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2章、剣弩重来編
52話、少しだけ
アキームがこれ程活発な少年であるなどカイン達は分かりもしなかった。
当然、アキームが居なくなって大騒ぎとなったが、その時にはもうアキームはダラワーン湖というルルム地方中心に広がる大きな湖へと到着している。
ダラワーン湖はクヮンラブル河の注ぎ込む巨大な湖だ。
アキームは馬を返却して船に乗ると、ダラワーン湖の中心にある水の都ヘルニスへと到着している。
ヘルニスは湖の底へ長い長い杭を打ち込み、その上に土台となる煉瓦やコンクリートや、木の枠などを利用して都市を作っていた。
街の内部を無数の水路が走り、小舟が往来している。
そのような美麗な景観を求めて人々がやって来たので、往来も激しかった。
アキームは一通り街中を歩いて楽しむと、公都パルへと向かう定期便へと乗り込むのだ。
公都パルはダラワーン湖北沿岸の町で、崖を整備した急な坂道沿いに建物が並んでいる。
パル城は特に高い崖の上にそびえ、城へと続く百階段と呼ばれる名物階段は船の上からも見る事が出来た。
アキームは行動の速い子だ。
落ち着きが無いとも言えたが、とにかく、公都パルを一通り見て回るとすぐに馬車駅に向かって馬を借りた。
そして北へ北へと目指したのである。
アキームがなぜ北を目指したかというと、パルでとある話を聞いたのだ。
パルでは軍事力の威容を示す為に騎士の行軍をしていた。
公都パルを治めるラズベルト家のハント。
そのハントの軍勢を司る夫婦武将といえば、隻腕虎狼ダルバと鷹揚双剣タハミアーネと言う。
かつてラドウィンの客将であったダルバだ。
十年経ってもまだ若いが、髭の生やした姿と来たら既に一端の勇将とした佇まいがあった。
タハミアーネは相変わらず仮面を付けているが、その挙動にはどこか女性らしい儚さがある。
かつては女性である事実に負けまいとどこか険相であったが、今は女性である事を受け入れていたようだ。
それで、異名の通り、二人は結婚していた。
この場に居ないがもう子供産まれている。
人々はこの名物武将を見ようと通りに押し寄せて、口々に二人の戦いぶりを称えた。
その話の中で帝都を支配したカセイ国の話が出たので、アキームは「異国というものがどういうものか見てみようかな」と北へ向かったのだ。
そうしてアキームが帝都へ到着したのは、アンターヤを出て一ヶ月後の事である。
アキームはラドウィンやミルランスが慌てているかも知れないだなんて思わなかった。
むしろ、何かあったら愛する両親の元へ帰ればいいや位の気持ちで、両親への信頼が彼の遠出に拍車をかけていたのである。
そうして帝都に到着した彼が聞いたのは、帝都の城の尖塔に、元皇帝ティタラが幽閉されていたと聞いた。
なんでもそのティタラは皇帝の血を継いでいなかったらしい。
皇帝としての利用価値も無いのに、どういう訳だか十年間も幽閉されているそうだ。
「偽物の皇帝のせいで俺達は、訳の分からない戦争に巻き込まれたんだ」
ティタラの民衆からの支持はえらく悪いものだった。
それも仕方ないといえば仕方ない。
本来、カセイ国王は帝都の民草を隷属するつもりであったが、ティタラの気を引く為にその地位を安堵したのだ。
事情の知らぬ民からすればカセイ国王は勇士であり、ティタラは戦乱の元凶であった。
アキームは民衆がこれ程悪く言うティタラという元帝王がどれほどの悪人か気になって、出会って見たくなった。
思い立ったら即座に行動へ移すのはアキームの癖である。
城壁へ伸びる枝を使って城に忍び込むと、戦乱で荒れた外壁を伝って尖塔を登った。
普通なら恐ろしいと竦むような高さまで来た所で、アキームはその広大な景色に感嘆するような子である。
その眺めを楽しむと、もう一息だと壁を駆け上がった。
彼が目指す窓には一人の女性が物憂げに街を見ている。
ティタラ、二十一歳だ。
彼女は窓から外を見て、深く溜息を吐く。
十年。良く耐えたと思う。
だが、いつザルバールが現状に飽きて、アーランドラ国民を殺害するか分からなかった。
民を守る為にザルバールと契るのも悪くは無い気がする。
「いえ、私がただこの暮らしを終わらせたいだけね」
ティタラは自分の心の弱さに嫌気が差した。
この幽閉に飽きてザルバールへ体を捧げようなどと思った心の弱さを、国民を守る為などと考えた自分の浅ましさに怒りが湧くのだ。
死のう。
偽物なりに皇帝として、誇り高く。
十年掛けて作った鋭い木片がある。
ベッドの脚を折って十年間かけて鋭く加工したのだ。
こういう時の為に作っておいた物である。
鋭い尖端を柔らかな喉へ当てがい、出窓の床板に当てた。
死の恐怖に支配される前に、体重をかけて喉を貫こうとする。
その時だ。
窓の外からひょっこりと子供が顔を覗かせたのである。
ちょうど、窓に対して顔を前へ突き出していた格好のティタラは目の前に人の顔が出てきたので驚いた。
だが、悲鳴は出ない。
十年の間に声のだし方を忘れていたからだ。
心臓がバクバク脈打つもので。
その胸を押さえてまじまじ見ると、子供は奇妙なものを見るようにティタラを見返していたのだ。
この尖塔がどれほどの高さかティタラは知っていた。
あるいはこの少年は幽霊か何かでは無いかしら? と疑問に思ったが、窓を開けて見る。
「入っても良いの?」
少年は、石と石の間の、ほんの小さな隙間に手足の指を入れていたのだ。
ティタラはそのように僅かな取っ掛かりで体を支えている事実に二度目の驚きを抱きながら少年を部屋へと入れて上げる。
こんな所から落ちたら大変だと大慌てのティタラに対して、少年は飄々とした態度で部屋に入ってくるのだ。
なんだかその飄々とした態度をどこかで見た気がした。
だけど、それより、ティタラは十年ぶりにザルバール以外の人の顔を見た気がして嬉しかった。
君はどこから来たの?
外は今、どうなってるの?
どうしてこんな所に来たの?
とめどなく聞きたい事は沢山出てきたが、彼女の喉はすっかり弱り果てて上手く言葉を紡げなかった。
パクパクと口を動かすだけのティタラを少年は不思議そうに首を傾げる。
少年は言葉の出ないティタラを放って室内を見渡すと、「俺ん家よりは立派だな」と言うのだ。
狭い部屋だが、ベッドはふかふかであるし、花や木のブロックを使ったパズルなんかが小さなテーブルの上に置いてある。
彼は彼自身の家がどれほどに質素で物が無いかを語った。
最初は両親がどれだけ仕事をしなくて、そのせいで貧乏なのかに始まる。
だけど、話を聞いていると、その両親からこの子がどれだけ愛されているのか分かったし、この子もどれだけ両親を愛しているのか分かった。
すると、ティタラの眼からとめどなく涙が溢れて来るのだ。
それは羨望の気持ちだ。
思えば、ティタラは父アロハンドに愛された事が無かった。
そして、なぜこうまで皇帝であろうとしたのかもティタラは思い出すのだ。
何の事は無い。
父アロハンドに褒めて欲しかったのだ。
姉ミルランスの予備扱い。
誰も気にしない存在。父ですら気にもかけない存在。
姉より優秀だと見せたかった。
姉より上手く、そして父のような皇帝になれるのだと見せたかった。
つまり、意味するのは、結局は、ただただ、愛して欲しかった。
父に、母に、頭を撫でて褒めて欲しかった。
姉のように抱き締めて欲しかった。
自分を見て欲しかったのだ。
ただ、それだけで良かったのだ。
本当はミルランスと共に、両親と仲良く暮らせれば良かったのである。
それに気付いて、皇帝などというものの為に肉親のミルランスと別れた愚かさを嘆いた。
最初から皇帝なんてどうだって良かったし、父と母が死んだ時に夢が叶うはずも無かったのだ。
「大丈夫?」
ポロポロと涙を流すティタラを少年は不安げに覗き込む。
そんな少年をティタラは抱きしめた。
少しだけ……少しだけこうして居させて欲しい。
ティタラは少年から、ミルランスの懐かしい匂いを感じた。
当然、アキームが居なくなって大騒ぎとなったが、その時にはもうアキームはダラワーン湖というルルム地方中心に広がる大きな湖へと到着している。
ダラワーン湖はクヮンラブル河の注ぎ込む巨大な湖だ。
アキームは馬を返却して船に乗ると、ダラワーン湖の中心にある水の都ヘルニスへと到着している。
ヘルニスは湖の底へ長い長い杭を打ち込み、その上に土台となる煉瓦やコンクリートや、木の枠などを利用して都市を作っていた。
街の内部を無数の水路が走り、小舟が往来している。
そのような美麗な景観を求めて人々がやって来たので、往来も激しかった。
アキームは一通り街中を歩いて楽しむと、公都パルへと向かう定期便へと乗り込むのだ。
公都パルはダラワーン湖北沿岸の町で、崖を整備した急な坂道沿いに建物が並んでいる。
パル城は特に高い崖の上にそびえ、城へと続く百階段と呼ばれる名物階段は船の上からも見る事が出来た。
アキームは行動の速い子だ。
落ち着きが無いとも言えたが、とにかく、公都パルを一通り見て回るとすぐに馬車駅に向かって馬を借りた。
そして北へ北へと目指したのである。
アキームがなぜ北を目指したかというと、パルでとある話を聞いたのだ。
パルでは軍事力の威容を示す為に騎士の行軍をしていた。
公都パルを治めるラズベルト家のハント。
そのハントの軍勢を司る夫婦武将といえば、隻腕虎狼ダルバと鷹揚双剣タハミアーネと言う。
かつてラドウィンの客将であったダルバだ。
十年経ってもまだ若いが、髭の生やした姿と来たら既に一端の勇将とした佇まいがあった。
タハミアーネは相変わらず仮面を付けているが、その挙動にはどこか女性らしい儚さがある。
かつては女性である事実に負けまいとどこか険相であったが、今は女性である事を受け入れていたようだ。
それで、異名の通り、二人は結婚していた。
この場に居ないがもう子供産まれている。
人々はこの名物武将を見ようと通りに押し寄せて、口々に二人の戦いぶりを称えた。
その話の中で帝都を支配したカセイ国の話が出たので、アキームは「異国というものがどういうものか見てみようかな」と北へ向かったのだ。
そうしてアキームが帝都へ到着したのは、アンターヤを出て一ヶ月後の事である。
アキームはラドウィンやミルランスが慌てているかも知れないだなんて思わなかった。
むしろ、何かあったら愛する両親の元へ帰ればいいや位の気持ちで、両親への信頼が彼の遠出に拍車をかけていたのである。
そうして帝都に到着した彼が聞いたのは、帝都の城の尖塔に、元皇帝ティタラが幽閉されていたと聞いた。
なんでもそのティタラは皇帝の血を継いでいなかったらしい。
皇帝としての利用価値も無いのに、どういう訳だか十年間も幽閉されているそうだ。
「偽物の皇帝のせいで俺達は、訳の分からない戦争に巻き込まれたんだ」
ティタラの民衆からの支持はえらく悪いものだった。
それも仕方ないといえば仕方ない。
本来、カセイ国王は帝都の民草を隷属するつもりであったが、ティタラの気を引く為にその地位を安堵したのだ。
事情の知らぬ民からすればカセイ国王は勇士であり、ティタラは戦乱の元凶であった。
アキームは民衆がこれ程悪く言うティタラという元帝王がどれほどの悪人か気になって、出会って見たくなった。
思い立ったら即座に行動へ移すのはアキームの癖である。
城壁へ伸びる枝を使って城に忍び込むと、戦乱で荒れた外壁を伝って尖塔を登った。
普通なら恐ろしいと竦むような高さまで来た所で、アキームはその広大な景色に感嘆するような子である。
その眺めを楽しむと、もう一息だと壁を駆け上がった。
彼が目指す窓には一人の女性が物憂げに街を見ている。
ティタラ、二十一歳だ。
彼女は窓から外を見て、深く溜息を吐く。
十年。良く耐えたと思う。
だが、いつザルバールが現状に飽きて、アーランドラ国民を殺害するか分からなかった。
民を守る為にザルバールと契るのも悪くは無い気がする。
「いえ、私がただこの暮らしを終わらせたいだけね」
ティタラは自分の心の弱さに嫌気が差した。
この幽閉に飽きてザルバールへ体を捧げようなどと思った心の弱さを、国民を守る為などと考えた自分の浅ましさに怒りが湧くのだ。
死のう。
偽物なりに皇帝として、誇り高く。
十年掛けて作った鋭い木片がある。
ベッドの脚を折って十年間かけて鋭く加工したのだ。
こういう時の為に作っておいた物である。
鋭い尖端を柔らかな喉へ当てがい、出窓の床板に当てた。
死の恐怖に支配される前に、体重をかけて喉を貫こうとする。
その時だ。
窓の外からひょっこりと子供が顔を覗かせたのである。
ちょうど、窓に対して顔を前へ突き出していた格好のティタラは目の前に人の顔が出てきたので驚いた。
だが、悲鳴は出ない。
十年の間に声のだし方を忘れていたからだ。
心臓がバクバク脈打つもので。
その胸を押さえてまじまじ見ると、子供は奇妙なものを見るようにティタラを見返していたのだ。
この尖塔がどれほどの高さかティタラは知っていた。
あるいはこの少年は幽霊か何かでは無いかしら? と疑問に思ったが、窓を開けて見る。
「入っても良いの?」
少年は、石と石の間の、ほんの小さな隙間に手足の指を入れていたのだ。
ティタラはそのように僅かな取っ掛かりで体を支えている事実に二度目の驚きを抱きながら少年を部屋へと入れて上げる。
こんな所から落ちたら大変だと大慌てのティタラに対して、少年は飄々とした態度で部屋に入ってくるのだ。
なんだかその飄々とした態度をどこかで見た気がした。
だけど、それより、ティタラは十年ぶりにザルバール以外の人の顔を見た気がして嬉しかった。
君はどこから来たの?
外は今、どうなってるの?
どうしてこんな所に来たの?
とめどなく聞きたい事は沢山出てきたが、彼女の喉はすっかり弱り果てて上手く言葉を紡げなかった。
パクパクと口を動かすだけのティタラを少年は不思議そうに首を傾げる。
少年は言葉の出ないティタラを放って室内を見渡すと、「俺ん家よりは立派だな」と言うのだ。
狭い部屋だが、ベッドはふかふかであるし、花や木のブロックを使ったパズルなんかが小さなテーブルの上に置いてある。
彼は彼自身の家がどれほどに質素で物が無いかを語った。
最初は両親がどれだけ仕事をしなくて、そのせいで貧乏なのかに始まる。
だけど、話を聞いていると、その両親からこの子がどれだけ愛されているのか分かったし、この子もどれだけ両親を愛しているのか分かった。
すると、ティタラの眼からとめどなく涙が溢れて来るのだ。
それは羨望の気持ちだ。
思えば、ティタラは父アロハンドに愛された事が無かった。
そして、なぜこうまで皇帝であろうとしたのかもティタラは思い出すのだ。
何の事は無い。
父アロハンドに褒めて欲しかったのだ。
姉ミルランスの予備扱い。
誰も気にしない存在。父ですら気にもかけない存在。
姉より優秀だと見せたかった。
姉より上手く、そして父のような皇帝になれるのだと見せたかった。
つまり、意味するのは、結局は、ただただ、愛して欲しかった。
父に、母に、頭を撫でて褒めて欲しかった。
姉のように抱き締めて欲しかった。
自分を見て欲しかったのだ。
ただ、それだけで良かったのだ。
本当はミルランスと共に、両親と仲良く暮らせれば良かったのである。
それに気付いて、皇帝などというものの為に肉親のミルランスと別れた愚かさを嘆いた。
最初から皇帝なんてどうだって良かったし、父と母が死んだ時に夢が叶うはずも無かったのだ。
「大丈夫?」
ポロポロと涙を流すティタラを少年は不安げに覗き込む。
そんな少年をティタラは抱きしめた。
少しだけ……少しだけこうして居させて欲しい。
ティタラは少年から、ミルランスの懐かしい匂いを感じた。
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