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2章:贋作は真作足りえるか
彼女の瞳は
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「なっ・・・、命を落とすってどういうことだよ」
クロウは大声を上げ、アリスに詰め寄った。
「静かにしないか、このことを村の人たちが知っているとも限らないんだぞ」
それを聞いてクロウはハッとし、口を閉じた。
「まったく・・・。詳しく話してあげるから、静かに聞いてくれよ」
アリスはあきれ顔でそう言った。クロウは自身の思慮の浅さを恥じつつ、無言でうなずいた。
「実はさっきアンネを触診した時にだね、胸付近にしこりがあるのを見つけたんだ。そして、心臓の音を聞いてみたら、脈拍の音が不規則で、かつ弱かったんだよ。そして極めつけは、のど付近の炎症ときたもんだ。あの年齢で、この症状なら低操魔病である可能性がかなり高いだろうね」
「てーまそーびょー?ってなんなんだ」
「簡単に言うと魔力を上手く操れなくなる病なんだ。魔力を操れなくなるとなんで病気になるのかって顔をしているね。いいかい、ふつう魔力というのは体の中を循環している。しかし、魔力を上手く操れなくなるとこの循環が乱れる。循環が乱れると、体の節々に負荷がかかって色々な問題が起こる。心臓が弱くなったりだとか、炎症が起きたりだとかね」
そして、とアリスは続けて
「アンネのあの心臓の拍動具合だと、正直彼女の心臓はいつ止まってもおかしくないんだよ」
と言った。
「何とかならないのか・・・。ん?その病気の原因ってまさか、アリスが前に言ってた、怨器ってのが関係あるのか?確か前言ってたよな、怨器は魔力をコントロールする機能があるって」
それを聞いたアリスはとても驚いたような顔をした。
「驚いたね、なかなか鋭いじゃないかクロウ。正解だよ、年を重ねるごとに怨器の機能は低下してくる。もちろん、ふつうは体に害が出るまで機能が衰えることはない。だが稀に、そんな症状が出る魔族がいるということさ」
「なら、例えば死んだ人からその怨器を移植したりはできないのか?そうしたらアンネさんも助かるんじゃ———」
アリスは目を伏せ、首を横に振った。
「無理だよ、怨器は移植するとすさまじい拒絶反応が出るんだ。その拒絶反応に耐えきることが出来れば、可能性があるかもしれないが、成人男性でさえ無理だったのにアンネが耐えられると思うかい?」
沈痛な沈黙が二人を包んだ。そんな時、アンネの家からリュカが出てきた。
「おーい、二人とも、アンネが改めて礼を言いたいそうなんじゃが、すまんがこっちに来てくれるか?」
彼はそういうと、クロウ達を手招きした。どうにもならない現実に歯噛みしつつ、クロウはアンネの家へと歩みだそうとして、ふと止まった。先を歩いていたアリスが、彼の方を振り返り、不思議そうな顔をして尋ねた。
「どうしたんだい、君すごい青ざめた顔をしてるぞ」
「・・・なぁアリス、怨器って魔力のコントロール以外にもう一つ役割があったよな?呪いを阻む役割がさ。もしかしてさ、俺がアンネさんと仲良くなっちまうと彼女の生命力をすっちまうかもしれないのか」
その言葉を聞いて、アリスはハッとし、真剣な表情になった。
「・・・・正直、症例がなさ過ぎてはっきりとは言えない。だが、君の危惧していることが起こる可能性は十二分にあると思う———」
クロウは、そうか、と言って息をすぅーっと吐いた。
「んじゃあ、俺は行けねぇな。すまんアリス、お前だけで行ってきてくれるか」
そうクロウは笑顔で言った。その笑顔の奥に深い悲しみがあることは、出会ってあまり時間が経っていないアリスにも十二分に伝わった。
「・・・そうか、分かった。私だけで言ってくるよ。ただ、君もアンネの家の前にいるといい。そこなら私たちの会話も聞こえるだろう?」
「あぁ—————、そうだな」
クロウは少し考えたのち、そう返事をし、アリスと二人並んでアンネの家の前まで歩いて行った。アリス一人がアンネの家へ入ろうとすると、リュカが
「クロウ君は入らないのかい?」
と尋ねてきたので、クロウはとっさに
「えぇ・・・、実は俺、少し風邪気味でして、アンネさんにうつしちゃうとまずいんで、外で待ってます」
苦しい言い訳ではあったが、リュカは納得したのか、
「そうか、それじゃあこれが終わったら家に来なさい。温かいお茶と寝床くらいは提供させてもらうよ」
といい、アンネの家の中へ入っていった。
アリスが家の中へと入ると、アンネは布団から起き上がっており、その金色の瞳でアリスを見た。
「あぁ、あなたがアリスちゃんね、本当にありがとう。あなたのおかげで今日も生きることが出来たわ」
彼女はそう言い、優しく微笑んだ。
「体調はもう大丈夫なのかい?」
そう聞くアリスの声は、いつも通り澄んでいたがどこか震えているようだと、扉越しにクロウは感じた。
「えぇ、私はもう大丈夫よ。まだ死ぬわけにはいかないしね、向こう10年くらいは生きてやるわよ」
そうアンネは気丈にふるまった。
「・・・・嘘だ」
アリスがポツリとつぶやいた。
「君の体がものすごく悪いことくらい、君の体を診た私にはわかる。今だって、痛みを飲んでいてさえも、全身が痛いはずだ。なのに・・・なのにどうしてあなたはそんなに生きることに前向きでいられるんだい?その激痛から逃げ出したいとは思わないのかい?」
急に感情的になったアリスに、一同は驚いたが、リュカは険しい顔をしてアリスへ近づこうとした。そかし、アンネはそんなリュカを止めた。
「リュカさん、私は大丈夫だから、アリスちゃんを怒らないであげて。・・・そうね、確かに私の体はすごく悪いし、体もすごく痛い。それでも、生きたいと思える理由でしたっけ?それはとても簡単なことよ。私はね、娘のティアの帰りを待っているの」
「何年も前の話だろう!そんなの————」
アリスは最期まで言おうとしたのだろうが、寸前で自制を聞かせた。しかし、アンネには伝わったようで、それでもなお彼女は優しく微笑んでいった。
「そんなの死んでいるだろうって?・・・そうね、そう考えるのが当たり前なんでしょうね。でも・・・それでもやっぱり私はあの子を———ティアの帰りを待つわ」
「そこまでわかっているのにどうして!?」
アリスは珍しくとても感情的になっているようで、彼女の翠色の瞳は揺れていた。それとは対照的に、アンネの口調は不安がる子供を安心させるように温かい声音で
「あの子が奉公に行くときにね、私はあの子に言ったの。苦しい時、悲しい時、つらい時にはいつでも帰ってきなさいねって。ここはあなたの帰ってくる場所なんだからって言ったの。だからねアリスちゃん、私は死ぬわけにはいかないの。あの子が返ってくる居場所はこの家と、そしてここにいる私なんだから」
それにね、とアンネは続けて言った。
「私はティアの母親なの。親の役割ってね、子供のことを信じるってことだと思うの。私はあの子が強い子だって知っている。だから私はあの子のことを信じて待つの」
「信じたって、信頼したって裏切られることはあるだろう。それでもあなたは信じるのかい?」
アンネはアリスの問いに、ふふっと笑った。
「アリスちゃんって頭はとてもいいけれど、ちょっと頭が固いのかしらね。そりゃあ、信用も信頼も裏切られることもあるわよ、物事には絶対なんてないもの。だからね、だからこそ自分がどうしたいかが大切なのよ。だから私は娘のことを待つの、私の娘の強さを私が信じたいから。例え信じた結果、あの子が帰ってこなかったとしても、私はあの子を信じたことをきっと後悔しないから」
アンネはそういうと、ゴホゴホと咳をした。彼女に医術士は駆け寄ると
「彼女は少し安静にした方がいい、すまないが話はこれまでにしてくれ」
と言った。それを聞いたリュカたちはアンネの家から出て行こうとした。しかし、アリスは下を向いたまま動かない。それを見たリュカは
「ほら、アリスちゃん、こっちへおいで」
とアリスに声をかけ、彼女の手を引いた。アリスはされるがままに、手を引かれ玄関の引き戸まで連れていかれた。しかし、そこで止まり、リュカの手を振り払い、アンネの方を見た。そして、その小さなこぶしを握りしめた。
「正直、私には君の言っていることは理解できない。だけど、少しだけ私も君の言うことを、そんな不合理で不確かなものを信じたいと思ってしまったんだ。だから・・・・、あぁ、もうっ!何が言いたいか訳が分かんなくなってしまったじゃないか。ええと、つまり私が言いたいのはだ、君は“絶対に”後悔しないってことだ!なぜなら、君の娘とやらは私が連れて帰ってくる、帰ってきてみせるからだ!」
まったくもって締まらない決意表明。啖呵を切ったアリスの足は少し震えていた。きっと彼女はこれまで、こんなふうに背伸びをして、かっこつけた啖呵などきったことがなかったのだろう、それでも懸命に、振り絞るように彼女はそう言った。彼女のその翠色の瞳は、もう揺れていなかった。
クロウは大声を上げ、アリスに詰め寄った。
「静かにしないか、このことを村の人たちが知っているとも限らないんだぞ」
それを聞いてクロウはハッとし、口を閉じた。
「まったく・・・。詳しく話してあげるから、静かに聞いてくれよ」
アリスはあきれ顔でそう言った。クロウは自身の思慮の浅さを恥じつつ、無言でうなずいた。
「実はさっきアンネを触診した時にだね、胸付近にしこりがあるのを見つけたんだ。そして、心臓の音を聞いてみたら、脈拍の音が不規則で、かつ弱かったんだよ。そして極めつけは、のど付近の炎症ときたもんだ。あの年齢で、この症状なら低操魔病である可能性がかなり高いだろうね」
「てーまそーびょー?ってなんなんだ」
「簡単に言うと魔力を上手く操れなくなる病なんだ。魔力を操れなくなるとなんで病気になるのかって顔をしているね。いいかい、ふつう魔力というのは体の中を循環している。しかし、魔力を上手く操れなくなるとこの循環が乱れる。循環が乱れると、体の節々に負荷がかかって色々な問題が起こる。心臓が弱くなったりだとか、炎症が起きたりだとかね」
そして、とアリスは続けて
「アンネのあの心臓の拍動具合だと、正直彼女の心臓はいつ止まってもおかしくないんだよ」
と言った。
「何とかならないのか・・・。ん?その病気の原因ってまさか、アリスが前に言ってた、怨器ってのが関係あるのか?確か前言ってたよな、怨器は魔力をコントロールする機能があるって」
それを聞いたアリスはとても驚いたような顔をした。
「驚いたね、なかなか鋭いじゃないかクロウ。正解だよ、年を重ねるごとに怨器の機能は低下してくる。もちろん、ふつうは体に害が出るまで機能が衰えることはない。だが稀に、そんな症状が出る魔族がいるということさ」
「なら、例えば死んだ人からその怨器を移植したりはできないのか?そうしたらアンネさんも助かるんじゃ———」
アリスは目を伏せ、首を横に振った。
「無理だよ、怨器は移植するとすさまじい拒絶反応が出るんだ。その拒絶反応に耐えきることが出来れば、可能性があるかもしれないが、成人男性でさえ無理だったのにアンネが耐えられると思うかい?」
沈痛な沈黙が二人を包んだ。そんな時、アンネの家からリュカが出てきた。
「おーい、二人とも、アンネが改めて礼を言いたいそうなんじゃが、すまんがこっちに来てくれるか?」
彼はそういうと、クロウ達を手招きした。どうにもならない現実に歯噛みしつつ、クロウはアンネの家へと歩みだそうとして、ふと止まった。先を歩いていたアリスが、彼の方を振り返り、不思議そうな顔をして尋ねた。
「どうしたんだい、君すごい青ざめた顔をしてるぞ」
「・・・なぁアリス、怨器って魔力のコントロール以外にもう一つ役割があったよな?呪いを阻む役割がさ。もしかしてさ、俺がアンネさんと仲良くなっちまうと彼女の生命力をすっちまうかもしれないのか」
その言葉を聞いて、アリスはハッとし、真剣な表情になった。
「・・・・正直、症例がなさ過ぎてはっきりとは言えない。だが、君の危惧していることが起こる可能性は十二分にあると思う———」
クロウは、そうか、と言って息をすぅーっと吐いた。
「んじゃあ、俺は行けねぇな。すまんアリス、お前だけで行ってきてくれるか」
そうクロウは笑顔で言った。その笑顔の奥に深い悲しみがあることは、出会ってあまり時間が経っていないアリスにも十二分に伝わった。
「・・・そうか、分かった。私だけで言ってくるよ。ただ、君もアンネの家の前にいるといい。そこなら私たちの会話も聞こえるだろう?」
「あぁ—————、そうだな」
クロウは少し考えたのち、そう返事をし、アリスと二人並んでアンネの家の前まで歩いて行った。アリス一人がアンネの家へ入ろうとすると、リュカが
「クロウ君は入らないのかい?」
と尋ねてきたので、クロウはとっさに
「えぇ・・・、実は俺、少し風邪気味でして、アンネさんにうつしちゃうとまずいんで、外で待ってます」
苦しい言い訳ではあったが、リュカは納得したのか、
「そうか、それじゃあこれが終わったら家に来なさい。温かいお茶と寝床くらいは提供させてもらうよ」
といい、アンネの家の中へ入っていった。
アリスが家の中へと入ると、アンネは布団から起き上がっており、その金色の瞳でアリスを見た。
「あぁ、あなたがアリスちゃんね、本当にありがとう。あなたのおかげで今日も生きることが出来たわ」
彼女はそう言い、優しく微笑んだ。
「体調はもう大丈夫なのかい?」
そう聞くアリスの声は、いつも通り澄んでいたがどこか震えているようだと、扉越しにクロウは感じた。
「えぇ、私はもう大丈夫よ。まだ死ぬわけにはいかないしね、向こう10年くらいは生きてやるわよ」
そうアンネは気丈にふるまった。
「・・・・嘘だ」
アリスがポツリとつぶやいた。
「君の体がものすごく悪いことくらい、君の体を診た私にはわかる。今だって、痛みを飲んでいてさえも、全身が痛いはずだ。なのに・・・なのにどうしてあなたはそんなに生きることに前向きでいられるんだい?その激痛から逃げ出したいとは思わないのかい?」
急に感情的になったアリスに、一同は驚いたが、リュカは険しい顔をしてアリスへ近づこうとした。そかし、アンネはそんなリュカを止めた。
「リュカさん、私は大丈夫だから、アリスちゃんを怒らないであげて。・・・そうね、確かに私の体はすごく悪いし、体もすごく痛い。それでも、生きたいと思える理由でしたっけ?それはとても簡単なことよ。私はね、娘のティアの帰りを待っているの」
「何年も前の話だろう!そんなの————」
アリスは最期まで言おうとしたのだろうが、寸前で自制を聞かせた。しかし、アンネには伝わったようで、それでもなお彼女は優しく微笑んでいった。
「そんなの死んでいるだろうって?・・・そうね、そう考えるのが当たり前なんでしょうね。でも・・・それでもやっぱり私はあの子を———ティアの帰りを待つわ」
「そこまでわかっているのにどうして!?」
アリスは珍しくとても感情的になっているようで、彼女の翠色の瞳は揺れていた。それとは対照的に、アンネの口調は不安がる子供を安心させるように温かい声音で
「あの子が奉公に行くときにね、私はあの子に言ったの。苦しい時、悲しい時、つらい時にはいつでも帰ってきなさいねって。ここはあなたの帰ってくる場所なんだからって言ったの。だからねアリスちゃん、私は死ぬわけにはいかないの。あの子が返ってくる居場所はこの家と、そしてここにいる私なんだから」
それにね、とアンネは続けて言った。
「私はティアの母親なの。親の役割ってね、子供のことを信じるってことだと思うの。私はあの子が強い子だって知っている。だから私はあの子のことを信じて待つの」
「信じたって、信頼したって裏切られることはあるだろう。それでもあなたは信じるのかい?」
アンネはアリスの問いに、ふふっと笑った。
「アリスちゃんって頭はとてもいいけれど、ちょっと頭が固いのかしらね。そりゃあ、信用も信頼も裏切られることもあるわよ、物事には絶対なんてないもの。だからね、だからこそ自分がどうしたいかが大切なのよ。だから私は娘のことを待つの、私の娘の強さを私が信じたいから。例え信じた結果、あの子が帰ってこなかったとしても、私はあの子を信じたことをきっと後悔しないから」
アンネはそういうと、ゴホゴホと咳をした。彼女に医術士は駆け寄ると
「彼女は少し安静にした方がいい、すまないが話はこれまでにしてくれ」
と言った。それを聞いたリュカたちはアンネの家から出て行こうとした。しかし、アリスは下を向いたまま動かない。それを見たリュカは
「ほら、アリスちゃん、こっちへおいで」
とアリスに声をかけ、彼女の手を引いた。アリスはされるがままに、手を引かれ玄関の引き戸まで連れていかれた。しかし、そこで止まり、リュカの手を振り払い、アンネの方を見た。そして、その小さなこぶしを握りしめた。
「正直、私には君の言っていることは理解できない。だけど、少しだけ私も君の言うことを、そんな不合理で不確かなものを信じたいと思ってしまったんだ。だから・・・・、あぁ、もうっ!何が言いたいか訳が分かんなくなってしまったじゃないか。ええと、つまり私が言いたいのはだ、君は“絶対に”後悔しないってことだ!なぜなら、君の娘とやらは私が連れて帰ってくる、帰ってきてみせるからだ!」
まったくもって締まらない決意表明。啖呵を切ったアリスの足は少し震えていた。きっと彼女はこれまで、こんなふうに背伸びをして、かっこつけた啖呵などきったことがなかったのだろう、それでも懸命に、振り絞るように彼女はそう言った。彼女のその翠色の瞳は、もう揺れていなかった。
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