ギャルゲーの脇役、情報通な彼に転生してしまった!~こうなったらヒロインの一人位は絶対に確保する!~

GARUD

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「おおぅ……普通にプールがあるよこの家……」

 俺は別室で水着に着替えると、実松さんに連れられて、本館?とは別の建物内にある屋内プールに居た。

 プールは2個もあり、25メートルでコースは4本のと、明らかに子供用の丸いドーナツ型のプールだが……
(これ、水が動いてるよ……)
 俺が目の前に広がる光景に、うわぁ……と若干引いていると、俺が入った入り口とは別の所から一人の女の子が現れた。

 背中まで伸びた琥珀色の髪の毛をサイドポニーに纏め、ほっそりとした身体に纏った水着は瞳や髪の色と似た黄色で形状はフリルが多めにあしらわれたセパレートタイプ。

「ゆーやさまー!」

 彼女は俺の名を呼ぶと、トテトテとゆっくり近付いてくる。
 その際、胸と腰にあしらわれたフリルがヒラヒラと軽やかに舞い、彼女の愛らしい魅力をより一層引き立てている。

「雫ちゃん。水着、かわいいね。髪型も似合ってるよ」
「ぁぅ……あり、ありりとうごじゃます!」

 俺の褒め言葉に顔を真っ赤にしてペコリと頭を下げる雫ちゃん。
 サイドポニーも頭の動きに合わせて胸の前に垂れてくる。
 頭を下げた事で見えたうなじが可愛らしい。
 うん。透き通るようなロングヘアーも捨てがたいが、ポニーテールは素晴らしい!特にサイドポニーは至高!
 胸元にしなりと垂れる艷やかな髪の束に色気を覚え、後ろを見ればキレイなうなじにドキリとする。
 この髪型を考えた者は神だな。
 え?相手は小学一年生だぞって?おまいら、小学生は最高だぜ!ってこの間言ってたじゃねーか!すぐに手のひらクルーするの止めてもらえます?

「……ゆーやさま?」
「ハッ!」
「どうかしましたか?」
「何でもないよ!ほら!水鉄砲やるんでしょ?まずは準備体操しよう!」
「はい!」

 俺がいちにっ!さんしっ!と準備体操を始めると、雫ちゃんも横で俺を真似て準備体操を始める。
 まさか小学生は最高だぜ!などと脳内で雄叫びをあげていたとは言えなかったし、何とか誤魔化せたようで俺はホッと息を吐いた。

 それもこれも、動画にコメントするおまいらが変態なせいだからな!
 なに?他人のせいにするな?お詫びにスク水コス希望?
 この変態がッ!第一アレがこんにちわするじゃねーか!
 え?それがまたイイ?おまいら上級者過ぎんだろ!
 俺はやらないぞ?絶対にやらないからな?

 そうこうしている内に俺達は準備体操を終え、いざプールへ!というところでデキる執事実松さんが現れた。

「お嬢様、裕也様、こちらが水鉄砲でございます。念の為浮き輪とマットをご用意しておきました」

 流れるプールにはいつの間にか浮き輪やらマットが浮いている。よく見るとビート板も数枚浮いてた。
 そしてプールサイドには小型のハンドガンタイプの水鉄砲から両手持ちの大型水鉄砲まで数多く取り揃えてある。

 俺と雫ちゃんはそれぞれ獲物を取るとプールの中に降り立った。

「えい!」
「うわ!やったなー!とう!」
「あわわ!」
「やー!やー!」
「むー!こーなったら!おおきいのをつかいます!ゆーやさまかくごー!」
「うおおお!」

 俺達は流れるプールの中を移動しながら、浮き輪やマット、ビート板を盾にして水鉄砲を撃ち合った。
 一時間くらいは遊んだだろうか?俺と雫ちゃんははしゃぎ疲れて今はマットの上で二人して寝転がってプールの上をゆらゆらと流れに任せて漂っている。
 絵面は小学生二人が仲良くマットに寝転がっているのだが、俺の中身は通算24才。24才男が美幼女とマットの上で寝転がっている……そう考えると芳しい程に犯罪の匂いしかしない。
 いやいや、俺はロリでもペドでもねーんだぞ?そりゃ佳子ちゃんや雫ちゃんは可愛いけど……いや、だからロリコンじゃねーよ!
 これはあれだ。そう、保護欲だ!保護者的なアレだ!
 え?そんな事を言ってる奴が幼児に犯罪を犯すんだって?どないせーっちゅーんじゃい!

「たのしいです。ゆーやさま」
「……俺も楽しいよ」

 俺の横で大輪の華を咲かせる雫ちゃんに、一瞬見惚れて反応が遅れる。
 言葉を返した後、一瞬チラリと目蓋の奥を佳子ちゃんの姿が掠めた気がした。

(そういや、結局佳子ちゃん。雫ちゃんのパパに呼ばれて家に行くって言った時の静かな怒り……明日学校行く前に何か機嫌取るようなアイテムを用意した方がいいか?)

「むー……ゆーやさま?!」
「え?!」
「さっきからよんでるのに!」

 プク~ッ!と頬を膨らませて吊り目を一層吊り上げて俺を睨む雫ちゃんに、俺は咄嗟に嘘をついた。

「あ……ごめん。ちょっと疲れちゃったのかな」
「……パパのせいだ……こそこそかくれんぼしてるパパとなんて、もうおはなししてあげない!」
「そんな!雫!」

 ガサゴソとプールの横に設置してあった造花の鉢から姿を現した零士は驚愕の表情。
 実はプールに着いてから、ずっとデカイ図体が見えていて……俺は敢えて気が付かない振りをしていたのだが……どうやら雫ちゃんも気付いていたらしい。

「ふん!」
「あぁぁぁぁ……」

 ホッペを膨らませてそっぽを向く雫ちゃんに、零士は床に両手両膝を着いて絶望の表情を浮かべる。
 そんな憐れな零士が無事成仏できるよう、俺は右手と左手の手のひらとひらを合わせて、ナ~ム~と祈りを捧げるのだった。 
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