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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第150話 佐々木のいたずら (2)

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(Side : 堂本一弘)

「新入学男子生徒の皆様、本日はおめでとうございます。
これより私立桜泉学園中等部入学式での、皆様のお披露目を行います。
一人ずつ名前が呼ばれますので、壇上に上がっていただき自己PRをお願いいたします。」

はぁ~、なんだってこの僕がこんな面倒くさい事をしなくっちゃいけないんだよ。こんな事をしなくってもいいじゃないか、クラス決めの基準がこれ何だろ?だったら初めから僕がAクラス入りする事なんて明白じゃないか。
この学校の運営って思った以上に馬鹿なのか?
入る学校間違えたかな。

「次の方、堂本一弘様、よろしくお願いします。」

あぁ~、順番が来ちゃったよ。仕方が無いからさっさと済ませて端に避けておくか。
さっきから見てたけど、大した事のない連中ばっかりだったし、適当でも大丈夫でしょう?

「え~、堂本一弘です。みんなよろしくね~。」

まあ、こんなもんでしょ?
これでキャーキャー騒ぐんだから女って安いもんだよね。

あれ?反応が無い?

”次の方、渡辺真様、よろしくお願いします。”

えっ、ちょっと待って?俺の歓声は?
ほらお前ら、俺様が顔を見せてやったんだぞ、もっと喜んでいいんだぞ?
何、どうした?もっとキャーキャー騒げよ!

「堂本様、申し訳ありません。こちらの方へご移動をお願いいたします。」

なんだよ、うるさいな!
こっちはそれどころじゃないんだ、黙ってろよ!
なんだよその目は、移動すればいいんだろ。いちいちうるさいんだよ!
本当、この学園の人間はなってない。


(side : 木島龍一)

ブフォ、今の何?
超ウケるんですけど。
自分が女子たちに相手にされてないからって癇癪起こすってバカなの?どんだけ自信があったってんだよ、面白過ぎだろ。
フフフッ、ここの男子たちってみんなそんなのばっかりなのかな?
いじって遊んだらどんな反応示すんだろう?

「次の方、木島龍一様、よろしくお願いします。」

「はいは~い。今、行きま~す。」

大体さ、お前らがどれほどだって言うんだよ。そう言うのは俺クラスの人間になってから言えってんだよ、弱者ども。
こんな弱っちい奴らばかりじゃ大して遊べないかもな~。

「みんな、始めまして。木島龍一です。これから同じ学校の仲間だね、どうかよろしくね♪」

ってね。これくらいの芸当、見せてみろってんだよ、ば~か。

「次の方、佐伯慎吾様、よろしくお願いします。」

えっ、何言ってんの?これから俺様に対しての歓声がウワッと会場を包むんじゃ…。

「木島様、申し訳ありません。こちらの方へご移動をお願いいたします。」

ちょっとちょっと、違うでしょ。何言っちゃってんの?俺だよ?木島龍一だよ?
無反応?あり得ないでしょ、何バカな事言っちゃってんの?
お前フザケンナ?
ちょっと待てよ!


(side : 新入生女子)

なんかさっきからうるさいわね~。
男子生徒の紹介?そんなものはどうでもいいのよ。早くこんな式終わらないかしら。
式が終わったら"hiroshi"様のスペシャルミニライブが有るんでしょ!?
もう私立桜泉学園の運営、最高!
しかもしかも、新入学生特典が"hiroshi"写真集購入でサイン&握手会って至れり尽くせりじゃない。
さっきから壇上でドタバタしているピエロなんてどうでもいいのよ。
早く引っ込みなさいっての。

I Love 私の"hiroshi"様~♡
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