クラスまるごと転移したら、みんな魔族のお嫁さんになりました

桜羽根ねね

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第二部:新婚編

20:空と鴨羽のコンテスト

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 ルドさんの触手ハウスから生える触手は、生き物というより機械に近いものらしい。
 だから僕が触手からあれこれされても、ルトラが渋い顔をしなかったんだな……。

「クロ、機嫌直ったか?」
「……別に、怒ってるわけじゃないけど」

 お互いに恥ずかしい姿を見せ合った赤森くん達と数日過ごした後、僕達は次の村に向かっている。ハメ乞いしてハメてくれなかった分は一昨日きちんと愛してもらったし、特に怒ってなんかいない。

 僕がルトラから少し離れて歩いているのは、単純に、触れていると発情してイってしまいそうだからだ。

 青木くんが、触手の粘液にそういう効果があるって言ってたから、身体から上手く抜け切れてないんだと思う。それこそ指を絡めてなぞられただけで甘イキしてしまいそうなくらい、今の僕は危ない状態だ。

 自分達は慣れたからすぐ収まるらしいけど、僕は数日かかるって言ってたから……、あとどれくらいかかるんだろう。この厄介な後遺症が回復するまで留まることも考えたけど、あの家に居るとひっきりなしにえっちがしたくなっちゃって……♡

「と、とにかく、今はこういう気分だから!僕が良いって言うまでべたべたくっつくの禁止!」

 一体どこの我儘傲慢野郎だろう。自分で言ってて恥ずかしい。でも、ルトラには後遺症のこと知られたくないし……。
 もしバレたら、きっと絶対意地悪なことをされる。それはそれで嬉しい……なんて、思ってない、うん。

「はいはい、分かったよ。そういう焦らしってわけだ」
「っ……、そ、そう、焦らしってやつ」
「焦らされた分は、後で好きなだけ喰わせてもらうからな」
「なっ……♡」

 ニヤリと口角を上げたルトラが、先導するように歩いていく。
 あれ……、これ、どっちにしろ意地悪なことをされちゃうんじゃ……?

 ……考えないことにしておこう。


*****


『さあっ、始まりました!ラブラブ♡カップルコンテスト!記念すべき100回目の優勝商品はサキュバス印の濃密媚薬です!そして!今回は!なんと!人間を嫁に持つ魔族が三人も出場しています!いやぁ、頑張ってほしいですね!』

 何が一体どうしてこうなったんだろう……?

 サーカスのように飾られた派手なステージの上で、僕はルトラと並んで座っている。
 右隣には、デュラハンのカイブルさんの首を抱きしめて、その頭にすりすり頬を寄せている萌黄くん。
 左隣には、ゴーストのティールさんの透けた膝の上に座って、ちゅっちゅと頬へのキスを繰り返している栗梅くん。

 そして、他は魔族同士のカップルだ。

 えっと……、うん、そう、辿り着いた街で萌黄くん達と出会って、どうしても優勝商品が欲しい大会があるからと言われて、内容も聞かずに承諾したら、こんなことに。

 てっきり武闘大会みたいなものを想像していたから、それならルトラの力でいけるはずと思っていたのに……!何?ラブラブカップルコンテストって。名前の響きからして恥ずかしいんだけど。というか、べたべたくっつくの禁止って言ったのに、そういうことをしなきゃいけなかったらどうしよう……。キスだけで即イキ出来そうなくらい、身体が疼いたままなのに……♡

「ごめんね、黒河君。いきなり巻き込んじゃって……」
「王弟殿もすまぬナ。急ぎの旅路ではないと申しておったから、巻き込んでしまっタ」
「あ、いや、ううん、ただ、その……力にはなれそうにないかなって」
「なんだよ。始まる前から弱腰になって。人魚んとこじゃあれだけ見せつけてたのにな。今日も認識阻害してっから好きなだけ乱れていいんだぜ?」
「ぅ、わあぁっ!おっ、思い出させないでよ……!」

 中紅くんとラピスさんの前で色々ヤってしまったことを思い出して、アナルがきゅんきゅんひくつきだす。っ♡と、いうか、これ……っ、思い出しイキしてる……ぅ♡

「ふー……っ♡は、……ッん♡」
「んちゅ……、っん、大丈夫か、黒河?顔真っ赤になってるけど」
「だ、だいじょ、ぶ……♡すぅっ……、はあぁ……」

 心配してくれた栗梅くんに力なく微笑んで、ひとつ深呼吸をする。キスの発情効果とは違う、粘液の後遺症。正常な意識のままってのは、ちょっと、だいぶ、辛いかもしれない……♡

「にしても、サキュバスの媚薬が目当てとはな。どうせティールが言い出したんだろ」
「あら、失礼ね。まっ、その通りだけど♡だってサキュバスの媚薬は少し加工するだけですっごく肌に良い化粧水になるのよ。早々手に入る物でもないから、ここは優勝するしかないでしょ!あ、もちろん本来の目的でも使うけど♡」
「んうっ♡ティール……♡」

 ゴーストが肌の心配を……?なんて、そんなツッコミは心の中に閉まっておいた。

「それにしても、ほーんとあの時のアンタの殺気やばかったわよ。ルーちゃん」
「る、るーちゃ……!?」
「その名前で呼ぶな、ティール」
「るーちゃん……」
「クロ、繰り返すな」
「うふふ♡ねえ、覚えてる?アタシがクリちゃんからクロちゃんの方がいいんじゃないか~って言われた時。ルーちゃんってば、すっごい殺気向けてきたのよ?昔馴染みに向けるもんじゃないわよねぇ」
「おい、ティール。いつまでその話を……」
「やぁねぇ、いいじゃない♡それだけルーちゃんがクロちゃんに引くほどゾッコンすぎるってことよ♡まあ?アタシとクリちゃんの愛には敵わないだろうけどね?」
「へぇ……。言ったな?」
「ちょっ……、何で煽ってんだよ……♡あ、愛とかそんなこっ恥ずかしい……♡」
「クリちゃんは可愛く愛されてればいいの♡」

 唇以外の……頬や鼻へとキスを落としていくティールさん。……ルーちゃん、って。すごく親しげだけど、ベリーさんのようにルトラの同輩だったのかな。
 でも、そんな彼に殺気を向けるくらいの牽制をしてくれたんだと思うと、物騒だけどむずむずしてしまう。牽制のこと自体はルトラの口から聞いたけど、他の人から教えられるとまた違った心地になっちゃうな。

『それでは早速参りましょう!』

 司会の魔族……亀の甲羅を背負っている魔族が声を張り上げる。亀なのにすごく溌剌だ。
 それにしても、一体何をさせられるんだろう。あまり触れ合うものじゃないといいんだけど……。

『第一種目は、お互いのことを愛していれば全問正解は当たり前、以心伝心クイズです!』

 パチン、と指を鳴らされると、僕の目の前に宙に浮いた四角いウィンドウが現れた。ルトラや他の人達の前には何もない。これ、僕にしか見えてないのかな。

『今から出場者の方々に二つの質問を行います!その答えがぴったり合っていれば10ポイント獲得です!解答の際は各自目の前の枠に触れて、答えを思い浮かべてください!』
「え。ルトラの前にもこのウィンドウあるの?」
「ああ。自分にしか見えないみたいだな」

 なるほど。カンニングが出来ないようになってるのか。
 答えを合わせるのは難しそうだけど、僕とルトラなら多分……きっと、大丈夫なはず。

『第一問は──こちら!嫁が一番感じる性感帯は?さあさあ制限時間は30秒です!回答スタート!』

 ……問題が、大丈夫じゃなかった。

 正直、性感帯がありすぎて困る。どれか一つに絞れない。こんなに増えてしまったのはルトラのせいだ。
 ……あ。何も馬鹿正直に答えなくても、わざと間違えてしまうって手も……。

『続々と答えが集まっています!ちなみにですが、誤答の場合はマイナス10ポイント!一番ポイントが低いカップルには恥ずかしい罰ゲームを用意していますので気をつけて解答してくださいね!』

 まるで僕の思考を読んだかのような追撃を受けて、早速その手は封じられてしまった。恥ずかしい罰ゲームがちょっと気になってしまう、なんて思ってない。何も自分から落ちていく必要はないんだ。

「(とにかく、早く答えないと……)」

 一つに絞れないならこれしかない。ウィンドウに触れながらその言葉を念じたのとほぼ同時に、タイムアップらしきブザーの音が響いた。

「そこまで!いや~、これは簡単でしたかね!7組中5組が正解です!」

 パパパッ、と、僕達の目の前に現れた大きなスクリーンに、魔界の文字が浮かんでいる。相変わらず不思議な形だけど、読む分には問題ない。

「よかった。正解だね」
「当たり前だろウ。我が嫁の愛いところは全て知っているからナ」
「ん。ちょっと迷ったけど、よく分かったな」
「ふふん。甘くみちゃ困るわよ」

 胸と答えた萌黄くんも、口と答えた栗梅くんも正解していたみたいだ。
 そして、全身と答えた僕も。

 特に今は触手の粘液効果が残っている状態だから余計に感じてしまう。恥ずかしいけど、正解は正解だ。ルトラからねっとりとした視線を感じるけど、多分今直視したらそれだけで軽くイきそう。

『おやおや、なんと全身性感帯という淫らな方がいらっしゃるようですね』
「っ……!」

 いきなり話を振られて、集中する視線に頭の中がかっと熱くなる。掘り下げなくていいのに……!
 マイクのような物を向けられたけど、何も言えずにどもってしまう。 

「クロ」 

 ふっ、と吐息を感じながら名前を呼ばれたのは、そんな時だった。いつの間にか顔を寄せていたらしいルトラから、心臓がきゅうっとときめく匂いがする。 

「あっ……♡」

  触られてないのに。声と匂いだけで甘イキした。短く漏れた声が拾われて、会場に響く。恥ずかしくて死にそうなのに、どうしてだかぞくぞくしてしまう。

 『どうやら本当だったようですね!実演ありがとうございました!それでは次の問題に移りましょう!』 
「う、うう、ルトラのばか……」
「オレは言われたことは守ってるぜ?許可されてないから、触ってないもんな」 
「う゛……」

 そんな口約束無視して、今すぐ触って抱きしめてキスしてほしい。とろとろになるまで愛してほしい。
 後から後から不埒な欲求がぽんぽん浮かんでくるけど、こんなところで口にすることなんて出来ない。それに、声と吐息だけでイってしまうような今の身体で、たくさん愛されたりなんかしたら……。

「(~~ッ♡)」

 ああもう駄目だ、想像だけでイくのは流石に駄目だ。落ち着け僕。とにかくまずはこの場を乗り切らないと……! 

『二問目はこちらです!嫁が一番好きな体位は?まずは嫁側がお答えください!』

 だからどうしてそんなえっちな方向の質問なんだよ……!
 再び現れたウィンドウを睨んでも、すんっと佇むだけ。うう、逃げたい……。

「うーん、体位かぁ。あれってどう表現すればいいんだろ……」 
「まあ、これしかないよな」

 恥じらいながら解答する二人に倣って、僕も勢いに任せてウィンドウに触れた。他の魔族も全員答えたのを見計らって、司会がにまりと微笑む。

『それでは、旦那側は答えだと思う体位を実践してください!勿論、服を着たまま、フリをするだけで構いません!』

 そんなとんでもない指示にも関わらず、他の魔族カップルは次々とセックスの真似事をし始めた。正常位だったり、騎乗位だったり様々だけど、結構な確率で外れてる。やばい、この流れにノっておかないと、変に注目される……! 

「ル、ルトラっ、触っていいから、早く答えて」 
「言ったな?じゃあ、遠慮なく」

 ぐっと横から伸びてきた腕に抱きこまれる。それだけで身体がびくりと跳ねた。お腹の奥が疼いて、今すぐ抱いてほしくて堪らなくなる。フリだけでいいのに。本当にシなくていいのに。全身がルトラを求めて止まらない……っ♡ 

「クロはこれが一番好きだろ」
「んうっ」

 膝に跨されて抱きしめられる、対面座位。その状態でむちゅっと唇を塞がれて、一気に熱が昂った。

「んん~~~~~~っっ♡♡♡」

 ビュルッ……♡

 イった♡
 キスイキした♡

 服越しにごりごり感じるおちんちん、ナカに欲しい♡フリだけじゃ足りなくて、勝手に腰ヘコしちゃう♡♡

「ル、トラ、っあ、あぁ♡いくの、とまんな、ぁっ♡んちゅ、じゅうぅ♡♡」

 後遺症で全身が過多に感じるせいで、次から次にアクメがくる。精液出さずに連続でメスイキしてる……っ♡

「わ。ほんとにヤってるみたい。いいな、僕も……♡」
「も、萌黄殿?ワタシの頭を持ち上げてなにヲ……ッン!」
「あらあら、お熱いわねぇ。クリちゃんが好きなものは、これでしょ」
「んっ、あ……♡」

 視界の端で、萌黄くん達がキスをしているのが見える。

 萌黄くんはカイブルさんとキスをした後、そのまま彼の頭を股間に持っていって、後ろに控えていた身体のカイブルさんから抱えられていた。赤ちゃんがおしめを変えてもらうような格好だ。緩く膨らんだおちんちんを布越しに舐めてもらいながら、後ろからカイブルさんのおちんちんを擦ってもらっている。

 栗梅くんはティールさんに背後から抱きしめられたまま、舌も下も擦り合わせていた。足が時々ピンッと伸びているから、甘イキしてるのかも。僕とお揃いだ♡

 二人ともフリなのにすごく気持ちよさそうだなぁ……♡キスしちゃったから、フリだけじゃ我慢出来なさそうなのに♡

 正解の音が鳴っても、案の定発情した身体が落ち着いてくれない♡まだイき足りない♡直接触れてほしい……っ♡♡

『第二種目に……といきたいところですが、どうやら三組程進めないようですね!ですが、これ程まで通じあった姿を見せてくれたことに対して、特別賞を贈呈しましょう!』

 なんとも自由すぎる司会の魔族の采配で、僕達は四方を白い壁に囲まれた広い部屋の中に転移させられた。ご丁寧に冷蔵庫っぽいものやバスルームらしきものもあるし、大きなベッドも三つ分。すぐに押し倒されて、キスの水音がピチャピチャ響き出す♡

『固有魔法、閉鎖で造り上げた空間です!満足するまでヤれば出ることが出来ますので、好きなだけしっぽりどうぞ!』

 趣旨が変わってしまったけど、ルトラといっぱい触れ合えるの……、えっちできるの嬉しい♡満足するまでたくさんおまんこしてもらうんだ……♡♡

「んっ、ぢゅ、ルトラ……♡はやく、おちんちんちょうだい……っ♡」
「いいぜ、クロが出すもんなくなるまで、好きなだけ愛してやるよ」
「~~ッッ♡♡」

 ビクンッ♡♡
 ショワワ……♡♡♡

 うっとりするような声音で、そんなことを囁かれて、敏感すぎる僕の身体は甘イキしながらおしっこを漏らしていた♡どうしよう♡こんな状態でおちんちん挿れられたら……、ずっとずっと、イきっぱなしになっちゃう♡♡

「んっ♡んぅ~っっ♡は♡きもち、いいよ……っ♡もっと、激しくシて……っ♡♡」
「ク……ッ、ワタシは優しくしたいというのニ……ッ!ぐっ、んおォ……!」
「うっ、ううぅ、ティールっ、早くくっついてっ♡離れるのやだっ、怖いからぁっ♡♡」
「うふふ、笑顔も可愛いけど、やっぱりうるうるするクリちゃんも可愛いわねぇ♡……ただ、演技なのバレバレよ♡もうアタシがくっついてなくても怖くないくせに♡」
「っへ……、あ、うそ、バレ……っ、ん゛ああぁっ♡♡♡」

 コンテストのことなんてすっかり忘れて、大好きな旦那とまぐわいあう♡キスをしながらハメられて、皆で一緒に潮を噴いて、ゆるゆるピストンされながら修学旅行でするような恋バナをシて……♡

 とにかく頭がずっとふわふわしたまま、快楽の波に飲まれまくっていた僕が正気に戻ったのは……、それから五日も過ぎた時だった。

 萌黄くんと栗梅くんは翌日にはすっきり満足していたみたいだから、僕の収まらない性欲に付き合わせてしまった羽目になって……、本当に、恥ずかしいやら申し訳ないやらで顔が見れない……!うやむやになったコンテストの罰ゲームを受けた気分だ。

 うぅ……、羞恥でしにそう……。
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