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夢の世界で勇者と魔王から愛されています
その④
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三人で広いお風呂でさっぱりした後は微睡みタイムだ。皆裸のままくっつき合い、戯れにキスをして手足を絡め合う。ヴァニラの細い尻尾をくにくに弄るのが霧のお気に入りだ。
「あーあ……。目覚めたくないな……」
「駄目だよ、キリ。キリにはキリの生活があるからね」
「いつもそればっかじゃんか。俺は、レグルスとヴァニラと、ずっとこうしていたいってのに」
「ばーか。んなことになったら元の生活に戻れないっつってんだろ。んっ、おいこら、尻尾甘噛みすんな」
「俺はもう、お前達がいないと駄目なんだよっ……。何食っても美味しくないし、オナっても気持ちよくねぇし、思い出すのはお前達のことばっかりで。……す、好きな奴と一緒に居たいって思っちゃ、駄目なのかよっ!」
「キリ……!嬉しいよ、そこまで僕達のことを好いてくれているなんて。……もし、キリが本当にそれを望むなら。受け取ってほしい物があるんだ」
「っ……、おい!それは使わねぇって決めてただろ!」
「でも、ヴァニラ。他ならぬキリ自身が望んでくれているんだよ。僕は勇者だけど、聖人じゃないんだ。愛する人と共に居られるなら、悪魔にだってなるさ」
「それ、魔王のオレ様の前で言うことじゃねぇだろ……」
「レグルス……?もしかして、何か方法があるのか?受け取ってほしい物って……」
「これだよ、キリ」
レグルスが宙で指を振ると、白と黒のきらめく指輪が二つ現れた。ティアラを模した形のそれが、レグルスとヴァニラの手に渡る。まるで結婚指輪のようだと高鳴る鼓動を抑え、促されるままに起き上がった。裸のまま、ベッドの上というふしだらな状況ではあるが、霧にはここが神聖な教会のように見えてくる。
「この指輪を嵌めて愛を誓い合えば、キリは僕達の世界の住人かつ、僕達のお嫁さんになるんだ。ただ、そうしてしまうとキリの存在が最初からなかったことになる。キリの周りにいた人間は、全員キリのことを忘れてしまうんだ」
「はー……。だから、使わねぇようにするって決めてたのにな。この性欲勇者め」
「純情だと言ってほしいな。それで、キリ、どうする?」
「俺、は……」
家族仲はどちらかといえば悪い方で、一人暮らしをしてからは碌に会ってすらいない。悪友である彼の顔がちらついたが、明るい彼には自分以外にも多数の友人が居る。霧の心は、最初から決まっていたも同然だった。この気持ちいい夢の世界で、大好きな彼等とずっと一緒に居られるのなら。
「な、るっ……♡レグルスとヴァニラのお嫁さん……伴侶になりたいっ♡♡」
「ああ……、ありがとう、キリ。愛してる。一生大切にするよ」
「お前の人生もらうんだ、オレ様達の人生も全部くれてやるよ」
両手を掬われ、薬指に二つの指輪が嵌められる。肌になじむようにぴったり嵌まったそれらをうっとりと見つめた霧は、喜びのままに二人に抱き着いた。
「大好きだっ♡絶対、幸せにするからな」
「それはこっちのセリフだ、ばか」
「一緒に幸せになろうね、キリ」
誓いのキスというには淫らで長いベロキスを味わった三人は、縺れるようにベッドへと倒れこんだ。
甘い嬌声が、長い初夜の始まりを告げる。どれだけまぐわっても足りないとばかりに愛し合う三人がようやく服を着たのは、それから五日後のことだった。
三人で広いお風呂でさっぱりした後は微睡みタイムだ。皆裸のままくっつき合い、戯れにキスをして手足を絡め合う。ヴァニラの細い尻尾をくにくに弄るのが霧のお気に入りだ。
「あーあ……。目覚めたくないな……」
「駄目だよ、キリ。キリにはキリの生活があるからね」
「いつもそればっかじゃんか。俺は、レグルスとヴァニラと、ずっとこうしていたいってのに」
「ばーか。んなことになったら元の生活に戻れないっつってんだろ。んっ、おいこら、尻尾甘噛みすんな」
「俺はもう、お前達がいないと駄目なんだよっ……。何食っても美味しくないし、オナっても気持ちよくねぇし、思い出すのはお前達のことばっかりで。……す、好きな奴と一緒に居たいって思っちゃ、駄目なのかよっ!」
「キリ……!嬉しいよ、そこまで僕達のことを好いてくれているなんて。……もし、キリが本当にそれを望むなら。受け取ってほしい物があるんだ」
「っ……、おい!それは使わねぇって決めてただろ!」
「でも、ヴァニラ。他ならぬキリ自身が望んでくれているんだよ。僕は勇者だけど、聖人じゃないんだ。愛する人と共に居られるなら、悪魔にだってなるさ」
「それ、魔王のオレ様の前で言うことじゃねぇだろ……」
「レグルス……?もしかして、何か方法があるのか?受け取ってほしい物って……」
「これだよ、キリ」
レグルスが宙で指を振ると、白と黒のきらめく指輪が二つ現れた。ティアラを模した形のそれが、レグルスとヴァニラの手に渡る。まるで結婚指輪のようだと高鳴る鼓動を抑え、促されるままに起き上がった。裸のまま、ベッドの上というふしだらな状況ではあるが、霧にはここが神聖な教会のように見えてくる。
「この指輪を嵌めて愛を誓い合えば、キリは僕達の世界の住人かつ、僕達のお嫁さんになるんだ。ただ、そうしてしまうとキリの存在が最初からなかったことになる。キリの周りにいた人間は、全員キリのことを忘れてしまうんだ」
「はー……。だから、使わねぇようにするって決めてたのにな。この性欲勇者め」
「純情だと言ってほしいな。それで、キリ、どうする?」
「俺、は……」
家族仲はどちらかといえば悪い方で、一人暮らしをしてからは碌に会ってすらいない。悪友である彼の顔がちらついたが、明るい彼には自分以外にも多数の友人が居る。霧の心は、最初から決まっていたも同然だった。この気持ちいい夢の世界で、大好きな彼等とずっと一緒に居られるのなら。
「な、るっ……♡レグルスとヴァニラのお嫁さん……伴侶になりたいっ♡♡」
「ああ……、ありがとう、キリ。愛してる。一生大切にするよ」
「お前の人生もらうんだ、オレ様達の人生も全部くれてやるよ」
両手を掬われ、薬指に二つの指輪が嵌められる。肌になじむようにぴったり嵌まったそれらをうっとりと見つめた霧は、喜びのままに二人に抱き着いた。
「大好きだっ♡絶対、幸せにするからな」
「それはこっちのセリフだ、ばか」
「一緒に幸せになろうね、キリ」
誓いのキスというには淫らで長いベロキスを味わった三人は、縺れるようにベッドへと倒れこんだ。
甘い嬌声が、長い初夜の始まりを告げる。どれだけまぐわっても足りないとばかりに愛し合う三人がようやく服を着たのは、それから五日後のことだった。
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