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数日の教導を行い所長からの許可が下りたのでで次の街へ行くことにした。
礼儀として顔見知りに伝えたところ送別会を開いてくれることになった。
「いやぁレイデくんの教導に参加してホントよかったっすよ。正直顔見た時は新手の詐欺だとか思いましたっすもん」
「概ね同意だな。見た目はひよっこ、良くて軟弱な優男でしたからねレイデさんは」
「そうなんすよねぇ。正直グロップさんが敬語で話すのは今でもすっごい違和感っす」
おじさんに対して随分と失礼な物言いなのは送別会の主催者であるカントルとグロップ。
オレとしては確かに自分でも童顔だとは思うが他の人が老け過ぎなので。グロップなど40代で問題ない風格を持っている。
この辺りは人種の違いなのだろう。同窓の中でもオレは比較的子ども扱いされていたし。逆におじんおばん扱いされた同窓もいたのでどちらが良いかは判断に困る。
2人の軽口は今更なので気に留めない。気に留めないのだけれど軽い送別会として誘われたにしては集まった人数の多さは流石に気になってしまう。
「それにしても随分と人を集めたな。てっきり2人だけだと思ったのだが」
「レイデくんが色々と遊んでいるからっすよ。……正直自分もここまで集まるとは思わなかったっす。高級娼婦さんも来てるじゃないっすか。自分なんてしょっちゅう遊んでいるのに外ではあってくれない子ばっかだし」
「それはお前が悪いのだろう。その偽悪的で軽薄な仮面を取れば多少は好いてくれると思うぞ」
「……集団をまとめるってのはたいへんなんっすよ。お子様には分かんないっすよ」
「はいはい」
おじさん1人の送迎会に集まったのは数十人という大所帯。
通い慣れた酒場は満席。その大半が娼館など歓楽街のお姉さん。何度もお世話になったお姉さんも仕事を休んで来てくれているようだ。というより店の男性店員や責任者も顔を出しているので店をあげての接待らしい。
まあ、それくらいの対応をしてもらえるほどの金を落とした覚えはあるので驚きはしないけれど。
「一応聞くが、問題ないのだろうな。主催しておいて金がありませんじゃ阿呆すぎるぞ」
「心配には及びません。レイデさんのおかげで十分稼げていますので」
「そうっすよ、自分たちちょっとした富豪状態ですから。レイデおじさんのおかげで」
「さいで」
カントルの話によれば青猪の駆除は上手くいっているらしい。
彼らにあげた情報はしっかりと冒険者の中で共有されている様で青猪の駆除は順調に進んでいるという。カントルとグロップは知識を他の冒険者に授けるための訓練をつけることでかなりの大金を稼いでいるとか。
意外といってしまうのは失礼かもしれないが、グロップとカントルはオレが教えた青猪の情報を他の冒険者にも伝えていた。一応組合に通して訓練費用を取っているが求めるものには正しく伝えているという。
別に冒険者なので独占してしまっても良いと思うのだが、人間社会はそう簡単ではないらしい。下手に情報を秘匿して利益を独占すれば軋轢が生まれる。それも同業者だけでの話であればまだましだがこの街では街自体の存続に関わってくる事柄でもある。
対処できる力があったのにそれを使わず被害が出た場合、非難されることもある。
となれば最低限の利益を確保して大局的に見た方が良い、という事らしい。
やはりカントルは言動に見合わずしっかりとしている。
因みにグロップの方はあまり訓練はしていないらしい。
というのも科目で思慮深そうな見た目をしているグロップなのだが意外と脳筋らしい。行動で説明できても言語化が不得手でまともに教えられないとか。
そこも含めてカントルが上手くまわしているらしい。
今では青猪駆除は数人での命懸けだったのが気を付ければ安全に運べる作業となった。比較的形を残したままでの駆除が可能になったため肉を食用に回したり皮や牙を素材として市場に流せるようになった。
それによってロイシンの冒険者にはちょっとした好景気がやってきているとか。
そしてそれは冒険者だけにはとどまらない。素材を扱う商人は活気を生み食料が増えたことで街が明るくなる。冒険者の懐があったまれば様々な店も潤う。当然花街も。
そういった好影響もこの場に人が集まった原因なのだろう。
もちろんそれだけではないのだろうけれど。
「それで態々こんな会を開いた目的は何なんだ」
「目的というのはどういうことだ、カントル。レイデさんとの最後の宴なのでは無かったのか」
「いやいやいや、そんな大層な事はないっすよ。レイデくんが情報を集めているみたいっすから、地元の料理を食べてもらおうとおもいまして」
「それで、本当のところは」
「……いつも通ってる店の娘たちが『レイデくんに手料理を振舞いたい』って言われたので付き合ってくださいっす。出来ないなら二度と来るなって言われたっすから逃げるのは無しでお願いします。マジで」
一応真っ当真面目に感謝の気持ちで送別会を開いてくれていることは分かるのだが軽い裏事情があるところが流石はカントルというべきか。良からぬことではないので拒むことでもないのだけれど、とりあえずため息はついておく。
批判的な視線を送りつつも渋々受け入れを示すとカントルは何の引け目もなく笑顔で酒場の従業員に合図をする。
すると机に浅く広い鍋が運ばれて来た。
鍋を上から捉えた視覚情報に映るのは淡い黄白色に鮮紫色のまだら模様の大きな葉物野菜。鍋には野菜を浸す汁。そこから香るのは野菜と鶏ガラ。汁物にしては濃いめの香り。
胡椒などの濃いめの香草も感じられるので汁物というよりは主菜なのだろう。
鍋と一緒に運ばれて来たナイフで葉物野菜を分割しながらカントルが説明を始めた。
「これはスレオンで良く食べられる野菜鍋っす。野菜と肉を交互に重ねて煮込んだだけのものっすけどね。ここらはラディッキオっていう野菜の産地なので野菜だけは余っていたっすから。その代り肉不足でしたっから少しで肉を一杯食った気になるための料理って感じっすね」
鍋を運んできた店員によって切り分けられた断面は綺麗な階調になっている。
肉と野菜が奇麗に交互となり肉の分量は上に行けば行くほど多くなっている。上部の肉の量が多いのは肉汁を逃さないためなのだろう。カントルの話では肉不足から生まれた料理なので肉の味をより楽しむために野菜で挟み込んでいるのだろう。
ラディッキオという野菜は初見だがよくある葉物野菜の様に見える。
あまり観察ばかりしていても失礼なので実食に移る。
小分けのために入れたフォークに対して野菜は抵抗をしない。火がしっかりと通っているからかトロトロとしている。そして断面からは更に肉汁があふれ出てくる。
肉と野菜を階層状のままに口に運んで初めにやってくるのは肉の旨味、滴る油。そこに野菜を咀嚼することでやってくる肉の旨味が滲みた野菜とそれを引き立てる香辛料のような野菜の辛み。少し特徴的な味の野菜だが汁の味と肉の旨味を邪魔しない。単純な肉の旨味だけではなく別途で作ったであろうだし汁も野菜と肉の調和を生み出している。
確かに野菜に対しての肉の量は少ない。それでも肉の旨味を引き出し最大限発揮できるように煮込まれているのが良い。口に含まれるは大半が野菜のはずなのだがしっかりと肉を味わうことが出来ている。
肉料理とも野菜料理ともいえる温かい料理だ。
取り分けられたものを一口一口味わって食べるとカントルが実に嬉しそうな表情を作っていた。
「いやーレイデくんはホント良い表情で食べますね。……みんなが手料理を食べさせたくなるのも少しわかるっす。というかそれでみんなを落としていたんすか、ズルいっす」
「何を馬鹿なことを言っているのだお前は」
「はんっ、まあ、何でもいいっす。どうせもういなくなるっすからね」
何とも気になるカントルだが気にしないでおこう。
気にすべきは用意してくれたこの階層肉野菜。
しっかりと美味しくいただこう。
送別会はカントルが色々と気をまわしてくれたおかげで実に有意義だった。
顔見知りに挨拶するのは少々面倒ではあったが集まってくれたおかげで楽でもあった。
スレオンでの最後の夜は随分と楽しむことが出来た。
翌、早朝オレはしれっと街を出た。
礼儀として顔見知りに伝えたところ送別会を開いてくれることになった。
「いやぁレイデくんの教導に参加してホントよかったっすよ。正直顔見た時は新手の詐欺だとか思いましたっすもん」
「概ね同意だな。見た目はひよっこ、良くて軟弱な優男でしたからねレイデさんは」
「そうなんすよねぇ。正直グロップさんが敬語で話すのは今でもすっごい違和感っす」
おじさんに対して随分と失礼な物言いなのは送別会の主催者であるカントルとグロップ。
オレとしては確かに自分でも童顔だとは思うが他の人が老け過ぎなので。グロップなど40代で問題ない風格を持っている。
この辺りは人種の違いなのだろう。同窓の中でもオレは比較的子ども扱いされていたし。逆におじんおばん扱いされた同窓もいたのでどちらが良いかは判断に困る。
2人の軽口は今更なので気に留めない。気に留めないのだけれど軽い送別会として誘われたにしては集まった人数の多さは流石に気になってしまう。
「それにしても随分と人を集めたな。てっきり2人だけだと思ったのだが」
「レイデくんが色々と遊んでいるからっすよ。……正直自分もここまで集まるとは思わなかったっす。高級娼婦さんも来てるじゃないっすか。自分なんてしょっちゅう遊んでいるのに外ではあってくれない子ばっかだし」
「それはお前が悪いのだろう。その偽悪的で軽薄な仮面を取れば多少は好いてくれると思うぞ」
「……集団をまとめるってのはたいへんなんっすよ。お子様には分かんないっすよ」
「はいはい」
おじさん1人の送迎会に集まったのは数十人という大所帯。
通い慣れた酒場は満席。その大半が娼館など歓楽街のお姉さん。何度もお世話になったお姉さんも仕事を休んで来てくれているようだ。というより店の男性店員や責任者も顔を出しているので店をあげての接待らしい。
まあ、それくらいの対応をしてもらえるほどの金を落とした覚えはあるので驚きはしないけれど。
「一応聞くが、問題ないのだろうな。主催しておいて金がありませんじゃ阿呆すぎるぞ」
「心配には及びません。レイデさんのおかげで十分稼げていますので」
「そうっすよ、自分たちちょっとした富豪状態ですから。レイデおじさんのおかげで」
「さいで」
カントルの話によれば青猪の駆除は上手くいっているらしい。
彼らにあげた情報はしっかりと冒険者の中で共有されている様で青猪の駆除は順調に進んでいるという。カントルとグロップは知識を他の冒険者に授けるための訓練をつけることでかなりの大金を稼いでいるとか。
意外といってしまうのは失礼かもしれないが、グロップとカントルはオレが教えた青猪の情報を他の冒険者にも伝えていた。一応組合に通して訓練費用を取っているが求めるものには正しく伝えているという。
別に冒険者なので独占してしまっても良いと思うのだが、人間社会はそう簡単ではないらしい。下手に情報を秘匿して利益を独占すれば軋轢が生まれる。それも同業者だけでの話であればまだましだがこの街では街自体の存続に関わってくる事柄でもある。
対処できる力があったのにそれを使わず被害が出た場合、非難されることもある。
となれば最低限の利益を確保して大局的に見た方が良い、という事らしい。
やはりカントルは言動に見合わずしっかりとしている。
因みにグロップの方はあまり訓練はしていないらしい。
というのも科目で思慮深そうな見た目をしているグロップなのだが意外と脳筋らしい。行動で説明できても言語化が不得手でまともに教えられないとか。
そこも含めてカントルが上手くまわしているらしい。
今では青猪駆除は数人での命懸けだったのが気を付ければ安全に運べる作業となった。比較的形を残したままでの駆除が可能になったため肉を食用に回したり皮や牙を素材として市場に流せるようになった。
それによってロイシンの冒険者にはちょっとした好景気がやってきているとか。
そしてそれは冒険者だけにはとどまらない。素材を扱う商人は活気を生み食料が増えたことで街が明るくなる。冒険者の懐があったまれば様々な店も潤う。当然花街も。
そういった好影響もこの場に人が集まった原因なのだろう。
もちろんそれだけではないのだろうけれど。
「それで態々こんな会を開いた目的は何なんだ」
「目的というのはどういうことだ、カントル。レイデさんとの最後の宴なのでは無かったのか」
「いやいやいや、そんな大層な事はないっすよ。レイデくんが情報を集めているみたいっすから、地元の料理を食べてもらおうとおもいまして」
「それで、本当のところは」
「……いつも通ってる店の娘たちが『レイデくんに手料理を振舞いたい』って言われたので付き合ってくださいっす。出来ないなら二度と来るなって言われたっすから逃げるのは無しでお願いします。マジで」
一応真っ当真面目に感謝の気持ちで送別会を開いてくれていることは分かるのだが軽い裏事情があるところが流石はカントルというべきか。良からぬことではないので拒むことでもないのだけれど、とりあえずため息はついておく。
批判的な視線を送りつつも渋々受け入れを示すとカントルは何の引け目もなく笑顔で酒場の従業員に合図をする。
すると机に浅く広い鍋が運ばれて来た。
鍋を上から捉えた視覚情報に映るのは淡い黄白色に鮮紫色のまだら模様の大きな葉物野菜。鍋には野菜を浸す汁。そこから香るのは野菜と鶏ガラ。汁物にしては濃いめの香り。
胡椒などの濃いめの香草も感じられるので汁物というよりは主菜なのだろう。
鍋と一緒に運ばれて来たナイフで葉物野菜を分割しながらカントルが説明を始めた。
「これはスレオンで良く食べられる野菜鍋っす。野菜と肉を交互に重ねて煮込んだだけのものっすけどね。ここらはラディッキオっていう野菜の産地なので野菜だけは余っていたっすから。その代り肉不足でしたっから少しで肉を一杯食った気になるための料理って感じっすね」
鍋を運んできた店員によって切り分けられた断面は綺麗な階調になっている。
肉と野菜が奇麗に交互となり肉の分量は上に行けば行くほど多くなっている。上部の肉の量が多いのは肉汁を逃さないためなのだろう。カントルの話では肉不足から生まれた料理なので肉の味をより楽しむために野菜で挟み込んでいるのだろう。
ラディッキオという野菜は初見だがよくある葉物野菜の様に見える。
あまり観察ばかりしていても失礼なので実食に移る。
小分けのために入れたフォークに対して野菜は抵抗をしない。火がしっかりと通っているからかトロトロとしている。そして断面からは更に肉汁があふれ出てくる。
肉と野菜を階層状のままに口に運んで初めにやってくるのは肉の旨味、滴る油。そこに野菜を咀嚼することでやってくる肉の旨味が滲みた野菜とそれを引き立てる香辛料のような野菜の辛み。少し特徴的な味の野菜だが汁の味と肉の旨味を邪魔しない。単純な肉の旨味だけではなく別途で作ったであろうだし汁も野菜と肉の調和を生み出している。
確かに野菜に対しての肉の量は少ない。それでも肉の旨味を引き出し最大限発揮できるように煮込まれているのが良い。口に含まれるは大半が野菜のはずなのだがしっかりと肉を味わうことが出来ている。
肉料理とも野菜料理ともいえる温かい料理だ。
取り分けられたものを一口一口味わって食べるとカントルが実に嬉しそうな表情を作っていた。
「いやーレイデくんはホント良い表情で食べますね。……みんなが手料理を食べさせたくなるのも少しわかるっす。というかそれでみんなを落としていたんすか、ズルいっす」
「何を馬鹿なことを言っているのだお前は」
「はんっ、まあ、何でもいいっす。どうせもういなくなるっすからね」
何とも気になるカントルだが気にしないでおこう。
気にすべきは用意してくれたこの階層肉野菜。
しっかりと美味しくいただこう。
送別会はカントルが色々と気をまわしてくれたおかげで実に有意義だった。
顔見知りに挨拶するのは少々面倒ではあったが集まってくれたおかげで楽でもあった。
スレオンでの最後の夜は随分と楽しむことが出来た。
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