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15.ミシェル視点
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「・・・・・・。わかりました。それに対しても公爵に報告し、私の側近を解雇もします。主人より女性をとった・・・。もう無理、ですね・・・。
これ以上何があっても、私は奴の味方になるつもりはありません」
切り捨てた。
これ以上どうにもならないだろう。
私たちはアフタル殿下の決定を見守るだけだ。
「シャンス国にも抗議しなくてはな。くだらない者を送りよこしたのだからな」
「あら、あと、サージャス国にもよ」
刺々しくシュリナが言ってきた。その顔がどことなく怖い。
「ファルス、セイラに自分に未練があって追ってきたのかとかなんとかほざいたらしいわよ」
はっ?
セイラに何を言ったって?
未練?追って来た?誰が誰を?
はぁ??
あの変に喜劇めいた男をセイラが追う?
あり得るわけないだろうに?
頭大丈夫かしら?
「それは・・・、私が請け負ってよろしいかしら?」
口に出した自分の声が意外にも低く、シュリナもアフタル殿下も肩を震わせていた。
セルジオ兄様だけが冷静でいた。
「いや、それに関しては明日には適任がくることになっている。全て彼に任せるとしよう」
適任?
彼?誰だろう?
セルジオ兄様はじっと私を見てきた。
何がいいたいのかしら?
セルジオ兄様は眉間の皺を伸ばすように指で触りながら呆れ声で言ってきた。
「ミシェル。お前は何しにサージャス国に行ってきた?セイラのために人脈を広げて奴を潰すための下準備をしにいったのだったよな?なのに大物から打診がきたのだが?」
打診?
まさか?
本当の本当に?
「お兄様?」
「サージャス国王太子からミシェルに求婚の話が来たぞ」
「本当、奇特な方ね」
「おい!」
いくら何でも呆れた「おい!」はないと思いますが。
「ミシェル!何してきたのよ?」
シュリナは目をキラキラさせて興味深々で聞いてくる。
何って・・・。
「ファルスの事を知る人に沢山話しかけて、人を紹介してもらっていましたら、偶然知り合いになっただけですわ。執拗に留学の意図を聞いてくるので面倒臭くて洗いざらい話をしましたら、何故か気にいられました。
ですが、私の性格はセルジオ兄様もシェリナも知っていますでしょう?大人しい令嬢なんて私には無理ですから、私を受け入れる事ができない者はお断りとはっきりいいました。
それからセイラの事がありましから、何も言わずに帰って来ましたけど」
淡々と話した。
「あなたをねぇ・・・。どんな方なのかしら?」
「物好きな奴もいるもんだ」
好奇心に駆られているお二人。
私自身不思議に思います。
「本当ですわよね。でも本当にこんな私で構わないというのなら受け入れますが、興味本意の幻想を抱いているだけならお断りですわね」
「ミシェルの夢は外交官だからか」
セルジオ兄様は流石ですわ。よく、理解してくださっています。
「ふふっ。男だけに物言わせたくありませんもの」
ふふふっと、セルジオ兄様、シェリナと私の三種類の笑いが広がる。
ただ、アフタル殿下一人が手をぎゅっと握りしめて身を小さくしながら私たちを静観していた。
「そうそう、セルジオ兄様。お願いがありますの?」
「どんなだ?」
私はこれから行う悪戯に必要な要望を兄様に打ち明けた。
「費用は半分だそうか?」
「いいえ。私の悪戯ですわよ。お兄様が関わっていると知ったらセイラが幻滅してしまいますわ。こういう時の為に頑張ってお小遣いをためていますの。ですから紹介と口添えだけいただきたいのですわ」
ニコニコと笑って見せた。
「それぐらいならお手のものだよ。任せておけ」
「そのかわり、セイラのことは頼みましたわよ」
「引き受けよう」
「お兄様。セイラをたあっぷり甘やかせてください」
「そちらに資金を提供しなくていいのなら、こちらの事で存分にかけれる」
セルジオ兄様もニコニコ。シェリナも楽しそう。
頼もしいですわね。最高の従兄妹たちです。
「私たちは一途ですもの、ね」
ふふふっ。と笑いが再び起こった。
黙ったままのアフタル殿下はきっと覚悟を決めたと思う。
もしシェリナを裏切って時に起こるであろう未来と自分の行く先を想像して・・・、決してそのような事をしないという覚悟をー。
これ以上何があっても、私は奴の味方になるつもりはありません」
切り捨てた。
これ以上どうにもならないだろう。
私たちはアフタル殿下の決定を見守るだけだ。
「シャンス国にも抗議しなくてはな。くだらない者を送りよこしたのだからな」
「あら、あと、サージャス国にもよ」
刺々しくシュリナが言ってきた。その顔がどことなく怖い。
「ファルス、セイラに自分に未練があって追ってきたのかとかなんとかほざいたらしいわよ」
はっ?
セイラに何を言ったって?
未練?追って来た?誰が誰を?
はぁ??
あの変に喜劇めいた男をセイラが追う?
あり得るわけないだろうに?
頭大丈夫かしら?
「それは・・・、私が請け負ってよろしいかしら?」
口に出した自分の声が意外にも低く、シュリナもアフタル殿下も肩を震わせていた。
セルジオ兄様だけが冷静でいた。
「いや、それに関しては明日には適任がくることになっている。全て彼に任せるとしよう」
適任?
彼?誰だろう?
セルジオ兄様はじっと私を見てきた。
何がいいたいのかしら?
セルジオ兄様は眉間の皺を伸ばすように指で触りながら呆れ声で言ってきた。
「ミシェル。お前は何しにサージャス国に行ってきた?セイラのために人脈を広げて奴を潰すための下準備をしにいったのだったよな?なのに大物から打診がきたのだが?」
打診?
まさか?
本当の本当に?
「お兄様?」
「サージャス国王太子からミシェルに求婚の話が来たぞ」
「本当、奇特な方ね」
「おい!」
いくら何でも呆れた「おい!」はないと思いますが。
「ミシェル!何してきたのよ?」
シュリナは目をキラキラさせて興味深々で聞いてくる。
何って・・・。
「ファルスの事を知る人に沢山話しかけて、人を紹介してもらっていましたら、偶然知り合いになっただけですわ。執拗に留学の意図を聞いてくるので面倒臭くて洗いざらい話をしましたら、何故か気にいられました。
ですが、私の性格はセルジオ兄様もシェリナも知っていますでしょう?大人しい令嬢なんて私には無理ですから、私を受け入れる事ができない者はお断りとはっきりいいました。
それからセイラの事がありましから、何も言わずに帰って来ましたけど」
淡々と話した。
「あなたをねぇ・・・。どんな方なのかしら?」
「物好きな奴もいるもんだ」
好奇心に駆られているお二人。
私自身不思議に思います。
「本当ですわよね。でも本当にこんな私で構わないというのなら受け入れますが、興味本意の幻想を抱いているだけならお断りですわね」
「ミシェルの夢は外交官だからか」
セルジオ兄様は流石ですわ。よく、理解してくださっています。
「ふふっ。男だけに物言わせたくありませんもの」
ふふふっと、セルジオ兄様、シェリナと私の三種類の笑いが広がる。
ただ、アフタル殿下一人が手をぎゅっと握りしめて身を小さくしながら私たちを静観していた。
「そうそう、セルジオ兄様。お願いがありますの?」
「どんなだ?」
私はこれから行う悪戯に必要な要望を兄様に打ち明けた。
「費用は半分だそうか?」
「いいえ。私の悪戯ですわよ。お兄様が関わっていると知ったらセイラが幻滅してしまいますわ。こういう時の為に頑張ってお小遣いをためていますの。ですから紹介と口添えだけいただきたいのですわ」
ニコニコと笑って見せた。
「それぐらいならお手のものだよ。任せておけ」
「そのかわり、セイラのことは頼みましたわよ」
「引き受けよう」
「お兄様。セイラをたあっぷり甘やかせてください」
「そちらに資金を提供しなくていいのなら、こちらの事で存分にかけれる」
セルジオ兄様もニコニコ。シェリナも楽しそう。
頼もしいですわね。最高の従兄妹たちです。
「私たちは一途ですもの、ね」
ふふふっ。と笑いが再び起こった。
黙ったままのアフタル殿下はきっと覚悟を決めたと思う。
もしシェリナを裏切って時に起こるであろう未来と自分の行く先を想像して・・・、決してそのような事をしないという覚悟をー。
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