28 / 76
第28話 ホームレス、優秀なチームを作り上げる
しおりを挟む
「ということで、突然だがリーニャ大尉とアリーナ大尉が俺たちのチームに加わることになったからよろしくな」
俺がそういうとクリスタ大尉はとても驚いていた。ちなみに、アリーナ大尉というのは、リーニャ大尉のチームメイトだった女性士官だな。
要は、俺とクリスタ大尉のチームが、リーニャ大尉のチームを吸収した形になった。
俺が司令官。
クリスタ大尉が兵站担当。
リーニャ大尉が情報担当。
アリーナ大尉が工兵担当。
こんな感じで役割分担した。
聞いた感じ、プロイセン式の参謀本部みたいな考え方は成立していないみたい。
近世から近代初期くらいの文明レベルだから、指揮官の能力に依存した指揮系統のようだ。
「でも、クニカズ大尉? ずいぶん珍しいですよね。こんなにきっちりと役割分担するのは……」
リーニャ大尉が不思議そうにそう話した。
こういう感じで役割分担するのは珍しいらしいな。仮に、この世界がウェストファリア条約が成立する前後のヨーロッパとリンクしていると考えれば、プロイセン式の参謀本部は歴史より200年ほど先にあるオーパーツだ。
「ああ、クリスタ大尉にも聞いたけど、士官学校の机上演習とかは、各々が別々の師団とかを率いていたんだろ? そうなると、補佐役に適性がある人間でも、リーダーにならなくてはいけなくなるから、効率が悪くなるんだよ。だから、各々が適性がある部門を担当し、専門家としてリーダーを補佐するのが効率的なんだ」
俺の説明を聞いて、3人は目を見開いた。
「たしかに、僕は指揮官の才能がなかったから、士官学校の演習では勝率は散々だったな。でも、昨日は自分が一番得意な分野で戦うことができたら充実感があった!」
「私もどちらかといえば、デスクワークの方が得意だし……昨日の演習で自分の指揮には限界があるとわかりましたから、この方式のほうがいいですよね」
「私も、ど・どちらかと言えば調整のほうが得意ですぅ」
アリーナ大尉はちょっと自信なさげだった。でも、ちょっと勝気すぎるリーニャ大尉と長年相棒になっていたくらいだから、コミュニケーションは得意なんだろうな。
「それでさ、さっき教官から言われたんだけど……」
俺はさっき言われた衝撃的なことをメンバーにも話す。
「今度さ、大佐クラスの人たちと机上演習することになちゃった……」
「「「えええええーーーー」」」
――――
用語解説
プロイセン式の参謀本部
19世紀のプロイセン(ドイツ)で誕生した形式及び考え方。
これが誕生するまでは指揮官ひとりだけに重大な責任を背負わせるのが当たり前だったが、複雑化していく戦争では限界が生じたため、参謀(=専門家)たちの助言をもとに指揮官が意思決定をしていくスタイルに変わるきっかけになった。
最初は実戦部隊と補給部隊の分業からはじまり、徐々に理論化されていった。
ナポレオン戦争において大敗したプロイセンが、軍の近代化を推し進める過程で体系化された。
この考え方が普及し、近代化されたプロイセンは、オーストリア・フランスというヨーロッパの列強国を次々と撃破し、ドイツ統一を成し遂げる原動力になった。
誕生から200年近くたった現在でも、この形式が軍隊の基本的なものになっている。
俺がそういうとクリスタ大尉はとても驚いていた。ちなみに、アリーナ大尉というのは、リーニャ大尉のチームメイトだった女性士官だな。
要は、俺とクリスタ大尉のチームが、リーニャ大尉のチームを吸収した形になった。
俺が司令官。
クリスタ大尉が兵站担当。
リーニャ大尉が情報担当。
アリーナ大尉が工兵担当。
こんな感じで役割分担した。
聞いた感じ、プロイセン式の参謀本部みたいな考え方は成立していないみたい。
近世から近代初期くらいの文明レベルだから、指揮官の能力に依存した指揮系統のようだ。
「でも、クニカズ大尉? ずいぶん珍しいですよね。こんなにきっちりと役割分担するのは……」
リーニャ大尉が不思議そうにそう話した。
こういう感じで役割分担するのは珍しいらしいな。仮に、この世界がウェストファリア条約が成立する前後のヨーロッパとリンクしていると考えれば、プロイセン式の参謀本部は歴史より200年ほど先にあるオーパーツだ。
「ああ、クリスタ大尉にも聞いたけど、士官学校の机上演習とかは、各々が別々の師団とかを率いていたんだろ? そうなると、補佐役に適性がある人間でも、リーダーにならなくてはいけなくなるから、効率が悪くなるんだよ。だから、各々が適性がある部門を担当し、専門家としてリーダーを補佐するのが効率的なんだ」
俺の説明を聞いて、3人は目を見開いた。
「たしかに、僕は指揮官の才能がなかったから、士官学校の演習では勝率は散々だったな。でも、昨日は自分が一番得意な分野で戦うことができたら充実感があった!」
「私もどちらかといえば、デスクワークの方が得意だし……昨日の演習で自分の指揮には限界があるとわかりましたから、この方式のほうがいいですよね」
「私も、ど・どちらかと言えば調整のほうが得意ですぅ」
アリーナ大尉はちょっと自信なさげだった。でも、ちょっと勝気すぎるリーニャ大尉と長年相棒になっていたくらいだから、コミュニケーションは得意なんだろうな。
「それでさ、さっき教官から言われたんだけど……」
俺はさっき言われた衝撃的なことをメンバーにも話す。
「今度さ、大佐クラスの人たちと机上演習することになちゃった……」
「「「えええええーーーー」」」
――――
用語解説
プロイセン式の参謀本部
19世紀のプロイセン(ドイツ)で誕生した形式及び考え方。
これが誕生するまでは指揮官ひとりだけに重大な責任を背負わせるのが当たり前だったが、複雑化していく戦争では限界が生じたため、参謀(=専門家)たちの助言をもとに指揮官が意思決定をしていくスタイルに変わるきっかけになった。
最初は実戦部隊と補給部隊の分業からはじまり、徐々に理論化されていった。
ナポレオン戦争において大敗したプロイセンが、軍の近代化を推し進める過程で体系化された。
この考え方が普及し、近代化されたプロイセンは、オーストリア・フランスというヨーロッパの列強国を次々と撃破し、ドイツ統一を成し遂げる原動力になった。
誕生から200年近くたった現在でも、この形式が軍隊の基本的なものになっている。
1
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
無能勇者の黙示録~勝手に召喚されて勝手に追放されたので勝手に旅に出ます~
枯井戸
ファンタジー
力も強くない、足も速くない、魔法も使えないし、頭も大してよくない、どこにでもいるちょっとオタク趣味の主人公・東雲真緒が白雉国に勇者として転生する。
同期の勇者はそれぞれ力が強かったり、魔法が使えたり、回復ができたりと各々の才能を開花させ頭角を現していくのだが、真緒に与えられた才能は異世界転生モノでよく見る〝ステータスオープン〟のみだった。
仲間には使えないと蔑まれ、ギルドには落第勇者の烙印を押され、現地人には殺害されかけ、挙句の果てに大事な人を亡くし、見ず知らずの土地の最底辺で生きていくことになった真緒だったが、彼女はまだ〝ステータスオープン〟の可能性に気づいていないだけだった。
─────────────
※投稿時間は多少前後しますが毎日投稿は続けていくつもりです。
※タイトルは予告なしにガラリと変わる場合があるのでご了承ください。
※表紙は現在の主人公のイメージ図です。もしまた別の国へ行く場合、彼女の装いも変化するかもしれません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
九尾と契約した日。霊力ゼロの陰陽師見習いが大成するまで。
三科異邦
ファンタジー
「霊力も使えない。術式も出せない。
……西園寺玄弥、お前は本当に陰陽師か?」
その言葉は、もう何度聞いたか分からない。
霊術学院の訓練場で、俺はただ立ち尽くしていた。
周囲では炎が舞い、水がうねり、風が刃のように走る。
同年代の陰陽師たちが、当たり前のように霊を操っている。
――俺だけが、何もできない。
反論したい気持ちはある。
でも、できない事実は変わらない。
そんな俺が、
世界最強クラスの妖怪と契約することになるなんて――
この時は、まだ知る由もなかった。
これは――
妖怪の王を倒すべく、九尾の葛葉や他の仲間達と力を合わせて成長していく陰陽師見習いの物語。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる