没落貴族と拾われ娘の成り上がり生活

アイアイ式パイルドライバー

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4章・大鷲は嵐に乗って大空へ

蝙蝠

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「よくやってくれたな。ありがと」と、サニヤは丘陵の影で馬の首を撫でてやる。
 嬉しそうにいななく馬の、その栗毛は所々焦げ付いていた。

 本当に良くやってくれた。
 かなりの無茶をさせたが、この馬が忠実な馬で良かったとサニヤは思いながら、ガラナイを横にして鎧を脱がす。

 思った通り、鎧は鉄だから、火にやられても見た目は無事そうであるが、熱せられた鎧に内部の肉体はそこら中に火傷を負っていた。

 サニヤが水袋の口を開けて、ガラナイの火傷に水をかけると、ガラナイは少し苦しそうに呻く。

「少しぬるいけど我慢して」

 そう言うサニヤに「いや、助かるよ」とガラナイは答えた。
 火傷の酷さの割に意識がハッキリしている。
 普段はそれなりにおちゃらけているが、このタフネスはさすがにルーガの息子と言ったところか。

 泣きわめかないなんてやるじゃんとサニヤは言いながら、持っていた包帯をガラナイの体へ巻いていく。

 結局、サニヤとガラナイ、二人分の包帯を使ったが、それでも火傷すべてを処置しきれなかった。

 サニヤがその事を伝えて、上手く処置しきれなかった事を謝ると、ガラナイは命を助けて貰えただけで十分だと笑うのである。

「恩に着る」
「着なくて良いよ。これで貸し借りなしなんだから」

 かつてガラナイはサニヤの命を助けてくれたのであるから、今さらガラナイが気にする必要なんて無いというのだ。

「とにかく、ここから離れましょ」と、サニヤがガラナイを馬に乗せようとすると、ガラナイは仲間を助けないといけないから駄目だと拒否した。

 サニヤは言いづらそうに、皆、焼け死んでるので助けに戻るのは危険だと伝えると、ガラナイはかぶりを振って、「谷間の兵達の話じゃ無い。あの丘の谷間の向こうに味方が居るんだ」と言う。

 逃げるロイバック軍を追っていたガラナイ達は、あの狭隘な谷間を進軍するため、縦に長い前列を作ったのである。
 シバルトを先頭に、現指揮官のガラナイを後方にしていた。

 そして、シバルト達が谷間を抜け、ガラナイが谷間の中頃に入った時に、油と松明が投げ込まれてきたのである。
 なので、シバルト達先鋒とガラナイ達本隊は炎に分断されてしまったのだ。
 ガラナイ達は火炎に壊滅したが、炎に分断されたシバルト達はまだ生きているかも知れない。

 ガラナイは彼らを見捨てるつもりが無かった。

 しかし、サニヤとガラナイだけで何が出来ようか。
 彼らを助け出す事なんて出来ない。
 現実的な策として、ルーガ達と合流するべきなのだ。
 それまでシバルト達が耐えてくれる事を祈って。

 無念だと言うガラナイを乗せて、サニヤはルーガが居る場所へと馬を駆けた。
 ガラナイの火傷の手当てと、シバルトへの救援を要請するため、大急ぎだ。

 草原と幾つかの丘を越え、ルーガの居た街道に到着するも、ルーガ達は既に先へ向かったようでそこには居ない。

 代わりに十名程の旅人の一団が休んで居た。

 サニヤは彼らに、ここで行軍している兵達を見なかったかと聞くと、「向こうに行ってるのを見た」と言われる。

 どうやら、兵達の治療を終えたルーガは進攻を再開したようだ。
 すぐに追おうと、彼らへ「ありがと」とだけ、街道沿いにルーガの進攻している方へ向かおうかと馬首を転じた。

「あ。ちょっと待て」

 旅行者の一人が呼び止めて来る。

 どうしたのだろうかとサニヤが手綱を引いて馬を止め、彼を見た。

「やっぱり……。あなたはサニヤ様じゃないですか」

 サニヤはそう言う男の顔に見覚えがある。
 その灰色っぽい髪の色に特に見覚えがあるのだが、はて誰だっただろうかと眉をひそめた。

「俺ですよ! サマルダです。サニヤ様。あなたの伯父の」

 サニヤはハッとした。
 サマルダだ
 八年前にハーズルージュからラムラッドへ送ってもらったきりだから忘れかけていたが、確かにリーリルの兄、サマルダだ。

「サマルダ。なんでこんな所に!?」

 ハーズルージュから遠く、王都に近く。
 なんでこんな所に居るのかとたまげた。

 サマルダは、実はつい先日まで王都に潜伏して居て、略奪していた兵達が居なくなった隙にカイエンの元へ目指して出発したのだと言う。

 サマルダが連れている彼らは王都からカイエンの元へ逃げたいと言う人達で、せっかくだから連れ来たのだ。

「連れて行くって……ハーズルージュは遠いよ。それに、この辺で戦争もあるし……」

 サニヤが心配げに言うと、サマルダはハハハと笑い、今、カイエンは新マルダーク国王と共にザルツバインに居るから、そう遠くないと言った。

 サマルダ達は、王都でバンドラの妻子を救出後、スラム化した路地の奥にしばらく身を隠していたのであるが、つい先日、カイエンからの密使が来て、サマルダにマルダーク国王と共にザルツバインへ居る旨を伝えられたのである。

 今ではマルダーク国王の腹心だそうですとサマルダは嬉しそうに語った。
 
「それにしても、まさかサニヤ様と会えるとは」

 サマルダは奇跡の再開に喜んでいるが、サニヤは混乱していた。

「ちょ、ちょっと待って。え? なに? え? お父様が? えっと……王様と一緒に? ザルツバインって王国軍の本軍が居る場所だよね?」

 サマルダの話に全く付いていけず、サニヤはどれから聞けば良いのか全く分からない。
 お父様がザルツバインに居て、その理由は王国軍だから?
 しかも、新マルダーク国王の腹心?
 いやいや、お父様を嵌めようとしたマルダーク国に何でお父様が居る?
 
 ふと、サニヤは、自分の後ろに座るガラナイはこの事を知っていたのか気になって、「ガラナイは……知ってた?」と聞いた。

 すると、言いづらそうにしながらも「親父から、サニヤに秘密にするようにと言われて」と答えたのである。

 その瞬間、サニヤは激怒した。

「なんで!」
「だって、相手が父親だって知ったら、サニヤは父親ん所に行っちまうだろ。親父も俺も、サニヤと戦いたくねぇんだよ」

 反論出来ず、グッとサニヤは怒りを呑み込むかのように黙る。

 確かにその通りだと、サニヤ自身、相手がカイエンだと知ればカイエンの元へと走ってしまう自覚はあった 。

 そして、そんなサニヤへ、ガラナイはサマルダ達を指差して「どうする。こいつらに付いてけば、サニヤの親父さんに会えるぜ」と言うのである。

 サニヤは歯を食い縛って悩んだ。
 あの感情的に生きてきたサニヤが、初めて出会った葛藤(ジレンマ)であろう。
 そしてそれは、彼女にとってある種、究極の選択である。

 師匠ルーガと初恋相手のガラナイ。
 大好きな父カイエン。

 どちらかなんて無理だ。
 選べない。

 サニヤは結局、ガラナイの質問には答えず「伯父さんの事、見なかったことにするから。じゃあね」と馬を駆けさせたのであった。

 街道を走って行くサニヤの背から、ガラナイが「本当に良いのか?」と聞いてくるので「分かんないよ」と答える。

 サニヤには結局、どうすべきか分からなかった。
 どっちがどっちとか選べなかったのである。

 ガラナイはそんなサニヤの決断に、問題を先送りにしただけなんてサニヤにしては珍しい事だと思うのであった。

 その後、二人はルーガ軍と合流する。
 ルーガ軍はキュレイン軍を完全に見失ったため、モリオーニュへ後退していて、ちょうど良く合流できたのだ。

 ルーガは、キュレイン軍の追撃に向かったサニヤがなぜ別動のガラナイと共に居るのだと職務の怠慢に怒ったが、彼女は自分の窮地を助けてくれたのだとガラナイがルーガをなだめた。
 そして、ガラナイは隊の半分を火計に焼かれ、残った半分とは分断されてしまったと伝える。

 シバルトも炎の向こう側に残っていて、いまだに戦っているかも知れないので救援に駆けつけて欲しいと言うと、ルーガは駄目だと言った。

「なぜだ親父!」
「どう考えても間に合わん」

 それに、モリオーニュにて準備もせねばならない。と、ルーガは言う。
 何の準備かとガラナイが聞けば、ルーガは「総力戦のだ」と答えた。

 追撃に失敗した以上、キュレイン軍はマルダーク軍と合流するだろう。
 そうなれば、ルーガ軍だけで太刀打ち出来ない戦力だ。

 なので、後詰めとして控えている反乱軍の本隊であるサリオンに応援を要請するのである。
 そうして一息にて敵軍を潰す。
 その準備のためにも、どうせ間に合わない味方への救援を行う時間も労力も無いのだ。

 正直な話、サニヤもガラナイも、間に合わない事くらい分かっているので大人しく引き下がった。
 今さらあそこへ戻っても、焼けて炭になった兵士達しか居ないだろう。
 それでも救援をお願いしたのは、隊を任された事に対する責任感に他ならなかった。
 だから、ハッキリと断られたら、それ以上しぶとく食い下がる真似はしなかったのである。

 こうして、ルーガ軍は夕暮れ時にモリオーニュへと撤退した。
 今回の戦績を鑑みれば、作戦失敗だ。
 敗走もしてないし、敵の支配していたモリオーニュの町を占領出来たのだから、ほとんどの将兵達は負けの意識など無かったがしかし、ルーガはモリオーニュの、領主の屋敷の奥に座って、今日の敗戦を厳しく見る。

 ガラナイは無事だったものの、彼の指揮した一万の兵が亡くなっているし、ルーガ本隊もキュレイン軍に満足な被害も与えられずに取り逃しているのだ。
 そもそもの話をすれば、反乱開始からルーガ軍は常に前線に曝されてきた。
 戦い続ければいずれ、大損害も被るものである。
 あるいは、兄サリオンはルーガ軍の戦力を削る為にそれを望んでいるのか。

 ルーガは月明かりが差し込む部屋の中で一人、考える。
 兄サリオンは、同じ血筋である自分が戦功を上げてしまうことで、サリオンの地位を脅かしてしまうことを恐れているのでは無いだろうかと。
 そんな事は思いたくないが、あまりにもルーガ軍が前線に立たされているため、そうも思ってしまう。

「いや、まさかな」

 ルーガは頭を左右に振って、その疑惑を打ち消した。

 自分は馬鹿だ。
 馬鹿な自分が思い悩む必要も無し。
 ただ戦果を上げて忠誠を示せば良いのだと思う。

 コンコンと扉がノックされ、考えが中断された。

 どうぞと言うと、入ってきたのはサニヤである。

 彼女はズンズンとルーガの眼前にまで近づき、じっと睨みつけてきた。

 ルーガがどうしたと聞けば、お父様の事。とサニヤは素っ気なく答える。
 しかし、その素っ気ない答えだけで、何の話か理解するには十分だ。

「隠し通せると思った?」とサニヤが聞けば「だからラムラッドに帰したかったのだ」とルーガは眉にしわ寄せて、怒ったように答える。

 サニヤを前線から離れたラムラッドへ帰せば、余程の事がない限りカイエンの事を知ろう筈も無かったのだ。
 しかし、サニヤは前線まで付いてきて、そして、敵がカイエンだと知ってしまった。

「なるばどうする。カイエン兄様の所へでも行くか?」

 もはやバレてしまってはそれも良いだろう。
 是非もあるまい。
 
「だが、俺達の前に敵として立ったら、容赦はせんぞ」とサニヤを睨みつけるのであるが、サニヤは「別にここを出て行くつもりは無い」と言うのである。

 その言葉を意外に思ったルーガは眉をひそめた。
 てっきり、カイエンの事をひた隠したルーガを責めて、そのままカイエンの元へと行ってしまうものだと思ったのであるが。

「ルーガ。あんたさ、お父様の方に付きなさいよ」

 代わりにサニヤの口から発せられたのは、意外な提案であった。

 予想外の提案に呆然としたルーガへ、サニヤは、そもそも何か理由があって反乱軍に付いたわけじゃ無いでしょ。と言う。
 確かにサニヤの言うとおりだろう。
 兄への義理立てなら、何もサリオンではなくカイエンでも良いのだ。

 しかし、ルーガは今さらコウモリになどなれないと拒否した。

 彼にだって忠義の心はある。
 そんなほいほいと裏切れるものか。

「一度人を裏切っといて何さ。一度も二度も変わんないよ。あんたは最初ったら裏切り者じゃん」

 何とも歯に衣着せぬ言葉であろう。
 ルーガに言わせれば、相手が父だと知った瞬間に手のひらを返しているのはお前じゃ無いかと言いたいが、しかし、どんなにサリオンへ義理立てしたところでルーガが裏切り者な事には変わりないのは確かだ。

 ある種、ルーガは自軍を常に前線で戦わせる事で自分に酔っていたのかも知れない。
 俺はサリオン兄の為に頑張っているのだぞ。こんなにやっているから裏切り者の誹(そし)りを受ける必要なんて無いのだぞ。と、免罪符だとでも思って、裏切り者の意識が薄れていたのかも知れないのだ。

 サニヤはそんなルーガへ「ま、考えといてよ」と言って部屋を出る。

 ルーガは出て行くサニヤに何も言えず、怒ったような顔のまま、サニヤの言葉に消沈して居たのであった。 
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