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青い鳥のテイマー
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バサバサ。
開け放たれた窓から青い鳥が入ってきた。
まるで定位置だって主張するかのように僕の頭に乗ってる。
「こいつ前に水に助けられた恩知らずな青い鳥」
「恩知らずは青い鳥じゃなくて飼い主さんで……」
ピンポーン。
「スミマセン。こちらのお宅に青い鳥が迷い混んでしまいまして」
窓から玄関先を覗くと以前であった青い鳥の飼い主さんが二人いた。
えっと?頭が混乱してきたぞ?
つまり一回目怪我をしたのを助けた時警察で引き取りにきた強面飼い主さんと犬を連れた中性的な飼い主さんは知り合いで、青い鳥は同じ鳥だったって事?
パンク寸前の頭の上で青い鳥が「ピィ」と鳴いた。
「あっ!てめえ誘拐犯じゃねーか!」
窓から覗き見しているのがバレちゃった!
アワアワ混乱していると慈恩が僕を引き寄せ窓を閉めた。
「慈、慈恩?」
「水を傷付けるやつは無視していいから」
ドアを叩くドンドンと、ピンポーンのインターホンの騒音から守ってくれるかのように慈恩は僕の耳を両手でふさいだ。
ブー。ブー。
慈恩の携帯電話が振動した。
携帯の着信内容を確認した慈恩は「ここで待っていろ」と玄関へ向かってしまった。
引き留めたかったけど犬に噛まれた足がまだ完治していなくて痛みで怯んでしまった。
何も出来ずお荷物の自分を悔やんでいると励ますかのように青い鳥が「ピィ」と鳴いた。
暫くして慈恩は青い鳥の飼い主二人ともう一人客人を連れてきた。
予想外の客人に驚いた。
「義父さん」
義父さんと再開したのは数年振りだった。
部屋の中には僕、慈恩、青い鳥。青い鳥の飼い主さん二人と義父さんがいるカオス空間となっていた。
青い鳥の飼い主さん二人は先程と違い大人しくしている。
チラチラと義父さんを気にしているのが気になるけど怒鳴られるよりマシだから黙っていよう。
「慈恩くん。義息子を看病してくれて感謝する。慰謝料ならば後程支払おう」
「慰謝料とかの問題じゃないです。どうして今まで水を放置していた貴方が今さら水を迎えに来るんですか?」
穏和な慈恩が珍しく怒っている。
義父さんは慈恩に怒りの矛先を向けられても微動だにしなかった。
「君は水を守っているつもりかも知れないが、君の行動は逆効果だ」
「何!」
「水は認知されてはならない存在だった。いてもいなくても関係ない存在でなければならなかった」
「どういう意味だ?」
慈恩の質問を無視して義父さんはじーと僕の頭の上の青い鳥を観察した。
「私の予想が外れていれば良かったんだかな。どうやら当たってしまったようだ」
「さっきから意味不明な事ばかり言いやがって」
「青い鳥はいつからスイに懐いていた?」
「三年前から」
「そうか。丁度ラックブルーワールドとの接続が安定して私が彼らを地球に招き入れた年からか」
「どうしてラックブルーワールドの話が出てくるんだよ?」
「君の問いかけに答える為には、私が水を養子にした経緯を説明しなければならない。
水は覚えているだろうか?私と出会った時の事を」
「一人ぼっちで佇んでいた。この世界の全てがわからなかった」
「そう。水はいやスイはこの世界の人間じゃない。スイはラックブルーワールドからやって来た異世界人だ」
「なんだって!」
僕がラックブルーワールドの住人?
「冗談はよせ。ラックブルーワールドはゲームの世界の話だろう?」
「いやラックブルーワールドは存在する。オンラインゲームラックブルーワールドはスイがやって来た時空の歪みに電子が接触した結果電子世界と繋がりVRを媒体として干渉可能になった異世界だ」
「にわかに信じがたい話だな」
「だか全て真実だ。私は異世界に興味を持ちラックブルーワールドの住人彼らと接触した。そこで神鳥青い鳥とテイマーの存在を知った」
「青い鳥のテイマー?」
「ここからは私が説明しましょう」
中性的な青い鳥の飼い主さんが名乗りを上げた。
「先ずは今までの無礼を謝罪します。私の名前はトリノ。ラックブルーワールドの住人で青い鳥の神官を勤めております。隣の彼はバン。青い鳥の護衛役です」
「ふん。俺は誘拐犯と仲良くする気はねーよ!」
「バン。彼は誘拐犯ではありません。彼はいえスイ様はおそらく青い鳥が選んだテイマーです」
「な、なんだって!」
「その証拠に青い鳥がスイ様に懐いておいでです」
「えっと?青い鳥のテイマーって何?」
「これは失礼しました。ラックブルーワールドには青い鳥を信仰する風習がございます。青い鳥は成鳥になるためにはラックを高めなければなりません。青い鳥はラックを高める為にテイマーを選びラック数値をテイマーと共有するのです。ですが時空の歪みに巻き込まれ行方不明となりずっと探しておりました」
ガシッ。
突然手を捕まれた。
「私達には青い鳥が必要です。どうかお力をお貸しくださいませんか?」
色々な情報が頭の中にいっぺんに入ってきてごちゃごちゃだ。
トリノさん達には酷いこともされたけど全て青い鳥を守る為だった。
青い鳥にも散々振り回されたけどモフモフで可愛らしく成鳥にさせてあげたいって思った。
だから僕は。
「はい。協力させてください」
青い鳥のテイマーの仕事をまっとうすることにした。
開け放たれた窓から青い鳥が入ってきた。
まるで定位置だって主張するかのように僕の頭に乗ってる。
「こいつ前に水に助けられた恩知らずな青い鳥」
「恩知らずは青い鳥じゃなくて飼い主さんで……」
ピンポーン。
「スミマセン。こちらのお宅に青い鳥が迷い混んでしまいまして」
窓から玄関先を覗くと以前であった青い鳥の飼い主さんが二人いた。
えっと?頭が混乱してきたぞ?
つまり一回目怪我をしたのを助けた時警察で引き取りにきた強面飼い主さんと犬を連れた中性的な飼い主さんは知り合いで、青い鳥は同じ鳥だったって事?
パンク寸前の頭の上で青い鳥が「ピィ」と鳴いた。
「あっ!てめえ誘拐犯じゃねーか!」
窓から覗き見しているのがバレちゃった!
アワアワ混乱していると慈恩が僕を引き寄せ窓を閉めた。
「慈、慈恩?」
「水を傷付けるやつは無視していいから」
ドアを叩くドンドンと、ピンポーンのインターホンの騒音から守ってくれるかのように慈恩は僕の耳を両手でふさいだ。
ブー。ブー。
慈恩の携帯電話が振動した。
携帯の着信内容を確認した慈恩は「ここで待っていろ」と玄関へ向かってしまった。
引き留めたかったけど犬に噛まれた足がまだ完治していなくて痛みで怯んでしまった。
何も出来ずお荷物の自分を悔やんでいると励ますかのように青い鳥が「ピィ」と鳴いた。
暫くして慈恩は青い鳥の飼い主二人ともう一人客人を連れてきた。
予想外の客人に驚いた。
「義父さん」
義父さんと再開したのは数年振りだった。
部屋の中には僕、慈恩、青い鳥。青い鳥の飼い主さん二人と義父さんがいるカオス空間となっていた。
青い鳥の飼い主さん二人は先程と違い大人しくしている。
チラチラと義父さんを気にしているのが気になるけど怒鳴られるよりマシだから黙っていよう。
「慈恩くん。義息子を看病してくれて感謝する。慰謝料ならば後程支払おう」
「慰謝料とかの問題じゃないです。どうして今まで水を放置していた貴方が今さら水を迎えに来るんですか?」
穏和な慈恩が珍しく怒っている。
義父さんは慈恩に怒りの矛先を向けられても微動だにしなかった。
「君は水を守っているつもりかも知れないが、君の行動は逆効果だ」
「何!」
「水は認知されてはならない存在だった。いてもいなくても関係ない存在でなければならなかった」
「どういう意味だ?」
慈恩の質問を無視して義父さんはじーと僕の頭の上の青い鳥を観察した。
「私の予想が外れていれば良かったんだかな。どうやら当たってしまったようだ」
「さっきから意味不明な事ばかり言いやがって」
「青い鳥はいつからスイに懐いていた?」
「三年前から」
「そうか。丁度ラックブルーワールドとの接続が安定して私が彼らを地球に招き入れた年からか」
「どうしてラックブルーワールドの話が出てくるんだよ?」
「君の問いかけに答える為には、私が水を養子にした経緯を説明しなければならない。
水は覚えているだろうか?私と出会った時の事を」
「一人ぼっちで佇んでいた。この世界の全てがわからなかった」
「そう。水はいやスイはこの世界の人間じゃない。スイはラックブルーワールドからやって来た異世界人だ」
「なんだって!」
僕がラックブルーワールドの住人?
「冗談はよせ。ラックブルーワールドはゲームの世界の話だろう?」
「いやラックブルーワールドは存在する。オンラインゲームラックブルーワールドはスイがやって来た時空の歪みに電子が接触した結果電子世界と繋がりVRを媒体として干渉可能になった異世界だ」
「にわかに信じがたい話だな」
「だか全て真実だ。私は異世界に興味を持ちラックブルーワールドの住人彼らと接触した。そこで神鳥青い鳥とテイマーの存在を知った」
「青い鳥のテイマー?」
「ここからは私が説明しましょう」
中性的な青い鳥の飼い主さんが名乗りを上げた。
「先ずは今までの無礼を謝罪します。私の名前はトリノ。ラックブルーワールドの住人で青い鳥の神官を勤めております。隣の彼はバン。青い鳥の護衛役です」
「ふん。俺は誘拐犯と仲良くする気はねーよ!」
「バン。彼は誘拐犯ではありません。彼はいえスイ様はおそらく青い鳥が選んだテイマーです」
「な、なんだって!」
「その証拠に青い鳥がスイ様に懐いておいでです」
「えっと?青い鳥のテイマーって何?」
「これは失礼しました。ラックブルーワールドには青い鳥を信仰する風習がございます。青い鳥は成鳥になるためにはラックを高めなければなりません。青い鳥はラックを高める為にテイマーを選びラック数値をテイマーと共有するのです。ですが時空の歪みに巻き込まれ行方不明となりずっと探しておりました」
ガシッ。
突然手を捕まれた。
「私達には青い鳥が必要です。どうかお力をお貸しくださいませんか?」
色々な情報が頭の中にいっぺんに入ってきてごちゃごちゃだ。
トリノさん達には酷いこともされたけど全て青い鳥を守る為だった。
青い鳥にも散々振り回されたけどモフモフで可愛らしく成鳥にさせてあげたいって思った。
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「はい。協力させてください」
青い鳥のテイマーの仕事をまっとうすることにした。
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