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第二章 そして舞台の幕が開く

64話 お茶会と乱入者

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 スピネル寮のサロンに、華やかな茶器とお茶菓子が並べられる。深い赤で統一された室内に、真っ白なテーブルクロスがよく映えた。

 テーブルを囲んでいるのは、私とソフィー、オーウェンにルーファスだ。ソフィーのお願いもあり、メアリーとヘレンは席を外している。

 校舎出入口で騒ぎになっていたところ、ソフィーを連れ出した。先生方が呼んでいるというのはその場の思い付き。皆の前で連れ出した以上、すぐに彼女をタンザナイト寮に戻すわけにもいかなかった。
 そのため、人手がはけたところでスピネル寮へ向かい今に至る。

 四人でお茶を楽しんでいると、軽いノック音が室内に響く。開かれた扉から入ってきたのは、にこやかに微笑むシアだった。

 彼女を呼んだのはソフィーだ。自身の侍女に、彼女へお伺いを立てるよう伝えていた。休講になったこともあり、シアも予定が空いていたのだろうか。そう時を待たずこちらに到着した。

 「あら、随分と珍しい集まりね?」

 ころころと笑うレティシアに、ソフィーは満足げに頷く。私は冷や汗をかきながら、引きつった笑みを浮かべた。
 オーウェンはともかく、平民であるルーファスを同席させても良いものか。私は一人頭を悩ませていた。

 シアは我が国の第一王女。いくら学園内とはいえ、完全な平等とは程遠い現状。ルーファスに何か悪影響があっては困るのだ。平民と王族が近づくことに、眉を顰めるものは多いだろう。シアがルーファスをどう思うかも不明だった。

 これらの事情から、シアとの茶会でルーファスを同席させたことはない。今回が初めてだ。ソフィーの決めたメンバーである以上、私が口を挟むこともできない。

 私が頭を悩ませる中、ごく自然な流れでシアがルーファスへ話を振る。

 「あなたがシャーリーの従者という、ルーファスね。話には聞いていたけれど、お会いできて嬉しいわ」
 「光栄です、レティシア殿下。私のような不作法者の同席をお許しくださったこと感謝いたします」
 「不作法だなんて! あなたのマナーに可笑しな点などなくてよ? 胸を張りなさい」

 穏やかに微笑んで言う彼女に、ルーファスは驚いたように目を丸める。しばし彼女を見つめていたが、何か感じ取ったのだろうか。頬をわずかばかり緩ませると、礼を告げた。

 どうやら第一印象は悪くないらしい。まずまずな出だしに、ほっと胸を撫でおろした。

 「それで? なんだか面白いことになっているようね?」

 一年生は話題に事欠かないわね。レティシアの言葉に、否定の声は上がらない。

 本当に、入学して一月程度とは思えない日々を送っている。まるで三年間のダイジェストを見ているかのようだ。
 イグニールの件については、その限りでない。例え何年生であっても、学園内で遭遇してたまるか。

 「レティシア殿下もご存知かと思いますが、今、ある噂で持ち切りなのです」
 「噂? あぁ、シャーリーのことかしら?」

 シアは面白そうに笑みをこぼすと、私へ視線を向ける。上級生のシアまで知っているとは。本当に学園内で広まっているのかと、項垂れながら口を開いた。

 「私としては、なぜそんな噂が広まったのかと問いたいところです。殿下との関わりは無いに等しいのですが……」
 「あら、あれでも一応王子だというのに。あっさり振られてしまったわね」

 シアがころころと笑みをこぼす。心底楽しそうな仕草に、私は内心でため息を吐いた。
 実の弟の話題だというのに、彼女は実にシビアだ。入学直後も思ったことだが、姉弟仲は良くないらしい。

 隣に座るルーファスやオーウェンも、どこか遠い目をしている。突っ込みづらい内容ゆえに、口は噤んでいるようだ。

 「シャーリーが殿下を治癒したでしょう? そのとき、寄り添い合う姿がお似合いだったとか」
 「不可抗力です」

 ソフィーの言葉に、はっきりと告げる。
 近づかなければ治癒ができない。治すために側へ寄っただけなのだ。ブリジット嬢のきつい視線に耐えて行った善行だというのに、この仕打ち。泣きたくなるのも無理はないだろう。

 「離れた場所でも治癒ができるよう、訓練すべきでしょうか……」
 「君の言いたいことは分かるが、やめておけ。また無茶な訓練をしかねない」
 「うぐっ」

 さらりと止めに入るルーファスに、私は声を詰まらせる。言い返したくとも前科のある身。ロクな反論もできず、肩を落とすしかなかった。

 そんな私たちを見て、シアはにっこりと笑みを浮かべる。どこか含みのある笑みに、自然と身構えてしまった。

 「まぁ、随分と仲が良いのね? 私の可愛いシャーリーに、悪い虫がついては困るのだけれど」
 「ご安心ください、殿下。可笑しな虫を退治するのも従者の役目。彼女には指一本触れさせませんから」

 シアの言葉に、ルーファスが微笑んで言葉を返す。互いに微笑み合う姿は美しい。どちらもタイプは異なるが、見目麗しい容姿をしている。その二人が笑みを浮かべる様は、まるで映画のワンシーンのようだ。

 しかし、見惚れるような雰囲気は全くない。互いが浮かべる笑みに棘があるからだ。

 無言の圧力を飛ばし合う二人に、私は内心で慌てた。ルーファスは平民。その立場を考えれば、シアの不興を買うわけにはいかない。先ほどは和やかに会話していたというのに、この突然の温度変化はなんだというのか。

 「あ、あの! すみません、シアお姉様。ルーファスは悪い人ではないのです。ただちょっと、性格がアレなだけで……!」
 「全くフォローになっていないが?」
 「シャーリー、とどめを刺したかったの?」

 無言の攻防をしていた二人が、仲良くこちらへ視線を向ける。確かに、言い方に問題はあっただろう。
 しかし、二人の息がやたらとあっているのはなんなのだろうか。馬が合うというヤツか。それなら変に圧をかけたりせず、仲良くやってほしい。

 「ふふっ。仲が良いのは素晴らしいことだわ。シャーリーが厄介なことに巻き込まれぬよう、精々尽くしなさいな」
 「もちろんです。誠心誠意、彼女を守りましょう」

 いつの間にか、険悪な空気が霧散する。特段親密になったというわけではないが、折り合いがついたようだ。展開の速さに目が回りそうになる。
 二人が何を考えているのか気になるところだが、一先ず口を噤んだ。険悪でないのならいいだろう。とりあえず、目下の問題は去ったと息を吐いた。

 「それにしても、どうにも不穏な空気があるようね」

 神妙な面持ちでソフィーが口を開く。自然と全員の視線が彼女へ集まった。

 「元々、シャーリーの評判は良かった。それはタンザナイト寮においても同様よ。
 でも、ここまで早くあなたの話が広まるのは意外だったわ。
 殿下との噂は、既に学園外でも知られているのよ?」
 「学園外でも、ですか?」

 ソフィーの言葉に、私は驚いて言葉を漏らす。
 学園内ならば致し方ない。寮生活という閉鎖空間で起きたこと。噂などすぐに駆け回るだろう。

 だが、学園外では話が別だ。あのオリエンテーションからたったの三日しか経っていない。それほど短い期間で情報が出回るというのか。にわかには考えづらい状況である。

 「えぇ。お母様からの手紙に書いてあったわ。
 貴族たちの多くは、その情報を仕入れているはずよ。今後の茶会やパーティーでは、あなたたちの噂が話の種になるのではないかしら」

 そう告げるソフィーに、私は返す言葉が見当たらなかった。
 
 イグニールの件については、既に広まっていても可笑しくない。本来なら起こるはずのない大きな事件だ。重大性を鑑みて、学園側から保護者にも説明があったという。
 それとは別に、生徒から親へ報告したケースもあるだろう。

 しかし、イグニールの事件と私の噂は別物だ。話の重要性が違いすぎる。

 私の予想では、学園側の管理体制等について噂されるものと思っていた。学園の警備に目に見える穴があったとは思わないが、問題が起きたのは事実。責任を追及されることもあるだろうと考えていた。
 保護者の方々や周囲の目がそちらに向くことは理解できる。

 にもかかわらず、私と第一王子の噂が出回っているとはどういうことか。イグニールの件こそ重要だろうに。
 ソフィーの口ぶりだと、私たちの噂の方が盛り上がっているようだ。この展開は予想外である。

 子爵令嬢と王子の噂など、通常であれば一笑に付される話。
 私が聖女であることを考慮に入れたとしても、王子の婚約者は公爵令嬢だ。噂を耳にしたところで、面倒を避けて話題にしない人も多いだろう。公爵家から睨まれるリスクなど負いたくないのが普通だ。本当なら、内輪だけで盛り上がるネタとなるはず。
 水面下で広まることは避けられないだろうが、これほどの早さで人の耳に入るのは異常といえる。

 「となると、意図的に広められたと考えた方が良さそうね」

 シアの言葉に、ソフィーが頷く。「少なくとも、王都の貴族には広まっているでしょうね」と言葉を続けるソフィーに、私はため息をぐっとこらえた。

 たった三日、その期間で王都に広まるというのか。根も葉もない噂だというのに、勘弁してほしい。

 「けれど、気にかかることが。意図的に広めたというのなら、誰がそれをしたのでしょうか。
 そして、その意図も不明瞭です」

 今まで黙っていたオーウェンが口を開く。彼の疑問はもっともだ。ここまで早く広まるということは、それなりに理由があるはず。
 私は思考を巡らせながら、言葉を紡いだ。

 「強い発言力のある方が発信者と仮定すれば、広がるのも無理はありません。
 ですが、それならば発言した方の名も噂で耳にするでしょう。明言こそなくとも、匂わせるくらいはあるはず。
 それがないということは、発言者の特定が出来ない形だったのでありませんか?」

 そう告げる私に、シアが無言で話を促す。一つ頷いて、話を続けた。

 「私としては大変遺憾ですが……

 一人ではなく、多くの人がその噂を広めたのでしょう。
 きっかけは、やはり生徒の親かと。自身の子から聞いた話を誰かに広めていく。その過程に誰かの意思が介在した可能性が高いと思うのです。この噂を広めてほしい誰かの意思が。
 それであれば、発言者自体は特定できないでしょう。不特定多数の親から始まっているのですから」

 私の言葉にシアが頷いた。ティーカップを傾けて喉を潤すと、ゆっくりと口を開く。

 「その可能性が高いでしょうね。
 では、誰の意思が介在したのかという問題が出るけれど、今のところは分からないわね。候補者は挙げられるけれど、現時点では絞れないわ。

 そもそも、コードウェル公爵令嬢は相当評判を落としている。足を引っ張りたいだけの誰かが広めた可能性もあるもの」

 その意見には私も納得してしまう。彼女の振る舞いを見ている限り、誰かの恨みを買っていても可笑しくない。現に、ソフィーから心底嫌われている。

 「公爵家ばかりが力を持つことを疎む者もいるわ。王妃殿下は辺境伯家の出だけれど、それは稀なケース。
 基本的には公爵家から嫁がれることが多いの。侯爵家や伯爵家としては、公爵家以外から王妃を輩出したいでしょうね。権力が偏りすぎるのは、色々と不都合が多いでしょうから」

 ソフィーはそう告げると、クッキーへ手を伸ばした。さくりとした触感がお気に召したのか、ふんわりと笑みを浮かべた。
 そんな彼女に続くように、他の面々もお菓子へ手を伸ばす。

 「少し聞きたいのだけれど」

 お茶菓子に舌鼓を打つ中、シアがおもむろに口を開いた。人差し指をピンと立てた彼女は、視線をこちらへ向けている。

 「シャーリー、あなた婚約者はいつ頃決める予定なの?」
 「……はい?」

 シアの言葉に、私はぱちりと目を瞬く。突然の質問に呆けてしまった。

 「婚約者、ですか?」
 「そうよ。あなただって貴族の令嬢、結婚くらいは考えているでしょう?」

 シアの言うとおり、結婚自体は考えている。極力家の為になる人と結婚出来ればと考えているが、それくらいの想定しかしていない。

 元々、前世でも未婚の身。学生だった私には、結婚の二文字は遠い話だ。真面目に考えたことなどなかった。

 「そうですね……結婚自体はするつもりです。義務ですしね」

 ティーカップへ手を伸ばし、紅い水面に視線を落とす。そこに映る私の顔は、難しい顔をしている。

 「家のためになる方と結婚しようとは思っています。本来ならば、父が持ってきた縁談で決めれば良いのですが……」

 言葉を濁す私に、全員の視線が集まる。ここにいるメンバーは、父の親馬鹿ぶりを知らない。ゆえに、私の口から語る気にはなれなかった。
 お父様が私を大好き過ぎて結婚は許してもらえなそうです、とか言えるはずがない。自分で言う内容ではないし、何より私のメンタルに多大なダメージがある。

 「父君が持ってくる縁談では不安かい?」

 そう尋ねるルーファスに、私は苦く笑った。そうではないと告げるも、詳細な説明などできやしない。

 不思議そうにこちらを見る彼らに、何と言ったものかと思考する。
 一度父を見てもらえたら分かるのだが、見られるのは抵抗がある。父の愛情はありがたいけれど、娘としては恥ずかしさも大きいのだ。私のいないところでやってくれる分にはまだいいが、目の前で親馬鹿を発揮されると居たたまれない気持ちになる。

 「それなら、理想の男性像はないの?」

 問いかけるシアの瞳はきらきらと輝いている。彼女の隣に座るソフィーも同様だ。どの世界でも、恋バナというのは女性が好む話題らしい。

 「理想の男性像ですか。強いて言うなら、朝の挨拶ができる人でしょうか」
 「朝の挨拶?」

 ぱちぱちと目を瞬く二人。オーウェンやルーファスも不思議そうにこちらを見ている。抽象的過ぎたかな、と私は言葉を続けた。

 「はい。どんなときでも、朝の挨拶ができる人が良いのです。例え喧嘩をしても、笑っておはようと言える相手が良い」

 長い結婚生活、喧嘩など数えきれないほどするだろう。それでも、その喧嘩を引きずることはしたくない。きちんと話し合って朝を迎えたい。

 ときには一晩で解決しないこともある。そのような状況であっても、挨拶をきちんとできる関係でいたいのだ。そういう相手でなければ、一層苦しい思いをする。喧嘩が長引く理由にもなりかねない。

 日々の暮らしとなれば、挨拶一つで不満が溜まる。
 その一方で、挨拶一つで幸せな気分にもなれるのだ。目が覚めてすぐ挨拶ができるのは、誰かが傍にいるという証。その幸せを、放り投げたくはない。

 「君は、」
 「お話し中失礼いたします、お嬢様」

 ルーファスの言葉を遮るように、私を呼ぶ声が聞こえる。そちらへ視線を向けると、申し訳なさそうな顔をするデイジーの姿があった。

 「……デイジー? どうかした?」

 普段の彼女であれば、このように話を遮ることはしない。急ぎの内容だろうか。彼女らしくない姿に、その可能性が高いと察する。

 デイジーの手元へと視線を移す。その手には、緑色の封筒が握られていた。
 わざわざ声をかけたことを鑑みるに、この手紙は間違いなく私宛だろう。その上、放っておくこともできない相手からのようだ。
 このタイミングでの手紙。嫌な予感しかしない。

 「お嬢様宛にお手紙が届いております」
 「誰からいただいたものかしら?」
 「……旦那様です」

 デイジーの言葉に、私の脳内で警報が鳴り響く。ヤバい、頭に浮かぶのはそれだけだ。

 オリエンテーションでの騒ぎ、それは保護者へも連絡がいっているはず。王都内で広まったという噂に気を取られている場合ではなかった。

 あの娘大好きな父が、この騒動で黙っているはずもなかったのだ。なぜ私は忘れていたのか!

 娘から直接の手紙が無かったこと、父はどう思っただろう。私が渦中にいたことは、既に知られているとみていい。怪我がなかったことも学園から聞いているはず。
 それでも、娘からは無事を知らせる連絡がない。父からすれば、心乱される時間を過ごしたのではないか。

 私は慌てて封筒を開ける。中には一枚の便箋が入っていた。懐かしい父の字に和むことはできない。書かれていたのは、たったの一文。

 それを目にし、どう対応すべきか思考する。情報が少なすぎて対応もなにもないが、放っておくこともできない。父は放っておくと、思わぬ方向へ暴走するのだ。そうなる前に何とかしなくては。

 必死に思考を巡らせる。私の顔色は悪くなっているだろう。鏡を見なくても分かるのは、今までの経験ゆえか。

 「君、大丈夫かい? 顔色が悪くなっているようだが……」

 心配そうなルーファスの声に、答える余裕はない。これがいつ書かれたものかは分からないが、時間の猶予はそうないだろう。

 平和な学園生活を送るためには、父に落ち着いてもらわねばならない。
 色々問題があるのは事実だが、ここでの学業については満足しているのだ。学生という限られた時間を満喫したいとも思っている。必要以上に過保護にされることは望んでいない。

 「……デイジー、これが届いたのは?」
 「今しがたです」

 送り主に父の名前があるのを見て、慌てて持ってきたのだろう。デイジーは以前から父の行動を見ている。おおよその予想がついているに違いない。

 とりあえず、一度退席しよう。この場で顔を青くしている場合ではない。

 「すみません、皆様。私は一度席を、」
 「っ、シャーリー!!」

 勢い良く扉が開かれる音がする。私を除いた全員の視線が扉の方へ向かった。

 ――遅かったか

 私は一人ため息を吐くと、ゆっくり扉の方へ振り返る。

 紅い絨毯の上に、『迎えに行く』とだけ記された便箋が落ちていった。

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