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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第62話 これが本物の『俺様系わがまま男子』か

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え~、わたくしめのクラスはと言いますと、お、あった在った。
一年 C組、これからお世話になりますよっと。
誰か知り合いはいないかな~?

「お、英雄君じゃないですか、久しぶり。卒業式以来じゃない?元気してた?」

「ん?
何だお前か、そういえばクラス一緒だったか。
本当に久しぶりだな、何で連絡しない!
毎日、毎日、月子姉さんからの”いつ連れて来る?”って催促で大変だったんだぞ。
明日の休みは強制連行決定だからな、お前に拒否権は無い!」

うっ、月子さんの事完全に忘れてた。
いや、こっちも休み中は色々あったのよ?
そちら様だってどこか出掛けてたりしたんじゃないの?

「うむ、西城と一緒に家族そろって鹿児島の方にな。彼女の実家の方にいい温泉が在ると言うから、普段世話になっている分挨拶がてら行ってきた。」

ほう~、温泉ですか~、優雅ですな~。
その頃わたくしは身も凍るような滝に打たれて…、何この温度差。真のイケメンと底辺じゃ、こんなにも扱いが違うの?
俺の青春はどこへ行ったの、出家しちゃったの?

「お、おう。なんか色々大変だったようだな。まあ、頑張れ。」

うん、僕頑張る。って西城さんは?
さっきから姿が見えないんだけど?

「あぁ、西城は居ないぞ。鈴木先生からも”もう大丈夫”と許可が下りたのでな。これからは定期的に経過観察に行く程度だ。」

そっか~、西城さんともお別れか~。
だからさっきの入学式にも来てたんだ、英雄君の晴れ舞台だもんね。
春は別れの季節とも言うしね、これからは病院に戻ってちゃんとナースとして頑張って行くんだ。

「あぁ、その事なんだが、「はい、早く席に着きなさい。HRをはじめます。」って、また後で話す、放課後待っていてくれ。」

お、了解了解。

「はい、全員席に着きましたね、ではまず自己紹介から。
これから一年、皆さんの担任を務めさせていただきます、
”カツカツカツカツッ、タンッ”
<佐藤 清美>と言います。
みんなも佐藤先生とか清美先生って呼んでください。
それでは席順で、それぞれの自己紹介をお願いします。
廊下側から後ろに行く形にしましょうか、じゃあお願い。」
「はい、私は佐久間東小から来ました…」

「はい、どうもありがとう。
じゃあ次の男の子、お願いね。」

ん?
あ、もう俺の番か。でも俺って余り話す事って無いんだよな~。何か習い事に行ってた事とかもないし、”趣味は駄菓子屋に行くことです”ってのはガキ扱いされそうだし。
流石に”滝行に行きました、死ぬかと思いました”なんて言えないもんな。言えないよな?いや、逆に有りか?
げ、木村が首を横に振っている。ダメって事?そう、そうですか。じゃあ無難に行っときますか。
「はい。桜町小学校から来ました、佐々木「え~い、長い!!いつまで俺を待たせれば気が済むんだ!女どもの自己紹介なんてどうでもいいだろうが!それを遣れ趣味がどうとか、いい加減にしろ!!」って、は~?」
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