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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第265話 修学旅行は雅な香り

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「はい皆さん席について下さい。今日のロングホームルームは、来月予定されている修学旅行での班行動についての話し合いになります。
はい静かに~。ぶっちゃけいつもの奴です、男子を中心とした班決めを行います。
まずは好きなように班に分かれてみてください。」

うゎ~、佐藤先生とうとう投げ槍になっちゃったよ~。まぁ~その気持ち、分からなくもないけどね。
今までの教師生活だと男子と女子を引き合わせるというか、一緒に行動させること自体非常に難儀していたらしいし。でもこの学校、そんな事ないんだよね~。
勝手に班決めろ~って声掛ければ十分もしないうちに決まっちゃうんだもん。男子が大らかになったと言うか、女子の誘導が巧みになったと言うか。

西山君の所はすぐに決まったか。みっちゃんとくみちゃん本妻二人が上手い事調整してるみたいだね。木村君の所は大人気だな~、もはやアイドルだもんな~。そりゃ最後に旅の思い出が欲しい女子生徒で溢れちゃうよね。
あ、その隙に鈴木の所が決まった。あいつ男バスで頑張ってるから意外に人気あるんだよね。
何人か敗者が出たぞ、それが堀田の所に流れて行ってハイ締め切り。
俺の所?絵実ちゃんとアニ研三人衆、ここは基本だね。あとはあぶれ者を受け入れるだけ。

あ~、決まっちゃった~。ようこそ三年C組のディープゾーンへ。
今度の修学旅行では君たちをこの国の深淵へご招待するよ。
顔を見合わせる俺とアニ研三人衆。
「「「ね~~~~♪」」」

おでこに手を当て”駄目だこいつら”と呟く絵実ちゃん。そんな事ないよね?
今回は多数決で正義はこちらにあるってのに。(ぷんすか)


(side:??)

"御屋形様、ご報告いたします。
捜索中の式神は依然逃走を繰り返している模様、捜索部隊には引き続き捜索に当たらせている所であります。低級のモノでこちらとの意思疎通が図れていたモノは、新たなる契約を結ぶ事が出来た術師が出て来ていますが、二級怪異以上のモノで専属を結べた術師は今だおりません。"

「分かりました。それでこちらの被害状況は纏まったのですか?」

"はい、地脈・龍脈・神域を利用した各結界は全て機能停止に陥っております。全てのアクセスが遮断さられており復旧は絶望的と思われます。
巫女による神意伺いにより判明した所によりますと、人神人魔に関わらず全ての契約が白紙に戻ったと言う事でございます。これは人同士の呪術契約に置いても同様でございます。"

「そうですか、では怪異暴走のその後の状況についてはどうなっていますか?」

"そちらに関しては既に複数の機関が調査に辺り、一応の終息をみたとの結論に達しましてございます。
以前より不穏な動きをみせていた集団・企業・機関等は軒並み壊滅しており、それらの動向に関しては詳しい情報が入って来ないと言うのが実情でございます。"

「はぁ~、分かりました。引き続き情報の収集にあたって下さい。」

"御意"
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