きみよ奇跡の意味を知れ 【本編完結・番外プチ連載5/14完結】

桜以和果

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【番外】或る冬の日

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「あ、寒いと思ったら雪だ」

 そんな声が聞こえて、リィは読んでいた本から顔を上げた。
 声の方に目を向けると、両手に小ぶりの杯子を持った半裸のルーランが、丸窓から外を眺めている。寝台の上のリィは、小さく首を傾げた。
 さっきまで彼は側にいたと思っていたのに、いつの間に離れたのだろう。
 杯子からは湯気が上がっている。と言うことは、温かな飲み物を作ってくれたのだろう。
 リィが考えていると、ルーランは振り返りそのままリィのもとに近づいてくる。

「——はい。熱いから気をつけて」

 渡されたのは、片手にすっぽりとおさまるような、少しぽってりとした、手触りのいい杯子だ。乳白色に一筋の鮮やかな丹色の刷毛目が美しく、予想通り温かい。
 ルーランが言うほどの熱さではなく、かといって冷えているわけでもなく、じんわりと手や身体が温まる気持ちのいい温度だ。杯を持ちやすいように、飲みやすいように配慮してくれたのだろう。
 大雑把でいい加減でだらしないと思われがちなルーランだが(いや、実際のところも往々にしてそうなのだが)、自分といるときは何かれと気を遣ってくれていることを度々感じることが多く、リィはそのたび胸の中が温かくなるのを覚える。
 
 そうしていると、ルーランもまた杯を片手に、そのまま寝台に上がってきた。
 二人で眠っても全く窮屈さを感じないこの寝台は、ルーランが『館』の部屋に住むにあたって唯一注文をつけたものだった。
 大きく、豪奢で、寝心地良く、寝具はこの上なく肌触り良く——。
 ——それら全て、ルーランがリィのためにと揃えたものだ。

 魔術師の監視下にある身でありながら、とてもそうとは思えない堂々とした——太々しいほど普段と変わらない態度のこの部屋の主、ルーランは、リィの隣に身を寄せるようにして座り込むと、視線で杯を指して言う。

「月杏の果蜜で作った薬湯……ってほどじゃないけど。温まるよ。口に合えばいいけど」

 薦めてくる彼の言葉を聞きながら、リィは「ありがとう」と手の中の杯に口をつける。温かいためか、甘く、それでいて清々しい香りが際立っている。優しい甘味のそれは、喉に、身体に染み渡る美味しさだ。

「美味しい……」

 ほっと息をついてリィが言うと、

「ホント? 温まる?」

 すかさずルーランが尋ねてくる。リィは「ああ」と頷いた。
 
 朝の調教を終えて城での仕事を終えて一旦自宅に戻って。その後この『館』に来た時は、もう遅い時刻になっていた。
 日中から寒いなとは思っていたが、その頃にはもうすっかり空気も寒く、着いた時には身体が芯から冷えていた。

『温まらないと! ほらほら風呂入って!!』

 部屋に着くなりルーランにそう言われて手を引かれ、ほとんど引っ張り込まれるようにして風呂で温まり、そのまま有無を言わさず寝台に運ばれて恋人たちの時間になだれ込んだのが数時間前。
 何度となく達し、疲れて眠り、起きてルーランと共に食事を摂り、やっとゆっくり本が読める、と持ってきていた本を読み始めて……。
 夢中になって読み進めているうちに、寒さはますます増していたようだ。今年は時刻が遅くても真っ暗にならず薄暗さが続いているから、気づかなかった。
 
 リィは、彼の騏驥が作ってくれた薬湯をもう一口飲む。
 指の先まで温まる気がする。
 その瞬間、部屋の暖炉の火がパチンと爆ぜる音がする。そういえば、部屋もなんとなく暖まってきている……ような?
 リィがそっと傍を伺うと、ルーランは満足そうににっこり笑う。そして自らもまた一口飲んだ。

「うん。いい匂いだし美味しい。リィは夢中になったら他のことはなにも考えずに読んでるから、気になってたんだよ。その格好じゃ寒いんじゃないかな、ってさ」

「…………」

 そう言われて改めて見てみれば、身に纏っているのは単の夜着だけだ。
 上着も羽織らずこんな格好で長くいれば、たとえ室内でも身体が冷えて当然だ。
 室温は常にルーランが快適に保ってくれているとはいえ、それはあくまで「適した格好をしていれば」の話。外では雪が降っているような夜なのに薄着では、彼のせっかくの配慮も台無しだ。

 リィは気まずさを誤魔化すようにもう一口口をつける。
(元はと言えば、風呂に入ってからというものずっと裸でいたためなのだが、それについてはリィも同意してのことなので文句は言わないことにする)

 やはり美味しい。が、少しだけ気になることがあった。

「月杏の蜜漬けなんて、どこで手に入れたんだ?」

 リィは不思議に思って尋ねる。
 ここにある食べ物や飲み物は、通常の騏驥への飼料、そしてリィが持ち込むもののほか『館』の魔術師が供給してくれている——らしい。
 と言うのはなんとなく知っているが、月杏のような嗜好品をどうやって入手したのだろうか。そんなものまで魔術師がくれるものなのだろうか?

 しかしルーランはニコニコしているだけだ。
 リィが睨むと「部屋にあったんだよ」と笑いながら言った。

(嘘くさい……)

 リィは眉を寄せた。
 というか、嘘ではないだろうか。
 しかしその可能性も大いにありえるのがこの部屋でありこの『館』なのだ。
 外観こそ騎士学校内の古い建物の一つだが、住人は魔術師ばかりで、皆勝手に結界を張っているせいか、実際は中に入ること自体が至難の業だ。
 符がなければまず無理だろう。
 しかも入れば入ったで、なぜか毎回内装が変わっており、住人の案内がなければ目的の場所にたどり着けない。
 このルーランの部屋だってそうだ。
 リィは度々訪れているが、来るたびに部屋が広くなっている気がする。見たことのない調度やなかったはずの扉がなぜか増えているのだ。それも「昔からありましたよ」という顔で。

 だから食べ物の一つや二つ増えたからといって、嘘とも言い切れないのが実際のところなのだが……。

(まさか勝手に獲ってきたりしてないだろうな……)

 普通の騏驥なら「輪」のせいもあって魔術師を前にすれば多少なりとも怯むものだが、この騏驥は別だ。他の騏驥と違い、「輪」が三つあってもお構いなしで、魔術師相手に一歩も引かない。
 そもそも、この騏驥はなぜか魔術が使えてしまう。
 だから不安になってしまうのだ。
 
 特殊な騏驥であるルーランにとって、ここは最後の居場所とも言える場所だ。五変騎の一頭とはいえ、問題を起こせば、どういう判断をされるかわからない。

 そんな不安が顔に出たのだろうか。
 リィの視線の先のルーランが、微かに目を細めて笑んだ。

「そんな顔するなよ。大丈夫だって。悪いことして手に入れたものじゃねーから」

「…………」

「俺が食うものならともかく、あんたにそんなの出すわけないだろ?」

「…………」

 ルーランは威張って言うが、リィの眉間の皺は深くなる。
 ——待て。その言い方は——。

 リィが言いかけた時。

「明日までに積もるかな、雪」

 それに先んじて、ルーランが言った。
 話を逸らしたかったのかもしれないが、それにしてはポツリとした呟きだ。
 暖炉の火が、またパチンと爆ぜる。
 部屋を暖めるだけなら、魔術石を使う方が早くて確実だ。けれどルーランは、「火、見たいじゃん」という理由でこれにしている。
 普通、馬は火を恐れるのだが人の姿の時は平気なようだ。
 そしてリィも、なんだかこの方が温かく感じられる。

 窓に目を向けると、霞んだような空気の中に、確かに雪がちらついている。このまま降り続けば、確かに積もるかもしれない。
 王都での積雪は珍しいだろう。リィも子供の頃に数度経験したぐらいだ。
 
「リィは雪、好き?」

 すると一層身を寄せるようにして、ルーランが尋ねてくる。肩に溢れていた髪が、サラリと落ちる。
 甘えているのか、彼もまた少し肌寒いのか。いずれにせよ彼の側は心地良く、リィはその心地良さに身を委ねながら応える。

「そうだな。まあ……綺麗だし」

 歩きづらいが、それは仕方がない。

「お前は嫌いなのか?」

 そして今度は尋ね返すと、ルーランは「うーん」と眉を寄せた。
 杯の中のものを飲み干すと、心持ち唇を尖らせるようにして言う。

「嫌いっていうか……思い出があんまり良くないんだよね」

「?」

「育成の時にさ。素っ裸で雪の中走り回ってたら、捕まえられてめちゃくちゃ色んな検査受けさせられてさ。うざくてたまらなかったんだよ」

「…………」

 リィは怪訝さも露わに眉を寄せてルーランを見つめた。
 どんな状況だ、それは。

「ルーラン、それはどういう事情でそういうことになったんだ……?」

「ん? 別に『事情』って程のことじゃねーよ。育成施設で暮らしてると、調教と調教の間に放牧されるじゃん。その日はたまたま雪が積もっててさ」

「え……う、馬の姿にならなかったのか!?」

 おそらく育成施設のスタッフは、馬の姿の騏驥に雪の経験をさせたかったのだ。育成が終わって騏驥として本格的に活動し始めるとなれば、寒い地域や雪が降る地域への遠征もあり得る。だからその時のために、雪中の感覚やその時の走りを経験させたかったのだろう。
 馬の姿の時なら、雪の寒さは問題ない。身体中に毛があるからだ。しかも冬毛は長くて暖かい。だから馬の姿にさせて、雪の中でどう行動するかどう走るかを訓練したかったに違いないのだ。
 なのに。

 絶句するリィの前で、ルーランは「当然だろ」という顔で言う。

「ならなかったよ。だって俺、『俺は人だ』って思ってたからさ」

 ま、今もあんたといる時以外はそう思ってるけど。

 ルーランはサラリとそう続けると、にっこりと微笑む。
 だがリィは微笑み返せなかった。
 落ち着こう、と残っていた薬湯を飲み干し、改めて尋ねる。

「…………風邪は……人の姿の時は寒いだろう」

「ひかなかったよ。俺、体力には自信あるんだよね。あ、体力だけじゃないけど。速いし強いし」

 そう話す彼は、今も身につけているのは下肢を隠す長めの内衣だけだ。
 
「なのにあれこれ検査させられてさ。こっちは元気なのに迷惑だっての」

「…………」

 それは身体の検査ではなかったのでは……とは言わないでおく。
 騏驥らしくない騏驥だとは思っていたが、これほどとは思っていなかった。これではあちこちで「頭のおかしい騏驥」呼ばわりされて当然だ。

「……まぁ……無事だったなら……よかった」

「ん。だから俺、雪はあんまり好きじゃなかったんだよな。でも今は好きだよ」

「?」

 どういうことだ? と目を瞬かせるリィの頬に、ルーランの温かな唇が触れる。鼻先で髪をかき分けるようにして、耳殻にも。くすぐったい。
 首を竦めるリィに、ルーランは笑いながら言った。

「あんたが好きなら、俺も好きだよ。せっかくだから、積もるといいな。積もったら明日の調教は雪の中でやろうぜ。蹴散らして駆け回ってやるからさ」

「ル……」

 囁くような低い声が、耳を撫でる。
 蹴散らして走っては折角の雪景色が台無しじゃないかと思うものの、そんな風に積雪をものともせずに駆ける彼の姿はきっと素晴らしいだろう。
 緑がかった稀有な毛色。純白の世界に、彼の雄大な馬体は映えるに違いない。
 想像するだけで胸が高鳴る。ドキドキする。

 見つめると、間近から見つめ返される。
 楽しそうな目だ。悪戯っぽいような。明日を期待しているような。
 でも——。そこに艶が混じっているように見えるのは……?
 彼の期待は明日だけだろうか……?

「……ぁっ——!」

 次の瞬間、リィの視界がぐるりと回った。
 のしかかって来るルーランの瞳からは、今ははっきりとした熱が感じられる。
 リィは慌てて手足をばたつかせた。持っていた杯はどこかへ転がってしまった。あんなに綺麗な杯、壊れなければいいが。

「っ……ルーラン!」

 リィは声を荒らげて抵抗する。当たり前のように押し倒してきたルーランの胸を押し返し、背中を、腕を叩く。けれど逞しい身体はびくともしない。
 リィが睨むと、ルーランは可笑そうに苦笑した。

「なんで抵抗するんだよ。いいじゃん。俺たち”そういう仲”なんだし」
 
「さ、さっきもしただろう。風呂から出てすぐ! それも、結構たくさん……っ……」

 言いながら、リィは頬が熱くなるのを感じる。それが面白かったのか、ルーランが喉の奥で笑った音がした。

「さっきはさっき、だろ。雪もたくさん降ってきて寒くなってきたしさ、温まろうぜ」

「なにが……」

 寒くなってきたし、だ!
 リィは再び踠きながら思う。外でどれだけ雪が降ろうが、ここは暖かだ。暖かな部屋の中なのだ。他ならぬルーランが暖かくしてくれている。
 ——それなのに。 
 リィは手足をばたつかせる。読みたかった本も読めていない。
 この部屋で寛いで、ルーランの側でゆっくりとしながら読むのを楽しみにしていた本なのに。

 けれど頬に、首筋に、露わになった肩に次々と口付けられると、収まっていたはずの熱が身体の奥で妖しく揺れる。耳が熱い。息が熱い。
 今以上のことを期待してしまう自分の淫らさが恥ずかしくて、思わずぎゅっと目を瞑ってしまうと、その目元にさえ口づけが降る。それは雪よりも柔らかで、そして温かい。

「俺の雪の日の思い出……いい思い出にしてくれるだろ?」

 塗り替えてよ。俺の思い出全部。昔を全部。
 あんたの手で、声で、身体で、俺の思い出を全部作って。
 これからを、全部。

 彼の瞳は、彼の鼓動はそう囁いている。伝わってくる。
 そしてそう囁く彼の身体こそが何より熱くて、抱きしめられていると溶けてしまうようだ。
 それこそ——まるで自身が雪になってしまったかのように。

 リィはそっと瞼を上げる。
 至近距離で交わる視線。一つだけのルーランの瞳から放たれる想いは、真っすぐにリィの胸を貫いていく。

「……明日……調教でちゃんと走ると約束しろ」

「するよ。ちゃんとする」

「絶対だぞ」

「任せてよ。雪の中でも、あんたが惚れ直すくらい速く走ってやるからさ。それとも雪で作った障害とか飛んじゃう?」
 
「普通の調教でいい! それと……」

「ん?」

「……読めなかった本を、置いていく。ここで読むつもりでいたのに読めなかったから……」

 それは必ずまた来る約束だ。

 リィが頬を染めて言うと、ルーランは「大切に預かっておくよ」と言うなり、きつくリィを抱きしめてくる。
 どんな寒さも一瞬で吹き飛ばしててしまうかのような、彼の愛情。
 とろけるようなルーランの笑みに包まれながら、リィは広く温かな彼の胸の中に、静かに身を委ねていった。

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