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「……色々ありがとう。じゃあ直、恋人の好きなところは?」
「え?」
「出会いは?今ハマってるものは?」
……なぜ俺に聞く?いや、こいつのことだ。恐らく練習だろう。いいぜ!乗ってやる。
「そうだなぁ、みんなに気配りできるところかな?本当に優しいんだぞ!出会いは…授業が被った!あとは今ハマってるもの?映画館の爆音で映画見ること!」
即答した。こいつは歴代彼女全員後腐れなく終わってるし、生徒会長押し付けられても嫌な顔ひとつしなかった。根本的には優しいんだと思う。出会いに関しては、テキトーだ。まあ幼稚園の組が同じなのも授業被ったのも同じようなもんだろ!今ハマってるものに関してはなぜ今聞く必要があるのか…。
「へぇ、そうなんだ?そういえば彼女さんはいいの?土曜の夜に男なんかと出かけて、怒ってない?」
「え、怒るわけないじゃん。執着しない人だし。」
……いや待てよ?昨日まで俺が持っていたセフレ大量保持蒼弥概念で話してしまったが、こいつ意外とそういう相手いないのかもしれない。ダメだ…蒼弥の女関係に関しては、胸が締め付けられるせいでノータッチだったから、詳しいことは何もわからない…!
「お前もそうだろ?」
俺は小首を傾げて聞く。
「……俺は、無理、かな。土日は遊びたいし、できる限り俺を優先して欲しい。毎日会いたいし、なんなら同棲して俺が養いたい。合コンとかノリで行ってたら、……外に出したくなくなるかも…」
蒼弥は下を向いて呟いた。
――お、おもっ。
こいつ、意外と本命には重いのか!?意外なギャップを感じた。やばい、俺の脳内彼氏と齟齬が発生してしまった…。だが、この設定で乗り切るしかない!
「へ、へぇ」
「直の恋人は、えらく余裕なんだな」
ぎこちなく返す俺に、蒼弥はちらりと俺を見てからビールをあおる。
「余裕というか、俺にそこまで興味ないというか…,」
ダメだ、これヤバい。めちゃくちゃダメ恋人像になってきた……。誰か助けてくれ。マニュアルくれマニュアル。
「へぇ。ラブラブじゃないのか?」
蒼弥が聞いてくる。
「いや、仲はいいし、ラブラブだけど、前より距離あるというか…」
やばい――完全に俺と蒼弥の関係じゃん。
どうしよう。バレてないよな…?恋人=蒼弥って。
「……ふぅん」
なんだ、そのちょっと嬉しそうな顔は!?人の不幸を喜ぶタイプじゃないから、気のせいか?
「そういえば、好きなタイプで昔、『経験豊富な人』って言ってたから、恋人は経験豊富な人なのか?」
蒼弥がふいと訊いてきた。
「…言ったっけ?」
覚えてない。まあ俺は経験ないから、豊富な人の方がいいかもって言っただけだよな。
ダン!
「はあ!?言っただろ!」
机をすごい勢いで叩く。そんなに怒らなくてもいいだろ。
「ごめん、覚えてないや。うーん、正直嫉妬しちゃうから、あんまし豊富すぎるのも嫌かも。まあでも本当に好きだから、あんまり気にしないよ」
俺は正直にそう答えた。蒼弥に対する、率直な意見だった。
「……ふっざけんなよ…俺は今まで…」
拗ねた子どものような声が漏れる。どうしたものかと困っていると、酔いが回ったのか、俺の口が勝手に動き出した。
「とりあえず!今以上にグイグイいけ!!そして、家にレッツゴーして合意からの既成事実だ!お前の顔をフル活用しろ!!落とせない奴などいない!!」
酒が回ったせいで声がでかくなり、周りの客がちらちら見ている。
でももう止まらない。
蒼弥は一度肩をすくめた後、小さく息を吐いてから頷いた。
「……わかった、」
その声は、少しだけ震えていた。近くで見ると、瞳が真剣に光っている。
蒼弥は軽く顔を寄せて、俺を覗き込み——
「なあ直、」
顔を俺に近づけてきて
「来週の日曜、映画見に行こ」
――なぜ、俺に誘いが飛んでくるんだ
「え?」
「出会いは?今ハマってるものは?」
……なぜ俺に聞く?いや、こいつのことだ。恐らく練習だろう。いいぜ!乗ってやる。
「そうだなぁ、みんなに気配りできるところかな?本当に優しいんだぞ!出会いは…授業が被った!あとは今ハマってるもの?映画館の爆音で映画見ること!」
即答した。こいつは歴代彼女全員後腐れなく終わってるし、生徒会長押し付けられても嫌な顔ひとつしなかった。根本的には優しいんだと思う。出会いに関しては、テキトーだ。まあ幼稚園の組が同じなのも授業被ったのも同じようなもんだろ!今ハマってるものに関してはなぜ今聞く必要があるのか…。
「へぇ、そうなんだ?そういえば彼女さんはいいの?土曜の夜に男なんかと出かけて、怒ってない?」
「え、怒るわけないじゃん。執着しない人だし。」
……いや待てよ?昨日まで俺が持っていたセフレ大量保持蒼弥概念で話してしまったが、こいつ意外とそういう相手いないのかもしれない。ダメだ…蒼弥の女関係に関しては、胸が締め付けられるせいでノータッチだったから、詳しいことは何もわからない…!
「お前もそうだろ?」
俺は小首を傾げて聞く。
「……俺は、無理、かな。土日は遊びたいし、できる限り俺を優先して欲しい。毎日会いたいし、なんなら同棲して俺が養いたい。合コンとかノリで行ってたら、……外に出したくなくなるかも…」
蒼弥は下を向いて呟いた。
――お、おもっ。
こいつ、意外と本命には重いのか!?意外なギャップを感じた。やばい、俺の脳内彼氏と齟齬が発生してしまった…。だが、この設定で乗り切るしかない!
「へ、へぇ」
「直の恋人は、えらく余裕なんだな」
ぎこちなく返す俺に、蒼弥はちらりと俺を見てからビールをあおる。
「余裕というか、俺にそこまで興味ないというか…,」
ダメだ、これヤバい。めちゃくちゃダメ恋人像になってきた……。誰か助けてくれ。マニュアルくれマニュアル。
「へぇ。ラブラブじゃないのか?」
蒼弥が聞いてくる。
「いや、仲はいいし、ラブラブだけど、前より距離あるというか…」
やばい――完全に俺と蒼弥の関係じゃん。
どうしよう。バレてないよな…?恋人=蒼弥って。
「……ふぅん」
なんだ、そのちょっと嬉しそうな顔は!?人の不幸を喜ぶタイプじゃないから、気のせいか?
「そういえば、好きなタイプで昔、『経験豊富な人』って言ってたから、恋人は経験豊富な人なのか?」
蒼弥がふいと訊いてきた。
「…言ったっけ?」
覚えてない。まあ俺は経験ないから、豊富な人の方がいいかもって言っただけだよな。
ダン!
「はあ!?言っただろ!」
机をすごい勢いで叩く。そんなに怒らなくてもいいだろ。
「ごめん、覚えてないや。うーん、正直嫉妬しちゃうから、あんまし豊富すぎるのも嫌かも。まあでも本当に好きだから、あんまり気にしないよ」
俺は正直にそう答えた。蒼弥に対する、率直な意見だった。
「……ふっざけんなよ…俺は今まで…」
拗ねた子どものような声が漏れる。どうしたものかと困っていると、酔いが回ったのか、俺の口が勝手に動き出した。
「とりあえず!今以上にグイグイいけ!!そして、家にレッツゴーして合意からの既成事実だ!お前の顔をフル活用しろ!!落とせない奴などいない!!」
酒が回ったせいで声がでかくなり、周りの客がちらちら見ている。
でももう止まらない。
蒼弥は一度肩をすくめた後、小さく息を吐いてから頷いた。
「……わかった、」
その声は、少しだけ震えていた。近くで見ると、瞳が真剣に光っている。
蒼弥は軽く顔を寄せて、俺を覗き込み——
「なあ直、」
顔を俺に近づけてきて
「来週の日曜、映画見に行こ」
――なぜ、俺に誘いが飛んでくるんだ
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