没落貴族と拾われ娘の成り上がり生活

アイアイ式パイルドライバー

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序章・彼の幸せ

情交

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 二年経った。

 村の人口は増え、自警団の数もますます増えた。

 屈強な男たちは草原で剣を振っている。
 鍛錬は彼らの日課だ。

 そんな彼らの近くで木の棒を振る男の子たち。

 自警団は男の子の憧れの的でも有り、男の子たちは将来、自警団に入る事を夢見ていた。

 そんな少年の中に混じって剣を振る少女が居る。
 浅黒い肌で鋭い目つき。
 常に布を頭に巻き、顎で結んで固定していたので、ほっかむりのサニヤと呼ばれる女の子。

 村の領主、カイエンの娘だ。
 
 木の棒を振る男の子達と違い、カイエンの部屋からくすねた本物の剣を振っている。
 剣の重さに負けてよろよろとしているので、振っているのか振り回されているのか分からなくなっているが、真剣を扱う姿を村の男の子達は羨まし気な目で見る。

 男の子の羨望の目に気をよくしながら、自警団の動きを真似していた。

 そんな草原に上等な生地の服を着た男が歩いている。
 真っ直ぐに自警団の隣の少年たちの列に入ると、サニヤの後ろに立つ。

 気をよくしながら剣を振っていたサニヤは、皆が困惑の目で見ている事に気付く。
 いや、正確には自分の背後を見ている事に気付き、振り向いた。

 そこには腕を組み、サニヤを見下ろしているカイエンが居る。

「サニヤ。また僕の剣を勝手に持ち出したな」

 静かな声だが、明らかに怒っていた。
 サニヤはハハハと愛想笑いを浮かべるのがやっとである。

「笑ってごまかすんじゃない。来なさい」

 有無を言わさぬ声に、サニヤは抵抗できずに黙ってついていく事しか出来なかった。

 カイエンが優しい人と皆言う。
 しかし、ただ優しいだけの人じゃないとサニヤは思うのだ。

 だって怒らせると怖いもん!

 などと思うサニヤであるが、大概の場合、サニヤに原因があるのだが。

 今回にしても、剣という武器を安易に盗み出して、羨望の眼差しを受けるためだけに振るったサニヤに非がある事は明白である。

 何かトラブルあれば、その剣は村の男の子達やサニヤ自身を傷付けかねないのだ。
 カイエンにとって、村の人達もサニヤもどちらも宝である。
 ゆえに、サニヤの軽率な行動ばかり許しがたいのである。

 カイエンのそんな気持ちも知らずに、怒られるの嫌だなぁと思うサニヤは屋敷へとついた。

 庭では屋敷と庭の木に結ばれたロープへリーリルが洗濯物を干している。

 サニヤは駆け出し、リーリルの後ろへ隠れた。

「あ、お帰りなさいませ。サニヤ様。カイエン様に見つかりましたか」

 サニヤを見ると、リーリルはクスクスと笑った。

 まるでかくれんぼに見つかった子供を見るかのようにだ。

「サニヤ。リーリルを盾にするんじゃない」
「リーリル。邪悪な魔物、カイエンから私を守って」

 カイエンがサニヤを追い、サニヤはリーリルを盾に逃げ、リーリルの周りをくるくると回る。

 リーリルは困った笑顔を浮かべて二人を見ていた。

 微笑ましい光景ではあるが、板挟みで困ってしまう。

 ひとまず、そう、逃げ回るサニヤをなだめねば話は進まない。

「サニヤ様。カイエン様を困らせてはいけませんよ。サニヤ様の事を心配しての事なのですから」
「やだ。だってお父様、お尻ぺんぺんしてくるもん」

 リーリルはクスクスと笑う。
 かつて、彼女も五、六歳の頃はこうだったような気がして懐かしかった。
 そう言う時、リーリルはどう言われただろうか?

 かつて、まだ小さかった時の事を思い出しながらリーリルは口を開く。

「それじゃあ、カイエン様からのお説教の後は食事にしましょう。サニヤ様の大好きなベーコンオムエッグにしますよ」

 サニヤは考えるように少し空を見上げ、そして足を止めた。

 大好きな料理と説教なら、大好きな料理を食べたいと思ったのだ。

「リーリル。絶対だからね!」

 そう言って、自分からカイエンの手を握ると、屋敷へカイエンを引っ張った。

 突然の心変わり。
 自ら説教を受けようという娘の態度にカイエンは困惑しながら、サニヤに手を牽かれて屋敷へ向かうのであった。

 カイエン二十八歳。リーリル十五歳。サニヤ五歳の時である。

 ――カイエンはこんこんといかに剣が危険かの説教をして、説教が終わると、カイエンとサニヤ、リーリルは食事をとる。

 リーリルとはもうずっと一緒に食事をとっていた。
 四六時中カイエン達の世話をするリーリルは使用人も同然であるが、カイエンやサニヤとしては家族のような者だったので気にしては居ない。
 むしろ、使用人のように一歩引こうとするのはリーリルの方である。
 最近はライを連れてくる事も無い。カイエンとサニヤにはちょっと寂しい事であるが。

 さて、食卓には炒めたベーコンや野菜を卵で包んだベーコンオムエッグ。
 かぼちゃのスープ。
 それとライ麦の黒いパン。

 リーリルはマーサの料理の腕を引き継いで、とても美味しい料理を作ってくれる。
 いや、マーサと共に研究した味付けはマーサを越えたと言っても過言では無い。
 マーサとリーリル特製の砕いたベリーの調味料は都市部でも需要があるらしく、行商人が高値で買う事がしばしばある程だ。

 サニヤはその料理を美味しい美味しいとバクバク食べると、剣を模した木の棒を持って屋敷を飛び出ていった。

 せっかくサニヤの好きな料理を作ったのに、味わっているかすら怪しい食べ方だ。
 それに、行儀もへったくれもあったものではない。

 サニヤのやや汚い食器を見ると、カイエンは苦笑を浮かべながらリーリルにすいませんと言い、リーリルは笑顔で子供らしいじゃないですかと答えたのであった。

「いえ、私がすいませんと謝ったのはそうじゃなくて、今日は十五歳の成人の日。私達なんかの世話をしている時じゃないのに、料理を作って貰って、洗濯まで……」

 今年はリーリル十五歳の日。
 十五歳とは成人の日である。
 カイエンが本格的に戦場へ出たのもこう言った日であるし、とにかく、一つの節目として数えられる日だ。

 こう言った日は、何か特別な仕事があるなら本格的に仕事へ就かせたり、そういうのが無いなら通常は家族と過ごす。
 女性の場合、婚約している男性と共に過ごし、一夜を共にした翌日に結婚という事も多い。

「リーリルはかわいいですからね。同年代か、少し上に似合いの人が居るでしょう? そういう相手は居ないのですか?」
「はい。相手がどう思っているのか分かりませんが、私には居ります」 
「あ。そうですか。片思い……か」

 その相手と一緒に居て、想いを事前に通じ合わせておけば……と、思うが、そもそもリーリルはカイエン達の世話をずっとやってくれたのだ。
 その人と親睦を深める機会も無かったのだろう。
 言ってしまえば、カイエンのせいで……である。

 なので、カイエンは申し訳ない気持ちでかぼちゃのスープを啜った。

 それに、カイエンはリーリルが一つの悩みを抱えているのを知っていた。
 今日はやや暖かい日であるが、リーリルは長袖を着ている。

 リーリルの右腕の前腕には五本の痣があるのだ。
 それは、あの大洪水の日、濁流からカイエンがリーリルを助け出す時に強く強く握り締めたために出来てしまった痣なのである。

 その痣を隠すため、リーリルは年中、長袖を来ていた。

 カイエンは助けるためとは言え、若くて白い肌を醜く茶色の痣を付けたのである。
 年ごろの娘が気にしない訳も無く、もしかしたら、そのせいでリーリルは結婚というものに消極的なのか? と、カイエンは申し訳ない気持ちが湧いていた。

「その人と一緒に居させる機会を与えられなくて申し訳ありません」
「あ。いえ、そんなこと……」

 カイエンは自分の失敗に気付いた。
 リーリルは、立場が上のカイエンに気配りして自分の事を後回しにしていたのだ。
 今日にしたってそうだ。不甲斐ないカイエンのためにリーリルは成人の日を無為にしようとする。
 それもこれも、家事が満足にこなせないカイエンのせいであろう。

 そもそも、リーリルはサニヤの面倒を見るためにカイエンの屋敷へ来ていた。
 しかし、サニヤはもう赤ん坊でないのだからして、そろそろカイエンはリーリル離れをするべきだ。
 このいたいけな少女の青春のため、男を見せるべき時なのだ。

 カイエンはそう思い、意を決した。

「リーリル。帰りなさい」
「え。あ、何か気に障る事をしてしまいましたか?」
「いいや。君は良くやってくれている。だが、今日は僕達と一緒に居て良い日じゃ無い。家族と一緒に……出来れば愛する人と共に居るべき日だ。食べ終わったらすぐに帰りなさい」

 毅然とした態度。
 リーリルはその態度に何も言えず、少し頭を下げてかしこまりましたとだけ言った。

 食事を食べ終わり、リーリルに食器すら下げさせずにカイエンは彼女を帰した。

 最後まで頭をぺこぺこと下げるリーリルを見送り、カイエンは屋敷に戻ると、食器を裏庭へ持っていく。

 これで良いのだ。
 大切な日を僕なんかに使っちゃいけないんだ。

 そんな事を思いながら水を溜めた桶の中で食器を洗う。

 この食器の汚れは存外しつこく、中々落ちてくれなかった。
 ようやく一枚洗い終わる頃には腰が痛む。
 リーリルやマーサも皿洗いにけっこうな時間を掛けていたが、一枚洗うのにここまで時間をかけてはいなかったと思う。

 ふと思えば、カイエンは食器洗いなどやったことが無かった。
 そのせいで皿洗い一つ時間をかけねば満足に出来ない。
 領主なのだから、本来は皿洗いなんてしないものであるが、カイエンは左遷されてこの村に来たのだから、領主だから出来ませんというのはあまりに贅沢だった。
 それに、娘が五歳で、これから色々と教えねばならないというのに不甲斐ない話だ。

 リーリルは召使いじゃない。使用人じゃない。
 彼女には彼女の人生があり、これからリーリルの家庭が出来ていく。
 いつまでも彼女を召使いにして貴族気分で居てはならないぞ。カイエン。と自分に言い聞かせながら皿を洗った。

 ベーコンの油汚れや卵の汚れが中々に厄介。
 時々、休憩を兼ねて執務室で書類をまとめたりしながら皿洗いを続け、ようやく皿洗いを終えた時には二時間は経っている頃だった。

 疲れた。
 こんなに疲れる事を皆、毎日やっているのか?
 なんて思いながら台所を見ると、フライパンがある。

 昼食を作ったフライパンだ。
 それと料理ナイフ。

 忘れていた。
 カイエンは絶望の淵に立たされたような思いでフライパンと料理ナイフを裏庭へ持っていき、洗う。 

 また時間をかけてその二つが終わったとき、腰は岩になって砕けるのでは無いかと言うほどに凝りに凝っている。

 立ち上がって腰を伸ばすとポキポキと軽い音をたてた。

 疲れに疲れた。
 ひとまず休もう。
 午前中に報告書を書いていて良かった。
 もう動きたくない。

 そんな事を思いながら、リビングのソファーにどっかりと腰掛けた。

「ただいまー! リーリル、ごはんー!」

 カランカランとドアベルの音が鳴り、サニヤのドタバタする足音が聞こえてくる。
 
 カイエンはハッとした。
 いつの間にか寝ていたようで、外はもう夕暮れだ。

「あれ? お父様。リーリルは?」
「ああ。リーリルは家に帰ったよ」
「え? じゃあ晩御飯はどーするの?」
「今日は僕が作ろう」
「えぇー」

 眉に皺を寄せて、不安げな顔でカイエンを見てくる。
 本当に料理が出来るのかとまったく信用していない顔だ。
 
 すると、カランカランとドアベルが鳴り、誰かが入ってくる。

 カイエンとサニヤが玄関へ向かうと、そこにはリーリルが立っていた。

「リーリル? どうしたんですか?」
「お夜食を作りに参りました」

 顔に微笑みを蓄え、さも当然のように言い放つ。

「えっと……なぜですか? リーリル。家族と過ごすよう言ったのですが」

 わーい。やったーと無邪気に喜ぶサニヤを抱きながら、カイエンはそう聞いた。

「カイエン様もサニヤ様も、私の事を家族として接してくださったでは無いですか。それに、今日の夜ご飯はどなたが作るかご予定はあったのですか?」
「今晩は私が作ろうかと……」
「お父様は作っちゃ駄目! リーリルが良い!」

 歯に衣着せぬサニヤの言葉。
 
 まだ僕の作った料理を食べたことが無いのに、まずいと決めつけないでくれよとカイエンは思いながら苦笑した。

 しかし、確かにリーリルが作ってくれるならそれほどありがたい事は無く。
 それに、リーリルを家族だと言ったのは確かにカイエンであるからして、完全に理はリーリルにあった。

 その後、リーリルは食事ばかりか、湯を沸かせてサニヤを風呂に入れ、着替えさせて寝かせ付けるまでやってくれたのである。

「サニヤ様はずっと村の子と遊んでましたので、深く寝てますよ」

 蝋燭が橙色に染めるリビングの茶机に、深い赤色のお茶を置きながらリーリルは言った。

 成人の日だというのに、ここまで尽くしてくれてはまったく頭が上がらない。

「ありがとうございます。助かりました。ですが、もう大丈夫です。後は本当の家族と過ごして下さい」

 ソファーに座っているカイエンは笑顔でそう言った。

 心の中では笑顔どころか、申し訳ない気持ちで一杯だ。
 だが、リーリルのためにも笑顔を繕っていた。

「いえ。もうしばらく居させて下さい」

 リーリルは茶机の前で真っ直ぐに立ち、カイエンをじっと見下ろして言う。

「……リーリル。私は言ったはずですよね? 成人の日というのは――」
「カイエン様。あなたは仰られた筈です。成人の日は愛する人と一緒に居る日だと」

 カイエンの言葉を遮り、リーリルはそう言うと、腰の衣服留めの紐をほどく。

 スルリと衣服が床へ落ち、リーリルの美しい白い肌を露わにする。

 突然の事にカイエンは驚き、口を半開きにリーリルを見ていた。

 思考はまったく停止して、何が起こったのか理解出来ていないのである。

 そんなカイエンへ、リーリルがゆっくりと屈むと、カイエンの肩を手で押してソファーの背へもたれかからせる。
 そして、カイエンの両足の上へ対面のまま座った。

 リーリルは下着すら着けていない。

 カイエンは緊張にごくりと喉を鳴らし、しかし、視界をリーリルの下半身に持っていくまいとした。

「リーリル……。君がこんな過激な冗談をするとは思わなかったよ」
「冗談じゃないです」
「駄目だよ。おじさんをからかっては」 
「からかいではないです」

 蝋燭の逆光でリーリルの表情が見えないが、冗談の混じらぬ強い語気で「お慕いしています」と言われた。

「年齢を考えるんだ。リーリル。僕と君とじゃ年齢が違いすぎる」

 カイエン二十八歳である。
 大体にして、十歳で大人への準備、十五歳で成人、三十歳で大人として成熟。六十歳で寿命と一般に言われていた。
 あまりに釣り合わぬ年齢差。

 カイエンは自分がリーリルに釣り合わぬと考えている。

「ずっと好きでした。あの大河から私を助け出してくれた記憶。今も残っています。私はずっと、ずっと、ずっと……あの日から一時もかかすことなく、貴方を思い続けました」
「駄目だ。駄目だ。僕とじゃ駄目だ。僕と結ばれても君は幸せになれない。僕のような駄目な男では駄目だ」

 そう言うカイエンの首に腕を回すと、リーリルの顔がすぐ目の前に近づいた。

「……では、責任をとって下さい」
「せ、責任……?」

 なんの責任だというのか。

 カイエンがイマイチ分からずにいると、リーリルは前腕の五本の痣を見せた。

 かつてカイエンがリーリルを助けるために付けてしまった痣。

「そ、それは……」
「それに、私の初めての唇はカイエン様が奪いました」

 不可抗力だと言いたいが、確かにその通りだ。
 だが、本当にそんなことで良いのだろうか?
 カイエンは混乱の極みに立っていた。

「……僕なんかで良いのか?」
「カイエン様が良いのです」

 リーリルはカイエンの唇へ優しく唇を重ねる。

 カイエンが驚いた瞬間、体を横に押されてソファーへ倒れ込んだ。

「カイエン様……お慕いしています」

 蝋燭の橙色がリーリルの上気に染まる顔を艶やかに照らす。
 あるいは、上気ではなく恥ずかしい為に顔が赤みを帯びているのかも知れないが。
 そして、柔らかな膨らみがカイエンの胸を圧迫した。

 いつの間にこんな大人な体付きになったのか。
 カイエンは正直、リーリルが成人したという認識はあっても、女という意識は無かった。
 どこかまだ無垢な子供と思っていたのに、今、目の前に居るリーリルは無垢な子供ではなく、艶やかな一個の女だ。

 カイエンも男だ。こうまでされては、もはや突き放す事などできない。
 カイエンは高鳴る心臓の音を聞きながら、リーリルの細い腰へ腕を回し、抱き寄せた。
 あるいは力強い指を細くて壊れそうなリーリルの指に絡ませた。

 深い赤色の紅茶はいつの間にか零れ、茶机やカーペットに赤い染みを作っている。
 だが、二人がそれを気にする事など決して無かった。

 こうして、カイエンとリーリルは結ばれる。
 翌日の結婚の儀では村人全員から祝福されて盛大に祝われたのであった。

 カイエン二十八歳。彼が最も幸福な時であった。

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