婚約破棄された私は、号泣しながらケーキを食べた~限界に達したので、これからは自分の幸せのために生きることにしました~

キョウキョウ

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第33話 最後の望み ※マルク王視点

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 オリヴィアは美しくなった。結婚式で、彼女のドレス姿に見惚れる。前に出会ったときよりも、更に美しさが増していた。彼女はどんどん、大人の女性になっていく。

 それに比べて、俺の横にいる女にはガッカリしていた。最近、どんどん太っているような気がする。振る舞いにも品がない。妃教育から逃げ続けているから。美しさが損なわれていく。王妃にふさわしくない。



 オリヴィアの結婚式が、粛々と行われいてる。その間に、何度もオリヴィアの姿に目を奪われた。彼女が、俺の横に居てくれたら……。



 パーティーの最中、アイリーンが居なくなったことに気づく。

「あの女は、また勝手に……」

 何も言わずに姿を消すなんて。そんな勝手なことは許していない。最近の行動は、特に酷すぎる。戻ってきたら、注意するべきだな。

 探しに行くべきかもしれないが、そんな気になれない。どうして俺が、勝手にするアイリーンを探さなきゃいけないんだ。もう疲れたし、放っておく。そのうち帰ってくるはずだから。

「ん?」

 そんな状況で、再びオリヴィアの姿が目に飛び込んできた。彼女も1人。結婚した相手の男は、どうしたのか。美しい彼女を1人にするなんて。

 これは、チャンスかもしれないな。お互い1人だけになった者同士。だからこそ、本音で話せる機会を作れるのでは。

 俺は、彼女に近づき声をかけた。

「オリヴィア」
「本日は、お越しいただき誠に感謝いたしますわ陛下」

 笑顔で答えてくれるオリヴィア。近くで見ると、その美しさが際立つ。彼女の顔に見惚れながら、会話を続ける。

 ここしかない。ここで、やり直そうと彼女に告げる。そうすれば、今の俺の人生が変わるはず。

 オリヴィアの結婚式で、こんな事を伝えるのはダメだとわかっている。嫌がられるかもしれない。でも、最終的にはきっとわかってくれるはず。

 彼女もきっと、王妃になるれと知ったら嬉しいはずだから。それが本来あるべき姿なのだから。そう思っていたのに。



 まさか、拒否されるとは思わなかった。どうして、俺を拒否するんだ! なんで、別の男と一緒にいるほうが幸せそうなんだ。

 最終的に、オリヴィアの夫に追い払われてしまった。王である俺が。あれ以上は、何も言えなかった。

「くっ!」

 オリヴィアの幸せそうな表情を思い出す。結婚した相手の男の背中に隠れて、俺のことなど眼中にないようだった。

「……そうか」

 俺はもう、手遅れだったのか。彼女とやり直せるチャンスなど、もう二度と来ないのか。そう悟った瞬間、虚無感に襲われた。

 もう、どうでもいいや……。そう思ってしまった。
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