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5 暁の神殿
26 鈴木、嵌め殺す!
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超絶高級課金ベッドを泣く泣く仕舞った俺はストラーダと共に通路を進み、ついに1F最奥へとたどり着く。
「これから暁の神殿1F最後のボスである星金甲冑との戦いに挑む訳だが──」
ゴクリ
ストラーダの喉が鳴る音が聞こえて来る。
見れば彼女は緊張からか、視線が定まらず額にはかなりの脂汗をかいている。
「見た目はただの甲冑を着たゴーレムなんだが……甲冑が星金鉱という、まぁこの世界でもかなりの硬度を持った鉱石で造られていてな。お前程度じゃ逆立ちしてもダメージを通せない」
ここまで言って彼女の表情を観察する。
ここまで一緒に行動して感じた彼女の性格的に、メッチャキレて「スズキは私を馬鹿にしているのか!」とか言ってきそうなものなのだが……
「……私はどうすればいいんだ?」
「……え?」
「ここまでで私は……悔しが自分の実力がまるで無い事を痛感したのだ……お前の指示に従うよ」
悔しそうに、ギリッと歯噛みしながらそう言うストラーダ。
別に弱い訳ではないんだけどね。
帝国の狂戦士よりは勿論弱いが、それを抜けば間違いなくトップレベルだ──モブの中では。
それに、見たところ悔しそうにしている辺り、まだまだ自分の成長を諦めてはいないのだろう。
ここまでの間で成長の確かな手応えも感じていたのだろうし、ここらでプレイヤーの本気を体感してもらって、さらなる高みを目指してもらいたいと思った。
「ストラーダ。お前にはまだまだ成長の余地はある。だから今回は俺の本気の戦いを見学して、真の高みに触れて欲しい」
俺の言葉に彼女は静かに頷いた。
瞳を輝かせる彼女の頭を軽く撫でたあと、俺はボス部屋の中に飛び込んだ!
『我が甲冑は無敵のよろ──』
「だらっしゃぁぁぁぁ!」
部屋への侵入者を感知した星金甲冑は前口上を口ずさみ始めるが、俺はソレを無視して跳躍からの右ストレートをヤツのボディにお見舞いする!
ギィぃぃィン!と、金属同士がぶつかり合う音が部屋に響き、圧倒的重量差があるにも関わらず、星金甲冑は無様にぶっ飛んでいく。
『ゴガガ──』
「このまま殴り殺すのは訳無いんだが……それではストラーダの勉強にならん」
と言うことで、コイツには俺の必勝にして必殺、確殺の最凶コンボをお見舞いしてやる事にする。
「タイガーシャウトォオオ!」
ガオォン!
力強い虎の鳴き声が辺りに響くと同時に、金の虎の顔のエフェクトが星金甲冑にぶち当たる!
黄色いオーラが俺を中心に輪のように広がり、それに触れた者全てを一分間気絶させる極めて凶悪なスキルだ。
もちろん星金甲冑も類に漏れずぐらりと膝を突いて沈黙する。
「敢えて装備の質を下げて……と」
俺は今装備している金神装備+10を全てまっさらな金神装備に変更する。
かなりの弱体化だが、至って問題はない。
「神気開放!」
灼熱色のオーラがつま先から立ち昇り、俺の緑髪を真紅に染めてながら逆立てる!
「おおおおお!」
神気による攻撃速度上昇により、付加された敏捷をもって、ガガガガガッ!と秒間5発もの打撃を叩き込む!
250発ほど叩き込んだ所で気絶から復活する星金甲冑。
装備の変更で少し時間を使ったからこんなところか?と慌てず騒がす次のスキルを使用するべく腰の剣、金神の剣を抜いた。
「リぃぃーガルッ!フォォォスゥ!」
抜いた剣を斜め上に斬り上げると、刀身から黄色い三日月のような形の斬撃が飛び、星金甲冑に接触する!
『ガガ──ガ』
壊れたラジオのような声を上げ、星金甲冑は再び地に膝を突く。
気絶のタイガーシャウトに対し、リーガルフォースは麻痺。
効果時間も同じく1分。
うん。凶悪だ。
「エアトスブレード!喰らえ!タイガァァ!バァァァストォォオオ!」
空いている片手に風の刃を生み出して、俺はスピンしながら高らかに跳躍!
その回転と跳躍からの落下の力を利用して、星金甲冑の両肩に剣を振り下ろす!同時に──
ガオガオン!
と炎を纏った2頭の虎が二本の剣から解き放たれ、星金甲冑の周囲をまるで獲物を見て舌なめずりするようにグルグルと回り、眼光から放たれる被ダメージ倍化のデバフ。
「ブラストキック!ブラストナックル!おおおおお!ブレードナイトメアァぁ!」
膝を突き、叩きつけられる高威力のスキルに成す術もなく絶賛サンドバッグの星金甲冑さんに、俺は大上段からの振り下ろしと同時に黒い波動を放てば、星金甲冑は最硬の鎧に無数の斬撃の跡を付けながら部屋の壁までぶっ飛んでいく!
『ガ──ガ──』
「ほらほら!距離が取れたんだからなんとか立って見せろよ!ディスティニーソォオオーッド!」
必死に壁で藻掻く星金甲冑の前面に無限とも思える程の光の刃を出現させ、ソレをまるでマシンガンの如く光速で叩き付ける!
「金神防具!金狐の具足発動!サンダァァァ……キィぃぃぃック!」
壁で光の刃に打たれまくっている星金甲冑めがけ、とぅ!と跳び上がり、日朝マスクマン十八番の跳躍角度ガン無視の跳び蹴りをお見舞いした!
稲妻をバリバリと纏わせた脚で放ったソレは、名前の通り、稲妻の速さでヤツの鎧に突き刺さる!
自称最硬の鎧がべゴン!とへこむが、流石はゴーレム。
痛みを感じないというのはある意味素晴らしい。
『ガ……ガ』
「タイガーシャウトっと」
再びガオン!と虎のエフェクトを出して気絶させる。
「そろそろトドメだ──ブラストハウリン──ッグ!」
俺は両腕を上げ、拳を耳の横に当てるようにして二の腕の筋肉を強調するポーズを取る。
直後、俺の胸部からは超高熱の熱波光線が星金甲冑に向けて照射される。
『──ガ……』
気絶で動けない星金甲冑は熱波光線によって見る見る内に溶けていき、やがて金色の液体となり、最終的にソレすらも蒸発して消滅したのだった。
「これから暁の神殿1F最後のボスである星金甲冑との戦いに挑む訳だが──」
ゴクリ
ストラーダの喉が鳴る音が聞こえて来る。
見れば彼女は緊張からか、視線が定まらず額にはかなりの脂汗をかいている。
「見た目はただの甲冑を着たゴーレムなんだが……甲冑が星金鉱という、まぁこの世界でもかなりの硬度を持った鉱石で造られていてな。お前程度じゃ逆立ちしてもダメージを通せない」
ここまで言って彼女の表情を観察する。
ここまで一緒に行動して感じた彼女の性格的に、メッチャキレて「スズキは私を馬鹿にしているのか!」とか言ってきそうなものなのだが……
「……私はどうすればいいんだ?」
「……え?」
「ここまでで私は……悔しが自分の実力がまるで無い事を痛感したのだ……お前の指示に従うよ」
悔しそうに、ギリッと歯噛みしながらそう言うストラーダ。
別に弱い訳ではないんだけどね。
帝国の狂戦士よりは勿論弱いが、それを抜けば間違いなくトップレベルだ──モブの中では。
それに、見たところ悔しそうにしている辺り、まだまだ自分の成長を諦めてはいないのだろう。
ここまでの間で成長の確かな手応えも感じていたのだろうし、ここらでプレイヤーの本気を体感してもらって、さらなる高みを目指してもらいたいと思った。
「ストラーダ。お前にはまだまだ成長の余地はある。だから今回は俺の本気の戦いを見学して、真の高みに触れて欲しい」
俺の言葉に彼女は静かに頷いた。
瞳を輝かせる彼女の頭を軽く撫でたあと、俺はボス部屋の中に飛び込んだ!
『我が甲冑は無敵のよろ──』
「だらっしゃぁぁぁぁ!」
部屋への侵入者を感知した星金甲冑は前口上を口ずさみ始めるが、俺はソレを無視して跳躍からの右ストレートをヤツのボディにお見舞いする!
ギィぃぃィン!と、金属同士がぶつかり合う音が部屋に響き、圧倒的重量差があるにも関わらず、星金甲冑は無様にぶっ飛んでいく。
『ゴガガ──』
「このまま殴り殺すのは訳無いんだが……それではストラーダの勉強にならん」
と言うことで、コイツには俺の必勝にして必殺、確殺の最凶コンボをお見舞いしてやる事にする。
「タイガーシャウトォオオ!」
ガオォン!
力強い虎の鳴き声が辺りに響くと同時に、金の虎の顔のエフェクトが星金甲冑にぶち当たる!
黄色いオーラが俺を中心に輪のように広がり、それに触れた者全てを一分間気絶させる極めて凶悪なスキルだ。
もちろん星金甲冑も類に漏れずぐらりと膝を突いて沈黙する。
「敢えて装備の質を下げて……と」
俺は今装備している金神装備+10を全てまっさらな金神装備に変更する。
かなりの弱体化だが、至って問題はない。
「神気開放!」
灼熱色のオーラがつま先から立ち昇り、俺の緑髪を真紅に染めてながら逆立てる!
「おおおおお!」
神気による攻撃速度上昇により、付加された敏捷をもって、ガガガガガッ!と秒間5発もの打撃を叩き込む!
250発ほど叩き込んだ所で気絶から復活する星金甲冑。
装備の変更で少し時間を使ったからこんなところか?と慌てず騒がす次のスキルを使用するべく腰の剣、金神の剣を抜いた。
「リぃぃーガルッ!フォォォスゥ!」
抜いた剣を斜め上に斬り上げると、刀身から黄色い三日月のような形の斬撃が飛び、星金甲冑に接触する!
『ガガ──ガ』
壊れたラジオのような声を上げ、星金甲冑は再び地に膝を突く。
気絶のタイガーシャウトに対し、リーガルフォースは麻痺。
効果時間も同じく1分。
うん。凶悪だ。
「エアトスブレード!喰らえ!タイガァァ!バァァァストォォオオ!」
空いている片手に風の刃を生み出して、俺はスピンしながら高らかに跳躍!
その回転と跳躍からの落下の力を利用して、星金甲冑の両肩に剣を振り下ろす!同時に──
ガオガオン!
と炎を纏った2頭の虎が二本の剣から解き放たれ、星金甲冑の周囲をまるで獲物を見て舌なめずりするようにグルグルと回り、眼光から放たれる被ダメージ倍化のデバフ。
「ブラストキック!ブラストナックル!おおおおお!ブレードナイトメアァぁ!」
膝を突き、叩きつけられる高威力のスキルに成す術もなく絶賛サンドバッグの星金甲冑さんに、俺は大上段からの振り下ろしと同時に黒い波動を放てば、星金甲冑は最硬の鎧に無数の斬撃の跡を付けながら部屋の壁までぶっ飛んでいく!
『ガ──ガ──』
「ほらほら!距離が取れたんだからなんとか立って見せろよ!ディスティニーソォオオーッド!」
必死に壁で藻掻く星金甲冑の前面に無限とも思える程の光の刃を出現させ、ソレをまるでマシンガンの如く光速で叩き付ける!
「金神防具!金狐の具足発動!サンダァァァ……キィぃぃぃック!」
壁で光の刃に打たれまくっている星金甲冑めがけ、とぅ!と跳び上がり、日朝マスクマン十八番の跳躍角度ガン無視の跳び蹴りをお見舞いした!
稲妻をバリバリと纏わせた脚で放ったソレは、名前の通り、稲妻の速さでヤツの鎧に突き刺さる!
自称最硬の鎧がべゴン!とへこむが、流石はゴーレム。
痛みを感じないというのはある意味素晴らしい。
『ガ……ガ』
「タイガーシャウトっと」
再びガオン!と虎のエフェクトを出して気絶させる。
「そろそろトドメだ──ブラストハウリン──ッグ!」
俺は両腕を上げ、拳を耳の横に当てるようにして二の腕の筋肉を強調するポーズを取る。
直後、俺の胸部からは超高熱の熱波光線が星金甲冑に向けて照射される。
『──ガ……』
気絶で動けない星金甲冑は熱波光線によって見る見る内に溶けていき、やがて金色の液体となり、最終的にソレすらも蒸発して消滅したのだった。
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