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第35話 協会の独立と王の執着
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朝露が輝く早朝、私は倒れたばかりの巨大な魔物の死骸を確認していた。鱗に覆われた胴体は既に動きを止め、周囲に散らばっていた瘴気も消えている。
「依頼完了ですね」
エミリーが嬉しそうに言う。麦わら色の髪が風に揺れる。彼女は最近、治癒魔法だけでなく攻撃魔法も上達してきた。先ほどの戦闘でも、見事な火炎魔法を繰り出してくれた。
「エミリー、良い仕事よ。それじゃあ帰りましょう」
協会のトップでありながら、私はまだ現場にも立っている。ジャメルやアレクシスからは「仕事のしすぎでは」と心配されるが、現場で活動するのが私には合っていると思うから。
かつての神殿での日々とは大きく違う。あの頃は強制されて、とんでもない量の仕事を押し付けられ、疲弊していた。でも今は違う。自分の意志で依頼に向き合って、達成する喜びがある。問題が解決して、人々の喜ぶ顔も見れる。それが嬉しい。
周りから「働きすぎないように」と止められることも多い。少しでも仕事量が増えると、「無理しないで」「休んでください」と言われる。まだまだ余裕だけどね。
依頼主の農家に報告を済ませ、街への帰路についた。早朝に出発したので、まだ日も高くない。これなら午後の会議にも十分間に合う。
協会に戻ると、ナディーヌが出迎えてくれた。
「お疲れ様、ノエラ。無事に戻ってきて何より。まだ午後の会議までには時間があるから、少し休憩してきたらどう? 朝から任務で動きっぱなしでしょ?」
「まだ大丈夫よ。溜まっている依頼の確認もあるし」
「それは、私に任せてください。こちらで処理します」
そう言って出てきたのは、アレクシスだった。こうして周りに気を使わせてしまうから、時には休むことも大事なのだと理解している。ここまで言われたのなら、そのお言葉に甘えましょう。
「じゃあ、ちょっと休ませてもらうわね」
そう言うと、ナディーヌたちが安心した表情を浮かべる。
今は、頼れる人員も育ってきた。女神官たちは立派に成長し、複雑な依頼も難なくこなせるようになっている。彼女たちに任せれば、きちんと依頼を成功させてくれる。今度は彼女たちが頑張りすぎないように注意しなければ。トップとして休む姿を見せることも、良い模範なのかもしれない。
協会の活動は順調だった。市民からの信頼も厚く、依頼も絶えない。神殿の代わりとして機能するだけでなく、それ以上の価値を提供できていると自負している。治癒や祝福の儀式だけでなく、魔物退治やコミュニティの支援活動も行っている。ギルドとも協力して、より多くの困っている人たちを助けるために手を伸ばす。
そして、この成功が目を付けられる原因になったのでしょう。
「ノエラ様、またエリック王からの使者が来ています」
執務室で一息ついていた私の元に、アンクティワンが申し訳なさそうに告げる。彼の表情には少し疲れが見える。
「また?」
最近、王位を継承したエリック王。評判はそこそこだが、統治に全く興味がなかった前王に比べれば、王国のために動こうという積極性が見える。単なるアピールかもしれないが。
私としては、国民に目を向けて、ちゃんと国を統治してくれるのであれば何の文句もない。
ただ、必死に協会と関わろうとしてくるのは止めてほしい。関わりたくないのに、向こうからアプローチしていくる。
「『協会の力を王国のために』と、今回も同じ要請です。もう三度目ですね」
「……わかったわ。その使者と会いましょう」
正直、放っておいてほしい。そう思いながら、使者に対応する。応接室に通された使者は、王家の紋章がついた正装に身を包み、威厳を漂わせている。
「エリック陛下より、協会と王家の協力体制構築の提案だ。陛下は協会の活動を高く評価され、王国の発展のために力を貸していただきたいとのことだ」
使者の言葉は高圧的で、明らかな圧力を感じる。ただ、それは言葉だけ。実際に行動を起こしたりしない。流石に力ずくで強引に従わせよう、という考えはないみたい。だから私も、話し合いだけで終わらせたいと思っている。
「以前もお伝えしたように、協会は国政には関わらない方針です。市民の日常生活を支援することが私たちの役目です」
「だが! 王都で活動するというのならば、王家との良好な関係は欠かせぬはずだ。陛下の庇護を得れば、協会の活動もより広がるだろう」
「もちろん、余計な争いを避けたりする関係は望んでいます。ただ、私たちはあくまでも市民のための組織です。特定の権力に与することはありません」
何度も繰り返し、拒絶する。使者の顔に不満の色が浮かぶが、今回も無理強いはしなかった。
私の説得は無理だと理解した様子の使者が帰った後、私は仲間たちや協会の幹部を集めた。アレクシス、ジャメル、ナディーヌ、そしてアンクティワン。信頼できる仲間たちだ。
「王家からの接近が続いています。改めて私たちの方針を確認しましょう」
アレクシスが先に口を開いた。彼の真摯な表情には決意が見える。
「私は王国との関わりは持たない方がいいと思います。神殿の二の舞になりかねません。王家に取り込まれれば、彼らの意向を優先せざるを得なくなる。それは、私たちが目指す道ではありません」
ジャメルも頷く。白髪交じりの髭に手をやりながら、深刻な表情で。
「その意見に賛成だ。王家や貴族とは、距離を置くべきでしょう。彼らは往々にして自分たちの利益を優先します。我々は、市民のために存在するのだから」
皆の意見は一致していた。協会は市民を第一優先とし、王家や貴族とは適切な距離を保つ。それが私たちの方針だ。
この方針を協会の全メンバーにも伝えられ、日々の活動にも反映させた。自分たちは協会の人間である。その誇りと責任を胸に、皆が活動を続けている。
そして翌週、また使者が訪れた。今度は、より高位の者のようだ。
「陛下は、是非ともこの組織のトップである貴女との会談を望んでおられます。協会の発展のためにも、一度お会いになって話し合うべきではないでしょうか」
「陛下にお伝えください。私たちの方針は変わりません。私たちはあくまで独立した組織であり、市民のために活動を続けます」
使者は不満そうな表情を浮かべたが、それ以上は何も言わずに引き下がった。
しかし、また別の使者がやってくる。そして、次の週も。こちらが協力すると答えるまで続けるつもりなのか。
「いい加減にしてほしいわね」
ため息をつきながら、私は窓の外を見た。遠くに見える都市の中央にある建物を。かつての神殿が見える。今や人の出入りも少なく、寂れた雰囲気だ。
あの場所から逃れ、自由を手に入れた。二度と誰かの思惑に囚われるつもりはない。私は聖女としての束縛から逃れた。協会は、王家の道具にはならない。
「ノエラ様、王家の圧力が強まるようであれば、無理に引き込もうとするなら、国を離れる選択肢もあります。私の商会は他国にも拠点がありますから、移転は可能です」
アンクティワンが静かに言った。彼の商人としての実力と広い人脈があれば、確かに可能だろう。それが最終手段として残されているのは心強い。
「いいえ、今はまだ逃げるつもりはありません。市民のために、ここにいます。ただ、王家に与するつもりもない」
これが私の答えだ。王家の圧力に屈することなく、協会の独立を守り通す。それが私の、そして協会の選んだ道。
「依頼完了ですね」
エミリーが嬉しそうに言う。麦わら色の髪が風に揺れる。彼女は最近、治癒魔法だけでなく攻撃魔法も上達してきた。先ほどの戦闘でも、見事な火炎魔法を繰り出してくれた。
「エミリー、良い仕事よ。それじゃあ帰りましょう」
協会のトップでありながら、私はまだ現場にも立っている。ジャメルやアレクシスからは「仕事のしすぎでは」と心配されるが、現場で活動するのが私には合っていると思うから。
かつての神殿での日々とは大きく違う。あの頃は強制されて、とんでもない量の仕事を押し付けられ、疲弊していた。でも今は違う。自分の意志で依頼に向き合って、達成する喜びがある。問題が解決して、人々の喜ぶ顔も見れる。それが嬉しい。
周りから「働きすぎないように」と止められることも多い。少しでも仕事量が増えると、「無理しないで」「休んでください」と言われる。まだまだ余裕だけどね。
依頼主の農家に報告を済ませ、街への帰路についた。早朝に出発したので、まだ日も高くない。これなら午後の会議にも十分間に合う。
協会に戻ると、ナディーヌが出迎えてくれた。
「お疲れ様、ノエラ。無事に戻ってきて何より。まだ午後の会議までには時間があるから、少し休憩してきたらどう? 朝から任務で動きっぱなしでしょ?」
「まだ大丈夫よ。溜まっている依頼の確認もあるし」
「それは、私に任せてください。こちらで処理します」
そう言って出てきたのは、アレクシスだった。こうして周りに気を使わせてしまうから、時には休むことも大事なのだと理解している。ここまで言われたのなら、そのお言葉に甘えましょう。
「じゃあ、ちょっと休ませてもらうわね」
そう言うと、ナディーヌたちが安心した表情を浮かべる。
今は、頼れる人員も育ってきた。女神官たちは立派に成長し、複雑な依頼も難なくこなせるようになっている。彼女たちに任せれば、きちんと依頼を成功させてくれる。今度は彼女たちが頑張りすぎないように注意しなければ。トップとして休む姿を見せることも、良い模範なのかもしれない。
協会の活動は順調だった。市民からの信頼も厚く、依頼も絶えない。神殿の代わりとして機能するだけでなく、それ以上の価値を提供できていると自負している。治癒や祝福の儀式だけでなく、魔物退治やコミュニティの支援活動も行っている。ギルドとも協力して、より多くの困っている人たちを助けるために手を伸ばす。
そして、この成功が目を付けられる原因になったのでしょう。
「ノエラ様、またエリック王からの使者が来ています」
執務室で一息ついていた私の元に、アンクティワンが申し訳なさそうに告げる。彼の表情には少し疲れが見える。
「また?」
最近、王位を継承したエリック王。評判はそこそこだが、統治に全く興味がなかった前王に比べれば、王国のために動こうという積極性が見える。単なるアピールかもしれないが。
私としては、国民に目を向けて、ちゃんと国を統治してくれるのであれば何の文句もない。
ただ、必死に協会と関わろうとしてくるのは止めてほしい。関わりたくないのに、向こうからアプローチしていくる。
「『協会の力を王国のために』と、今回も同じ要請です。もう三度目ですね」
「……わかったわ。その使者と会いましょう」
正直、放っておいてほしい。そう思いながら、使者に対応する。応接室に通された使者は、王家の紋章がついた正装に身を包み、威厳を漂わせている。
「エリック陛下より、協会と王家の協力体制構築の提案だ。陛下は協会の活動を高く評価され、王国の発展のために力を貸していただきたいとのことだ」
使者の言葉は高圧的で、明らかな圧力を感じる。ただ、それは言葉だけ。実際に行動を起こしたりしない。流石に力ずくで強引に従わせよう、という考えはないみたい。だから私も、話し合いだけで終わらせたいと思っている。
「以前もお伝えしたように、協会は国政には関わらない方針です。市民の日常生活を支援することが私たちの役目です」
「だが! 王都で活動するというのならば、王家との良好な関係は欠かせぬはずだ。陛下の庇護を得れば、協会の活動もより広がるだろう」
「もちろん、余計な争いを避けたりする関係は望んでいます。ただ、私たちはあくまでも市民のための組織です。特定の権力に与することはありません」
何度も繰り返し、拒絶する。使者の顔に不満の色が浮かぶが、今回も無理強いはしなかった。
私の説得は無理だと理解した様子の使者が帰った後、私は仲間たちや協会の幹部を集めた。アレクシス、ジャメル、ナディーヌ、そしてアンクティワン。信頼できる仲間たちだ。
「王家からの接近が続いています。改めて私たちの方針を確認しましょう」
アレクシスが先に口を開いた。彼の真摯な表情には決意が見える。
「私は王国との関わりは持たない方がいいと思います。神殿の二の舞になりかねません。王家に取り込まれれば、彼らの意向を優先せざるを得なくなる。それは、私たちが目指す道ではありません」
ジャメルも頷く。白髪交じりの髭に手をやりながら、深刻な表情で。
「その意見に賛成だ。王家や貴族とは、距離を置くべきでしょう。彼らは往々にして自分たちの利益を優先します。我々は、市民のために存在するのだから」
皆の意見は一致していた。協会は市民を第一優先とし、王家や貴族とは適切な距離を保つ。それが私たちの方針だ。
この方針を協会の全メンバーにも伝えられ、日々の活動にも反映させた。自分たちは協会の人間である。その誇りと責任を胸に、皆が活動を続けている。
そして翌週、また使者が訪れた。今度は、より高位の者のようだ。
「陛下は、是非ともこの組織のトップである貴女との会談を望んでおられます。協会の発展のためにも、一度お会いになって話し合うべきではないでしょうか」
「陛下にお伝えください。私たちの方針は変わりません。私たちはあくまで独立した組織であり、市民のために活動を続けます」
使者は不満そうな表情を浮かべたが、それ以上は何も言わずに引き下がった。
しかし、また別の使者がやってくる。そして、次の週も。こちらが協力すると答えるまで続けるつもりなのか。
「いい加減にしてほしいわね」
ため息をつきながら、私は窓の外を見た。遠くに見える都市の中央にある建物を。かつての神殿が見える。今や人の出入りも少なく、寂れた雰囲気だ。
あの場所から逃れ、自由を手に入れた。二度と誰かの思惑に囚われるつもりはない。私は聖女としての束縛から逃れた。協会は、王家の道具にはならない。
「ノエラ様、王家の圧力が強まるようであれば、無理に引き込もうとするなら、国を離れる選択肢もあります。私の商会は他国にも拠点がありますから、移転は可能です」
アンクティワンが静かに言った。彼の商人としての実力と広い人脈があれば、確かに可能だろう。それが最終手段として残されているのは心強い。
「いいえ、今はまだ逃げるつもりはありません。市民のために、ここにいます。ただ、王家に与するつもりもない」
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