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第16話 茶の味が変わった理由 ※ギオマスラヴ王子視点
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「はい! ただいま参ります!!」
慌ただしく部屋に入ってくる侍女。また来るのが遅かった。しかし今は、その問題よりも。
「この茶は何だ? 今までと味が全然違うではないか。なぜ勝手に茶葉を変えた?」
「も、申し訳ありません!」
「謝罪が聞きたいのではない! 理由を聞いているんだッ!」
質問に答えず、謝り続ける侍女。本当に、侍女の質が落ちている。こんなに察しが悪いなんて。こちらの質問にも、ちゃんと答えないし。
俺は今日も勉強を頑張ったというのに。せっかくの貴重な休みを台無しにされた気分で、苛立ちながら侍女を問い詰める。
「そ、それは。今まで使っていた茶葉が手に入らなくなりまして……。備蓄していた物も全て使い切ったので、急遽新しい物をご用意するしか」
「は? どうして急に、手に入らなくなるなんて」
茶葉が不作だったなんて話は聞いていない。そもそも、入手が困難だったとしても王家である我々が最優先に手配されるべきだろう。王家よりも優先するなんて、不敬である。それなのに、手に入らなくなった理由が分からない。備蓄も使い切るなど、あり得ないだろう。
「イステリッジ公爵領で生産されていた最高級の茶葉は、もう王国内では手に入らないらしくて」
「はぁ? どうしてだ?」
「申し訳ありません。理由までは、わかりかねます……」
侍女の言葉を聞いて、眉間にしわが寄る。分からないことだらけだ。イステリッジ公爵家は、王国の貴族だろう。そこで作っている物が王国では手に入らないなんて、そんな馬鹿な。
王家である我々に、貴族であるイステリッジ公爵家が献上するべきだろう。それが貴族としての在り方であり、義務なのだから。
この侍女に聞いても、これ以上の情報は得られそうもない。イステリッジ公爵家の振る舞いについては、父上に聞くしかないか。
もしかしたら、父上も知らない問題かもしれない。早く報告して、対処したほうが良いかも。しかし、なんて面倒な。せっかくの休みに、こんなことで頭を悩まして、時間を浪費させられるなんて。
「もういい。下がってよい」
「はい……。失礼いたします」
問い詰めるのを諦めて、侍女を下がらせる。ホッとした様子で、部屋から出ていく侍女を見送る。そして俺は、深いため息を吐いた。
もう一度、茶を飲んでみる。今までとは違う、雑味の混ざった不味いお茶。こんな物、飲んでいられない。
「ふん。ダメだな」
早く、前の茶葉で淹れた茶を飲みたい。
しかし今まで俺が普段から飲んでいたのは、イステリッジ公爵領で生産されていた茶葉で淹れた茶だったのか。知らなかったな。あの味を取り戻すためにも、これから急いで動かなければいけない。
まずは、父上に報告しに行かねば。
慌ただしく部屋に入ってくる侍女。また来るのが遅かった。しかし今は、その問題よりも。
「この茶は何だ? 今までと味が全然違うではないか。なぜ勝手に茶葉を変えた?」
「も、申し訳ありません!」
「謝罪が聞きたいのではない! 理由を聞いているんだッ!」
質問に答えず、謝り続ける侍女。本当に、侍女の質が落ちている。こんなに察しが悪いなんて。こちらの質問にも、ちゃんと答えないし。
俺は今日も勉強を頑張ったというのに。せっかくの貴重な休みを台無しにされた気分で、苛立ちながら侍女を問い詰める。
「そ、それは。今まで使っていた茶葉が手に入らなくなりまして……。備蓄していた物も全て使い切ったので、急遽新しい物をご用意するしか」
「は? どうして急に、手に入らなくなるなんて」
茶葉が不作だったなんて話は聞いていない。そもそも、入手が困難だったとしても王家である我々が最優先に手配されるべきだろう。王家よりも優先するなんて、不敬である。それなのに、手に入らなくなった理由が分からない。備蓄も使い切るなど、あり得ないだろう。
「イステリッジ公爵領で生産されていた最高級の茶葉は、もう王国内では手に入らないらしくて」
「はぁ? どうしてだ?」
「申し訳ありません。理由までは、わかりかねます……」
侍女の言葉を聞いて、眉間にしわが寄る。分からないことだらけだ。イステリッジ公爵家は、王国の貴族だろう。そこで作っている物が王国では手に入らないなんて、そんな馬鹿な。
王家である我々に、貴族であるイステリッジ公爵家が献上するべきだろう。それが貴族としての在り方であり、義務なのだから。
この侍女に聞いても、これ以上の情報は得られそうもない。イステリッジ公爵家の振る舞いについては、父上に聞くしかないか。
もしかしたら、父上も知らない問題かもしれない。早く報告して、対処したほうが良いかも。しかし、なんて面倒な。せっかくの休みに、こんなことで頭を悩まして、時間を浪費させられるなんて。
「もういい。下がってよい」
「はい……。失礼いたします」
問い詰めるのを諦めて、侍女を下がらせる。ホッとした様子で、部屋から出ていく侍女を見送る。そして俺は、深いため息を吐いた。
もう一度、茶を飲んでみる。今までとは違う、雑味の混ざった不味いお茶。こんな物、飲んでいられない。
「ふん。ダメだな」
早く、前の茶葉で淹れた茶を飲みたい。
しかし今まで俺が普段から飲んでいたのは、イステリッジ公爵領で生産されていた茶葉で淹れた茶だったのか。知らなかったな。あの味を取り戻すためにも、これから急いで動かなければいけない。
まずは、父上に報告しに行かねば。
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