91 / 106
91 ――これから起きる、崩壊の……。
しおりを挟む
――鉄の国サカマル帝国side――
――我々は悪くない。
そう、魔物討伐隊と冒険者は確かに他の国よりも強い部隊であったのは事実。
彼らが居れば金鉱山等、最早我ら鉄の国サカマル帝国のモノだった。
それなのにだ。
魔物風情が【今行けば死ぬだけじゃぞ】等と脅して士気を下げた。
何て迷惑な魔物だろうか。
報告書を読みながら魔物風情が何故人語を話して参加しているのだと思ったら、次の報告書に宝石の国ダイヤ王国を庇護するレジェンドモンスターだと言うではないか。
レジェンドモンスターは一匹いるだけで国を崩壊させるには十分な力を持つモンスターだ。
それが二匹も宝石の国ダイヤ王国を庇護しているのだという。
なんと生意気であろうか。
我が鉄の国サカマル帝国に寄こすべきである!!
そうは思っても結局は獣風情、我ら部隊が束になれば勝てる相手だろう。そう思っていた。
それもあり、金鉱山を先に我が国のモノにする為に奪って来いと命令した。
その判断が――後に過ちだったと気づくには、遅すぎたのである。
何故なら、近くにあったダンジョンからドラゴン系が湧き出てあっと言う間に我が国の精鋭部隊である魔物討伐隊及び冒険者の3分の2が死に絶えた。
生き残った者達も余りの恐怖で武器を持つ事を捨てた。
一気に戦力が無くなってしまったが、そんな我が国をあざ笑うように助けたのがダイヤ王国の者達とノシュマン王国の者達、そしてレジェンドモンスターだと聞いた時は腸が煮えくり返りそうだった。
我が鉄の国サカマル帝国をあざ笑う等言語道断!!
全てが許し難し!!
我が国が負った責はそちらにある!!
責任を取るべきだ!
まずは宝石の国ダイヤ王国にそう伝えたが、聞き入れてはくれなかった。
そこで、甚大な被害が出たのだからレジェンドモンスターとその主だと言う娘を寄こせと伝えると、それすら「そんな真似をすればそちらの国がレジェンドモンスターに滅ぼされるがいいのか?」等と脅しをかけてきおった!!
ゆ、許せん!!
鉱石の国ノシュマン王国にも被害を受けた事による賠償金を求めたが、全く相手にされなかった。
我が鉄の国サカマル帝国をあざ笑う等許されるべき事ではない!!
いっそ戦争を仕掛けるか……。
そう思ったが、先ずは外貨を稼いでからだ。
低品質でも奴らはヘコヘコしながら買ってくれるからな!!
そう思っていたのに――我の耳に入ってきたのは、二つの国のギルドマスターが話合いの末、我が国と断交すると言い出したのだ。
「断交!? 断交だと!?」
そう震えて虫の息の帝王を前にいら立ちを隠せず茶器を割った。
帝王を虫の息にさせて我らがこの国を乗っ取ろうとしているのに、まさかの邪魔が入ったのだ!!
これでは外貨も稼げない!!
それどころか穀物も何もかもが入らなくなるのだ!!
まぁ、ため込んでいる備蓄は多少なりとある。直ぐに断交等なくなるだろう。
そう思っていたが一か月しても二か月しても断交は解除にならなかった。
そんな折――。
「現在、各国家から断交されているようですね」
この国の帝王の唯一の肉親であり妹君である姫君がそう口にした。
一応帝王の妹と言う事で腰を低くはしているが、全く持って女が生まれると碌でもない。
内心舌打ちしながら我は「これは他国からの外交と言う名の戦争だ」と口にした。
しかし――。
「元シャース王国の金鉱山。あの時、レジェンドモンスターは我が国の行動に難色を示していたと聞いております。それでも決行させたのはそなた……この責はどう取るつもりだ?」
「私が責を取るなどあり得ませぬ!! 全ては帝王様の為」
「意識もない帝王の為か……笑わせる」
そう言うと酒の入っていた盃を投げつけられた。
余りの出来事に呆然としてると、姫君はスッと立って侍女達を連れて部屋を出て行った。
クソアマ……帝王の妹でなければ殺している!!
ギリギリと歯を食いしばり怒りを抑え、他の者達と今後の事を話し合う事になった。
先ずは此方に碌な戦力が残っていない為、暫くは静観する事。
偵察部隊をダイヤ王国のレジェンドモンスターの主の元とレジェンドモンスター達の見張りをさせることで無駄に動かない事にしたのだ。
無論、その間もダイヤ王国にレジェンドモンスターとその主を我が国にこそ寄こせと言う通達はし続けるが。
それから一か月後――更に二匹のレジェンドモンスターが増えたと密偵から連絡を受けた。
一体どうなっているのだ!?
早々レジェンドモンスターと契約等出来る筈ないのに!!
そう思ったが、本当に文面には更に一匹のスライムのレジェンドが追加になり、尚且つホワイトタイガーのレジェンドが追加になっていた事が記されていた。
信じられず帝王の玉座に座り、報告書を読んだ。
かの国は――宝石の国ダイヤ王国は帝国にこそ手渡すべきレジェンドモンスターを更に増やし、その主を寄こさぬつもりか!!
許さん、許される事ではない!!
他の国の優れた物は我が国のモノである!!
人材も、商売も、何もかもが我が国にあって然るべきなのに、おのれおのれおのれ!!
「しかし、我らに出来る事は今はまだ静観のみ……金鉱山を奴等が邪魔な魔物を倒した暁には、金鉱山は我が鉄の国サカマル帝国の所有物である!!」
そう声を高らかに口にすると、他の者達も「その通りで御座います」と平伏して口にした。
それから暫くして静観していた我が国を周辺の国は苦しめながら討伐は進んでいく。
国民がチラホラと逃げて行っているのは聞き及んでいたが、弱い民が逃げるのは致し方ない事だ。
放って置けばまた戻ってくるだろう。
我が国は素晴らしいからな!!
だが、何処が素晴らしいかと聞かれても答えられぬ。何故だろうか。
まぁいい、金鉱山さえ手に入れば後は何とでもなる。そう、なんとでも。
それから数週間後――奴らめ、鉱山の中の魔物を全て倒しおった。
我が鉄の国サカマル帝国の為に働いている等思っても居なかっただろうが、後で礼を言えば尻尾を振って喜ぶに違いない。
そうに決まっている。
レジェンドモンスターが我が国を襲うなどあり得る筈ないのだ。
その様な真似をしても、そのような真似をしても……なんなのだろうか?
まぁいい。金さえ手になる金鉱山を手に入れてしまえばこちらのモノだ。
金目のものは全て鉄の国サカマル帝国のモノなのだ!!
全く、毒で寝たきりの帝王は呑気で良いものだな。
口答えする帝王等この国には要らぬのだよ。
何が男尊女卑を撤廃するだ。
それこそが我が国の、我が国たる証であろうが。
そんな事を言うから毒で苦しむことになったのだ。
全く、愚かな帝王が生まれると困ったものだな。
家臣である我々が苦労する。
まぁいい、これで金鉱山は我らのモノだ。
「総出で金鉱山を我が鉄の国サカマル帝国のモノにせよ! 元シャース王国は我が国のものぞ!! 好きに奪略し、何もかもを我が国のものにせよ!」
そう命令を出して行かせた兵士たちは――誰一人として戻ってくることは無かった。
魔物にやられたと言う話は聞いておらぬ。
はて?
一体どうなっておる?
更に偵察に行った者達も戻っては来ぬ。
もうモンスターはおらぬのだろう?
何故一人も帰ってこぬのだ?
はて? はて? はて?
そう思いながら半年が過ぎた頃であった――城に姫君が居ないことに気づいたのは。
だが、女一人居なくなることなど、どうでも良かった。
他国では勝利ムード一色ゆえ、出来た隙に手に入れる筈の千載一遇のチャンスだったのに、それさえも出来ず終いには我が国にある知らせが届く。
【元シャース王国の賢き第二王子が、祖国に戻り国を建て直すと宣言! それを宝石の国ダイヤ王国と鉱石の国ノシュマン王国は全面的に支援すると明らかにした!】
あり得ぬ。
あっては成らぬ。
金鉱山は、金鉱山は、あの土地は――!!
そう思ったのが、我の最後であった。
気が付けば瓦礫の山の下敷きであった。
身体はあらぬ方向に曲がり、息をしているのがやっとである。
国民は悲鳴を上げて逃げ回り、座って怯えている者達も多いようだ。
何が起きた?
何を間違えた?
帝王は死んだか?
妹君は死んだであろうか?
城が壊されたのだ。
死んだに決まっている。
ふむ、死ねばどこに行くのだったか……。
ああそうだ。
あの最後の女帝に裁判されるのだったな。
我は沢山この国の為に尽くしたのだから、あの女帝も喜ぶだろう。
だから、だから……。
「潔く死なせてはくれぬか?」
そう口にしたのが最後、鬼のような巨大な女の手が伸びて来て、我の身体は奈落に落とされた――。
――我々は悪くない。
そう、魔物討伐隊と冒険者は確かに他の国よりも強い部隊であったのは事実。
彼らが居れば金鉱山等、最早我ら鉄の国サカマル帝国のモノだった。
それなのにだ。
魔物風情が【今行けば死ぬだけじゃぞ】等と脅して士気を下げた。
何て迷惑な魔物だろうか。
報告書を読みながら魔物風情が何故人語を話して参加しているのだと思ったら、次の報告書に宝石の国ダイヤ王国を庇護するレジェンドモンスターだと言うではないか。
レジェンドモンスターは一匹いるだけで国を崩壊させるには十分な力を持つモンスターだ。
それが二匹も宝石の国ダイヤ王国を庇護しているのだという。
なんと生意気であろうか。
我が鉄の国サカマル帝国に寄こすべきである!!
そうは思っても結局は獣風情、我ら部隊が束になれば勝てる相手だろう。そう思っていた。
それもあり、金鉱山を先に我が国のモノにする為に奪って来いと命令した。
その判断が――後に過ちだったと気づくには、遅すぎたのである。
何故なら、近くにあったダンジョンからドラゴン系が湧き出てあっと言う間に我が国の精鋭部隊である魔物討伐隊及び冒険者の3分の2が死に絶えた。
生き残った者達も余りの恐怖で武器を持つ事を捨てた。
一気に戦力が無くなってしまったが、そんな我が国をあざ笑うように助けたのがダイヤ王国の者達とノシュマン王国の者達、そしてレジェンドモンスターだと聞いた時は腸が煮えくり返りそうだった。
我が鉄の国サカマル帝国をあざ笑う等言語道断!!
全てが許し難し!!
我が国が負った責はそちらにある!!
責任を取るべきだ!
まずは宝石の国ダイヤ王国にそう伝えたが、聞き入れてはくれなかった。
そこで、甚大な被害が出たのだからレジェンドモンスターとその主だと言う娘を寄こせと伝えると、それすら「そんな真似をすればそちらの国がレジェンドモンスターに滅ぼされるがいいのか?」等と脅しをかけてきおった!!
ゆ、許せん!!
鉱石の国ノシュマン王国にも被害を受けた事による賠償金を求めたが、全く相手にされなかった。
我が鉄の国サカマル帝国をあざ笑う等許されるべき事ではない!!
いっそ戦争を仕掛けるか……。
そう思ったが、先ずは外貨を稼いでからだ。
低品質でも奴らはヘコヘコしながら買ってくれるからな!!
そう思っていたのに――我の耳に入ってきたのは、二つの国のギルドマスターが話合いの末、我が国と断交すると言い出したのだ。
「断交!? 断交だと!?」
そう震えて虫の息の帝王を前にいら立ちを隠せず茶器を割った。
帝王を虫の息にさせて我らがこの国を乗っ取ろうとしているのに、まさかの邪魔が入ったのだ!!
これでは外貨も稼げない!!
それどころか穀物も何もかもが入らなくなるのだ!!
まぁ、ため込んでいる備蓄は多少なりとある。直ぐに断交等なくなるだろう。
そう思っていたが一か月しても二か月しても断交は解除にならなかった。
そんな折――。
「現在、各国家から断交されているようですね」
この国の帝王の唯一の肉親であり妹君である姫君がそう口にした。
一応帝王の妹と言う事で腰を低くはしているが、全く持って女が生まれると碌でもない。
内心舌打ちしながら我は「これは他国からの外交と言う名の戦争だ」と口にした。
しかし――。
「元シャース王国の金鉱山。あの時、レジェンドモンスターは我が国の行動に難色を示していたと聞いております。それでも決行させたのはそなた……この責はどう取るつもりだ?」
「私が責を取るなどあり得ませぬ!! 全ては帝王様の為」
「意識もない帝王の為か……笑わせる」
そう言うと酒の入っていた盃を投げつけられた。
余りの出来事に呆然としてると、姫君はスッと立って侍女達を連れて部屋を出て行った。
クソアマ……帝王の妹でなければ殺している!!
ギリギリと歯を食いしばり怒りを抑え、他の者達と今後の事を話し合う事になった。
先ずは此方に碌な戦力が残っていない為、暫くは静観する事。
偵察部隊をダイヤ王国のレジェンドモンスターの主の元とレジェンドモンスター達の見張りをさせることで無駄に動かない事にしたのだ。
無論、その間もダイヤ王国にレジェンドモンスターとその主を我が国にこそ寄こせと言う通達はし続けるが。
それから一か月後――更に二匹のレジェンドモンスターが増えたと密偵から連絡を受けた。
一体どうなっているのだ!?
早々レジェンドモンスターと契約等出来る筈ないのに!!
そう思ったが、本当に文面には更に一匹のスライムのレジェンドが追加になり、尚且つホワイトタイガーのレジェンドが追加になっていた事が記されていた。
信じられず帝王の玉座に座り、報告書を読んだ。
かの国は――宝石の国ダイヤ王国は帝国にこそ手渡すべきレジェンドモンスターを更に増やし、その主を寄こさぬつもりか!!
許さん、許される事ではない!!
他の国の優れた物は我が国のモノである!!
人材も、商売も、何もかもが我が国にあって然るべきなのに、おのれおのれおのれ!!
「しかし、我らに出来る事は今はまだ静観のみ……金鉱山を奴等が邪魔な魔物を倒した暁には、金鉱山は我が鉄の国サカマル帝国の所有物である!!」
そう声を高らかに口にすると、他の者達も「その通りで御座います」と平伏して口にした。
それから暫くして静観していた我が国を周辺の国は苦しめながら討伐は進んでいく。
国民がチラホラと逃げて行っているのは聞き及んでいたが、弱い民が逃げるのは致し方ない事だ。
放って置けばまた戻ってくるだろう。
我が国は素晴らしいからな!!
だが、何処が素晴らしいかと聞かれても答えられぬ。何故だろうか。
まぁいい、金鉱山さえ手に入れば後は何とでもなる。そう、なんとでも。
それから数週間後――奴らめ、鉱山の中の魔物を全て倒しおった。
我が鉄の国サカマル帝国の為に働いている等思っても居なかっただろうが、後で礼を言えば尻尾を振って喜ぶに違いない。
そうに決まっている。
レジェンドモンスターが我が国を襲うなどあり得る筈ないのだ。
その様な真似をしても、そのような真似をしても……なんなのだろうか?
まぁいい。金さえ手になる金鉱山を手に入れてしまえばこちらのモノだ。
金目のものは全て鉄の国サカマル帝国のモノなのだ!!
全く、毒で寝たきりの帝王は呑気で良いものだな。
口答えする帝王等この国には要らぬのだよ。
何が男尊女卑を撤廃するだ。
それこそが我が国の、我が国たる証であろうが。
そんな事を言うから毒で苦しむことになったのだ。
全く、愚かな帝王が生まれると困ったものだな。
家臣である我々が苦労する。
まぁいい、これで金鉱山は我らのモノだ。
「総出で金鉱山を我が鉄の国サカマル帝国のモノにせよ! 元シャース王国は我が国のものぞ!! 好きに奪略し、何もかもを我が国のものにせよ!」
そう命令を出して行かせた兵士たちは――誰一人として戻ってくることは無かった。
魔物にやられたと言う話は聞いておらぬ。
はて?
一体どうなっておる?
更に偵察に行った者達も戻っては来ぬ。
もうモンスターはおらぬのだろう?
何故一人も帰ってこぬのだ?
はて? はて? はて?
そう思いながら半年が過ぎた頃であった――城に姫君が居ないことに気づいたのは。
だが、女一人居なくなることなど、どうでも良かった。
他国では勝利ムード一色ゆえ、出来た隙に手に入れる筈の千載一遇のチャンスだったのに、それさえも出来ず終いには我が国にある知らせが届く。
【元シャース王国の賢き第二王子が、祖国に戻り国を建て直すと宣言! それを宝石の国ダイヤ王国と鉱石の国ノシュマン王国は全面的に支援すると明らかにした!】
あり得ぬ。
あっては成らぬ。
金鉱山は、金鉱山は、あの土地は――!!
そう思ったのが、我の最後であった。
気が付けば瓦礫の山の下敷きであった。
身体はあらぬ方向に曲がり、息をしているのがやっとである。
国民は悲鳴を上げて逃げ回り、座って怯えている者達も多いようだ。
何が起きた?
何を間違えた?
帝王は死んだか?
妹君は死んだであろうか?
城が壊されたのだ。
死んだに決まっている。
ふむ、死ねばどこに行くのだったか……。
ああそうだ。
あの最後の女帝に裁判されるのだったな。
我は沢山この国の為に尽くしたのだから、あの女帝も喜ぶだろう。
だから、だから……。
「潔く死なせてはくれぬか?」
そう口にしたのが最後、鬼のような巨大な女の手が伸びて来て、我の身体は奈落に落とされた――。
225
あなたにおすすめの小説
妹が聖女に選ばれました。姉が闇魔法使いだと周囲に知られない方が良いと思って家を出たのに、何故か王子様が追いかけて来ます。
向原 行人
ファンタジー
私、アルマには二つ下の可愛い妹がいます。
幼い頃から要領の良い妹は聖女に選ばれ、王子様と婚約したので……私は遠く離れた地で、大好きな魔法の研究に専念したいと思います。
最近は異空間へ自由に物を出し入れしたり、部分的に時間を戻したり出来るようになったんです!
勿論、この魔法の効果は街の皆さんにも活用を……いえ、無限に収納出来るので、安い時に小麦を買っていただけで、先見の明とかはありませんし、怪我をされた箇所の時間を戻しただけなので、治癒魔法とは違います。
だから私は聖女ではなくて、妹が……って、どうして王子様がこの地に来ているんですかっ!?
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
精霊の加護を持つ聖女。偽聖女によって追放されたので、趣味のアクセサリー作りにハマっていたら、いつの間にか世界を救って愛されまくっていた
向原 行人
恋愛
精霊の加護を受け、普通の人には見る事も感じる事も出来ない精霊と、会話が出来る少女リディア。
聖女として各地の精霊石に精霊の力を込め、国を災いから守っているのに、突然第四王女によって追放されてしまう。
暫くは精霊の力も残っているけれど、時間が経って精霊石から力が無くなれば魔物が出て来るし、魔導具も動かなくなるけど……本当に大丈夫!?
一先ず、この国に居るとマズそうだから、元聖女っていうのは隠して、別の国で趣味を活かして生活していこうかな。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。
拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。
普段は地味子。でも本当は凄腕の聖女さん〜地味だから、という理由で聖女ギルドを追い出されてしまいました。私がいなくても大丈夫でしょうか?〜
神伊 咲児
ファンタジー
主人公、イルエマ・ジミィーナは16歳。
聖女ギルド【女神の光輝】に属している聖女だった。
イルエマは眼鏡をかけており、黒髪の冴えない見た目。
いわゆる地味子だ。
彼女の能力も地味だった。
使える魔法といえば、聖女なら誰でも使えるものばかり。回復と素材進化と解呪魔法の3つだけ。
唯一のユニークスキルは、ペンが無くても文字を書ける光魔字。
そんな能力も地味な彼女は、ギルド内では裏方作業の雑務をしていた。
ある日、ギルドマスターのキアーラより、地味だからという理由で解雇される。
しかし、彼女は目立たない実力者だった。
素材進化の魔法は独自で改良してパワーアップしており、通常の3倍の威力。
司祭でも見落とすような小さな呪いも見つけてしまう鋭い感覚。
難しい相談でも難なくこなす知識と教養。
全てにおいてハイクオリティ。最強の聖女だったのだ。
彼女は新しいギルドに参加して順風満帆。
彼女をクビにした聖女ギルドは落ちぶれていく。
地味な聖女が大活躍! 痛快ファンタジーストーリー。
全部で5万字。
カクヨムにも投稿しておりますが、アルファポリス用にタイトルも含めて改稿いたしました。
HOTランキング女性向け1位。
日間ファンタジーランキング1位。
日間完結ランキング1位。
応援してくれた、みなさんのおかげです。
ありがとうございます。とても嬉しいです!
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます
今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。
しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。
王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。
そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。
一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。
※「小説家になろう」「カクヨム」から転載
※3/8~ 改稿中
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる