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第一章
決闘―魔競―
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文字列を操る魔法、というのは得てして存在しないのである。
何故か、答えは簡単なもので、文字と魔法どっちが先天的なもので、どっちが後天的なものかという問題の一点にのみ集約される。要するに、文字こそが魔法をつくり得る根幹にして、それを後天的に操作する事はかなわないのである。
そのことは、目の前で繰り広げられているはるか昔からの礼儀作法にのっとった魔法戦――決闘からも読み取れる。
東側に位置するところにいる女性、ティエ・ノイマインが携える獲物は短杖。貴重な樫の木を加工した、高級品であり、かつ優良品である。
一方の西側に位置するとことにいる男性、レンディル・バーミルが携えるのは一丁の拳銃。コート=ジョーウィル社制の魔式銃で、複数の魔法陣の構成要素をパズル状にして、逐一術者が組み上げることによって本来単一特化である魔術の欠点を克服した、P-Cシステムを搭載した最新式銃である。名称は、P-CDevice12である。
「デフィ、どっちにかけた?」
観客席の隣の男が問うた。男の名はエルディ・ノーズ、悪友である。デフィとは、私のことであり、名はディフィーズィル・スティルグ。
「そりゃ、先月も勝って三連勝中のレンディルだろ」
「だよな」
「相手は無名のルーキーだそうじゃないか」
この闘技場で行われる決闘であるが、早い話見世物である。競魔とも呼ばれる。というかこっちのほうが一般的である。
競魔は、二つのルールが存在し、八人で行うトーナメント、八~十六で行う乱闘の二つがある。前者は秋、冬のみで、後者は春、夏のみに行われる。今回は前者である。
「見せる試合はしてたが、どれも危うかっただろ?」
「確かに」
話を戻すとして、ティエ・ノイマインがこれまで行ってきた二戦は、いずれも辛勝といったところである。確かに巧みな戦術と、純粋魔法師ということもあって相応に見ごたえはある。その点で言えば相手のレンディルは魔術一辺倒で芸がない。
「だが」と私は続けた「レンディルは安定している。大事だろう?」
「まあ一理ある。それに、かけたのは俺もレンディルだ、今回も勝ちだな」
「だといいな」
などと軽口を叩きあっている間に、決闘の開始を合図するゴングが鳴り響いた。
何故か、答えは簡単なもので、文字と魔法どっちが先天的なもので、どっちが後天的なものかという問題の一点にのみ集約される。要するに、文字こそが魔法をつくり得る根幹にして、それを後天的に操作する事はかなわないのである。
そのことは、目の前で繰り広げられているはるか昔からの礼儀作法にのっとった魔法戦――決闘からも読み取れる。
東側に位置するところにいる女性、ティエ・ノイマインが携える獲物は短杖。貴重な樫の木を加工した、高級品であり、かつ優良品である。
一方の西側に位置するとことにいる男性、レンディル・バーミルが携えるのは一丁の拳銃。コート=ジョーウィル社制の魔式銃で、複数の魔法陣の構成要素をパズル状にして、逐一術者が組み上げることによって本来単一特化である魔術の欠点を克服した、P-Cシステムを搭載した最新式銃である。名称は、P-CDevice12である。
「デフィ、どっちにかけた?」
観客席の隣の男が問うた。男の名はエルディ・ノーズ、悪友である。デフィとは、私のことであり、名はディフィーズィル・スティルグ。
「そりゃ、先月も勝って三連勝中のレンディルだろ」
「だよな」
「相手は無名のルーキーだそうじゃないか」
この闘技場で行われる決闘であるが、早い話見世物である。競魔とも呼ばれる。というかこっちのほうが一般的である。
競魔は、二つのルールが存在し、八人で行うトーナメント、八~十六で行う乱闘の二つがある。前者は秋、冬のみで、後者は春、夏のみに行われる。今回は前者である。
「見せる試合はしてたが、どれも危うかっただろ?」
「確かに」
話を戻すとして、ティエ・ノイマインがこれまで行ってきた二戦は、いずれも辛勝といったところである。確かに巧みな戦術と、純粋魔法師ということもあって相応に見ごたえはある。その点で言えば相手のレンディルは魔術一辺倒で芸がない。
「だが」と私は続けた「レンディルは安定している。大事だろう?」
「まあ一理ある。それに、かけたのは俺もレンディルだ、今回も勝ちだな」
「だといいな」
などと軽口を叩きあっている間に、決闘の開始を合図するゴングが鳴り響いた。
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