シャボン玉の君に触れる日まで

氷高 ノア

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才能

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 自殺未遂をして以来、初めて外に出た。
 今度はパジャマ姿でなく制服で。十二月にもなると、やはり風が痛いほどに顔に刺さる。ブレザーの上にコートでも着て来ればよかったと少し後悔した。
 母は仕事があるにも関わらず、どうしても心配になったようで、車でエリの学校に送ってくれた。
 校舎は新築のように綺麗で広い。ひとまず受付を済まし、体育館での説明会へ向かう。説明会後、エリが校舎を案内してくれるそうだ。
 風は吹いていないものの、体育館内の空気は凍っていて外と同じく寒かった。大きなストーブが四隅に設置されているが、ほとんど機能を果たしていない。そんな中、説明会が始まった。
「え~皆さん。本日は寒い中、学校説明会にお越しいただき、ありがとうございます。本校は、勉学と部活動の両立に励んでおりまして……」
 誰だか知らないおじさんが、淡々とマイクを通して言葉を述べた。後ろの大きなスクリーンに、生徒達の写真が映る。校舎内の設備や授業の様子、アドミッションポリシーや受験においての必要事項を説明された。
 終わりに近づき、ボランティアや部活動の実績が表示された。そこにびっしりと並ぶのは、サッカー部と水泳部。
「本校は、サッカー部と水泳部が主に大きな実績を残しておりまして、コーチや指導者の配属にも力を入れております」
 エリの言う通り、サッカーは強いようだ。胸の奥で、懐かしい気持ちが浮かび上がる。
 もしもこの学校に入れたら、強くなれるかもしれない。勝てるかもしれない。……強くなりたい。
 足に力がこもる。以前のような筋肉は、すっかり減っていたが、自分が勝利を手にする瞬間を想像した。
 ──いいな。
 そっと頭に触れてみる。痛みはない。それでも中身は壊れているそうだ。
『実際いつ死ぬかなんてわからないよね』
 エリの声が、背中を押してきた。
 この学校に入りたい、そう未来に願うことはいけないことなのだろうか。いつか、そんなこと願わなければよかったと後悔するのだろうか。
 足元を見つめていると、大きな拍手と席を立つ音が聞こえ、我に返った。説明会は終わったらしい。慌てて俺も立ち上がり、色とりどりの制服を着た人達が向かう流れに合わせ、外へと出る。
 体育館を出てすぐのところに、エリが前回同様の姿で辺りを見回していた。
「あ、いた! じゃあ聖夜くん、回ろっか」
「ちょ、エリ! どこ行くのよ、今からグループに別れて校舎案内するんでしょ!」
『校舎案内はこちら』と書かれた看板を持った、友達らしき女子が走ってきて、エリの肩を掴んだ。
 本来は押し寄せた人達を適当にわけて、案内する予定だったのかもしれない。
「あー……ごめん、はるちゃん。聖夜くんに案内するって約束しちゃったから~。……頑張って!」
 そう言い放つと、エリは俺の背中を押して人混みの中に紛れていく。
「ちょっと! もう! それ終わったら今日こそ部活来てよ!?」
 背後から怒り混じりの声が聞こえた。エリは苦笑いをしながら、人の少ないところまで俺を押していく。それからはエリが前を歩き、それについて行った。
「さっきの、友達? 大丈夫なのかよ」
「うん、友達で部長さん。まぁ……大丈夫大丈夫!」
 いやそれ大丈夫じゃないだろ。仕事押し付けていいのかよ。部長さん、なんだかごめんなさい。俺もキャプテンだったから、その大変さよくわかるよ。
 心の中で部長さんを哀れみながら、歩き続ける。遠くに見えていた、広いグラウンドとカラフルなビブスが徐々に近づいてきた。
「緑川くん! この子見学させてあげていい?」
 エリが、一人の背の高い男子に声をかける。
 人柄の良さそうなその人は、快く許可してくれた。
「君、経験者? 体験してみる?」
「あ、聖夜くんはちょっと……体が弱いから見学で!」
 エリが代わりに答えてくれた。緑川先輩は「そうか」といい、再び練習を始める。
 一人一人が、見事なテクニックでボールを操っていた。冬の寒さなんかそっちのけで、息が白く立ち上り、額の汗が煌めく。
「リフティングくらいならできます」
  気がついた時には、勝手に口が開いていた。
「おお、じゃあしてみるか? ほい!」
 投げられたサッカーボールを、一度膝で蹴りあげて、自分の足元に落とした。
「え、でも、聖夜くん……」
 エリが心配そうな声色で、ボールと俺を交互に見る。俺だって、駄目だとわかっていた。それでも、久々に触れたボールは悪魔の囁きのごとく、俺の理性を壊す。
「ちょっとくらいなら大丈夫」
 エリに一言そう言って、つま先を使い、ボールを足の甲に乗せた。パッと足を動かし、膝の上で蹴り上げる。何度も、何度も。空にのぼって、一直線に落ちてくるそれを、もう一度同じように蹴ることが、たまらなく楽しかった。
「上手いじゃん。えっと、聖夜だっけ? これからゲームするけど、入ってみろよ!」
「やります!」
 ただ純粋にサッカーを楽しんでいた頃のように、なんの抵抗もなく返事をする。
 すぐに体操服を借りて、部室で着替えた。パチパチと音を鳴らすシューズが、走れと急き立てる。
 もう止められない。楽しくて、幸せで、体が熱くなる感覚が気持ちよかった。


「まだまだだな」
 息を切らしてかがみ込む俺に、緑川先輩が声をかける。ゲームでは、先輩たちからほとんどボールを奪えなかったし、しばらく運動していなかったため、すぐに息が切れた。俺は掠れた声で「はい……」と呟く。
「でも、センスは悪くない。うちの学校に入って練習すれば、絶対レギュラー入りできると思うぞ」
 緑川先輩の言葉に、ドクドクと脈を打っていた心臓が、より一層速くなった気がした。
 酸素を補うのに精一杯だった俺は、何も言えなかったけれど、顔は笑っていたと思う。
「聖夜くん、そろそろやめておいた方が……」
 遠慮がちに、俺の名を呼ぶ声がした。そこでやっと、自分が運動をしてはならなかったことに気付く。
 ああ、やってしまった、と思った。
 けれど、後悔とは少し違った感情だった。やってしまったと思うくせに、何故かスッキリとした。
「じゃあ俺はこれで。ありがとうございました」
 エリの言葉に従い、先輩たちに挨拶をして部室に向かった。汗の染み付いた体操服と靴を脱ぎ、丁寧に畳んで並べる。
「これが……最後かな」
 さっきの楽しさと、最後かもしれない寂しさで、感情が麻痺していた。
 部室に転がっていたボールに触る。それはもう使われていないようで、泥が乾いて砂となり、へばりついていた。
「……ありがと」
 何を思ってそう言ったのか、よくわからない。ただそう呟いて、部室を後にした。


 外に出ると、エリが心配そうな表情で待っていた。
「聖夜くん、体調悪くない? 大丈夫? 汗かいたでしょ、寒くない?」
 エリは母親のように上から下まで俺を見回し、意味もなさない手を空中に泳がせる。
「多分大丈夫。寒そうなのはエリのほうだと思うけど。ブレザーも着てねぇし」
「……私は寒くないよ」
 暑がりなのか、気を遣っているのか、そんなことより俺が心配なのかわからないけれど、エリは顔を背けて歩き出す。
「……帰ろっか。うん、病院に戻った方がいい。私、荷物取ってくるね」
 彼女は教室に向かって走り出そうとした。だが、横から駆けてきた見覚えのある人に、腕をがっちりと掴まれる。
「やーっと見つけた! ねぇ~藤咲のエリさ~ん? もう部活始まってますがぁ、どこに行くおつもりで~?」
 笑顔の圧を見せたのは、確かさっき大きな看板を持っていた部長さんだった。体操服に着替えているから、すぐにはわからなかった。
 そういえば、エリは何の部活に入っているのだろう。『今日こそ部活来てよ』と言われていたから、幽霊部員なのかもしれない。うん、あの避けようを見る限り、きっとそうだ。
 エリは先程の微妙な表情とは一変して、少々焦りを見せる。
「んーとね……病院に行くから、今日はもう帰らないといけないの~」
 するりと腕をぬこうとしたエリだが、あえなく引き戻されていた。そしてその顔は、こちらを見る。
「君も、エリが泳いでる姿見たいよね!」
「え?」
「ほら見たいって! さ、行くよ」
 エリは「ええ~」と言いながら、渋々歩いていった。
 俺も、見たいとは言っていないが、ついて行った方が良さそうなので、そろそろと二人の後ろを進む。
 グラウンドや体育館からかなり離れたところに、ひとつの大きな建物があった。そこに入ると、すぐ目の前にガラス張りの窓があり、中が見える。ライトに照らされた水の中を泳ぐ人、レーンの端でタイマーを測る人、準備体操をする人がいるそこは、屋内プールだった。
「じゃあ、君はここで待ってて」
 部長さんはそう言って、その先にある更衣室にエリを連れていった。
 水泳部か。そういえば、水泳部はかなりの実績がうんたらかんたら、言ってた気がする。確かに、これなら冬でも泳げるから実績は上がるだろうな。
 そんなことを考えていると、部長さんが一人で戻って来た。
「ごめんねー。聖夜くん……だっけ? 君のおかげで、なんとか参加してもらえたよ。あの子、全然部活来なくて困ってたんだよね~。まあ、私が無理やり入部させたようなもんなんだけど」
 ペラペラと話す部長さんに、俺はただ「はぁ」と返した。すると部長さんはガラスの向こうを指差す。
「見てほら! あれエリだよ。全然来ないくせに、めちゃくちゃ速いから見てて! この前も大会で優勝したんだから!」
 プールサイドから一人、他と違って、細くて白い体つきの女子が、水泳帽に濡れた後れ毛を入れていた。しなやかな手つきが、美しい。
 ぼうっと見つめていると、彼女の両腕の間から、目が合った。エリは少し恥ずかしそうにこちらを睨んで、水の中に消える。
「あ、エリが可愛いからって変な目で見ちゃだめよ~?」
 ニヤニヤと笑った部長さんが下から覗き込んできた。
 変な目? 変な目って……。
「いや、そんな目で見てませんから!」
「そう? そういえば、君はエリとどういう関係なの? 彼氏?」
「そんなわけないじゃないですか! ただの知り合いです!」
 何故か焦って、必死に否定する。走ってもないのに、脈がまた速くなった。
 部長さんがまた、俺の事をニヤニヤしながら見つめて「へえ~」とわざとらしい声を出す。
「ほら、ちゃんと見なよー。エリが泳ぐのレアだよー」
 エリが入ったレーンを見た。すうっと水に溶けるような蹴伸びは、人一倍遠くまで進み、足を動かして水面に浮かんでくる。顔を上げ空気を吸い、両手を大きく広げ、また水面下へ入った。足元の水を裂き、また起き上がってくる。
「バタフライだね。本当にエリの泳ぎ方は蝶が舞ってるみたい」
 部長さんの言う通りだと思った。どうしてあんなにも綺麗なのだろう。それに、一切力を使っているように見えない。水が勝手に体を持ち上げてくれているような、そんな感じ。
「今年、同じクラスになって、初めてプールの授業でエリの泳ぎを見たの。私、ずっと水泳部だったから、速さには自信があったのに、簡単に負けちゃって、悔しくて。また競いたかったから、仲良くなって部活に入ってもらったの」
 そう言うと部長さんは、ガラスにそっと触れ、独り言のように小さな声で呟いた。
「才能って、本当にあるんだね。もちろん、努力が一番大事ってわかってるけど。……いらないなら、私がその才能欲しかったな」
 ……わかる。俺も、もっとサッカーの才能が欲しかった。強ければ、こんなことにもならなかったかもしれない。
「でもまあ、いつかは? 努力で抜かしてやるし? 見てろよライバルって感じ! 向こうに才能があって私にないのなら、百倍泳いで絶対勝ってやるもんね!」
 意気込んで、バンッとガラスを叩く。部長さんは一心に、蝶のごとく泳ぐエリを見つめていた。
 俺も、部長さんやエリのようになりたい。壁があっても前に進んでいくところ。才能がエリより劣っていても、諦めないところ。早死するとわかっていても、最期の瞬間まで未来を夢見るところ。みんな前を向いていた。かっこよかった。
 エリは、何周か泳いですぐにプールサイドへあがった。もう終わりなのか、帽子を引き剥がし、まとまった髪がするりと落ちる。
「顔赤いんじゃない?」
「は!?」
「ごめ~ん、気のせいだった」
 前言撤回。こんな先輩、全然かっこよくない。意地悪だ。俺は自分より背の低い部長さんを見下して睨む。
「そんな怖い顔しないでよー。好きなんでしょ? でも、エリに変なことしたら許さないからね! 私の大事なライバルなんだから!」
 俺は、え? と声を出したはずなのに、出なかったらしい。
 好きって……そんなこと。だってまだ、出会って約一週間くらいじゃないか。いやいや、ない。それに俺はもう、大切なものなんて……。
「ら、ライバル認識してるのに、どうして先輩はプールに入らないんですか。もしかして、エリと比較されるのが怖いんですか?」
 自分の気持ちを誤魔化すように、聞いてやった。すると、先程エリに向けた笑顔の圧が面に表れる。
「君、ちょっと空気読めないとか言われない?」
「え……いや」
「入れるもんなら入ってるわよ。女子が年中プールに入れると思ってるの?」
 「あ……」
 それから俺は、エリが戻ってくるまで重苦しい空気を吸い続けた。
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