【R18】逆襲〜片想いの相手に奇襲かけたら、反撃されたのち囚われました〜

ことりちゃん

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1.決意表明

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「俺、お前が裸で寝てても何とも思わねーわ」
 
「ってか、お前、女じゃねーし」

「ないない、有り得ない。お前らこれ見てみろよ。こいつの乳、板だぜ? トビアスの大胸筋のほうがよっぽど揉みがいあるっつーの」

「・・・ないわー」



以上が、昨日好きな人に言われた言葉なんだけど…
やっぱり正攻法じゃダメだってわかってたわよ。



カイルに、今日の卒業パーティーにエスコートして欲しいって頼んだら、騎士科のみんなと大笑いした挙句、上のようなことを言われたわ。

・・・別にいいの。
胸はあえて潰してるから、何言われたってムカつかないのよ。
断られたのだって想定内だしね。


私ね、騎士科で学んだこの3年間、ずーっとカイルに片想いしているの。


13歳でこの学園に入学して、2年次からの専攻は騎士科に進んだのだけど、騎士科60名中女子は私1人だけだったわ。

その中でね、カイルは常に成績トップで、学力も剣技も体術もズバ抜けてた。
それは彼の持つスキルによるところも大きいんだけど。

この国では誰しも生まれながらに1つ2つ、まれに3つのスキルを持っているんだけど、特にカイルは『光速』、『剛力』、『飛行』という、人が羨むスキルばかり持ってるの。

その上、現騎士団長を父親に持つ正真正銘のサラブレッドでね、卒業後もエリートの集まりである近衛師団へ入団が決まってる。

騎士科の中ではもちろんリーダー的存在、おまけに見た目も極上。



それに比べて、私はというと…

持ってる(まともな)スキルは『音速』っていうスピードスキルだけ。打ち合えばどうしたって押し負けるし、学力くらいでしかカイルと渡り合えなかった。

でも、鍛錬がきついからって皆の前で涙を見せたことなんてないし、打ち合いで腕の骨が折れたときだって泣かなかったのよ。まぁ、すぐにトビアスの『治癒』で治してもらったけれど…

女子だからってみんなに舐められないように、あと、持って生まれた特殊なお色気スキルに振り回されないようにってあえて女を捨て続けた結果がこのザマよ。


私はもう完全に男だと思われているに違いないわ。



えー、コホン。

だから今夜、私ことリナリー・クロッカはこの卒業パーティーで一世一代の大勝負を仕掛けるって決めたの。


見て、なかなか良い感じに仕上がったと思うんだけど、どう?
どこの国の姫君かっていうくらい麗しいと思わない?


今日の目的はこうよ。


「ずっと好きだったカイルを襲って私の純潔を押し付けてやる!」


それじゃあ、気合入れていくわよ!



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