一が呟く。
「ところで影山にはヤクザとかバックにいるのかな?」
伸一の質問にはナオヤが答えた。
「それは俺が調べたんですけど、いないようです。以前に暴力団の使いっ走りをしていた時に組の金に手をつけて
半殺しの目にあわせた、と聞きました。これは半殺しにした組員の部下に聞いたから間違いないと思います」
「よく生きてましたね」
「まぁ、手を付けたといっても10万円だけでしたから、殺しても割に合わないそうですよ」
最後にシンジが加えた。
「影山の生活費は全部女からのものです。ローテーションを組んでいて月・火、水・木、金・土で3人の家を回り日曜日が…」
「下田さんってワケか」
悦子は無言のままだった。
こんなクズみたいな男に騙されてるなんて涙が出そうになった。
「証券会社での彼女たちの成績はどうですか?」
「そこそこのようです。波はあるようだけど…」
「あと、3人の女性達と影山の関係はどうなんでしょうか?」
「それが、みんな生気を無くしたような顔してるみたいで。稼いでも影山に吸い取られてるから、嫌気はさしてると思いますよ」
コータもそこは調べていた。
「みなさん、ありがとうございました。でも、よくそこまで調べられましたね」
全員が顔を見合わせた。
「知り合いと興信所使いましたから…」
「でもお金かかる…あっ」
コータが笑いながら言った。
「俺らを誰だと思ってるんですか?みんな道楽息子ですよ」
「はは、そうでしたね」
ナオヤが笑いながら答えた。
「やってみると、こういう経験もいいかなって思って。なんか刑事みたいな気がしますよ」
ここにいるボンボン連中は、仕事はしているが夜は別物として楽しむ輩だった。
決して人のモノを奪わず、適度に恋愛や友達と楽しむ。
世間から見れば甘ったれにしか見られないが、こんな時は威力を発揮するものだ。
伸一から見ても、別世界の人間だが好感は持てた。
「とっぴな質問ですが、みなさんの関係者かツテでもいいのですが、ヤクザ系に知り合いいますか?」
先のナオヤが手を上げた。
「さっきの暴力団の部下を知ってますが」
「そこは金融系やってますかね?」
「確か、取り立てはやってるって言ってたと思います」
「それから、素人でも劇団とかの方でもいいけど、中年の男性を2人を手配できませんか?」
シンジが思い出したように口を開いた。
「あっ、ゴミさんたちどうかな?」
「あの売れない役者連中?」
「ちょっと金出せばやってくれるんじゃない?」
「いいかも」
ここまでは全員が伸一のプランを理解できずにいた。
悦子が伸一に聞いた。
「もしかして脅すんですか?」
「いや、ただの脅しじゃダメなんだよ。逃げ場がないように追い詰めないとね」
「どうするんですか?」
「あと、もう一つケンヤさんにお願いですが、彼女たちの給料と成績状況、それから市場で株価が急落しそうな会社を幾つか調べておいてくれますか?」
「分かりました。簡単なことですね」
「では、次回の時に計画をお話しします。みなさんにお願いがあるのですが、少々お金を拝借することになると思います。もちろん損はさせません」
「お金?」
「はい、それが影山を地獄に落とす大事なアイテムになります」
「どのくらい?」
「たぶん2~300万ぐらいです」
全員が笑った。
「なんだ、そのぐらいなら大丈夫ですよ」
こんな返事もボンボン達ならではである。
ある意味、強力な人力と言えた。
その日はそこで解散となった。
伸一は明日が休みのため悦子とホテルに泊まることにした。
それもコータの好意で用意してくれた。
「甘えていいのかなぁ…」
「ここのチェーンホテルはコータのお爺さんのものなんです。だから、特別に開いてる日は使えるんです」
「つくづく都会の怖さを思い知らされるわ」
部屋でシャワー浴びて、ベッドで一息ついた。2人でタバコを吸いながら、ビールをあおった。
「どんなプランなんですか?」
「うん、まだ概要だけど、下田さんをムリに引き離してもダメだと分かった。ならば、逆転の発想として影山が離れるようにするしかない…」
「どんなふうに?」
「影山に大借金を負わせる!」
「えっ!そんなこと出来るんですか?」
「今は好景気だよね。多分、影山が証券会社の女性たちに目をつけたのは、インサイダー取引をするつもりだと思う」
「インサイダー?」
「分かりやすく言えば、上場する予定の会社の株をあらかじめ買っておくのさ。事前に分かっていれば必ず儲かる」
「それは…ダメなんですか?」
「証券取引法で禁止されてるのさ」
「そうなんですね。伸一さんて何でも知っているんですね」
「いや、たまたまだよ。だから逆の情報を流して下がる会社株を買わせる。そーなると、上がると思ってるから、追証を入れなければならない」
「追証?」
「追加証拠金のこと。株を売買する時に大抵は信用取引という形でやるんだ。つまり、信用してもらうために、一定の担保金を払わなきゃならない。保証金とも言うけどね。それが一定の率から下がると追加で払わなきゃならない」
「じゃあ、そのお金を借金させる?」
「ああっ…だが、元々の金も無いから最初から借金せざるを得ない筈だ」
「どのくらいさせるんですか?」
「まぁ、300万もあればいい。その借金をヤクザに債権を売る。するとどうなる?」
「あっ…ヤクザが取り立てる?」
「ビンゴ!おそらく買い値は半額になる。150万だろうね」
「でも残りは損しますよね?」
「残りの150万は他の3人の女性から手切れ金として50万ずつ負担してもらう」
「なるほど…すごいプランですね」
「あのボンボン達なら300万ぐらい出せるだろう…損はしないからね」
「影山はどうなるんですか?」
「法定外の金利背負わされて、どこかの労働者として強制的に働かされるだろう。若い女性なら風俗に落とされるが、男は出来ないしニーズも少ないけど果てしなく吸い取られるだろうね」
「ちなみにどのくらい期間が?」
「分からんが向こう20年は地獄見るね」
「そんなに…」
「その頃は50歳だから、もうヒモなんてムリだろうし気力も無いよ」
「なるほど!それなら影山から離れていきますね」
「あとはタイミングだなぁ…」
悦子はソファーにいる伸一の上に対面で座った。
クビに両手を巻き付ける。
「ホントにすごい人です、伸一さんみたいな人と会ったことないから…」
香水のいい匂いが伸一の鼻を刺激した。
バスローブのヒモを緩めてバッと全開にした。
悦子の顔が恥ずかしげになったが微笑んでいる。
ヒモのパンティ1枚の姿が露わになった。
「キレイだね…」
「そんなに褒めないでください…恥ずかしいです」
「いやぁ、本気の本音ですよ」
「そうかなぁ…自分では分からないです」
「俺もなぁ、オフクロがもうちょっと腹の中で上手くコネてくれれば2枚目になったのに」
「ぷっはは…コネるって…フフフ」
「神様は不公平!」
悦子はグッと顔を寄せてディープキスをした。
「…んっ…ぅん…ん」
「こうして伸一さんと出会えたんです、私はそれだけで幸せですよ…それに」
「なんですか?」
「あのボンボン連中と比べても断然、伸一さんの方がかっこいいです」
「彼女の欲目だよ…」
まだ2人は熱いキスを交わした。
手が乳房のかぶさり、ゆっくりと揉み動かす。
キスをしながら鼻息が荒くなってきた。
「ん…んん…」
両方の乳首を弄ると、悦子の体がビクッとなる。
唇が離れると悦子は悶えた。
「はぁっ…ん、あっ、いやぁ…あん」
グッと引き寄せる。
悦子の背中がしなる。
伸一の舌先が乳首を攻める。
「あああっ!あん!…あっ、あっ!ん」
悦子はいつも思う。
他の男とは段違いに感じる。
惚れた弱みなのだろうか。
なんでもしてあげたい、好きなようにしてほしい…
いつも伸一の傍にいると、そう思ってしまう。
(欲しい…伸一さんの全てが欲しい…誰にも渡さない…)
望むならどんな事でも構わない。
乳首を攻められながら、指が股間へと滑っていく。
パンティの上からなぞるように触られ、時々強く押される。
「あうっ!あっ、それ…いい、あん、ん、あぁぁっ」
何度も何度も同じことを繰り返す。
伸一にも分かるぐらいパンティの湿りが濃くなってきた。
やかで愛液がパンティをすり抜けて、そこはヌメリに覆われる。
それでも手を緩めない。
「ああっ!、あっあっ、すごい!あん、いい」
そこから、手はパンティの中に入っていく。
愛液にまみれた指が、いきなり陰部の中に進入した。
「はぅっ!あっ…そんな、あっ、はぁ…ん、あっあっ」
ヒモをほどくとパラッと捲れて薄い恥毛が出てきた。
トントントンとGスポットを刺激する。
「いやっ!あっ、そこ…あうっ、あん、あっあっ」
悦子は伸一の両肩に掴まりながらビクビクしている。
ソファーでの膝立ちで、Gスポットを攻められ乳首を舐められ悦子はイキそうになった。
「あっ…伸一さぁん、だめぇ、いっちゃう!」
「じゃあ、やめる?」
「あつ、そんなぁ…いじわるぅ…あっあっあん」
伸一は手のひらに愛液を塗り付け、大きく動かした。
ジュルジュルと淫靡な音が悦子を狂わせる。
「ほら、こんなにやらしい音してるよ」
「あっあっ、だって、それは、あん…あっあっあっ!いく!」
(きたな)
「いくいくいくいくぅ!1くぅぅぅぅぅ…」
体が大きく動く。
何度もビクビクさせて、そのままもたれ掛かった。
「はあっはあっ…うぐっ…はぁはぁっ…」
ちょっと手を動かす。
「うっ…だめ!だめです、動か…」
構わず動かした。
「いやっ!だめぇ~!あっあっあっ!」
「今度はもっと感じるよ」
「いやぁ、いじわる!あっあっあん!あうっ!あぁぁっ」
このまま2回もソファーで果てさせるのもどうか、と思い途中でやめた。
「ベッドにいきますか」
「あん…すごい意地悪なんだから…いつもヒドイです」
「ガタガタ言わないの」
抱っこしてそのままポォーンとベッドに放り出した。
「キャッ!」
ベッドで乱れた髪が艶めかしい姿を演出している。
悦子は髪が太くストレートでツヤがある。
白いシーツによく映えた。
「いくぞぉ~」
今度はいきなりクンニから始めた。
ほどよい太さのふとももを抱えて陰部を攻めた。
「そんな!あっあっ…あぅっ!あん、いい…すごいぃ」
愛液特有の匂いがあんまりしない。
いつも思っていたが、これは男性にはありがたい。
もう悦子の体は完全に、伸一仕様になっていた。
豪快に音を出しながら、クリを舌で舐めまくった。
指は中に入れ強くスポットを刺激した。
「あうっ!あっあっあっ!だめぇ~!しん…いちさぁん!あん!あん!あっあっ」
大きく腰が浮き上がる。
「いくいくいくいくいっくぅぅぅぅ!あっ!あっ、いくいくいっちゃうぅぅ」
腰がドスンと落ちた。
「あぁぁ…はぁっはぁっ…うっ…はぁっ」
伸一は女が羨ましくもある。
どれだけ気持ちいいのだろう。
「ごめんな」
「えっ?」
伸一は強引に悦子の口に肉棒をねじ込んだ。
「ふぅん!ん、ん、ん…んぅん」
悦子の頭を掴んで、ゆっくり奥まで入れる。
「ふぐっ!ん…ん!」
あれ?と違和感を感じた。
前より入る。
悦子の口は小さいから、そんなに入らない筈なのだが。
一度抜いた。
「ぱぁっ!はぁっはぁっ…」
「ちょい乱暴だった?」
悦子は微笑み否定した。
「前より口広がった?」
「その…ちょっと…」
照れてる仕草が可愛い。
「どしたん?」
「その…練習を…」
「フェラの練習したの?」
頷く。
「えっ?道具とか買ったの?」
「その……キュウリとか…」
唖然とした。
聞けば、いつも何回もイカせてくれるのに、自分が気持ちよくしてあげられない事に、ジレンマを感じ何とか応えたい一心でやったとのこと。
ちょこんと座って顔を覆ってる悦子が、たまらなく愛おしく感じた。
「ありがとう」
伸一の言葉に悦子の目から涙が出てきた。
「いつも悪いな、と思ってて…」
「嬉しいよ、そういう気持ちがね」
伸一は悦子の眼前に肉棒を与えた。
ゆっくりと口に含む。
確かに違った。
前より気持ちいい。
訓練の効果アリだ。
「ん…んふ、ん…」
唾液を含み、音も立てた。
悦子は奉仕の心で肉棒を舐めつくした。
根元も袋も。
伸一は横になり、悦子が上に被さる。
首から乳首を舌で愛撫し、肉棒を手で優しく握り、そしてシゴいた。
「…気持ちにいいよ」
初めて愛撫で発した言葉に悦子は喜んだ。
「もっとしますね…」
子供がアイスの棒を舐めるように、何度も出し入れしては舌で味わっていた。
「今日はゴム無しでいいかい?」
「はい…」
悦子がまたがり、肉棒を掴んでゆっくりと深部に沈めた。
「あぁぁっ…すごい…あたる」
「動いてごらん」
しなやかな体が動きだし前後に動く。
「あぁっ!いい…あん!あたる…あぁぁっ」
そして腰をホールドし突き上げる。
「ひゃっ!あうっ!あーダメダメ!あん!あっあっあっあっ!あぁっ!」
パンパンパン!と打ちつける肌の音が、悦子の興奮を高めた。
(あれっ?)
伸一はまたも違和感を感じた。
今度は自分にだった。
ゴムをしないせいか、肉棒の感度が違う。
ものすごい敏感になってた。
(もしかして!)
最後にパチーンと奥突きして止める。
「あうっ!」
今度はバックだ。
スブッと入れ、腰を持ちスタートダッシュでピストンする。
「あああっ!あっあっ!あたる!あたる!いい!あっあっあっあっ!」
腕を引き寄せ体を反らし、キスをする。
「ん!ん!ん!んふ!ん!」
しばらく打ちつけた後は、正常位で最後を迎えた。
ググっと入れて悦子の顔を見た。
悦子も恍惚の顔だ。
「いくよ…」
パンパンパンとピストンを始めた。
何度もキスを繰り返し、神経が高ぶるのを感じた。
(イケる!)
確信を得た伸一は悦子に言った。
「悦子!顔にかけるぞ!いいな?」
「あっあっあっあん!は、はい!かけてください!」
(キタキタキタ!)
出せる!セックスで初めて出せる!
伸一は出す事に集中した。
「あぁぁぁっ!いくいく!しんいちさぁん!
いっちゃうぅぅ!あっあっ!いくぅ~!」
その瞬間、肉棒を抜いて悦子の顔をかけた。
すごい量が出た。
白濁の液が悦子を汚した。
口にも出した。
(まだ出る…)
舌を絡めて口の中に導く悦子。
顔には何本もの白濁の道筋が出来てた。
「ん…ん…ぅん」
熱い肉棒を愛おしそうに頬張る。
丁寧な舐め方で掃除をしていた。
「はぁっはぁっ…」
今度は伸一が息を荒げた。
悦子は顔にかかった液を集めて飲み干した。
2人はベッドで一服した。
「すごかったです…」
「ごめん、顔に出したわ」
「ううん、すごく嬉しかったです」
「そう?」
「あんなにいっぱい出してくれたから…」
「飲んだよね?出しても良かったのに…」
「ううん、伸一さんのなら飲みたいです」
「わお!すごい発言」
「ホントですよ。でも、今日は前と違ってましたね」
「あー、すまん。一つ謝らなきゃならない」
「えっ?」
伸一は全てを話した。
驚いた悦子だったが、伸一の最後の言葉に涙した。
「悦子が初めてイケた女なんだよ」
嬉しかった。
ものすごく嬉しかった。
「悦子…ありがとう…」
「私も嬉しいです」
2人は風呂に入り、お互いの体を洗った。
ここでも、悦子は丹念に伸一の体を洗った。
寝たのは2時を回っていた。
自分なりの夜バージョンのスタイルで馴染みのバーに向かった。
ここに来れば、以前の遊び友達がゴロゴロしている。
他にも数軒顔なじみの店がある。
「あらら、久しぶりだね」
マスターが出迎えてくれた。
「ごぶさた~」
「どうしたの?みんなで顔見ないから噂してたんだよ」
「へへっ、ちょっと…ね」
「なんにする?」
「キールにしようかな」
「了解」
ふいに後ろから声をかけられた。
「おー、悦子じゃん!どうしたんだよ?」
「あらぁ、タクちゃん! 久しぶり」
「どうしたんだよ、全然来なくなったろ?」
「ふふふ…だってぇ、カ・レ・シ出来たんだもん」
「はぃぃぃ?彼氏? いやいやなんで?彼氏なんて作らない主義だろ?」
「あら、そんなこと言ってないわよ、こう見えても夢は可愛いお嫁さんなの」
タクは爆笑した。
「お嫁さん?似合わねー…」
「失礼ね」
「どんな男だよ」
「なんで?」
「だってよ、悦子の事狙ってる奴が山ほどいたんだぞ、気になるよ」
「すっごくいい男よ」
「マジか? どこの金持ちだよ? 」
「普通のサラリーマン!」
「えっ?サラリーマン…冗談だろ?」
「ううん、ホントよ」
「そんなにカッコいいやつなのかよ?」
「外見は平々凡々かな…」
「意味分からんわ…そんな普通みたいなのがいいのかよ?」
「男は外見じゃないのよ。中身なの」
タクは唖然とした。
「お前さぁ…今までの男なんてみんな2枚目ばっかりなのによく言えるな」
「そーよ、私はね、気づいたの。ホントの素敵な男性は見た目じゃないのよ」
タクはヤレヤレといった感じでビールを飲んだ。
「で、今日はどうしたんだよ?彼氏から解放されたのか?」
「違うわよ、ねぇ最近さ、晴美見なかった?」
「晴美ちゃん?いや、見てないな…なんで?」
「うん、連絡つかずで困ってて、探しているの」
悦子も晴美も夜のテリトリーは同じだった。
界隈でもそこそこ有名な2人は、馴染み連中には知れ渡っていた。
「あのさ、みんなに聞いておいてくれないかな?見かけたら連絡欲しいのよ」
「ああっ、いいよ、でもなぁ悦子に彼氏が出来たの知ったらみんな落ち込むだろうな」
「じゃあ、黙っててくれる?」
「まぁ…いいけど、そんなにいい男なのかよ?」
「そうよ、私からアプローチしたんだもん」
「げっ?マジかよ? 悦子からアプローチなんて聞いた事ないぞ」
「ふふっ、彼のためなら何でもしちゃう」
タクは口を開けたまま止まった。
「変わりすぎじゃねーか…」
「頼むわね」
その後も悦子は数軒の飲み屋を回って知り合いに声をかけておいた。
それから3日後。
悦子の部屋に電話がかかってきた。
タクである。
「悦子、タクだけど」
「うん、どーだった?」
「コータから連絡があった。昨日、晴美ちゃんが男連れでサンタモニカに来てたって」
「男連れ?」
「あぁっ…けど、マズイ事にその男が影山らしわ」
「ええっ!影山って…あの影山 時弘のこと?」
「そーだよ、よりによってあのヒモ野郎といたらしいわ」
「ちょっと…それホントなの?」
「コータといるから、これから出てこないか?」
「うん、すぐ行く どこにいるの?」
「サンタモニカにいるよ」
悦子は速攻で準備してサンタモニカに向かった。
2人はカウンターにいた。
「悦子、おひさ」
コータも悦子にアプローチしていた1人である。
「ねぇ、ホントなの?晴美が影山といたなんて」
「うん、俺も目を疑ったよ」
タクが口を挟んだ。
「なぁ、晴美ちゃんて影山の事知らなかったのか?」
「うん、影山は私に足蹴にされてから近寄らなかった。晴美には言ってなかったから…」
「でも、なんであの2人が一緒なんだ?」
「晴美ちゃんて、野上とくっ付いていたよな?」
「野上とは完全に遊びよ…」
「晴美ちゃんてナンパされるの好きじゃなかったよな?」
「私は気にしないけど、晴美はダメだったわ」
「じゃあ、誰かの紹介だな」
「影山と晴美ちゃんを知ってるヤツって…」
「…美沙子、美沙子よ」
タクもコータも頷いた。
「ありえるな、あの女ならやるな」
悦子の取り巻き連中はボンボンばかりだが、金には困っていない。それにある程度のルールも守る。
そんな連中の間でも影山と美沙子は完全に嫌われていた。
影山は女を食い物にし、美沙子は用も無いのに「たかり」に来ては誰とでも寝た。
美沙子からすれば悦子も同じ部類だ、と言い張っていたが他の連中はそうは思ってなかった。
悦子は琴線に触れない限り一夜を共にすることは無かったからだ。
「ねぇ、美沙子どこにいるかな?」
「あの女はフラフラしてるからなぁ…」
「ショットショックにいるかも知れない」
コータが思いついたように言った。
「そー言えば影山もあそこによくいるって聞いたことあるな」
「ちょっと行ってみる」
悦子はサンタモニカを出て、ショットショックに向かった。
タクもコータも付いてきた。
店に入ると数人の客がいた。
「オイ、あれ美沙子だろ?」
奥の薄暗いテーブル席でサラリーマン風の男とイチャイチャしていた。
「久しぶり」
「あらぁ、悦子じゃないのぉ~、お久しぶりねぇ」
「聞きたいことがあるんだけど」
「何かしら?」
「アンタ、影山に晴美を紹介したの?」
美沙子は返事もせずにタバコに火をつけた。
「おい!どうなんだよ?」
まだ黙っていた。
悦子がテーブルをバン!と叩いた。
途端に美沙子が笑い出した。
「それがどうかしたの?」
「アンタ、なんであんな男紹介したのよ?」
「別にいいじゃない、恋愛は自由なんだから」
「あんなヒモみたいな男を紹介するなんて!」
「彼女言ってたわよ~」
「なにがよ?」
「最近、悦子とも中々連絡取れなくって寂しいし、家にも居たくないって」
「だからって…」
「だから紹介したのよ。この間見かけたけど楽しそうだったわ、むしろ感謝してほしいくらいよ」
美沙子はタバコをもみ消した。
「悦子、アンタさぁ…正義感ぶって偉そうにしてるけど、アンタだって男連中振り回して楽しんでるじゃない」
「なっ!…それとこれとは違うわよ!」
「アタシから言わせれば、影山もアンタも大して変わらないわ」
「アタシは貢がせるような事してない!」
美沙子はフッと笑って席を立った。
「新宿のマンション<メルフール502>…たぶん晴美はそこに居ると思うわ。自分の目で確かめたら?」
そう言って美沙子は男と一緒に出て行った。
3人はその場に立ちすくんだ。
「どうする?晴美のところに行くか?」
「もちろんよ」
マンションはここから近い。
歩いて10分程度だ。
玄関のインターホンを鳴らす。
晴美が出てきた。
悦子の顔を見てビックリした。
「ど、どうしたの?」
「ちょっと話があるの」
腕を掴んで引きずり出した。
「なによ、話って…」
「晴美、影山と付き合ってるの?」
答えない。
「どうなの?」
「……そうよ、それがなんなの?」
「アンタ、アイツがどんな奴か知ってるの?」
「知らない…」
「仕事もしないで女を食い物にしてるヒモなんだよ!」
黙りだした。
「もうあんな男と付き合いのはやめなさい」
まだ俯いている。
「晴美!」
「いい加減してよ…」
「えっ?」
「いい加減してよ!アタシが誰と付き合おうが勝手でしょ!何よ、自分は山咲さんと付き合って幸せだからって」
「えっ…」
「知らないとでも思ってたの?見れば分かるわよ!2人で示し合わせて仕事終わりに会ってたりして…」
「…それとは関係ないでしょ?」
「うるさい!アンタなんか自分だけ幸せになればいいじゃない!」
その時、晴美のV字のブラウスからアザみたいなものが目に入った。
悦子は手を伸ばして捲り、それがアザだと確認した。
「ちょっと、やめてよ!触らないで!」
「晴美、アンタ影山に暴力ふるわれてるの?」
俯いて震えてた。
「もうすぐ、影山が帰ってくるから…」
そう言って晴美は玄関の中に入ってカギをかけた。
「あれは完全に取り込まれたな」
コータが呟いた。
「しかも暴力まで…それでも離れられないものかな」
タクの疑問は最もだが誰にも答えられない。
悦子もどうしていいか分からないでいた。
「ねぇ、2人とも何かあったら協力してくれる?」
「あぁ…それは構わないよ」
「もちろんだよ」
「また連絡するから」
悦子はそのまま家路についた。
翌日夜。
悦子は事の経緯を真一に電話で話した。
「そうかぁ…嫌な予感が的中したか」
「もう、どうしていいか分からないんです」
「寂しさの隙間に入り込んで、ガッチリ掴まれてるね」
「どうしたら…」
「俺も気になっていろいろ調べてみたんだよ」
「何をですか?」
「ヒモって人種をね」
「それで?」
「まぁ、大体は知ってると思うけど、とにかくあの手は女性の心に入るのが上手いんだ。で、取り込まれると女性は完全に抜け出せなくなる」
「どうしてなんですか?」
「一番は、母性本能を出させるからみたい。自分がダメ男だと恥もなく出して、君がいないとダメなんだ、と何度も伝える。それを繰り返すといつの間にか女性も自分がいないとダメなんだと思うようになる」
「……そうなんですね」
「口だけで行動せず、暴力もふるうようになる。でも、その後に泣いて謝って…これを繰り返すとそうなるらしい」
「それ誰に聞いたんですか?」
「会社の先輩で付き合いの広い人がいてね。たまたま知り合いの女性で同じ目にあった人がいて教えてくれた」
「その人はどうやって抜け出せたのですか?」
「その女性に惚れぬいた男がいてね。何度も何度も説得してようやく気付いたみたいだ」
「…晴美にはダメですね、そんな男性いないし…」
伸一は晴美を影山から引き離すのは得策ではないと感じていた。
余計に執着する可能性が高いと思っていた。
「あのさ、もう少し情報集めてくれないか?」
「何の情報ですか?」
「その影山って男のことだよ、どんな情報でもいいけど主に金回りが知りたい。何人の女がいて彼女たちが何で稼いでいるのか?」
「分かりました、出来るだけ調べてみます」
「それと…悦子の遊び友達ってみんな金持ちなの?」
「はい、そーですね。ボンボンですけど」
「一度、彼らに会わせてくれ。影山の話も聞きたいし、対策案が固まるかも知れない」
「何か手があるんですか?」
「有効打になるか分からない。その可能性を探るために情報が欲しい」
「分かりました…あの…ごめんなさい」
「謝らなくていいよ」
「晴美のことでご迷惑をおかけして」
「気にしないで、悦子の悩みで協力できるなら何でもしますよ」
伸一の言葉が胸に刺さった。
「じゃあ、おやすみ」
「あの…愛してます」
「俺も愛しているよ、頑張ろう!」
「はい」
悦子はホントに伸一に感謝した。
この人に出会えて良かった…そう思いながらベッドに入った。
悦子は繁華街に出向き、ボンボン連中を集めて頼んだ。
みな快く引き受けてくれた。
それなりの情報網を持っていたから、影山を探るのはそう困難ではなかった。
1週間もするとかなりの情報が集まった。
それを伸一に伝えるとみんなで打ち合わせすることにした。
場所はタクのマンションと決まった。
「ふわぁ~こんないいとこ住んでるの? 生まれつきの身分の差を感じるね」
伸一は高級マンションを見上げて驚愕した。
部屋には既にタク、コータ、ケンヤ、シンジ、ナオキが揃っていた。
みな一流企業のボンボンだ。
だが性格は悪くない。
世間知らずのようだが、悪い連中ではなかった。
悦子の人選も良い気がした。
「初めまして山咲です」
「アナタが悦子の彼氏?」
全員が驚きと意外な顔をした。
それを察知した伸一はすかさず答えた。
「はい、何も持たない庶民ですよ。見た目もみなさんのようにカッコよくないですが」
「伸一さん、そこに座ってください」
「えっえっえっ? 伸一さん?」
言葉も口調もまるで違う悦子の振る舞いも二重の驚きを与えた。
「敬語使えるんだ…」
ナオヤの一言に悦子が睨みを効かせた。咄嗟に視線を外した。
「最初にお話ししておきます。みなさんの情報を元に下田さんを影山から引き離すプランを考えたいと思います。
対策を実行するにはここにいるみなさんの手助けが必要です。よろしくお願いします」
伸一のお辞儀に全員があわてて続いた。
まずはタクからだった。
「影山時弘は30歳で家族とは縁が切れているらしく、数年前から新宿でウロウロしてますね。無職で女の家を根城にしてパチンコや競馬なんかにハマっています」
続いてコータが話した。
「影山の女は全部で4人います。みんなOLで晴美ちゃんが一番新しい彼女みたいです。他の3人も影山に金を貢がされているようです。それから、過去には風俗嬢もいたようですが、これはもう切れているとか…」
ケンヤがメモ帳を広げた。
「この3人ですが…俺も驚いたんですけど全員、同じウチの系列である京北証券の営業部でした。偶然なのか分かりませんが…これには驚きでした」
「全員が同じ会社か…偶然とは思えないな」伸一が呟く。
「ところで影山にはヤクザとかバックにいるのかな?」
伸一の質問にはナオヤが答えた。
「それは俺が調べたんですけど、いないようです。以前に暴力団の使いっ走りをしていた時に組の金に手をつけて
半殺しの目にあわせた、と聞きました。これは半殺しにした組員の部下に聞いたから間違いないと思います」
「よく生きてましたね」
「まぁ、手を付けたといっても10万円だけでしたから、殺しても割に合わないそうですよ」
最後にシンジが加えた。
「影山の生活費は全部女からのものです。ローテーションを組んでいて月・火、水・木、金・土で3人の家を回り日曜日が…」
「下田さんってワケか」
悦子は無言のままだった。
こんなクズみたいな男に騙されてるなんて涙が出そうになった。
「証券会社での彼女たちの成績はどうですか?」
「そこそこのようです。波はあるようだけど…」
「あと、3人の女性達と影山の関係はどうなんでしょうか?」
「それが、みんな生気を無くしたような顔してるみたいで。稼いでも影山に吸い取られてるから、嫌気はさしてると思いますよ」
コータもそこは調べていた。
「みなさん、ありがとうございました。でも、よくそこまで調べられましたね」
全員が顔を見合わせた。
「知り合いと興信所使いましたから…」
「でもお金かかる…あっ」
コータが笑いながら言った。
「俺らを誰だと思ってるんですか?みんな道楽息子ですよ」
「はは、そうでしたね」
ナオヤが笑いながら答えた。
「やってみると、こういう経験もいいかなって思って。なんか刑事みたいな気がしますよ」
ここにいるボンボン連中は、仕事はしているが夜は別物として楽しむ輩だった。
決して人のモノを奪わず、適度に恋愛や友達と楽しむ。
世間から見れば甘ったれにしか見られないが、こんな時は威力を発揮するものだ。
伸一から見ても、別世界の人間だが好感は持てた。
「とっぴな質問ですが、みなさんの関係者かツテでもいいのですが、ヤクザ系に知り合いいますか?」
先のナオヤが手を上げた。
「さっきの暴力団の部下を知ってますが」
「そこは金融系やってますかね?」
「確か、取り立てはやってるって言ってたと思います」
「それから、素人でも劇団とかの方でもいいけど、中年の男性を2人を手配できませんか?」
シンジが思い出したように口を開いた。
「あっ、ゴミさんたちどうかな?」
「あの売れない役者連中?」
「ちょっと金出せばやってくれるんじゃない?」
「いいかも」
ここまでは全員が伸一のプランを理解できずにいた。
悦子が伸一に聞いた。
「もしかして脅すんですか?」
「いや、ただの脅しじゃダメなんだよ。逃げ場がないように追い詰めないとね」
「どうするんですか?」
「あと、もう一つケンヤさんにお願いですが、彼女たちの給料と成績状況、それから市場で株価が急落しそうな会社を幾つか調べておいてくれますか?」
「分かりました。簡単なことですね」
「では、次回の時に計画をお話しします。みなさんにお願いがあるのですが、少々お金を拝借することになると思います。もちろん損はさせません」
「お金?」
「はい、それが影山を地獄に落とす大事なアイテムになります」
「どのくらい?」
「たぶん2~300万ぐらいです」
全員が笑った。
「なんだ、そのぐらいなら大丈夫ですよ」
こんな返事もボンボン達ならではである。
ある意味、強力な人力と言えた。
その日はそこで解散となった。
伸一は明日が休みのため悦子とホテルに泊まることにした。
それもコータの好意で用意してくれた。
「甘えていいのかなぁ…」
「ここのチェーンホテルはコータのお爺さんのものなんです。だから、特別に開いてる日は使えるんです」
「つくづく都会の怖さを思い知らされるわ」
部屋でシャワー浴びて、ベッドで一息ついた。2人でタバコを吸いながら、ビールをあおった。
「どんなプランなんですか?」
「うん、まだ概要だけど、下田さんをムリに引き離してもダメだと分かった。ならば、逆転の発想として影山が離れるようにするしかない…」
「どんなふうに?」
「影山に大借金を負わせる!」
「えっ!そんなこと出来るんですか?」
「今は好景気だよね。多分、影山が証券会社の女性たちに目をつけたのは、インサイダー取引をするつもりだと思う」
「インサイダー?」
「分かりやすく言えば、上場する予定の会社の株をあらかじめ買っておくのさ。事前に分かっていれば必ず儲かる」
「それは…ダメなんですか?」
「証券取引法で禁止されてるのさ」
「そうなんですね。伸一さんて何でも知っているんですね」
「いや、たまたまだよ。だから逆の情報を流して下がる会社株を買わせる。そーなると、上がると思ってるから、追証を入れなければならない」
「追証?」
「追加証拠金のこと。株を売買する時に大抵は信用取引という形でやるんだ。つまり、信用してもらうために、一定の担保金を払わなきゃならない。保証金とも言うけどね。それが一定の率から下がると追加で払わなきゃならない」
「じゃあ、そのお金を借金させる?」
「ああっ…だが、元々の金も無いから最初から借金せざるを得ない筈だ」
「どのくらいさせるんですか?」
「まぁ、300万もあればいい。その借金をヤクザに債権を売る。するとどうなる?」
「あっ…ヤクザが取り立てる?」
「ビンゴ!おそらく買い値は半額になる。150万だろうね」
「でも残りは損しますよね?」
「残りの150万は他の3人の女性から手切れ金として50万ずつ負担してもらう」
「なるほど…すごいプランですね」
「あのボンボン達なら300万ぐらい出せるだろう…損はしないからね」
「影山はどうなるんですか?」
「法定外の金利背負わされて、どこかの労働者として強制的に働かされるだろう。若い女性なら風俗に落とされるが、男は出来ないしニーズも少ないけど果てしなく吸い取られるだろうね」
「ちなみにどのくらい期間が?」
「分からんが向こう20年は地獄見るね」
「そんなに…」
「その頃は50歳だから、もうヒモなんてムリだろうし気力も無いよ」
「なるほど!それなら影山から離れていきますね」
「あとはタイミングだなぁ…」
悦子はソファーにいる伸一の上に対面で座った。
クビに両手を巻き付ける。
「ホントにすごい人です、伸一さんみたいな人と会ったことないから…」
香水のいい匂いが伸一の鼻を刺激した。
バスローブのヒモを緩めてバッと全開にした。
悦子の顔が恥ずかしげになったが微笑んでいる。
ヒモのパンティ1枚の姿が露わになった。
「キレイだね…」
「そんなに褒めないでください…恥ずかしいです」
「いやぁ、本気の本音ですよ」
「そうかなぁ…自分では分からないです」
「俺もなぁ、オフクロがもうちょっと腹の中で上手くコネてくれれば2枚目になったのに」
「ぷっはは…コネるって…フフフ」
「神様は不公平!」
悦子はグッと顔を寄せてディープキスをした。
「…んっ…ぅん…ん」
「こうして伸一さんと出会えたんです、私はそれだけで幸せですよ…それに」
「なんですか?」
「あのボンボン連中と比べても断然、伸一さんの方がかっこいいです」
「彼女の欲目だよ…」
まだ2人は熱いキスを交わした。
手が乳房のかぶさり、ゆっくりと揉み動かす。
キスをしながら鼻息が荒くなってきた。
「ん…んん…」
両方の乳首を弄ると、悦子の体がビクッとなる。
唇が離れると悦子は悶えた。
「はぁっ…ん、あっ、いやぁ…あん」
グッと引き寄せる。
悦子の背中がしなる。
伸一の舌先が乳首を攻める。
「あああっ!あん!…あっ、あっ!ん」
悦子はいつも思う。
他の男とは段違いに感じる。
惚れた弱みなのだろうか。
なんでもしてあげたい、好きなようにしてほしい…
いつも伸一の傍にいると、そう思ってしまう。
(欲しい…伸一さんの全てが欲しい…誰にも渡さない…)
望むならどんな事でも構わない。
乳首を攻められながら、指が股間へと滑っていく。
パンティの上からなぞるように触られ、時々強く押される。
「あうっ!あっ、それ…いい、あん、ん、あぁぁっ」
何度も何度も同じことを繰り返す。
伸一にも分かるぐらいパンティの湿りが濃くなってきた。
やかで愛液がパンティをすり抜けて、そこはヌメリに覆われる。
それでも手を緩めない。
「ああっ!、あっあっ、すごい!あん、いい」
そこから、手はパンティの中に入っていく。
愛液にまみれた指が、いきなり陰部の中に進入した。
「はぅっ!あっ…そんな、あっ、はぁ…ん、あっあっ」
ヒモをほどくとパラッと捲れて薄い恥毛が出てきた。
トントントンとGスポットを刺激する。
「いやっ!あっ、そこ…あうっ、あん、あっあっ」
悦子は伸一の両肩に掴まりながらビクビクしている。
ソファーでの膝立ちで、Gスポットを攻められ乳首を舐められ悦子はイキそうになった。
「あっ…伸一さぁん、だめぇ、いっちゃう!」
「じゃあ、やめる?」
「あつ、そんなぁ…いじわるぅ…あっあっあん」
伸一は手のひらに愛液を塗り付け、大きく動かした。
ジュルジュルと淫靡な音が悦子を狂わせる。
「ほら、こんなにやらしい音してるよ」
「あっあっ、だって、それは、あん…あっあっあっ!いく!」
(きたな)
「いくいくいくいくぅ!1くぅぅぅぅぅ…」
体が大きく動く。
何度もビクビクさせて、そのままもたれ掛かった。
「はあっはあっ…うぐっ…はぁはぁっ…」
ちょっと手を動かす。
「うっ…だめ!だめです、動か…」
構わず動かした。
「いやっ!だめぇ~!あっあっあっ!」
「今度はもっと感じるよ」
「いやぁ、いじわる!あっあっあん!あうっ!あぁぁっ」
このまま2回もソファーで果てさせるのもどうか、と思い途中でやめた。
「ベッドにいきますか」
「あん…すごい意地悪なんだから…いつもヒドイです」
「ガタガタ言わないの」
抱っこしてそのままポォーンとベッドに放り出した。
「キャッ!」
ベッドで乱れた髪が艶めかしい姿を演出している。
悦子は髪が太くストレートでツヤがある。
白いシーツによく映えた。
「いくぞぉ~」
今度はいきなりクンニから始めた。
ほどよい太さのふとももを抱えて陰部を攻めた。
「そんな!あっあっ…あぅっ!あん、いい…すごいぃ」
愛液特有の匂いがあんまりしない。
いつも思っていたが、これは男性にはありがたい。
もう悦子の体は完全に、伸一仕様になっていた。
豪快に音を出しながら、クリを舌で舐めまくった。
指は中に入れ強くスポットを刺激した。
「あうっ!あっあっあっ!だめぇ~!しん…いちさぁん!あん!あん!あっあっ」
大きく腰が浮き上がる。
「いくいくいくいくいっくぅぅぅぅ!あっ!あっ、いくいくいっちゃうぅぅ」
腰がドスンと落ちた。
「あぁぁ…はぁっはぁっ…うっ…はぁっ」
伸一は女が羨ましくもある。
どれだけ気持ちいいのだろう。
「ごめんな」
「えっ?」
伸一は強引に悦子の口に肉棒をねじ込んだ。
「ふぅん!ん、ん、ん…んぅん」
悦子の頭を掴んで、ゆっくり奥まで入れる。
「ふぐっ!ん…ん!」
あれ?と違和感を感じた。
前より入る。
悦子の口は小さいから、そんなに入らない筈なのだが。
一度抜いた。
「ぱぁっ!はぁっはぁっ…」
「ちょい乱暴だった?」
悦子は微笑み否定した。
「前より口広がった?」
「その…ちょっと…」
照れてる仕草が可愛い。
「どしたん?」
「その…練習を…」
「フェラの練習したの?」
頷く。
「えっ?道具とか買ったの?」
「その……キュウリとか…」
唖然とした。
聞けば、いつも何回もイカせてくれるのに、自分が気持ちよくしてあげられない事に、ジレンマを感じ何とか応えたい一心でやったとのこと。
ちょこんと座って顔を覆ってる悦子が、たまらなく愛おしく感じた。
「ありがとう」
伸一の言葉に悦子の目から涙が出てきた。
「いつも悪いな、と思ってて…」
「嬉しいよ、そういう気持ちがね」
伸一は悦子の眼前に肉棒を与えた。
ゆっくりと口に含む。
確かに違った。
前より気持ちいい。
訓練の効果アリだ。
「ん…んふ、ん…」
唾液を含み、音も立てた。
悦子は奉仕の心で肉棒を舐めつくした。
根元も袋も。
伸一は横になり、悦子が上に被さる。
首から乳首を舌で愛撫し、肉棒を手で優しく握り、そしてシゴいた。
「…気持ちにいいよ」
初めて愛撫で発した言葉に悦子は喜んだ。
「もっとしますね…」
子供がアイスの棒を舐めるように、何度も出し入れしては舌で味わっていた。
「今日はゴム無しでいいかい?」
「はい…」
悦子がまたがり、肉棒を掴んでゆっくりと深部に沈めた。
「あぁぁっ…すごい…あたる」
「動いてごらん」
しなやかな体が動きだし前後に動く。
「あぁっ!いい…あん!あたる…あぁぁっ」
そして腰をホールドし突き上げる。
「ひゃっ!あうっ!あーダメダメ!あん!あっあっあっあっ!あぁっ!」
パンパンパン!と打ちつける肌の音が、悦子の興奮を高めた。
(あれっ?)
伸一はまたも違和感を感じた。
今度は自分にだった。
ゴムをしないせいか、肉棒の感度が違う。
ものすごい敏感になってた。
(もしかして!)
最後にパチーンと奥突きして止める。
「あうっ!」
今度はバックだ。
スブッと入れ、腰を持ちスタートダッシュでピストンする。
「あああっ!あっあっ!あたる!あたる!いい!あっあっあっあっ!」
腕を引き寄せ体を反らし、キスをする。
「ん!ん!ん!んふ!ん!」
しばらく打ちつけた後は、正常位で最後を迎えた。
ググっと入れて悦子の顔を見た。
悦子も恍惚の顔だ。
「いくよ…」
パンパンパンとピストンを始めた。
何度もキスを繰り返し、神経が高ぶるのを感じた。
(イケる!)
確信を得た伸一は悦子に言った。
「悦子!顔にかけるぞ!いいな?」
「あっあっあっあん!は、はい!かけてください!」
(キタキタキタ!)
出せる!セックスで初めて出せる!
伸一は出す事に集中した。
「あぁぁぁっ!いくいく!しんいちさぁん!
いっちゃうぅぅ!あっあっ!いくぅ~!」
その瞬間、肉棒を抜いて悦子の顔をかけた。
すごい量が出た。
白濁の液が悦子を汚した。
口にも出した。
(まだ出る…)
舌を絡めて口の中に導く悦子。
顔には何本もの白濁の道筋が出来てた。
「ん…ん…ぅん」
熱い肉棒を愛おしそうに頬張る。
丁寧な舐め方で掃除をしていた。
「はぁっはぁっ…」
今度は伸一が息を荒げた。
悦子は顔にかかった液を集めて飲み干した。
2人はベッドで一服した。
「すごかったです…」
「ごめん、顔に出したわ」
「ううん、すごく嬉しかったです」
「そう?」
「あんなにいっぱい出してくれたから…」
「飲んだよね?出しても良かったのに…」
「ううん、伸一さんのなら飲みたいです」
「わお!すごい発言」
「ホントですよ。でも、今日は前と違ってましたね」
「あー、すまん。一つ謝らなきゃならない」
「えっ?」
伸一は全てを話した。
驚いた悦子だったが、伸一の最後の言葉に涙した。
「悦子が初めてイケた女なんだよ」
嬉しかった。
ものすごく嬉しかった。
「悦子…ありがとう…」
「私も嬉しいです」
2人は風呂に入り、お互いの体を洗った。
ここでも、悦子は丹念に伸一の体を洗った。
寝たのは2時を回っていた。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる