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白い椅子に腰掛けてテーブルでティーカップを片手に、ヤツは俺の方に視線を向けた。
ヤツこと【十条零士】は雫攻略ルートでのラスボスである。
18才の高校冬に顔合わせから、いきなり雌雄を決するイベントへと発展するわけだが……
俺……まだ7才なんですが……
「本日はお招きに預かり……」
「固い挨拶はいいよ。どうだい裕也くん。こっちで雫と一緒にアフタヌーンティーでもしないかい?」
零士は俺の挨拶の言葉を遮ると、テーブルに乗っているサンドイッチやスコーンに手を向けて暗に俺にこっちに来いと言ってくる。
だが、俺もそんな簡単に誘いに乗ってやるものかと、前もって食事の誘いがあった場合に断る為に考えていた文句を口にした。
「お昼は家で早めに取って来ましたからお腹は減ってないんです。ですので~」
「紅茶でいいよね?サニェ?」
「はい喜んでー!」
再度俺の言葉に被せるように喋る零士。
(サニェじゃねーよ!このタコ!今の立派な脅しだかんな!)
結局俺は脅しに屈し、満面の笑みを浮かべ、スキップして椅子に座った。
「プッ……まるで低俗な居酒屋の店員だな」
「なんの事ですか?」
「まぁいい。今日は裕也くんとじっくりと話したいと思ってね。こうして呼ばせてもらったわけだが……」
「ぇ……パパ……ゆーやさまが、わたしにあいにきてくれるっていってたのに……」
零士が滑らせた言葉に、一緒にいた雫ちゃんが[え?]という顔をすると、忽ちの内にその可愛らしい表情をくしゃりと歪ませてしまう。
これに[しまった!]という表情を浮かべた零士は慌てて言い繕う。チャンス到来!
「いやいやいや、勿論、裕也くんは雫に会いに来たんだよ?パパはついでにお話したいな~と思っただけで~」
「え?僕は零士さんに呼ばれて来たんですけど?雫なんかより俺とイイコトしないか?って」
「なッ!……」
「おかしいなあ……お話が違うなぁ……これは僕、零士さんに嘘で呼び出されて、ここに誘拐されちゃったって事かなぁ?」
俺は一気呵成に攻め落とす!と、片手を口に当て、内股でもじもじと乙女のようなポーズで上目遣いに零士を見てありもしない事を口にする。
零士は[うぇぇ]という表情だが、俺だって正直自分が気持ち悪い。
しかしこれはあくまでも──
「ぅぅ……パパァ……パパもゆーやさまを……」
そう。雫ちゃんを勘違いさせる為の策なのだ!
俺の言葉をすっかり信じ込んでしまった雫ちゃんは零士を涙目で見上げて愕然としている。
よし!このまま有耶無耶にして帰るのだ!
と思った矢先、まさかの事態!
なんと、雫ちゃんが「パパのバカ~!」と顔を両手で抑えて走り去ってしまったのだ!
その光景を俺と零士は「あ!……」と口を馬鹿みたいに開けて見ているだけだったのだ。
「裕也くん……」
「は……いィィ!?」
俺の名前を呼ぶ零士から──ゴゴゴゴゴ──と激しい殺気が溢れ出す。あっ……これあかんやつや……と気が付いた俺は即座に雫ちゃんを追いかけようと駆け出そうとするが、一歩と動かない内に肩をガシッ!と掴まれてしまった。
「少しだけ身体を動かさないかい?」
それから小一時間……俺は道場の中をひたすらに走り続ける羽目になった。
「そらどうした!もっと速く走らないとケツを叩くぞ?ホレ!ホレ!」
「ひいいいい!」
道場内をひたすらランニングさせられている俺の背後にピタリと付いて走る零士の片手には竹刀が握られていて、パシーン!パシーン!と床に竹刀を叩きつけている。
零士は鬼のような形相で、俺が少しでも速度を落とすと容赦なく竹刀でケツを叩くのだ。
「もぅ……むり……」
俺が疲れてバタッと倒れて肩で息をしていると、零士もやっと気が済んだのか俺を見下ろして「ふん……根性はあるか……」と手に持った竹刀で自分の肩を叩いていた。
そこに実松さんに連れられて雫ちゃんが現れた。
雫ちゃんは、倒れている俺を発見すると「ゆーやさま!」と駆け寄って来る。
「パパだけゆーやさまとあそんでてずるい!」
(雫ちゃん……怒る所が違う……)
そんな勘違いしている雫ちゃんを見る俺は、未だ身動き一つ取れず、ゼーゼーと肩で息をするばかり。
「ははは。雫、裕也くんはパパと駆けっこして汗だくでバッチイから触っちゃダメだぞ?」
そう爽やかに笑いながら娘に言い聞かせる零士の表情をチラリと見ると、ニヤニヤと口角を吊り上げ勝ち誇った表情をしている。
(くそぉ……お前だって汗だくじゃねーか……)
と、ここでパン!と手を叩く音が聞こえた。
音を鳴らしたのは雫ちゃん。
どうしたの?と俺と零士の視線が雫ちゃんに向い──
「ゆーやさま!おふろにいっしょにはいりましょー!」
「「ファッ?!」」
「おふろであらいっこしてみずてっぽーするの!」
「「洗いっこ?!」」
「おふろおおきくて、みずてっぽーもたのしいの!こんどはわたしのばんだもん!いっしょにあそぶの!」
とんでもない爆弾投下からの激しい癇癪に俺と零士は思考が働かずにあたふたするばかり……
「いやしかし、一緒にお風呂は……」
「そうそう。男女七歳にして席を同じゅうせずと……」
「……ぅぅぅ……みずてっぽー……」
俺と零士がなんとかせねばと共闘の空気を見せるも幼女必殺【泣き落とし】が発動し、俺と零士はあっさりと土俵際に追い詰められた。
(おい!なんかないのか!?)
(うるせー!小学一年生に何を求めてんだ!)
(お前の中身は絶対に小学一年生じゃないね!)
(おまッ!それでも雫の父親かッ?!)
(雫を呼び捨てにしていいのは俺だけだ!)
(今はそんな事言ってる場合じゃ……)
ポロポロと大粒の涙を流してグスグスと泣いている幼女を他所に、醜い争いをしている俺と零士。
このままでは収拾が付かない道場に、神が舞い降りた。十条家執事の実松さんである。
「温水プールの用意が出来ております。そちらでお嬢様と水鉄砲で遊ばれては如何でしょう?」
「「おおお!」」
一体いつの間に準備をしていたのか?まるで気が付かなかったが、このカオスな空間に一縷の光が差し込んだのを感じた!
俺と零士はその提案に光の速さで乗っかた!
「温水プール!たのしみだなー!」
「いいな!俺もプールに入りたいと思っていた所だ!」
「グスッ……プール?」
「そう!プール!雫ちゃん元が可愛いから水着もなんでも似合いそうだよね!」
「当たり前だろ!雫は世界一可愛いのだからな!」
「ぇ……えへへ……ホント?」
「ホントホント!」
「よし!実松!裕也くんの水着は用意出来てるな」
「勿論でございます」
「やったー!さすが実松さん!雫ちゃん。行こう!プールへ!」
俺がそう言って手を差し出すと、雫ちゃんは泣いていたのが嘘のような満開の笑顔で頷いた。
そして実松さんに着いて歩いて行こうとすると、雫ちゃんが突然ピタッ!と足を止めた。
俺と零士がどうしたのかな?と顔を向けると、雫ちゃんは零士の方を向いて一言──
「パパはついてきちゃダメ!」
そうライフルのように放たれた一言に撃ち抜かれ、零士は驚き声をあげる。
「ええ?!なんでだ雫ぅ!」
「だってゆーやさまとあそぶのはわたしだもん!パパばっかりずるいからパパはなし!」
「そんな馬鹿なぁぁぁぁ!」
再びビシィ!と放たれたライフル弾に見事撃ち抜かれた零士は断末魔の雄叫びをあげたのだった。ざまぁwww
ヤツこと【十条零士】は雫攻略ルートでのラスボスである。
18才の高校冬に顔合わせから、いきなり雌雄を決するイベントへと発展するわけだが……
俺……まだ7才なんですが……
「本日はお招きに預かり……」
「固い挨拶はいいよ。どうだい裕也くん。こっちで雫と一緒にアフタヌーンティーでもしないかい?」
零士は俺の挨拶の言葉を遮ると、テーブルに乗っているサンドイッチやスコーンに手を向けて暗に俺にこっちに来いと言ってくる。
だが、俺もそんな簡単に誘いに乗ってやるものかと、前もって食事の誘いがあった場合に断る為に考えていた文句を口にした。
「お昼は家で早めに取って来ましたからお腹は減ってないんです。ですので~」
「紅茶でいいよね?サニェ?」
「はい喜んでー!」
再度俺の言葉に被せるように喋る零士。
(サニェじゃねーよ!このタコ!今の立派な脅しだかんな!)
結局俺は脅しに屈し、満面の笑みを浮かべ、スキップして椅子に座った。
「プッ……まるで低俗な居酒屋の店員だな」
「なんの事ですか?」
「まぁいい。今日は裕也くんとじっくりと話したいと思ってね。こうして呼ばせてもらったわけだが……」
「ぇ……パパ……ゆーやさまが、わたしにあいにきてくれるっていってたのに……」
零士が滑らせた言葉に、一緒にいた雫ちゃんが[え?]という顔をすると、忽ちの内にその可愛らしい表情をくしゃりと歪ませてしまう。
これに[しまった!]という表情を浮かべた零士は慌てて言い繕う。チャンス到来!
「いやいやいや、勿論、裕也くんは雫に会いに来たんだよ?パパはついでにお話したいな~と思っただけで~」
「え?僕は零士さんに呼ばれて来たんですけど?雫なんかより俺とイイコトしないか?って」
「なッ!……」
「おかしいなあ……お話が違うなぁ……これは僕、零士さんに嘘で呼び出されて、ここに誘拐されちゃったって事かなぁ?」
俺は一気呵成に攻め落とす!と、片手を口に当て、内股でもじもじと乙女のようなポーズで上目遣いに零士を見てありもしない事を口にする。
零士は[うぇぇ]という表情だが、俺だって正直自分が気持ち悪い。
しかしこれはあくまでも──
「ぅぅ……パパァ……パパもゆーやさまを……」
そう。雫ちゃんを勘違いさせる為の策なのだ!
俺の言葉をすっかり信じ込んでしまった雫ちゃんは零士を涙目で見上げて愕然としている。
よし!このまま有耶無耶にして帰るのだ!
と思った矢先、まさかの事態!
なんと、雫ちゃんが「パパのバカ~!」と顔を両手で抑えて走り去ってしまったのだ!
その光景を俺と零士は「あ!……」と口を馬鹿みたいに開けて見ているだけだったのだ。
「裕也くん……」
「は……いィィ!?」
俺の名前を呼ぶ零士から──ゴゴゴゴゴ──と激しい殺気が溢れ出す。あっ……これあかんやつや……と気が付いた俺は即座に雫ちゃんを追いかけようと駆け出そうとするが、一歩と動かない内に肩をガシッ!と掴まれてしまった。
「少しだけ身体を動かさないかい?」
それから小一時間……俺は道場の中をひたすらに走り続ける羽目になった。
「そらどうした!もっと速く走らないとケツを叩くぞ?ホレ!ホレ!」
「ひいいいい!」
道場内をひたすらランニングさせられている俺の背後にピタリと付いて走る零士の片手には竹刀が握られていて、パシーン!パシーン!と床に竹刀を叩きつけている。
零士は鬼のような形相で、俺が少しでも速度を落とすと容赦なく竹刀でケツを叩くのだ。
「もぅ……むり……」
俺が疲れてバタッと倒れて肩で息をしていると、零士もやっと気が済んだのか俺を見下ろして「ふん……根性はあるか……」と手に持った竹刀で自分の肩を叩いていた。
そこに実松さんに連れられて雫ちゃんが現れた。
雫ちゃんは、倒れている俺を発見すると「ゆーやさま!」と駆け寄って来る。
「パパだけゆーやさまとあそんでてずるい!」
(雫ちゃん……怒る所が違う……)
そんな勘違いしている雫ちゃんを見る俺は、未だ身動き一つ取れず、ゼーゼーと肩で息をするばかり。
「ははは。雫、裕也くんはパパと駆けっこして汗だくでバッチイから触っちゃダメだぞ?」
そう爽やかに笑いながら娘に言い聞かせる零士の表情をチラリと見ると、ニヤニヤと口角を吊り上げ勝ち誇った表情をしている。
(くそぉ……お前だって汗だくじゃねーか……)
と、ここでパン!と手を叩く音が聞こえた。
音を鳴らしたのは雫ちゃん。
どうしたの?と俺と零士の視線が雫ちゃんに向い──
「ゆーやさま!おふろにいっしょにはいりましょー!」
「「ファッ?!」」
「おふろであらいっこしてみずてっぽーするの!」
「「洗いっこ?!」」
「おふろおおきくて、みずてっぽーもたのしいの!こんどはわたしのばんだもん!いっしょにあそぶの!」
とんでもない爆弾投下からの激しい癇癪に俺と零士は思考が働かずにあたふたするばかり……
「いやしかし、一緒にお風呂は……」
「そうそう。男女七歳にして席を同じゅうせずと……」
「……ぅぅぅ……みずてっぽー……」
俺と零士がなんとかせねばと共闘の空気を見せるも幼女必殺【泣き落とし】が発動し、俺と零士はあっさりと土俵際に追い詰められた。
(おい!なんかないのか!?)
(うるせー!小学一年生に何を求めてんだ!)
(お前の中身は絶対に小学一年生じゃないね!)
(おまッ!それでも雫の父親かッ?!)
(雫を呼び捨てにしていいのは俺だけだ!)
(今はそんな事言ってる場合じゃ……)
ポロポロと大粒の涙を流してグスグスと泣いている幼女を他所に、醜い争いをしている俺と零士。
このままでは収拾が付かない道場に、神が舞い降りた。十条家執事の実松さんである。
「温水プールの用意が出来ております。そちらでお嬢様と水鉄砲で遊ばれては如何でしょう?」
「「おおお!」」
一体いつの間に準備をしていたのか?まるで気が付かなかったが、このカオスな空間に一縷の光が差し込んだのを感じた!
俺と零士はその提案に光の速さで乗っかた!
「温水プール!たのしみだなー!」
「いいな!俺もプールに入りたいと思っていた所だ!」
「グスッ……プール?」
「そう!プール!雫ちゃん元が可愛いから水着もなんでも似合いそうだよね!」
「当たり前だろ!雫は世界一可愛いのだからな!」
「ぇ……えへへ……ホント?」
「ホントホント!」
「よし!実松!裕也くんの水着は用意出来てるな」
「勿論でございます」
「やったー!さすが実松さん!雫ちゃん。行こう!プールへ!」
俺がそう言って手を差し出すと、雫ちゃんは泣いていたのが嘘のような満開の笑顔で頷いた。
そして実松さんに着いて歩いて行こうとすると、雫ちゃんが突然ピタッ!と足を止めた。
俺と零士がどうしたのかな?と顔を向けると、雫ちゃんは零士の方を向いて一言──
「パパはついてきちゃダメ!」
そうライフルのように放たれた一言に撃ち抜かれ、零士は驚き声をあげる。
「ええ?!なんでだ雫ぅ!」
「だってゆーやさまとあそぶのはわたしだもん!パパばっかりずるいからパパはなし!」
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