調教セブンデイズ

桜羽根ねね

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1日目は聖水の時間(小スカ/緊縛/スパンキング/玩具/♡喘ぎ)

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 ホムラの「愛」はちょっと狂ってる。

 何度も好きだと囁いて、何度も身体を重ね合ってきたけれど、ホムラはそれだけで満足することが出来なかったらしい。

 いつものように睦みあって目覚めた朝、いつもの部屋のベッドで一糸纏わぬ姿で縛られ、転がされていた。

 ちょっと意味が分からない。

 傍でにこにこ佇んでいるホムラを睨みつけても、何らおかしいことはないとでも言いたげに微笑み返してくるだけ。

「……ホムラ、何がしたいのか分かんないけど、これ解いてくんない?」
「どうして? 折角私が愛を込めて亀甲縛りにしてあげましたのに。チキュウにある縛り方はバリエーションに富んでいますね。ふふ、赤い縄がショウの白い肌に映えてすごく可愛いですよ」

 聞く耳を持たないどころかうっとりと俺の身体を撫でてくるホムラに、心のどこかで警鐘が鳴る。こんなの、俺が知ってるホムラじゃない。いくら無理矢理感が強めとはいえど、俺が嫌がることはしてこなかったのに。

 ……ううん、もしかして俺が知らないだけで、この恍惚とした表情を浮かべているホムラの方がほんとの彼の姿なのかも、しれない。

「おや、ショウのおちんちん萎えてますね」
「っ、触んな……! つーかこんな状況で勃つわけねーだろ!」
「そんなことを言われると、勃たせたくなるじゃないですか。……まあ、今日はこれで好都合なんですけど」
「……は?」

 ホムラの行動は本当に突拍子がない。
 さっきまでやわやわと弄んでいた俺のちんこを、今度はどこからか取り出したリボンできゅっと結んできやがった。

 こんなことをされたのは初めてだけど、なんとなくホムラのやりたいことが分かってしまった。根元に結ばれたから勃起すると痛いだろうし、それだけじゃなくてイきたくてもイけない状況に陥るはず。ホムラはそんな俺を見て楽しむつもりなんだ、きっと。

「……っ、く……ん……」
「声、我慢しなくてもいいんですよ。ここは誰も知らない私達の愛の巣ですから。ショウがどれだけよがり狂っても他人に聞かれる心配はありませんよ」
「ひっ、あ……っ!」

 当たってほしくなかったが……、予想通りホムラは俺のちんこを緩慢な速さで扱いてきた。
 こんなアブノーマルな状態でも、性感帯を弄られたら嫌でも感じてしまう。それにホムラは俺の弱いトコロを知ってるし。先っぽや裏筋をねっとりと責められる度に、俺はぐっと唇を噛みしめた。

「ホム、ラ……、手ぇ、はなせ……っ!」
「……うん、まあこれくらいですかね」
「……は?」

 どうせ無理だと思いながらホムラに制止の声をかけると、ぱっと手を離された。予想外だ。
 中途半端に扱かれたせいで、ぐずついた快感が残って下半身が疼くけど、これくらいちょっと我慢すればすぐによくなる、はず。

「っは、ぁ……、早くこの縄も解けよ……」
「……え? ふふ、まさか。これからが本番なのに、外すわけないでしょう?」
「いたっ……!」

 ぎゅうっと俺の乳首を摘んで、そんなことを言ってきたホムラ。殴りたい衝動に駆られたけど、腕は拘束されたままだ。くそ。つーか、男の乳首弄くりまわして何が楽しいんだよ。

「……ショウは、あまり乳首じゃ感じませんよね」
「当たり前だろ。女じゃないんだから感じるわけねぇ……っつぅ!」
「大丈夫ですよ。いずれここだけでイけるようにしてあげますから」
「はぁ?」

 何言い出してんだ、こいつ。

 乳首で感じるわけないのに、ホムラは性懲りもなくそこを攻めだした。摘まれたり、引っかかれたりされる内に硬くピンと尖ってしまったけど、これはそう、生理現象だ。じっと見ているのも嫌で身体を捩って……、ふと、別の生理現象がじわじわとせり上がってきているのに気がついた。

「……ホム、ラ、ほんとマジで今すぐこれ解け」
「さっきも言ったでしょう。これからが本番ですよ、と」
「っ……! いい、からっ! …………れ、……たい、し……」
「え?」
「だからっ! トイレ行きたいって言ってんだよ!」

 その事実に気付いてしまったからか、だんだん尿意が増しているような気がする。
 碌に動かすことが出来ない縛られた身体で、どうにか尿意を我慢しようと内股を摺り合わせてみる。気休めにしかならないけどやらないよりかはマシだ。

「ホムラ、はやく……っ」
「……」

 流石に解いてくれるだろうと思ってホムラを急かしても、何故かホムラは動こうとしない。それどころか待ってましたとばかりに笑みを深めて俺の下腹を撫であげてきた。

「……っ! なに、してんだ……っ!」
「いいですよ、ショウ」
「……は?」
「ここではしたなく漏らしていいですよ、と言ったんです」
「は……? ホムラ……、お前、何言ってんだ……?」
「そうですねぇ、ショウ自身がちゃんと『どこで何をしたいのか』言えたら解いてあげましょう」
「なっ……。ば、ばかじゃねーの!? ……っう……!」

 やばい。そろそろマジでやばい。
 ……ホムラに従うのは癪だが、言えば解いてくれるんだよな? ……くそ、今この時だけは恥を捨てるしかない、か。

「ホムラ……お願いだから、トイレに行かせろ。お……しっこ、したい、から……っ」
「……ふふ、よくできました」

 これでやっと解放されると思ったのに、ホムラが手を伸ばした先にあったのは縄じゃなくて……、俺の性器に結んでいるリボンだった。
 止める暇もなくするりとリボンを解かれて、堰き止められていた欲求が一気にせり上がりそうになる。

「『縄を』解くとは言ってませんからね」
「っ、う…………!! この、ばか、ぁ……!」

 やばいやばいやばい。
 このままだと絶対漏らす。この歳で……しかもホムラの前で漏らすなんて、そんな恥ずかしいこと出来るわけがない。

「ショウのお願い通りちゃんと解いてあげたのに、そんな切羽詰まった顔をしてどうしたんです?」

 分かりきっている癖に、白々しくそんなことを言ってくるホムラを睨むことすら億劫で。

 耳元で「楽になっていいんですよ」と囁かれて、下腹をぐっと押された瞬間、俺の我慢は限界を迎えた。

「あっ、やだ、……っや、見るなぁ……!!」

 ちょろ、と溢れ出したそれは勢いを増しながらベッドを汚していく。
 やっと放出出来た開放感と、見られているという羞恥心で、俺の頭の中はいっぱいいっぱいになっていた。

 生暖かい尿がお腹や足にかかって気持ち悪い。それ以上に、恍惚とした表情で俺のちんこを眺めてくるホムラが、こわい。

「ああ……、可愛いですよ、ショウ……。すごく可愛い。……でも、こんなにたくさんベッドの上で粗相をして……お仕置きが必要ですね」
「っは……、え……?」

 思考回路どうなってんだよ、こいつ。
 つーかホムラが無理矢理やらせたくせに理不尽すぎるだろ……!

「やだ、やめろ……!」

 おしっこでびしょびしょに濡れたシーツが、冷えてきて気持ちが悪い。
 こんな状況だってのに少しだけ反応している自身が恨めしくなる。隠したくてもそんなことは出来なくて。

 ホムラの手が伸びてくるのを言葉で制止することしか出来なかった。

 …………それも、無駄な足掻きだったんだけど。


*****


ヴヴヴヴヴ…………

「あっ……、ひぅ、ん、……っく、んんっ……!」
「お仕置きなのに気持ちよさそうに声をあげて……ショウは痛くされるのが好きなんですね」
「ちがっ……!」

 ──パァンッ

「ひぐっ!」
「駄目ですよショウ、嘘をつくなんて。アナルにローター挿れられたままお尻叩かれて感じているんでしょう? ほら、叩く度にショウの可愛い窄みがきゅんきゅんしていますよ」
「いっ……! ……っひ、もう、やめろってば、ぁ!」
「まだきちんと謝ってないじゃないですか。ほら、『おちんちんからおしっこ漏らして勃起させてごめんなさい』と謝ってみましょう? そうしたらやめてあげますよ」
「だれ、がっ……そんなこと……! んあああぁっ!!」

 お尻に挿れられたローターの振動がいきなり強くなって、我慢出来ずに悲鳴が溢れる。
 そんな俺に構うことなく、ホムラはひたすらお尻を叩いてくるから、痛くて恥ずかしくて屈辱的で……。気持ちいいだなんてことは微塵も思って、ない。

「謝らないとずっとこのままですよ。……それとも、もっと酷く叩いてほしいから黙っているんですか?」
「んなわけ、な……いっ、……っあぁ!」
「ふうん……。でも、こっちのショウは素直ですね。だらだらと涎を零して喜んでるじゃないですか」
「っんぅ!! さ、わんなぁ……!」

 またリボンで結ばれてしまったちんこを擽るように弄られて、お仕置きと称してお尻を叩かれて、思い出したかのようにローターをぐりぐりと動かされて。

 時間をたっぷりかけて与えられる様々な刺激に、俺の理性は少しずつ崩されていった。

「……っふ、はぁ……♡」

 気持ち悪いだけのはずだったのに、無理矢理挿れられたローターを物足りなく感じてきて、そう思ってしまった自分に軽く絶望する。
 駄目だ、これ以上やられたら、俺の身体が変になる。

「ホ、ムラ……。謝るからぁ……、んっ、も……やめ……っ♡」
「……では、さっき私が言ったこと、ちゃんと言えますよね?」
「………………」

 駄々をこねる子供をあやすような声音だけど、その内容は変態的なもので。
 ぐっと唇を噛み締めた後、言ってしまえばそれで終わりだと言い聞かせながら、からからの口を開いた。

「お、おちんち、ん……から、……お……しっ、こ漏らして……勃起させ、て、……ごめんな……さ、い」
「よく謝れましたね、ショウ。……でも、ここは物足りなさそうにしてますけど」

 くちゅり、と、ちんこの先端を指で擦られて言いようもない快感がぞくりと走る。
 イきたくても、イけない。というかこれ以上ホムラの前で痴態を晒したくない。

「謝ったんだから……早く、離せ、っ……!」
「……ええ、約束ですからね。解放してあげましょう」

 予想外にもすんなりと俺から手を離したホムラは、……そのまま俺を置いて部屋の扉の方へと向かっていった。

「ちょっ……ホムラ!? どっか行く前にさっさとこれ外せ!」
「……ショウ、私は縄を外すなんて一言も言ってないはずですが」
「は……?」
「リボンを取るともローターを抜くとも言ってません。私がやめるのはお尻を叩くこととおちんちんを弄ることだけですよ」
「な、に……言って……」
「後ろだけで感じて射精するまでじっくり開発してあげますからね。まずは最初の一歩、」


 射精管理から始めましょうか。


 まるでちょっと買い物に行こうかとでもいうようにあっさりと言い放たれたそれは、俺の鼓膜にねっとりとこびり付いてきた。

 夢だと思いたかったけど、冷たくなったシーツやひりひり痛むお尻が、これは夢なんかじゃないことをはっきりと主張してくる。

 ……この時点で、気づくべきだった。

 これが、悪夢の一週間の幕開けだということに──……。



(まずは自由を奪いましょう)
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