18 / 86
7. 2-2 神の腹の中
しおりを挟む
朝が来た。
明日という日が今日に変わった。
昨日と変わらずに雪は降っていた。
心の中の黒い靄は、さらに濃く重くなった気がした。
「なんっつーか・・・・・・あれが朝食なの・・・・・・?」
客室に戻ってくるなり、朝食を食べていない魔神の口からの辛辣な感想が出てきた。
「タンパク質も炭水化物もねぇ・・・・・・ビタミンもねぇ・・・・・・つか、ビスケットより薄いのが1枚ってなんなの? 不気味な光沢のジュースはなみなみ注がれておかわりまで出されるし・・・・・・ラーク。胃袋は大丈夫か?」
「魔族だから問題ないだろ」
「いやいや。胃袋は人間のままだからな。両腕両足目耳なら俺がすぐに直せるけど、他の部位は無理だから気を付けろよ~」
「・・・・・・ああ」
「法皇も法皇だよな・・・・・・客人混ぜての朝食ならもっと豪華にしてくれよ。仕事の話も早々と切り上げ、謎ジュース片手に天井の神の偉大さ語って終わる・・・・・・なんなの?」」
魔神は愚痴をこぼす。
数ヶ月の期間限定という条件付きだが、守護団で働くことを承諾した。
スワン神父は嬉しそうだったが、法皇は少しだけ不満そうな顔をしていた。
それは、報酬の話をしてからだ。
スワン神父は理解があるらしく、給料の話を持ち出したら妥当の金額を提示してきた。
だが、そこに待ったをかけたのが法皇だった。
いろいろとご託を並べていたが、神のために無償で引き受けるべき、と言ってきた。
スワン神父はこちらの味方になってくれたが、上司に頭が上がらないのが部下というもの。妥協案として数ヶ月を数週間に減らし、衣住食の提供を付ける形で、無償で働くことになった。
「っくそ~・・・・・・思い出しただけでも腹が立ってきた・・・・・・今から戻って法皇のはげた頭囓ってこよっかな~」
「好きにしろ」
「わぁ!! こいつは冷た~い!!」
守護団は、魔物の討伐で数日前から教会を離れている。
戻ってくるのは3日後。
守護団は帰ってくるなり必要な物資を整え、すぐに魔物討伐の遠征に出る。その時に自分が合流し物資の用意から依頼が始まる。依頼の契約が過ぎれば、そのまま守護団から離れる。
守護団が教会に帰還するまで。これが制限時間だ。
「つーか。聖堂見学勧められたけど、神の石像に向けて人が手を合わせてお祈りしているの見てもつまんないだろ?」
「本物の神ならここにいるのにな」
「お! 珍しい返しするじゃねぇか? お話しするのが楽しくなってきたか? ・・・・・・だんまりかよ。やれやれ・・・・・・」
狼は楽しそうに笑いながらも、声にはやや呆れの息が籠もっていた。
正直、自分でもどうしてそんな言葉を口にしたのかわからない。
勇者は、魔神と魔物を殺し、この大陸と人を守るためが使命。
ただ、それだけを全うすればいい。そう言われ続けてきた。
言葉を発する機会を貰えず、それを勝手に行えば、動けなくなるまで暴力を振るわれた。
勇者になる前の記憶は、ほとんど抜け落ちて覚えていない。
まともな会話は、南の魔神が初めてかもしれない。
自分でも思いかけない言葉を言ってしまうこれが、楽しいというものなのだろうか。
不愉快に感じていたのは気のせいか。
そう思った矢先、黒い靄が揺れる。
そう思ったことを否定するように、何も感じなくなった。
「この先が聖堂でいいのか?」
魔神に尋ねられ、スワン神父からもらった教会の案内図を見る。
左の棟から聖堂に通じる関係者用の通路扉を開けた。
聖堂には、全ての音を拒むような静けさが満ちていた。
「神隠し? これが本当の神隠しぃ!!」
胸一杯の期待の声で興奮する魔神を無視し、中央へ進む。
祭壇より奥に置かれた天井の神の像だけが佇む。
左右には3枚ずつ、神像の背後に1番大きなステンドグラスの窓があり、左から右を交互に見て、最後に大きなステンドグラスを見ることで、始まりの北の聖女の物語が完成する。
「ほうほう・・・・・・北の聖女は治癒と退魔の力を使い人々を魔物から救い・・・・・・聖なる力を聖剣に注ぎ勇者と共に魔神を倒し・・・・・・邪悪なるものから人々を護るために自分の血で不可視の結界を張り・・・・・・使命を全うした聖女の魂は神の導きで楽園へと飛び立った・・・・・・え? 聖女の在り方は合ってるのに最後は嘘ばっかじゃねぇか・・・・・・」
人がいないことを良いことに、隣の魔神は長々と喋る。そして、倦厭するように耳を垂らす。
「あら~? 信者の皆様が座る椅子がな~い。神父様が聖書置く台がな~い」
すぐに切り替えたように、魔神は別のことに関心を向ける。
どうしてそれらがないことに不思議がるのかが、理解できなかった。
「ね~ね~? 北ってどうやってお祈り捧げているのぉ?」
同行していた魔法使いから聞いたことがあった。
その説明を、そのまま伝える。
「・・・・・・床にできる左右のステンドグラスの光は神の足下であり心の耳を傾けている証。光のない場所に己の潔白さを示すために硬貨を置き、神の足下である光に集まり身を低くして心の中で祈りを捧げる。神父は聖書を持ってその光の間を歩きながら読み上げ、祈りを捧げる者の心の不純を取り払い、その祈りの声を神へと届かせる。神が頭を撫でた者は声が届いているという証であり、その者の祈りは願いとして神が叶える」
「・・・・・・置いた硬貨は?」
「・・・・・・不純の証として神がこの世から払う」
魔神は目と口を大きく開けて固まっている。猫のフレーメン反応の写真によく似ていた。
猫の姿の魔神もたまにしているのを思いだした。
「バカだ・・・・・・この大陸はバカの極みだ・・・・・・いいカモにされてっぞ・・・・・・北の奴が干渉したがらないわけだ・・・・・・」
魔神の反応の理由はよくわからなかったが、北の奴という言葉から、あの姿が脳裏に浮かんだ。
「北の魔神とは、仲が良かったのか・・・・・・?」
「っふ。俺は北の奴って言っただけだぜ? 北の魔神とは言ってなーい‼」
「誤魔化すな。魔神と付き合いがあるのは魔神──」
魔神が突然飛びかかってきた。
柔らかい肉球が口を塞ぐように当たる。
勢いで後ろに押されないように左右から魔神の体を掴み、自身の足で踏ん張る。
飛びかかってきた理由を聞く前に、聖堂の正面扉が勢いよく開けられた。
扉を掛けたのは南の勇者。
みるみるうちにぱぁと表情が明るくなっていく。
今の今まで泣いていたのか。目尻には涙が溜まり、頬を流れたあとが残っている。
「いいなぁ・・・・・・わたしもモフモフ抱っこしたい・・・・・・」
モフモフという代名詞から、対象は狼姿の魔神だ。
「あの~、南の勇者様・・・・・・」
南の勇者の影から、北の聖女が顔を出す。
見覚えのある顔。見覚えのある黒い髪。見覚えのある目。見覚えのある背格好。見覚えのある装飾。人当たりの良い優しい笑み。
だが、自分が知っている聖女ではない。
容姿と声がそっくりなだけの偽物だ。
自分の記憶に刻まれた北の聖女は、美しくも冷たい微笑みを浮かべていた。
自分の知る北の聖女は、誰が相手であってもその微笑みを浮かべていた。
これが私だと。そう、豪語して知らしめるかのように。
わかってはいたのに、実際目にすると驚きの方が勝った。
「で、でも・・・・・・オオカミさんが・・・・・・」
「先を急がないと──」
「でもオオカミさんがぁ!!」
ぶわっと、南の勇者は泣き出した。
「やかましいっ!! なにしてんのよ!?」
さらに南の聖女までやってきてしまった。
このまま何もしなければ、昨日の繰り返しになる。
南の勇者の目の前で立ち止まり、抱えていた狼を渡す。
狼は目を白黒にする。
心の中で申し訳ないと深謝する。
南の勇者は、欲しかったぬいぐるみを贈られた子供のように、笑顔で狼を抱きしめた。
「っは!! い、いいのですかっ!?」
嬉しさの方が勝っていたらしく、我に戻ったように尋ねてきた。
「ええ。夕方頃にまたこの場所にきますので、その時お返しください」
揉め事を起こしたくない。その為の処置だ。
「~~っはい!!」
南の勇者は感極まった声で返事をした。
南の聖女がこちらに来る前に、狼を抱きながら、北の聖女の手を握った勇者が先に駆け寄った。
「行こう。サフワちゃん!!」
満遍な笑顔の南の勇者を見る前に、南の聖女はこちらを一瞬睨んだ。
「はいはい・・・・・・」
こちらに何か言いたそうではあったが、勇者と共に聖堂から立ち去った。
怪しいと踏んでいた、地下の墓廟へと向かう。
ここは立ち入り禁止だが、見つからなければ問題ない。
聖堂の右の壁沿いの中央に、地下へと続く入り口がある。
中に入れば、剥き出しの土と均等に設置された篝火。そして、ところところ照らされることのない闇があった。
その中を、自分は進む。
まるで、天国から追放されて地獄へ向かう罪人のような気分だった。
否。自分は元から罪人だ。
大切なヒトたちの血で、全身を濡らした最低な罪人なのだ。
明日という日が今日に変わった。
昨日と変わらずに雪は降っていた。
心の中の黒い靄は、さらに濃く重くなった気がした。
「なんっつーか・・・・・・あれが朝食なの・・・・・・?」
客室に戻ってくるなり、朝食を食べていない魔神の口からの辛辣な感想が出てきた。
「タンパク質も炭水化物もねぇ・・・・・・ビタミンもねぇ・・・・・・つか、ビスケットより薄いのが1枚ってなんなの? 不気味な光沢のジュースはなみなみ注がれておかわりまで出されるし・・・・・・ラーク。胃袋は大丈夫か?」
「魔族だから問題ないだろ」
「いやいや。胃袋は人間のままだからな。両腕両足目耳なら俺がすぐに直せるけど、他の部位は無理だから気を付けろよ~」
「・・・・・・ああ」
「法皇も法皇だよな・・・・・・客人混ぜての朝食ならもっと豪華にしてくれよ。仕事の話も早々と切り上げ、謎ジュース片手に天井の神の偉大さ語って終わる・・・・・・なんなの?」」
魔神は愚痴をこぼす。
数ヶ月の期間限定という条件付きだが、守護団で働くことを承諾した。
スワン神父は嬉しそうだったが、法皇は少しだけ不満そうな顔をしていた。
それは、報酬の話をしてからだ。
スワン神父は理解があるらしく、給料の話を持ち出したら妥当の金額を提示してきた。
だが、そこに待ったをかけたのが法皇だった。
いろいろとご託を並べていたが、神のために無償で引き受けるべき、と言ってきた。
スワン神父はこちらの味方になってくれたが、上司に頭が上がらないのが部下というもの。妥協案として数ヶ月を数週間に減らし、衣住食の提供を付ける形で、無償で働くことになった。
「っくそ~・・・・・・思い出しただけでも腹が立ってきた・・・・・・今から戻って法皇のはげた頭囓ってこよっかな~」
「好きにしろ」
「わぁ!! こいつは冷た~い!!」
守護団は、魔物の討伐で数日前から教会を離れている。
戻ってくるのは3日後。
守護団は帰ってくるなり必要な物資を整え、すぐに魔物討伐の遠征に出る。その時に自分が合流し物資の用意から依頼が始まる。依頼の契約が過ぎれば、そのまま守護団から離れる。
守護団が教会に帰還するまで。これが制限時間だ。
「つーか。聖堂見学勧められたけど、神の石像に向けて人が手を合わせてお祈りしているの見てもつまんないだろ?」
「本物の神ならここにいるのにな」
「お! 珍しい返しするじゃねぇか? お話しするのが楽しくなってきたか? ・・・・・・だんまりかよ。やれやれ・・・・・・」
狼は楽しそうに笑いながらも、声にはやや呆れの息が籠もっていた。
正直、自分でもどうしてそんな言葉を口にしたのかわからない。
勇者は、魔神と魔物を殺し、この大陸と人を守るためが使命。
ただ、それだけを全うすればいい。そう言われ続けてきた。
言葉を発する機会を貰えず、それを勝手に行えば、動けなくなるまで暴力を振るわれた。
勇者になる前の記憶は、ほとんど抜け落ちて覚えていない。
まともな会話は、南の魔神が初めてかもしれない。
自分でも思いかけない言葉を言ってしまうこれが、楽しいというものなのだろうか。
不愉快に感じていたのは気のせいか。
そう思った矢先、黒い靄が揺れる。
そう思ったことを否定するように、何も感じなくなった。
「この先が聖堂でいいのか?」
魔神に尋ねられ、スワン神父からもらった教会の案内図を見る。
左の棟から聖堂に通じる関係者用の通路扉を開けた。
聖堂には、全ての音を拒むような静けさが満ちていた。
「神隠し? これが本当の神隠しぃ!!」
胸一杯の期待の声で興奮する魔神を無視し、中央へ進む。
祭壇より奥に置かれた天井の神の像だけが佇む。
左右には3枚ずつ、神像の背後に1番大きなステンドグラスの窓があり、左から右を交互に見て、最後に大きなステンドグラスを見ることで、始まりの北の聖女の物語が完成する。
「ほうほう・・・・・・北の聖女は治癒と退魔の力を使い人々を魔物から救い・・・・・・聖なる力を聖剣に注ぎ勇者と共に魔神を倒し・・・・・・邪悪なるものから人々を護るために自分の血で不可視の結界を張り・・・・・・使命を全うした聖女の魂は神の導きで楽園へと飛び立った・・・・・・え? 聖女の在り方は合ってるのに最後は嘘ばっかじゃねぇか・・・・・・」
人がいないことを良いことに、隣の魔神は長々と喋る。そして、倦厭するように耳を垂らす。
「あら~? 信者の皆様が座る椅子がな~い。神父様が聖書置く台がな~い」
すぐに切り替えたように、魔神は別のことに関心を向ける。
どうしてそれらがないことに不思議がるのかが、理解できなかった。
「ね~ね~? 北ってどうやってお祈り捧げているのぉ?」
同行していた魔法使いから聞いたことがあった。
その説明を、そのまま伝える。
「・・・・・・床にできる左右のステンドグラスの光は神の足下であり心の耳を傾けている証。光のない場所に己の潔白さを示すために硬貨を置き、神の足下である光に集まり身を低くして心の中で祈りを捧げる。神父は聖書を持ってその光の間を歩きながら読み上げ、祈りを捧げる者の心の不純を取り払い、その祈りの声を神へと届かせる。神が頭を撫でた者は声が届いているという証であり、その者の祈りは願いとして神が叶える」
「・・・・・・置いた硬貨は?」
「・・・・・・不純の証として神がこの世から払う」
魔神は目と口を大きく開けて固まっている。猫のフレーメン反応の写真によく似ていた。
猫の姿の魔神もたまにしているのを思いだした。
「バカだ・・・・・・この大陸はバカの極みだ・・・・・・いいカモにされてっぞ・・・・・・北の奴が干渉したがらないわけだ・・・・・・」
魔神の反応の理由はよくわからなかったが、北の奴という言葉から、あの姿が脳裏に浮かんだ。
「北の魔神とは、仲が良かったのか・・・・・・?」
「っふ。俺は北の奴って言っただけだぜ? 北の魔神とは言ってなーい‼」
「誤魔化すな。魔神と付き合いがあるのは魔神──」
魔神が突然飛びかかってきた。
柔らかい肉球が口を塞ぐように当たる。
勢いで後ろに押されないように左右から魔神の体を掴み、自身の足で踏ん張る。
飛びかかってきた理由を聞く前に、聖堂の正面扉が勢いよく開けられた。
扉を掛けたのは南の勇者。
みるみるうちにぱぁと表情が明るくなっていく。
今の今まで泣いていたのか。目尻には涙が溜まり、頬を流れたあとが残っている。
「いいなぁ・・・・・・わたしもモフモフ抱っこしたい・・・・・・」
モフモフという代名詞から、対象は狼姿の魔神だ。
「あの~、南の勇者様・・・・・・」
南の勇者の影から、北の聖女が顔を出す。
見覚えのある顔。見覚えのある黒い髪。見覚えのある目。見覚えのある背格好。見覚えのある装飾。人当たりの良い優しい笑み。
だが、自分が知っている聖女ではない。
容姿と声がそっくりなだけの偽物だ。
自分の記憶に刻まれた北の聖女は、美しくも冷たい微笑みを浮かべていた。
自分の知る北の聖女は、誰が相手であってもその微笑みを浮かべていた。
これが私だと。そう、豪語して知らしめるかのように。
わかってはいたのに、実際目にすると驚きの方が勝った。
「で、でも・・・・・・オオカミさんが・・・・・・」
「先を急がないと──」
「でもオオカミさんがぁ!!」
ぶわっと、南の勇者は泣き出した。
「やかましいっ!! なにしてんのよ!?」
さらに南の聖女までやってきてしまった。
このまま何もしなければ、昨日の繰り返しになる。
南の勇者の目の前で立ち止まり、抱えていた狼を渡す。
狼は目を白黒にする。
心の中で申し訳ないと深謝する。
南の勇者は、欲しかったぬいぐるみを贈られた子供のように、笑顔で狼を抱きしめた。
「っは!! い、いいのですかっ!?」
嬉しさの方が勝っていたらしく、我に戻ったように尋ねてきた。
「ええ。夕方頃にまたこの場所にきますので、その時お返しください」
揉め事を起こしたくない。その為の処置だ。
「~~っはい!!」
南の勇者は感極まった声で返事をした。
南の聖女がこちらに来る前に、狼を抱きながら、北の聖女の手を握った勇者が先に駆け寄った。
「行こう。サフワちゃん!!」
満遍な笑顔の南の勇者を見る前に、南の聖女はこちらを一瞬睨んだ。
「はいはい・・・・・・」
こちらに何か言いたそうではあったが、勇者と共に聖堂から立ち去った。
怪しいと踏んでいた、地下の墓廟へと向かう。
ここは立ち入り禁止だが、見つからなければ問題ない。
聖堂の右の壁沿いの中央に、地下へと続く入り口がある。
中に入れば、剥き出しの土と均等に設置された篝火。そして、ところところ照らされることのない闇があった。
その中を、自分は進む。
まるで、天国から追放されて地獄へ向かう罪人のような気分だった。
否。自分は元から罪人だ。
大切なヒトたちの血で、全身を濡らした最低な罪人なのだ。
0
あなたにおすすめの小説
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる