4 / 60
第4話 親衛隊とか
しおりを挟む
駅に到着すると、学生服の女性たちが待っていた。
「「「おはよう、直人くん」」」
「おはよう、皆」
今日は10人か。クラスメートや先輩、後輩の女子たちが待ち構えていた。長身で活発そうな運動部系女子から、落ち着きある清楚系な女子、メガネをかけた真面目な委員長系女子など、色とりどりの女子たちから挨拶される。
待ち合わせを約束していたわけじゃないけれど、時間を合わせて彼女たちは僕と一緒に通学するために駅前で待っていたのだろう。
この近くに住んでいる人が多いけれど、あの中には電車に乗ってわざわざ来る人が居るのを僕は知っている。朝なのに大変だ。だけど、そうするぐらい慕われていると思うと嬉しい。
「それじゃあ、行こっか」
「「「うん」」」
二人から、一気に人数が増えて集団になった僕たちは駅の中に入っていく。僕は、周りを女子たちに取り囲まれながら歩く。一人の男に付き従う一群。親衛隊のような感じだ。その中心にいる僕はまるで、騎士に守られる王子様のようだった。
こうやって慕ってくれる女性が多いと、本当に気分が良いよね。前の世界だったらありえないような、ハーレム状態だよ。
こうなったのも、僕が今まで色々な女子たちと親密に交流してきたからだ。そして、これからも数多くの女子たちとの交流を続けていく。同年代の学生だけでなく、大人の女性とも。もっともっと多くの女性たちと楽しみたい。
特別なカードを挿入して、改札を通る。男性だけに支給されている特殊なカード。これを使えば、電車賃が無料になる。これの他にも、色々な施設や機関でサービスが無料で利用できる。本当に、この世界の男性は優遇されすぎていた。生きて行くのがイージーすぎる。それぐらい、男性という存在が貴重だということなんだろう。
他の皆は、定期券で改札を通っていく。そして、僕と一緒にホームへと向かった。
「今朝は、部活は休みだったの?」
「あ、うん。テスト前だから、練習も休みになったんだ」
「そうなんだ。休んじゃうと、せっかく鍛えた体が鈍っちゃわないかな?」
そう言って、僕は会話している女子の腕をペタペタと無遠慮に触る。鍛えられた、筋肉のついた立派な腕。こちらの世界の女性は、鍛えると筋肉がつく。逆に、男性は筋肉がつきにくいようだ。個人差があるけれど、僕もあまり筋肉はないほうだった。ちゃんと頑張って鍛えているのに、羨ましいな。
「う、うん。テスト期間でも、ちゃんと個別でトレーニングしているから。大丈夫」
「そっか。トレーニングしているんだね。実は僕もトレーニングしているから、いつか一緒にやろうよ」
「あ、あぁ……。やりたい」
そんな会話をして一段落したら、すぐに別の女子に話題を振る。
「テスト勉強は順調?」
「えぇ。バッチリよ」
「僕も。今回のテストも自信あるよ」
「直人くん、いつも上位だから。テストなんて楽勝でしょ?」
前世の記憶があり、一度勉強したから。他の人と比べて、かなりのアドバンテージがあるのは確かだ。だけど思い出すために、ちゃんと一から勉強もしている。忘れている知識も多いし、前の常識が通用しない価値観のズレなどもあるから。
優位な状況を失いたくないので、小さな頃から勉強は頑張ってきた。勉強するのは面倒だったけれど、その努力を褒めてくれる人が多かったから好きになった。だから楽しく勉強を頑張ることが出来た。
「楽勝じゃないよ。ちゃんと勉強しないと、やっぱり良い点は取れないから。また、一緒にテスト前の勉強会しようよ」
「うん。直人くんと一緒に勉強すると捗るから、とっても助かるのよ」
そんな約束を交わしたり。
「またコンビニで、オススメの新商品が発売されてたよ」
「え? なになに? どんなやつ?」
「一口で食べられる、フルーツサンドなんだけど。直人くんも気に入ると思う」
「わぁ! 美味しそうだね! 食べてみるよ」
「ぜひぜひ!」
耳寄りの情報を教えてもらったり。僕が、美味しいモノを食べることが好きなのを知って居る女子たちが、次々とオススメを紹介してくれる。話を聞いたら、近いうちに必ず食べてみて、オススメしてくれた人に感想を伝える。そして、美味しいと思ったら他の人にオススメしてみたり。
電車が来るのを待ちながら、女子たちと積極的に会話をしたり触れ合ったりする。わずかな時間も無駄にしない。周囲の視線も気にせず、やりたいようにやる。
僕は、彼女たちと一緒に居るだけで喜ばれる。僕も、女性と触れ合うことが出来て嬉しい。お互いに幸せになれる関係が築けていると思うんだ。
「「「おはよう、直人くん」」」
「おはよう、皆」
今日は10人か。クラスメートや先輩、後輩の女子たちが待ち構えていた。長身で活発そうな運動部系女子から、落ち着きある清楚系な女子、メガネをかけた真面目な委員長系女子など、色とりどりの女子たちから挨拶される。
待ち合わせを約束していたわけじゃないけれど、時間を合わせて彼女たちは僕と一緒に通学するために駅前で待っていたのだろう。
この近くに住んでいる人が多いけれど、あの中には電車に乗ってわざわざ来る人が居るのを僕は知っている。朝なのに大変だ。だけど、そうするぐらい慕われていると思うと嬉しい。
「それじゃあ、行こっか」
「「「うん」」」
二人から、一気に人数が増えて集団になった僕たちは駅の中に入っていく。僕は、周りを女子たちに取り囲まれながら歩く。一人の男に付き従う一群。親衛隊のような感じだ。その中心にいる僕はまるで、騎士に守られる王子様のようだった。
こうやって慕ってくれる女性が多いと、本当に気分が良いよね。前の世界だったらありえないような、ハーレム状態だよ。
こうなったのも、僕が今まで色々な女子たちと親密に交流してきたからだ。そして、これからも数多くの女子たちとの交流を続けていく。同年代の学生だけでなく、大人の女性とも。もっともっと多くの女性たちと楽しみたい。
特別なカードを挿入して、改札を通る。男性だけに支給されている特殊なカード。これを使えば、電車賃が無料になる。これの他にも、色々な施設や機関でサービスが無料で利用できる。本当に、この世界の男性は優遇されすぎていた。生きて行くのがイージーすぎる。それぐらい、男性という存在が貴重だということなんだろう。
他の皆は、定期券で改札を通っていく。そして、僕と一緒にホームへと向かった。
「今朝は、部活は休みだったの?」
「あ、うん。テスト前だから、練習も休みになったんだ」
「そうなんだ。休んじゃうと、せっかく鍛えた体が鈍っちゃわないかな?」
そう言って、僕は会話している女子の腕をペタペタと無遠慮に触る。鍛えられた、筋肉のついた立派な腕。こちらの世界の女性は、鍛えると筋肉がつく。逆に、男性は筋肉がつきにくいようだ。個人差があるけれど、僕もあまり筋肉はないほうだった。ちゃんと頑張って鍛えているのに、羨ましいな。
「う、うん。テスト期間でも、ちゃんと個別でトレーニングしているから。大丈夫」
「そっか。トレーニングしているんだね。実は僕もトレーニングしているから、いつか一緒にやろうよ」
「あ、あぁ……。やりたい」
そんな会話をして一段落したら、すぐに別の女子に話題を振る。
「テスト勉強は順調?」
「えぇ。バッチリよ」
「僕も。今回のテストも自信あるよ」
「直人くん、いつも上位だから。テストなんて楽勝でしょ?」
前世の記憶があり、一度勉強したから。他の人と比べて、かなりのアドバンテージがあるのは確かだ。だけど思い出すために、ちゃんと一から勉強もしている。忘れている知識も多いし、前の常識が通用しない価値観のズレなどもあるから。
優位な状況を失いたくないので、小さな頃から勉強は頑張ってきた。勉強するのは面倒だったけれど、その努力を褒めてくれる人が多かったから好きになった。だから楽しく勉強を頑張ることが出来た。
「楽勝じゃないよ。ちゃんと勉強しないと、やっぱり良い点は取れないから。また、一緒にテスト前の勉強会しようよ」
「うん。直人くんと一緒に勉強すると捗るから、とっても助かるのよ」
そんな約束を交わしたり。
「またコンビニで、オススメの新商品が発売されてたよ」
「え? なになに? どんなやつ?」
「一口で食べられる、フルーツサンドなんだけど。直人くんも気に入ると思う」
「わぁ! 美味しそうだね! 食べてみるよ」
「ぜひぜひ!」
耳寄りの情報を教えてもらったり。僕が、美味しいモノを食べることが好きなのを知って居る女子たちが、次々とオススメを紹介してくれる。話を聞いたら、近いうちに必ず食べてみて、オススメしてくれた人に感想を伝える。そして、美味しいと思ったら他の人にオススメしてみたり。
電車が来るのを待ちながら、女子たちと積極的に会話をしたり触れ合ったりする。わずかな時間も無駄にしない。周囲の視線も気にせず、やりたいようにやる。
僕は、彼女たちと一緒に居るだけで喜ばれる。僕も、女性と触れ合うことが出来て嬉しい。お互いに幸せになれる関係が築けていると思うんだ。
94
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。
甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。
平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは──
学園一の美少女・黒瀬葵。
なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。
冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。
最初はただの勘違いだったはずの関係。
けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。
ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、
焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。
女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん
菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる