カントボーイ専門店でとろとろになるまで愛される話

桜羽根ねね

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10:トロトロの恋人

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 ──バキィッ!!
 ドゴッッッッ!!!
 ドォンッ!!

「ひぶっ!!?」

 ……どう聞いても挿入音とは思えない音と、短く響いた悲鳴。
 恐る恐る目を開ければ、ナンバー1の人が壁にぶつかって伸びていた。ちんぐり返しのようになっていて、飛ばされた衝撃からか何なのか、露出したちんぽからおしっこを漏らしている。パチャパチャと顔に降り注ぐそれとは別に、カシャカシャというカメラの音が聞こえた。

 振り向けば、そこに居たのはスマホを構えたマトイさんの姿。その後ろには、破壊されたドアと、鍵を持って溜息を吐いている受付の人が居る。

「……ま、まと、い……さ……」
「……遅くなって悪かった。……すぐ解いてやるから、もう少し我慢な?」
「は、い……、っえ……」

 ちゅ、とおでこにキスをした後、マトイさんが縄を解き出す。
 え……、なんで、キス?僕、恋人えっちのお金払ったっけ?

「あ~~、も~~。いくら火急とはいえ、鍵開けるのも待てないなんてさぁ。修理代のこと考えてほしいんだけどな~」
「俺が払うからいいだろ。それより、あっちの馬鹿の処遇考えとけよ」
「分かってるって~。無理矢理俺様系は流行らないってこと、しっかり教えてあげた方がいいかもねぇ」

 受付の人が、気を失っている彼に近付いて、おしっこで汚れているのも構わずに横抱きで持ち上げた。線の細い人なのに、力はとても強いみたいだ。擦れ違いざま、眉根を下げた受付さんから声をかけられる。

「廣松様には怖い思いをさせてしまい申し訳ありません。このキャストはマトイにライバル心を抱いていまして……、野心があるのは咎めませんが、お客様に恐怖を植え付けたことは看過できるものではありません。しっかり教育を施した後、謝罪に伺わせていただきます」
「あ、や……、そんな、そこまでは……。……未遂ですし、マトイさんが助けに来てくれたので……っわぷ」

 手足が自由になってよろけた瞬間、マトイさんに抱きすくめられた。二週間前、たっぷり愛してくれた香りがぶわりと蘇る。疼かなかったおまんこがしきりにぱくぱく疼いて、早速愛液が垂れ出した。駄目だ、こんなの、お金払ってないのに……。

「マ、マトイさん……」
「ほのちゃん。怖い思いした後だから、嫌なら嫌って言ってくれ」
「え……?」
「オプション、全部したい。ここじゃない別のところで。お金が絡まないラブハメがしたい」
「へ……っ?え、それ、って……、だ、駄目ですよ、勘違いしちゃいます、から……」
「勘違いじゃない。好きだ、ほのちゃん。大好き」
「え、えええぇっっ!?な、なんで、どうして……っ、だ、だって、たった一回、会っただけ、なのに……。キャストと、お客さんなのに」
「……たった一回、な。……でも、ラブハメしたのはそれ以上じゃん」
「そ、そう……ですけど……」
「何?ほのちゃんは俺のこと嫌い?」
「っ、好きです!マトイさんとのえっちを思い出して二週間ずっとアナニーしちゃうくらい……、っ!ぁ……。……あ、あはは……、きっ、聞かなかったことに……」
「しない。あー……、もう、可愛い……♡可愛すぎてちんぽ痛いくらいなんだけど。……ほのちゃん、どう?ラブハメするの怖い?」
「……っ♡……怖く、ないです……♡マトイさんとなら……♡」
「伊都って呼んで、ほのちゃん。俺の本名だから」
「い、伊都、さん……♡伊都さんっ♡好き♡ラブハメ、いっぱいしてください……っ♡」
「ん……。俺も、大好き」

 チョロくて流されやすいと馬鹿にされても構わない。
 抱きしめてくれるマトイさんの鼓動がドキドキ伝わってきて……、ちょん、と触れ合った唇が溶けてしまうくらい熱くて。気持ち以上に正直なおまんこから、チョロチョロうれションが漏れてしまった。

 ──そうして、連れられるがままに訪れたマトイさんの家にて。
 とろっとろになるまで優しく甘やかされて、何度も何度もラブハメを繰り返したのは……言うまでもない話だ。


【カントボーイ専門店でとろとろになるまで愛される話】

(いや~、マトイがキャスト辞めると寂しくなるよ。帆夏くんとはラブラブなんでしょ?羨ましいなぁ)
(ほのちゃんに嫌な思いさせたくないからな。……そういえば、あいつは?)
(ああ、サキョウね。調子に乗りすぎるのも駄目だよってことで、今は私の専用オナホになってるよ。見る?)
(いや……、遠慮するわ)
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