ダンボール無双~実家を追放されたホームレスの俺が、ダンボールの妖精に導かれて鬼畜ゲーム世界で英雄やってるけど質問ある?~

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第55話 ホームレス、敵国の将軍に分析される

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―ローザンブルク陣営―

「閣下! 左翼への攻撃がかなり効果があるようです」

「よし、そのまま砲撃を続けろ。残弾は、あとどれくらい余裕がある?」

「およそ、10分程度かと」

「ならば、そのまま砲撃を継続。敵の要塞を食い破る」

「了解!!」

 順調だ。敵もこの奇襲に要塞のすべての防備を固めることはできなかったな。工作員の情報とは違って、右翼の防備は固められていたな。そのせいで無駄弾を使わなくてはいけなくなったが、仕方がない。戦場では事前情報とは違うことはよくあることだ。

「皆の者、弱小国家ながら我が軍に陰謀を働いたヴォルフスブルクを成敗する。これは正義のいくさだ!」
 正義と言っておけばいい。そうすれば兵士の士気は上がる。
 政治家や軍上層部にとってはこれほど軽い言葉もないものだがな。その時々で正義の立ち位置などは違う。我々はこの言葉を道具として使えばいい。それ以上の価値はない。

「将軍。我が砲撃が撃ち落とされています!」

「なんだと!? 敵の魔導士か? ならば、魔力詠唱の時間も必要だ。いつかはじり貧になる。このまま、押しつぶせ」

「ダメです。敵の攻撃がまるで途切れることがなくおこなわれています。まるで、空を魔力の幕が包んでいるかのように……」

「……敵は何人いる? 相当数の魔導士がいるんじゃないのか?」

「目視で確認できるのは、ひとりだけです。要塞の屋上から、青い魔力軌道を描いて、砲弾を撃ち落としています」

「ひとりか」

「信じられません。まるで数千人の魔導士が要塞を守っているかのような光景なのに……」

 そんなことができるということは、やはり「異界の英雄」か。まさかこの目で見るまでは、信じられなかったが……

 通常の人間があのような芸当をできるはずがない。まさに、おとぎ話の世界の光景だ。
 だが、これは現実だ。目に見えるていることはを否定するほど、私は落ちぶれていない。

 この魔力キャパシティならば、おそらく本人に向けて砲撃しても防がれる。ならば、この攻撃を続けて「異界の英雄」を消耗させる方が選択肢としては有力か。

 ただし、ここまで防御されるとは思っていなかったというのが本音だ。3日程度は余裕があると思っていた砲弾がすでに底をつき始めている。

 まさかここまでの才能を隠し持っていたとは……

 想定外だ。ここまでの想定外は生まれて初めてかもしれない。

「将軍、いまだ直撃弾なしです」

「攻撃を継続」

 やはり、最終的には私が出なければならないだろう。戦場で斬り合うなど、何年ぶりだ?
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