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27.レイチェル視点
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おかしい。
何かがおかしい。
あたしを引き立てくれるはずだった女が突如としてあたしの前に現れた。ずっと無言を貫いていたはずなのに。
ファルス様やカイル様からはおとなしい女性だと聞いていた。
だが、女はあたしの元に来た。それも、皇女殿下たちを連れて。そして女はあたしを見て笑ってきた。
姉たちみたいな嘲笑いはない。だけど・・・、そう、凛とした優雅な笑みを浮かべながら見てきた。
みんなにありもしないペンを彼女に盗られたからと泣きついていた。同情して怒ってくれた。
なのに、あの女は5本もあたしの前に見せてきた。
壊れたペンに、ガラスペン、銅製、銀製、黄金のペン。
なんなのー?
どんな意図がわからなかった。
ただ、綺麗と思った。
羨ましい、欲しいーと思った。
「あなたのペンはありますか?」
女は聞いてきた。
あるわけない。
金?そんなペンがあるなんて知らなかった。
銀製も銅製も私には買えない品物。
もしそう言うと・・・疑われる?
ガラスペンも・・・あたしが言ったペンの種類に矛盾してしまう・・・。
それじゃぁ・・・。
あたしが口にする前に女の侍女が、それが自分のだと言い、しかも、自分のものである証明さえした。
なっ・・・。
あたしはその中には自分のペンがないと言うしかなかった。
なんなの、この女。
財力自慢しているの?
腹が立った。
なんでこんな性悪女が皇女殿下の友達でいるのよ!
悔しい。
あたしは素晴らしいのよ!
どうしても、あの女を貶めたくなった。
みんなに泣きついた。すると、みんなあたしを慰めてくれた。
なのに・・・、また・・・。
しかもカエル?
やだ!
変な色!
ぐにゃぐにゃの体。気持ち悪い!
そんな物を手掴みで触るなんて令嬢としてありえないでしょう。しかも可愛いと言わんばかりに頭を撫ぜるなんて信じられない。
この女やばいんじゃないの?
ファルス様もカルロ様も、みんな引いている。
なによ!
このままじゃいけないわ。
あたしをいじめているって周りにも知らしめてやらなきゃ・・・。
そうだ。公衆の面前でこけて、あの女に足を引っ掛けられたと騒いでやる。
そう思って、実行した。
でも・・・あの女、またしてもとんでもない物を見せてきた。
ヘビ・・・。
なんでよ!
なんで、ヘビなんか持ち歩いてるのよ!
おかしいでしょう!
普通でも持ってないわよ!
ヘビで冷やせって、頭がおかしいわよ!
あんなものが足に・・・ひっっ!
ないないないないない、ありえないから!
演技も忘れて逃げてしまった。
うまくいかない。
どうしてよ。
このままじゃ、あたしどうすればいいの?
あの女をどうにかしないと、不安だ。
どうにかしないと・・・。
あたしは・・・。
あの女が気になりすぎていた。だから、気づかなかった。
あたしの周りから取り巻きが少しずついなくなっていることに。
何かがおかしい。
あたしを引き立てくれるはずだった女が突如としてあたしの前に現れた。ずっと無言を貫いていたはずなのに。
ファルス様やカイル様からはおとなしい女性だと聞いていた。
だが、女はあたしの元に来た。それも、皇女殿下たちを連れて。そして女はあたしを見て笑ってきた。
姉たちみたいな嘲笑いはない。だけど・・・、そう、凛とした優雅な笑みを浮かべながら見てきた。
みんなにありもしないペンを彼女に盗られたからと泣きついていた。同情して怒ってくれた。
なのに、あの女は5本もあたしの前に見せてきた。
壊れたペンに、ガラスペン、銅製、銀製、黄金のペン。
なんなのー?
どんな意図がわからなかった。
ただ、綺麗と思った。
羨ましい、欲しいーと思った。
「あなたのペンはありますか?」
女は聞いてきた。
あるわけない。
金?そんなペンがあるなんて知らなかった。
銀製も銅製も私には買えない品物。
もしそう言うと・・・疑われる?
ガラスペンも・・・あたしが言ったペンの種類に矛盾してしまう・・・。
それじゃぁ・・・。
あたしが口にする前に女の侍女が、それが自分のだと言い、しかも、自分のものである証明さえした。
なっ・・・。
あたしはその中には自分のペンがないと言うしかなかった。
なんなの、この女。
財力自慢しているの?
腹が立った。
なんでこんな性悪女が皇女殿下の友達でいるのよ!
悔しい。
あたしは素晴らしいのよ!
どうしても、あの女を貶めたくなった。
みんなに泣きついた。すると、みんなあたしを慰めてくれた。
なのに・・・、また・・・。
しかもカエル?
やだ!
変な色!
ぐにゃぐにゃの体。気持ち悪い!
そんな物を手掴みで触るなんて令嬢としてありえないでしょう。しかも可愛いと言わんばかりに頭を撫ぜるなんて信じられない。
この女やばいんじゃないの?
ファルス様もカルロ様も、みんな引いている。
なによ!
このままじゃいけないわ。
あたしをいじめているって周りにも知らしめてやらなきゃ・・・。
そうだ。公衆の面前でこけて、あの女に足を引っ掛けられたと騒いでやる。
そう思って、実行した。
でも・・・あの女、またしてもとんでもない物を見せてきた。
ヘビ・・・。
なんでよ!
なんで、ヘビなんか持ち歩いてるのよ!
おかしいでしょう!
普通でも持ってないわよ!
ヘビで冷やせって、頭がおかしいわよ!
あんなものが足に・・・ひっっ!
ないないないないない、ありえないから!
演技も忘れて逃げてしまった。
うまくいかない。
どうしてよ。
このままじゃ、あたしどうすればいいの?
あの女をどうにかしないと、不安だ。
どうにかしないと・・・。
あたしは・・・。
あの女が気になりすぎていた。だから、気づかなかった。
あたしの周りから取り巻きが少しずついなくなっていることに。
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