48 / 75
第二部:新婚編
26:真珠色エタニティ
しおりを挟む
「本当に会う気か、クロ?正直、オレとしては寄る必要性すら感じねぇんだけどな」
「すごく会いたい……わけじゃないけど、あれからどうなったのか気になるし……」
「ああ。無様になってる姿を見て笑ってやろうってやつか」
「そ、そんなことしないよ……!」
「知ってる。冗談だ。……まあ、クロが行きたいってんならオレは付き合うぜ」
「……うん。ありがとう」
これまで様々な国を巡ってクラスメイト達と出会ってきた。会ってないのは、あと一人。
良い思い出が皆無で、悪い記憶しか残っていない金見くんだ。
──空の国の端の方。幾重にもヴェールが重なったような不思議な空間を抜けると、花畑が広がっていた。
この国に来てから最初に見た花もあるけど、咲いている花のほとんどが見たことがないものだ。
カラフルな絨毯の間を歩いていくにつれて、香りが濃く、深くなっていく。
「わ……。綺麗だし、甘くてほっとする香りだね」
「あいつに伝えたら喜ぶだろうな」
「あいつ?」
「ここの花畑……、庭を管理しているパアルのことだ。ああ、ほら、見えてきたぞ」
ルトラが指差した先には、白い壁があった。花畑を見守るようにどしんと佇む壁だ。すごく異質な存在だけど、きっとあれが……、あの魔族が、パアルさんなんだろう。
ただ、近づいてみても本物の壁にしか見えないし、ピクリとも動かないから魔族どころか生き物とすら思えない。
本当にこの壁が、金見くんを娶ったヌリカベなのかな……?
「あー、分かった分かった。少し落ち着けって。見たら分かるだろ、オレには愛しい嫁がいるんだからお前の嫁を取ったりしねぇよ」
「……?ルトラ?……んっ♡」
唐突に顎を掬われてキスをされた。ちゅむ、と味わうようにしてすぐに離れていったけど、どうしたんだろ……?
まるで誰かと話しているみたいだったけど。
「ルトラ、もしかしてヌリカベ……パアルさんと話してるの?」
「ああ、念話でな。喋る器官をもたねぇ魔族との会話は専らこれだ。お前にも聞こえるようにしてやるよ」
きっと上級魔法なその呪文を唱えてもらうと、頭の中で一気に声が溢れ出した。
『なんだ、僕の嫁を奪いに来たんじゃないのか。安心したよ。僕の嫁は本当に可愛くて可愛くて愚かで可愛くて可愛いからね。いくらルトラ様でも僕の嫁は渡せないし奪おうとするならどんな手を使ってでも抵抗しようと思ってたからそんなことにならなくてよかった。僕はすぐに感情が先走っちゃうから反省しないとね。ルトラ様のお嫁さんも良い子で何よりだよ。僕の嫁が随分酷いことをしていたみたいだけど、僕がその分たっぷり愛をこめてお仕置きしてあげてるからね。許してあげてとは言わないよ。元から可愛かったけど、随分素直になって可愛く可愛くなってくれたから会わせてあげよっか。大丈夫、もし酷い言葉を使ったらすぐに躾けてあげるから』
つらつらと淀みなく語られる言葉の波に圧倒されて言葉が出ない。何度も繰り返される『可愛い』という低音ボイスが、ねっとりと響いて鼓膜を震わせる。
「え、う、あ、あの……」
「いい奴なんだが、執着心が強すぎるんだよな。さっきもクロが居るってのにオレを敵視してきやがったし」
「あ、だからキスしたんだ……」
パアルさんを納得させるためにしたんだな、と理解する。なんというか、少し病み気味な印象だから、金見くんへの執着もすごいんだろうな。ただ、肝心の彼の姿が見えないけど、どこに居るんだろう。
そう不思議に思ったのと、白い壁からぼるんっとお尻が現れたのはほぼ同時だった。
「え……」
むっちりした、白いお尻。普通なら二つ並んだ黒子に目がいっただろうけど、アナルにぐっぽりとハメられた白いおちんちんや、健気に上を向いているドリル包茎ちんちん、ぷりぷりの金玉に書かれたパアルさんの名前と情報量が多すぎる。
壁から触手のように伸びているおちんちんが、バスバスパンパンとアナルを犯し続けていて……、包皮が剥けていない先端から潮がチョロチョロと漏れていくのが見えた。
「かっ、……金見、くん……?」
呼んでみたところで返事はない。その代わりに、脳内でうっとりとした声が響き出した。
『ほら見て、僕の可愛い可愛い嫁のこと。ずっとずーっとハメたまま愛してあげてるんだ。僕の固有魔法の包含で、四六時中愛し合っても問題なく生きられるんだよ。栄養は全部僕の精液で賄えるし、排泄物も溶かしちゃうんだ。初めてシた時に感極まっておもらししちゃったのが可愛かったから、おしっこはさせてあげてるんだよ。恥ずかしがる姿が本当に可愛いんだよね』
「……ず、ずっとハメたまま……。……っ、じゃあ、今日は朝から……ってことですか?」
『違うよ』
「え?」
『君達が魔界に召喚されてから、ずっとさ。僕は時間の流れに疎いから、どれだけ経ったのか分からないけどね』
召喚されてから、ずっと。
え……、だってそんなの、この新婚旅行で一年ぐらい経ったから……約二年間、ハメられたまま……?
「は、自分がちんぽケースにされてんじゃねぇか」
「ル、ルトラ……っ」
敢えて言葉にしなかったことを、ルトラがさらりと言ってしまう。選ばれなかった人間はちんぽケースにされる、というプライマさんがついた嘘が、ある意味本当になってしまっている。
『ちんぽケースは嫌だな、カナちゃんは僕の嫁なんだから。ああでも、カナちゃん自身がそう思ってくれているなら大歓迎だよ。いくらでもケース扱いして激しく愛してあげるから。……そうだ、ルトラ様。念話の魔法をカナちゃんにかけてほしいな。カナちゃんの言葉が分からなくても別に問題ないんだけど、二人を見ていたら意思疎通もしてみたくなっちゃった』
「はぁ?今まで会話してなかったのかよ」
『だってカナちゃんが可愛いから、魔法のことまで頭が回らなかったし……。それに、言葉は分からなくてもおまんこで健気に応えてくれてたからね』
と、いうことは……、金見くんは二年間ハメられている間、会話の一つすら出来ていないってこと……?パアルさんの重い愛情も一方通行だったってことになるんじゃ……。
『今、身体を外に出してあげるからね』
伝わらない言葉を囁いたパアルさんから、金見くんの身体が浮き上がってきた。手足は埋められたまま、お腹や胸、それと顔がゆっくり現れる。
すらりとしていた体躯はむっちりしていて、乳首は小指の先くらいまで大きく長くなっていた。細く伸びた白い触手が、乳首に巻きついてシコシコと扱いている。
長くなった金髪は、ヌリカベの中に居たとは思えないくらいさらさらだ。ただ、いつも蔑むような色を浮かべていた瞳は虚ろで、口の端から白い液体をだらだらと零している。
そんな、以前の面影がほぼなくなった金見くんと視線が合うと、虚無だった瞳が大きく見開かれた。
「ぁ……。……み、みるな、みないで、……っ、ごめんなさい……、ご、め……っ、ゆるじて、もうしないから、あやまるからぁ……っ!たっ、たずけでっ、ボク、ころざれちゃう゛……!」
まるで幼子のようにわんわん泣き出した彼は、どうにかして身を捩って抜け出そうとしているようだった。だけど、手足が封じられたままだから、小さいおちんちんがピョコピョコ跳ねるだけで終わってしまう。
『あは……っ♡可愛い、可愛いねぇ♡カナちゃんはおちんぽ媚びダンスが上手だね』
「お゛ぐっ♡ん゛ひぃ……ッ♡♡あ゛♡おひり゛っ♡♡まだ、なかに、ぐりゅ、う゛うぅっっ♡♡んあ゛ああああぁぁっっ♡♡♡」
ドビュルルルルルルルッッ♡♡♡
舌を突き出して喘ぐ金見くんのナカに、大量の精液が注がれていくのが分かった。下腹がどんどんぽっこり膨らんでいく。……あれ、でも、ずっとハメられたままなら中出しされた精液はどうなってるんだろう。そんな疑問は、そのすぐ後に解消されることになった。
「ん゛ほぉおおおぉっっ♡♡♡やだっ♡♡イぎだくないっ、イぐのや、あぁ、っほ、ぉ゛~~~~ッッ♡♡♡」
お腹が凹んでいくのと同時に、金見くんの金玉がパンパンに膨らんでいく。そうして、勢いのないおもらし射精がドロドロと始まった。ドリル包皮を丁寧に剥いた触手が更に白く汚されていく。
『はぁ……っ♡可愛い可愛い可愛いっ……♡僕の子種をおちんぽからおもらししちゃうカナちゃん……♡これするの大好きだもんね、大きな声で喜んでくれてとっても嬉しいよ♡』
「ひ、う゛……っ♡♡やら……、やら゛ぁっ、きもぢく、なりだくないのに゛っ、ひ♡イ、っでりゅ、うぅっっ♡♡♡」
ヤってること自体もとんでもないけど、それ以上に意思疎通が出来てないせいでちぐはぐだ。べしょべしょに泣きながらも喘いでいる金見くんが可哀想で、ルトラに早く魔法をかけるよう促すことにした。
「ルトラ、金見くんに念話の魔法かけてあげて」
「……オレは別に、こいつがどうなろうがいいんだけどな」
「ルトラ」
「…………はぁー……。仕方ねぇな、可愛い嫁の願いだ」
そう言って、渋々ながらも呪文を唱えてくれたルトラ。すぐに効果が現れたみたいで、泣きじゃくっていた金見くんの動きがピタリと止まった。ドロドロと精液を零しながら、口をぱくぱくと開閉させる。
『もう、ほんとーーに好き♡大好き♡いっぱいいっぱい愛してあげるからね♡カナちゃん♡僕の大好きなお嫁さん……♡』
「へ…………、あ……、お、よめ、さ……?」
『あっ!ルトラ様の魔法が効いたんだね!カナちゃんのことしか考えてなかったから忘れちゃってたや。カナちゃん、僕はパアル。君の旦那様だよ。なんて、ずっとおちんぽハメハメして愛し合ってたから今更だけどね』
「と、とりこんで、ころすつもり、じゃ……」
『はあっ!?そんな物騒なことするわけないでしょ!もしかして僕の愛がまだ伝わりきってないのかな。ほら、ちゅーしてあげようね。カナちゃんが好きなちゅーだよ』
「んぶっ……♡」
壁から生えた複数の触手が、金見くんの咥内をぴちゃぴちゃと弄り出す。他の触手も蠢き出して、頭を撫でたり、首筋に吸い付いたり、思い思いに金見くんを愛でていた。
金見くんのことだから拒否して暴れるかもと思っていたけど……、二年間に及ぶ契りで快楽に堕ちてしまったみたいだ。
「んぢゅっ♡ふ、ぅ……っ、ぱあ、る……っ♡♡ボ、ボクのこと、好き……なのか……?」
『そうだよ♡ひねくれてて意地悪しちゃって、でも泣き虫で気持ちいいことによっわよわなカナちゃんのことがだーいすき♡ちゃんとおちんぽで好き好きって伝えてきたでしょ?カナちゃんが必死にちゅーしてくれたり、おまんこで好き好きって返してくれたの嬉しかったなぁ♡』
「そ、んなの、知らな
っ……ん、ぢゅ、んうぅっ♡♡」
『はー……♡言葉が通じるっていいものだね♡これからもずっとずーっとずうっと一緒だよ、カナちゃん……♡♡♡』
ぐちゃぐちゃぬちぬちという音が次第に小さくなっていく。金見くんが壁の中に戻されているからだ。だけど、泣き声の代わりに響く喘ぎ声から悲愴な音は消えている。とろんと嬉しそうに潤んだ瞳を伏せた彼の姿は、程なくしてヌリカベのナカへと消えていった。
金見くんの声は聞こえなくなったけど、パアルさんがえげつないくらいの愛情をぶつけまくっている声は途切れることがない。ただ、前と変わったのは、パアルさんの言葉が金見くんに伝わるようになったってこと。
壁の中に取り込まれるなんて恐怖でしかないと思うのが普通なんだろうけど……、こんなに全身で愛してもらっていいなと思ってしまう僕は、もう普通じゃないのかもしれない。
「ルトラ……、僕も、ルトラに愛されたい……♡」
「は、感化されたか?いいぜ、好きなだけ注いでやるよ」
花畑の中で淫らな行為に身を任せながら、僕はうっとりと目を閉じた。
*****
「お帰りなさいでござる、クロ殿、ルトラ殿~!」
「全く……、いくら魔王様がいらっしゃるとはいえ、長く城を空けすぎです」
長い長い新婚旅行を終えて、久しぶりの魔王城に帰ってくると、体格がよくて何故かござる口調な鬼族のオーブさんと、インテリ眼鏡という言葉が相応しい獅子獣人のレンジさんが出迎えてくれた。二人は魔王様……プライマさんの側近で、かなり優秀な魔族らしい。いつもにこにこなオーブさんと、いつもピリピリしているレンジさん。一見相反しているようだけど、二人がよく一緒に居るところを見かけることが多かったから、仲は悪くないんだと思う。……というか、多分だけど付き合ってるんじゃないかな?今だってレンジさんの首元に痕がいっぱい残ってるのが見えるし、さりげなく腰を支えてるみたいだし……。……うん、二人の口から聞くまで知らなかったことにしておこう。
「特に問題はなかっただろ。あったとしてもクソ兄貴が黙らせたんじゃねぇか?」
「それは……、確かにそうでしたが、ルトラ様はもっと王族としての自覚を持つべきだと、わたしは常日頃から申して、ぇ……っ♡」
「?どうした?」
ピタ、と動きが止まったレンジさんの足元に、ぽたぽたと白濁が落ちるのが見えた。長めのスカートのような服を着ているから、はっきりとは分からないけど……、多分、中出しされた精液が漏れてるんじゃ……?
「ル、ルトラっ、僕、さっぱりしたいしお風呂行きたいな!」
「ああ、そうするか。レンジの具合が悪いみてぇだから、ちゃんと『面倒』見てやれよ、オーブ」
「了解でござる!ささっ、レンジ殿。拙者の部屋に行きましょうぞ」
「な……っ、ま、まだ話は終わって……っんぁ♡」
……もしかして、関係を隠す気なかったりする?余計な気遣いだったかもしれない。
まあ、お風呂に行きたいのも本当だし、ゆっくり浸かって旅行の疲れを癒そうかな。
──癒されるどころか、お互いに盛って何度も何度もヤってしまったのはお約束というものだ。
*****
それから数日経ったある日、僕の元に一通の手紙が届いた。
差出人は、ジェリンさんと山吹くんの所にいた紅葉さんからだった。そういえば、あの後ライラさんとはどうなったんだろう。ドキドキしながら封を開けてみる。
少し乱雑な字で書かれていた内容をまとめると、
『お前がかけた魔法のせいで、何でも素直に言ってしまうようになった。ライラも誰も解くことが出来ないから責任持って解きに来い』
……と、いったものだった。
魔法も何も、あれはただの嘘というか詭弁というか……プラシーボ効果でしかないんだけど。困ってるみたいだから、ちゃんと正直に謝りに行った方がいいよね……?
事情を知ったルトラも同行してくれて、紅葉さんの所を訪れた僕が、何故か異界館の縁結び人として働くことになるのは──……、また、別の話だ。
☆☆☆☆☆
長かった新婚旅行編、駆け足気味でしたが完結です!
色んなプレイを書けて私自身とっても楽しかったです!
第三部として異界館編を考えていますが、予定は未定なのでどうなるか分かりません!もし投稿が始まったら生暖かく見守ってもらえればと思います!
ここまで付き合ってくださった性癖同士のみなさま、ありがとうございました!
「すごく会いたい……わけじゃないけど、あれからどうなったのか気になるし……」
「ああ。無様になってる姿を見て笑ってやろうってやつか」
「そ、そんなことしないよ……!」
「知ってる。冗談だ。……まあ、クロが行きたいってんならオレは付き合うぜ」
「……うん。ありがとう」
これまで様々な国を巡ってクラスメイト達と出会ってきた。会ってないのは、あと一人。
良い思い出が皆無で、悪い記憶しか残っていない金見くんだ。
──空の国の端の方。幾重にもヴェールが重なったような不思議な空間を抜けると、花畑が広がっていた。
この国に来てから最初に見た花もあるけど、咲いている花のほとんどが見たことがないものだ。
カラフルな絨毯の間を歩いていくにつれて、香りが濃く、深くなっていく。
「わ……。綺麗だし、甘くてほっとする香りだね」
「あいつに伝えたら喜ぶだろうな」
「あいつ?」
「ここの花畑……、庭を管理しているパアルのことだ。ああ、ほら、見えてきたぞ」
ルトラが指差した先には、白い壁があった。花畑を見守るようにどしんと佇む壁だ。すごく異質な存在だけど、きっとあれが……、あの魔族が、パアルさんなんだろう。
ただ、近づいてみても本物の壁にしか見えないし、ピクリとも動かないから魔族どころか生き物とすら思えない。
本当にこの壁が、金見くんを娶ったヌリカベなのかな……?
「あー、分かった分かった。少し落ち着けって。見たら分かるだろ、オレには愛しい嫁がいるんだからお前の嫁を取ったりしねぇよ」
「……?ルトラ?……んっ♡」
唐突に顎を掬われてキスをされた。ちゅむ、と味わうようにしてすぐに離れていったけど、どうしたんだろ……?
まるで誰かと話しているみたいだったけど。
「ルトラ、もしかしてヌリカベ……パアルさんと話してるの?」
「ああ、念話でな。喋る器官をもたねぇ魔族との会話は専らこれだ。お前にも聞こえるようにしてやるよ」
きっと上級魔法なその呪文を唱えてもらうと、頭の中で一気に声が溢れ出した。
『なんだ、僕の嫁を奪いに来たんじゃないのか。安心したよ。僕の嫁は本当に可愛くて可愛くて愚かで可愛くて可愛いからね。いくらルトラ様でも僕の嫁は渡せないし奪おうとするならどんな手を使ってでも抵抗しようと思ってたからそんなことにならなくてよかった。僕はすぐに感情が先走っちゃうから反省しないとね。ルトラ様のお嫁さんも良い子で何よりだよ。僕の嫁が随分酷いことをしていたみたいだけど、僕がその分たっぷり愛をこめてお仕置きしてあげてるからね。許してあげてとは言わないよ。元から可愛かったけど、随分素直になって可愛く可愛くなってくれたから会わせてあげよっか。大丈夫、もし酷い言葉を使ったらすぐに躾けてあげるから』
つらつらと淀みなく語られる言葉の波に圧倒されて言葉が出ない。何度も繰り返される『可愛い』という低音ボイスが、ねっとりと響いて鼓膜を震わせる。
「え、う、あ、あの……」
「いい奴なんだが、執着心が強すぎるんだよな。さっきもクロが居るってのにオレを敵視してきやがったし」
「あ、だからキスしたんだ……」
パアルさんを納得させるためにしたんだな、と理解する。なんというか、少し病み気味な印象だから、金見くんへの執着もすごいんだろうな。ただ、肝心の彼の姿が見えないけど、どこに居るんだろう。
そう不思議に思ったのと、白い壁からぼるんっとお尻が現れたのはほぼ同時だった。
「え……」
むっちりした、白いお尻。普通なら二つ並んだ黒子に目がいっただろうけど、アナルにぐっぽりとハメられた白いおちんちんや、健気に上を向いているドリル包茎ちんちん、ぷりぷりの金玉に書かれたパアルさんの名前と情報量が多すぎる。
壁から触手のように伸びているおちんちんが、バスバスパンパンとアナルを犯し続けていて……、包皮が剥けていない先端から潮がチョロチョロと漏れていくのが見えた。
「かっ、……金見、くん……?」
呼んでみたところで返事はない。その代わりに、脳内でうっとりとした声が響き出した。
『ほら見て、僕の可愛い可愛い嫁のこと。ずっとずーっとハメたまま愛してあげてるんだ。僕の固有魔法の包含で、四六時中愛し合っても問題なく生きられるんだよ。栄養は全部僕の精液で賄えるし、排泄物も溶かしちゃうんだ。初めてシた時に感極まっておもらししちゃったのが可愛かったから、おしっこはさせてあげてるんだよ。恥ずかしがる姿が本当に可愛いんだよね』
「……ず、ずっとハメたまま……。……っ、じゃあ、今日は朝から……ってことですか?」
『違うよ』
「え?」
『君達が魔界に召喚されてから、ずっとさ。僕は時間の流れに疎いから、どれだけ経ったのか分からないけどね』
召喚されてから、ずっと。
え……、だってそんなの、この新婚旅行で一年ぐらい経ったから……約二年間、ハメられたまま……?
「は、自分がちんぽケースにされてんじゃねぇか」
「ル、ルトラ……っ」
敢えて言葉にしなかったことを、ルトラがさらりと言ってしまう。選ばれなかった人間はちんぽケースにされる、というプライマさんがついた嘘が、ある意味本当になってしまっている。
『ちんぽケースは嫌だな、カナちゃんは僕の嫁なんだから。ああでも、カナちゃん自身がそう思ってくれているなら大歓迎だよ。いくらでもケース扱いして激しく愛してあげるから。……そうだ、ルトラ様。念話の魔法をカナちゃんにかけてほしいな。カナちゃんの言葉が分からなくても別に問題ないんだけど、二人を見ていたら意思疎通もしてみたくなっちゃった』
「はぁ?今まで会話してなかったのかよ」
『だってカナちゃんが可愛いから、魔法のことまで頭が回らなかったし……。それに、言葉は分からなくてもおまんこで健気に応えてくれてたからね』
と、いうことは……、金見くんは二年間ハメられている間、会話の一つすら出来ていないってこと……?パアルさんの重い愛情も一方通行だったってことになるんじゃ……。
『今、身体を外に出してあげるからね』
伝わらない言葉を囁いたパアルさんから、金見くんの身体が浮き上がってきた。手足は埋められたまま、お腹や胸、それと顔がゆっくり現れる。
すらりとしていた体躯はむっちりしていて、乳首は小指の先くらいまで大きく長くなっていた。細く伸びた白い触手が、乳首に巻きついてシコシコと扱いている。
長くなった金髪は、ヌリカベの中に居たとは思えないくらいさらさらだ。ただ、いつも蔑むような色を浮かべていた瞳は虚ろで、口の端から白い液体をだらだらと零している。
そんな、以前の面影がほぼなくなった金見くんと視線が合うと、虚無だった瞳が大きく見開かれた。
「ぁ……。……み、みるな、みないで、……っ、ごめんなさい……、ご、め……っ、ゆるじて、もうしないから、あやまるからぁ……っ!たっ、たずけでっ、ボク、ころざれちゃう゛……!」
まるで幼子のようにわんわん泣き出した彼は、どうにかして身を捩って抜け出そうとしているようだった。だけど、手足が封じられたままだから、小さいおちんちんがピョコピョコ跳ねるだけで終わってしまう。
『あは……っ♡可愛い、可愛いねぇ♡カナちゃんはおちんぽ媚びダンスが上手だね』
「お゛ぐっ♡ん゛ひぃ……ッ♡♡あ゛♡おひり゛っ♡♡まだ、なかに、ぐりゅ、う゛うぅっっ♡♡んあ゛ああああぁぁっっ♡♡♡」
ドビュルルルルルルルッッ♡♡♡
舌を突き出して喘ぐ金見くんのナカに、大量の精液が注がれていくのが分かった。下腹がどんどんぽっこり膨らんでいく。……あれ、でも、ずっとハメられたままなら中出しされた精液はどうなってるんだろう。そんな疑問は、そのすぐ後に解消されることになった。
「ん゛ほぉおおおぉっっ♡♡♡やだっ♡♡イぎだくないっ、イぐのや、あぁ、っほ、ぉ゛~~~~ッッ♡♡♡」
お腹が凹んでいくのと同時に、金見くんの金玉がパンパンに膨らんでいく。そうして、勢いのないおもらし射精がドロドロと始まった。ドリル包皮を丁寧に剥いた触手が更に白く汚されていく。
『はぁ……っ♡可愛い可愛い可愛いっ……♡僕の子種をおちんぽからおもらししちゃうカナちゃん……♡これするの大好きだもんね、大きな声で喜んでくれてとっても嬉しいよ♡』
「ひ、う゛……っ♡♡やら……、やら゛ぁっ、きもぢく、なりだくないのに゛っ、ひ♡イ、っでりゅ、うぅっっ♡♡♡」
ヤってること自体もとんでもないけど、それ以上に意思疎通が出来てないせいでちぐはぐだ。べしょべしょに泣きながらも喘いでいる金見くんが可哀想で、ルトラに早く魔法をかけるよう促すことにした。
「ルトラ、金見くんに念話の魔法かけてあげて」
「……オレは別に、こいつがどうなろうがいいんだけどな」
「ルトラ」
「…………はぁー……。仕方ねぇな、可愛い嫁の願いだ」
そう言って、渋々ながらも呪文を唱えてくれたルトラ。すぐに効果が現れたみたいで、泣きじゃくっていた金見くんの動きがピタリと止まった。ドロドロと精液を零しながら、口をぱくぱくと開閉させる。
『もう、ほんとーーに好き♡大好き♡いっぱいいっぱい愛してあげるからね♡カナちゃん♡僕の大好きなお嫁さん……♡』
「へ…………、あ……、お、よめ、さ……?」
『あっ!ルトラ様の魔法が効いたんだね!カナちゃんのことしか考えてなかったから忘れちゃってたや。カナちゃん、僕はパアル。君の旦那様だよ。なんて、ずっとおちんぽハメハメして愛し合ってたから今更だけどね』
「と、とりこんで、ころすつもり、じゃ……」
『はあっ!?そんな物騒なことするわけないでしょ!もしかして僕の愛がまだ伝わりきってないのかな。ほら、ちゅーしてあげようね。カナちゃんが好きなちゅーだよ』
「んぶっ……♡」
壁から生えた複数の触手が、金見くんの咥内をぴちゃぴちゃと弄り出す。他の触手も蠢き出して、頭を撫でたり、首筋に吸い付いたり、思い思いに金見くんを愛でていた。
金見くんのことだから拒否して暴れるかもと思っていたけど……、二年間に及ぶ契りで快楽に堕ちてしまったみたいだ。
「んぢゅっ♡ふ、ぅ……っ、ぱあ、る……っ♡♡ボ、ボクのこと、好き……なのか……?」
『そうだよ♡ひねくれてて意地悪しちゃって、でも泣き虫で気持ちいいことによっわよわなカナちゃんのことがだーいすき♡ちゃんとおちんぽで好き好きって伝えてきたでしょ?カナちゃんが必死にちゅーしてくれたり、おまんこで好き好きって返してくれたの嬉しかったなぁ♡』
「そ、んなの、知らな
っ……ん、ぢゅ、んうぅっ♡♡」
『はー……♡言葉が通じるっていいものだね♡これからもずっとずーっとずうっと一緒だよ、カナちゃん……♡♡♡』
ぐちゃぐちゃぬちぬちという音が次第に小さくなっていく。金見くんが壁の中に戻されているからだ。だけど、泣き声の代わりに響く喘ぎ声から悲愴な音は消えている。とろんと嬉しそうに潤んだ瞳を伏せた彼の姿は、程なくしてヌリカベのナカへと消えていった。
金見くんの声は聞こえなくなったけど、パアルさんがえげつないくらいの愛情をぶつけまくっている声は途切れることがない。ただ、前と変わったのは、パアルさんの言葉が金見くんに伝わるようになったってこと。
壁の中に取り込まれるなんて恐怖でしかないと思うのが普通なんだろうけど……、こんなに全身で愛してもらっていいなと思ってしまう僕は、もう普通じゃないのかもしれない。
「ルトラ……、僕も、ルトラに愛されたい……♡」
「は、感化されたか?いいぜ、好きなだけ注いでやるよ」
花畑の中で淫らな行為に身を任せながら、僕はうっとりと目を閉じた。
*****
「お帰りなさいでござる、クロ殿、ルトラ殿~!」
「全く……、いくら魔王様がいらっしゃるとはいえ、長く城を空けすぎです」
長い長い新婚旅行を終えて、久しぶりの魔王城に帰ってくると、体格がよくて何故かござる口調な鬼族のオーブさんと、インテリ眼鏡という言葉が相応しい獅子獣人のレンジさんが出迎えてくれた。二人は魔王様……プライマさんの側近で、かなり優秀な魔族らしい。いつもにこにこなオーブさんと、いつもピリピリしているレンジさん。一見相反しているようだけど、二人がよく一緒に居るところを見かけることが多かったから、仲は悪くないんだと思う。……というか、多分だけど付き合ってるんじゃないかな?今だってレンジさんの首元に痕がいっぱい残ってるのが見えるし、さりげなく腰を支えてるみたいだし……。……うん、二人の口から聞くまで知らなかったことにしておこう。
「特に問題はなかっただろ。あったとしてもクソ兄貴が黙らせたんじゃねぇか?」
「それは……、確かにそうでしたが、ルトラ様はもっと王族としての自覚を持つべきだと、わたしは常日頃から申して、ぇ……っ♡」
「?どうした?」
ピタ、と動きが止まったレンジさんの足元に、ぽたぽたと白濁が落ちるのが見えた。長めのスカートのような服を着ているから、はっきりとは分からないけど……、多分、中出しされた精液が漏れてるんじゃ……?
「ル、ルトラっ、僕、さっぱりしたいしお風呂行きたいな!」
「ああ、そうするか。レンジの具合が悪いみてぇだから、ちゃんと『面倒』見てやれよ、オーブ」
「了解でござる!ささっ、レンジ殿。拙者の部屋に行きましょうぞ」
「な……っ、ま、まだ話は終わって……っんぁ♡」
……もしかして、関係を隠す気なかったりする?余計な気遣いだったかもしれない。
まあ、お風呂に行きたいのも本当だし、ゆっくり浸かって旅行の疲れを癒そうかな。
──癒されるどころか、お互いに盛って何度も何度もヤってしまったのはお約束というものだ。
*****
それから数日経ったある日、僕の元に一通の手紙が届いた。
差出人は、ジェリンさんと山吹くんの所にいた紅葉さんからだった。そういえば、あの後ライラさんとはどうなったんだろう。ドキドキしながら封を開けてみる。
少し乱雑な字で書かれていた内容をまとめると、
『お前がかけた魔法のせいで、何でも素直に言ってしまうようになった。ライラも誰も解くことが出来ないから責任持って解きに来い』
……と、いったものだった。
魔法も何も、あれはただの嘘というか詭弁というか……プラシーボ効果でしかないんだけど。困ってるみたいだから、ちゃんと正直に謝りに行った方がいいよね……?
事情を知ったルトラも同行してくれて、紅葉さんの所を訪れた僕が、何故か異界館の縁結び人として働くことになるのは──……、また、別の話だ。
☆☆☆☆☆
長かった新婚旅行編、駆け足気味でしたが完結です!
色んなプレイを書けて私自身とっても楽しかったです!
第三部として異界館編を考えていますが、予定は未定なのでどうなるか分かりません!もし投稿が始まったら生暖かく見守ってもらえればと思います!
ここまで付き合ってくださった性癖同士のみなさま、ありがとうございました!
512
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる